沖縄県名護市辺野古沖で船が転覆し平和学習中だった同志社国際高(京都府)の女子生徒(17)ら2人が死亡した事故を受け、文部科学省は24日、同校を運営する学校法人同志社への現地調査を行った。法律上、同志社国際の所管は京都府だが、調査には同校の西田喜久夫校長も同席しており、文科省による事実上の直接聴取となった。今回の聞き取りを踏まえ、文科省は「平和教育」の実態解明を急ぐ。
文科省は、学校法人の経営指導を担当する部署を中心に、学校での安全対策や学習指導要領など授業内容を所管する部署の幹部ら10人で調査に臨んだ。同志社国際が実施した研修旅行について学校法人がどこまで管理していたかに加え、平和学習の中身を含めた研修旅行の詳細や旅行前後の授業内容など、幅広く確認したとみられる。
調査は午後4時に始まり、午後8時近くまで行われた。同志社側は学校法人理事長や西田氏ら約10人が出席。調査後、報道陣の取材に応じた職員によると、理事長からは「学校を設置監督する立場として責任を痛感する」との発言があったという。西田氏は平和学習の意図や狙い、具体的な授業内容などを説明したとみられるが、職員は詳細は明かさなかった。
文科省はこれまで、同志社国際を所管する京都府を通じて確認を進めており、教員の引率体制を含めた安全確保の不備、事前の下見の欠如、保護者への説明不足などを把握した。加えて、同志社国際が実施した平和教育では、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対するヘリ基地反対協議会が運航する「抗議船」に生徒を乗せていたほか、過去の研修旅行のしおりには辺野古での座り込みを呼びかける記載があった。
一連の内容は教育基本法が禁じる政治的活動に該当しかねないと文科省は判断。京都府を通じた書面でのやり取りでは十分な回答が得られず、現地調査を決めた。