「みいちゃん」がバズるたびに、
現実の子どもが傷ついている。
これは大げさではなく、実際にある話です。
私が診ている女性のお母様から、
娘さんが学校で「みいちゃん」と呼ばれてからかわれ、
行けなくなったと連絡がありました。
こういうとき、
「漫画と現実を一緒にするな」と言う人がいますが、
でも、現実はそうなっていないのです。
創作の中で流通した嘲笑の型は、
そのまま学校や職場に持ち込まれます。
知的な困難や発達特性を持つ方は、環境とのミスマッチの中で周囲から見ると理解しづらい行動をとることがある。
支援する側が大変なこともある。
それ自体は事実です。
ただ、そこで終わってはいけないと思っていて、支援が大変であることと、その人を笑っていいことは、まったく別の話です。
臨床では、「不可解な行動」の奥にある理由を探します。
怖がる前に、怒る前に、切り捨てる前に、
何がその人をそこまで追い込んだのかを考えるのです。
でも世の中は、良くも悪くも事実ベースで判断され、「背景」まで見る人の方が稀です。
壊れ方だけ見て笑うのです。
それが一番ラクだからです。
人の苦しみを理解する気のない社会ほど、理解不能なものを娯楽に変えてしまうのです。
※この話は複数の症例を組み合わせたもので、個人を特定するものではありません。