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門倉貴史

エコノミスト/経済評論家

1971年神奈川県生まれ。95年慶応義塾大学経済学部卒業、同年銀行系シンクタンク入社。99年日本経済研究センター出向、00年シンガポールの東南アジア研究所出向。02年から05年まで生保系シンクタンク経済調査部主任エコノミストを経て、現在はBRICs経済研究所代表。同研究所の活動とあわせて、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など各種メディアにも出演中。また、雑誌・WEBでの連載や各種の講演も多数行なっている。『図説BRICs経済』(日本経済新聞社)、『増税なしで財政再建するたった一つの方法』(角川書店)、『オトナの経済学』(PHP研究所)、『日本の「地下経済」最新白書』(SB新書)など著作多数。

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    見解中国の習近平国家主席は、日本が防衛予算を増加させることを「軍国主義」の復活の動きであると繰り返し批判する。  しかし、日本の2026年度の防衛予算(約10兆6000億円)はGDP比1.9%で、先進国の平均(GDP比2%)以下にとどまっており、他国に比べて突出しているわけではない。むしろ、日本はこれまで防衛予算が少なすぎたのである。  一方、中国の2026年国防予算案は、前年比7.0%増の約43兆円で、日本の約4.1倍に達する。金額としては米国に続く世界第2位だ。 また、ロシアの2026年の国防予算は同年度の日本の防衛予算の約2倍に及ぶ。国防費のGDP比も7%に達している。  日本と中露でどちらが軍国主義的であるか、どちらが平和を脅かす存在であるかは火を見るより明らかだろう。

    門倉貴史
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    見解中国では日本を含む海外メーカーの模倣品が大量に生産・販売されているほか、有名飲食店の模倣店が営業するなどしており、特許、商標、著作権といった知的財産権保護の取り組みが全く進んでいない。    安価なコピー商品の氾濫や模倣店の営業により、正規のメーカー、飲食店のブランド価値が毀損され、巨額の経済損失が発生している。  中国は日本が主導する包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)への参加を申請しているが、CPTPPに加入するためには、国際的なルールにしたがって知的財産権を保護しなければならない。  模倣商品の生産・販売が横行している現状ではCPTPPに参加することは到底できないだろう。

    門倉貴史
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    見解石油製品の相互融通を行う場合、2カ国間で石油の調達先が異なり、また石油製品の需要構造に違いがなければ、双方にメリットが生じることにはならない。  その点、日本と韓国はともに石油の調達先が中東地域に集中しており、また石油関連製品の消費構造も似通っている。  このため、日韓両国間で石油製品の相互融通しても、日韓両国にメリットがあるわけではなく、短期的には備蓄の多い日本が備蓄の少ない韓国を支援するかたちになる可能性が高い。    石油製品の相互融通は、韓国側にメリットが大きく、日本側のメリットは少ないのではないか。

    門倉貴史
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    見解米国が脱退してから、日本は中国に次ぐWHO(世界保健機関)の拠出金負担国となっているが、負担に見合った恩恵を受けているとは言い難い。  拠出金の多寡に関わらず、最大の拠出金負担国である中国の意向で台湾の参加案が否決されるなど、情報共有や情報提供に偏りが生じてしまうのであれば、WHOは有効に機能しているとはいえない。  負担と受益の兼ね合いで、日本も米国に追随して脱退するか、拠出金を減額する選択肢もあるのではないか。

    門倉貴史
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    見解政府はナフサ由来の材料製品の供給量は足りていると繰り返し説明しているが、これはマクロ(日本全体)の話であり、ミクロ(現場)ではナフサ由来の材料製品の不足が深刻化しているというのが実情だ。  こうしたマクロとミクロの認識の隔たりは、流通や在庫の目詰まりによって生じている可能性がある。  政府は危機意識を高めて、マクロとミクロの認識の隔たりを埋めるよう、早急に在庫や流通の実態を把握するとともに、流通や在庫の目詰まりが生じているのであれば、元売り業者に働きかけて一部の企業や地域にナフサ由来の材料製品が滞留することのないよう、供給ルートの調整をしていく必要があるのではないか。  ミクロでナフサ不足が続けば、マクロでモノやサービスを作り出す能力が頭打ちとなり、日本経済が深刻なスタグフレーション(物価上昇と景気後退の同時進行)に見舞われる恐れもある。

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    見解国際比較をすると、日本は主要国の中で私立大学の数が圧倒的に多いという特徴がある。  大学・大学院の学生全体に占める私立学生の割合は、日本が73.6%に達するのに対して米国は40.0%、ドイツは1.2%、英国は0.1%、フランスは0%にとどまる。  私立大学が多すぎるために、現在、定員割れとなっている私立大学は全体の6割にも達する。少子化が進んで18歳人口が減っているのに、私立大学の数は逆に増えているので、先行き、定員割れの割合はさらに高まることが予想される。  ただ、定員割れになっている私立大学の学部であっても定員に対する在学生の割合が50%を下回らない限りは国から補助金が支給される。  このため、補助金の予算が広く分散されることで各大学に支給される補助金が不足して、学生の授業料が高くなってしまうという悪循環に陥っているというのが実情だ。

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    見解政府はこれまでマイナンバーカードを普及させるために、巨額の費用(国民の税金)を投じてきた。  代表的なものがマイナンバーカードの新規取得や健康保険証としての利用申し込みなどで最大2万円分のマイナポイントを付与するマイナポイント事業だ。マイナポイント第2弾では2021年度補正予算に1兆8134億円が計上されている。  しかし、マイナンバーカードのトラブルが相次いだことで、国民の不安や不信は大きく高まり、マイナンバーカードを返納する動きが出てくるようになった。廃止されたカード93万枚の中には、高い割合で自主返納が含まれているのではないか。  今後も自主返納が相次ぐようであれば、マイナンバーカードの普及に急ブレーキがかかることにもなりかねない。  そうなればマイナポイント事業に投入された国民の税金は(マイナンバーカードを普及させるという本来の目的を達成できず)無駄になってしまうのではないか。

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    見解最近では、配達員が法令で定められた点呼を受けず飲酒運転したり、不配の問題が表面化したり、郵便物の配達に日数がかかるようになるなど、郵便サービスの品質が目に見えて悪化している。  2024年10月にも郵便料金が大幅にアップしたが、サービスの質を見直すことなく郵便料金を値上げすれば、郵便離れに拍車がかかってしまうのではないか。

    門倉貴史
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    見解米の価格急落は、農林水産省が米の価格高騰に対して何ら対策をとらず、価格高騰を放置したことが影響している。  国産米の高値水準が続いたことで、消費者の米離れや外国産米へのシフトが加速してしまった。  結果、高価格の国産米が売れ残って在庫が積み上がり、大幅に値下げして販売せざるを得なくなり、かえって生産者の収益悪化を招いてしまうことになったとえるだろう。  政府は米の価格は市場にまかせる方針を示しているが、投機的な要因で高騰している場合には、適正水準に戻すために市場に積極的に介入する必要がある。

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    見解車両トラブルによる事故が相次いで、路線バスとしての使用をあきらめることになった電気自動車(EV)バス190台は、大阪メトロがEVモーターズ・ジャパンから購入しものだ。  EVモーターズ・ジャパンは自社で製造自工場をもたないファブレス企業であり、電動バスの製造を中国のメーカーに委託している。  電動バスにトラブルが相次いでいる背景に、中国のメーカーの技術水準に問題があることは明らかだ。  また、万博で使用する電動バスの選定にあたって、品質の優れた日本のメーカーではなく、あえて(安全性の面で問題を抱える)中国の技術に依存するEVモーターズ・ジャパンを選んだ大阪メトロにも責任はあるだろう。

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