「AI生成イラスト」を駆逐するためのメソッド
どっちの味方なんだよ!?
AI小説がカクヨムで1位を取ったことで、僕のまわりでAIの話題を良く目にするようになった。
AI問題は面倒なのであまり触れたくなかったが、
「AI生成イラスト」をこの世からなくすための行為を邪魔する輩がいる。
そう、それは!
間違った知識でAIを語り、「AIを悪」と主張する、あんただよ!
いや、本当に何がしたんだよ? と思う。
出版社が遺憾の意を示し、AI生成イラストについて規制が入ろうとしているタイミングで、間違った知識をバラまくせいで、どんどん規制が遠のいている。
どっちの味方なの?
AIを推進するためのスパイなの!?
まずは正しく理解しよう
あなたがAI規制派でもAI推進派でも構わないが、
まずはきちんとAIと法律について知っておいたほうがいい。
逆に、規制派でも推進派でもない人も、正しい認識を知っておいて損はないので、本記事に興味を持ってもらえると嬉しい。
あんまり知らない人も多いかもだけど、
人間はとある事実に対し、
まずは感情で判断して、次に理屈で説明する生き物なんよ。
「感情ガァー」という批判を目にするけど、
それは人間全員に当てはまる。
だからAI界隈の議論で、
AI規制派はなんとか規制したいから、「間違った理屈」も平気で使うし、
AI推進派も規制されたくはないから、「極端な理屈」でAI規制派を罵倒する。
それがどんどん加速していく。
感情的に「正しい事をしたい」と思っている人ほど、関わりたくないと感じてしまう内容だ。
感情で法律批判って駄目なの?
いいんだよ!
人間なんだから、感情で批判していいよ。
そもそも法律は
「人の感情を考慮して円滑に生活できる」ことを目的としている。
感情や心を、不要なものとして扱ってはないない。
犯罪では故意や殺意の有無を確認するし、
相手の感情を考慮して量刑を決めている。少ないけどな!
法律が無ければ、強いほうが一方的に好き勝手できる。
その結果、「弱いほうの感情を無視する」から、問題なわけ。
だから、お互いの感情や正当性を考慮して、
じゃあ、これやったら犯罪ね、とルールを決めている。
昔は「時効」という法律があった。
でも、「それっておかしいよね?」という感情があって、
その結果、殺人に関しては撤廃された。
法律は変わるんだよ!
AI規制派はすべてのAIを使うな!
なんで?
いや、マジでなんで?
たとえば、包丁で人を刺し殺す事件があった。
「包丁で人を殺すのは駄目だ」と話したら、
「じゃあ、料理にも包丁使うなよ! 駄目なんだろ!」
アホなのか?
そもそも良いか悪いかの判断は、
それぞれの各事実において、個別に判断するべきものだよ。
・AIイラスト
・AI相談
・AI小説
・AI分析
・AI翻訳
・AI動画
・AI声優
・個人利用なのか
・金銭が発生しているか
それぞれケースが違うので、個別に状況を精査し、それぞれで判断するべきものだ。
「AIイラストは駄目で、AI翻訳はいいんですか~?」
いいよ。
逆に何が駄目なんだよ?
使い方も社会に与える影響も違うんだから、個別に判断していいよ。
ひとつでも否定したら全部否定しろという、AIを推進したいが為に雑になった主張なんて、誰の「感情」も動かせない。
感情が動かせないなら、法律は変わらない。
それはAI規制派にも言える。
雑な主張はやめよう。
法治国家の考え
日本は法治国家だ。
どんなに間違った法律でも、誰かを救うための正義であっても、法律が変わらない限り、それに従う『責任』がある。
「義務」と書こうかと思ったが、言葉遊びのレベルでは法律を守れという義務はない。
粛々と刑罰を与えて、社会から排除するだけだ。
ただ、「罰を受ける覚悟があれば何をやってもいい」という精神は、法治国家にはないので、『責任』にした。
AI生成イラストについても同じだ。
法律を批判してもいいが、今の法律に従って行動する『責任』がある。
どうしても納得いかないなら、法律が違う国へ移住するという選択肢もある。
インターネットは世界中でつながっているので、日本に住むメリットがあるかは冷静に判断したほうがいいだろう。
どうしてAI生成イラストの話ばかりなんですか?
ぶっちゃけ一番香ばしいのって、ここでしょ?
法律の話
勘違いしている人も多いけど、
「犯罪かどうか」を決めるのは、裁判所である。
親告罪もそうで、
被害者が犯罪と主張しただけでは、「犯罪」にはならない。
でないと、「この人痴漢です」だけで、実刑を下すことができてしまう。
冤罪の可能性もあるし、正当性があるかもしれない。
しかも裁判所も、法律の要件にそって機械的に判断するだけで、
「我思う故にこれ犯罪」ってのは出来ない。
よくAI規制派の人が
「泥棒! 犯罪! 盗み!」と書いてるけど、
普通にそれ、名誉棄損や侮辱罪として訴えることできるし、有罪になるから。
AI推進派からすれば、「馬鹿をひとり葬ってやった!」って手柄にされるやつだから。
はぁ? なにそれ!
あいつらは他の作品を無断使用してる犯罪者じゃないか!
その気持ちは分かるが、その主張は
「可愛い女の子を描いてばかりいるイラストレーターは、女性を性的搾取している性犯罪者じゃないか!」
と同じレベルである。
いやいや、可愛い女の子を描くことのどこが性犯罪やねん!
残念ながら、それを判断するのは裁判所だ。
それも法律の要件にそって判断される。
だから、AI生成イラストについても、法律によって判断される。
じゃあ、AI生成イラストは、著作権的にはどうなってるの?
・学習段階
・出力段階
の2つに分けられる。
もし本当にAIを規制したいのであれば、ぞれぞれに対し、正確な知識と認識を持つ必要がある。
学習段階について
学習段階では、『無断学習』については「合法」である。
「はぁ? それはおかしいだろ!」
そう思うのも仕方ない。
だが、ここについては正確な認識を持つことが必要だ。
すべてのクリエーターは、他の作品を無断学習している。
これは絶対的な真実であり、絶対に目を背けてはいけない事実だ。
もしも理解できないのであれば、あなたはクリエーターではないので、AI生成イラストについて口を出すべきではない。
『無断学習』が許されているから、あなたは自由に絵を描いて、SNSにアップすることができている。
自分を守ってくれているルールなのだ。
ただし、無断学習が禁止されている項目がある
実は「無断学習OK」には例外がある。
対象が有料コンテンツの場合は、お金を払う必要があるのだ。
もしも、お金を払わなければ見ることができないデータが学習されていたら、
それは『窃盗』であり、『泥棒』である。
裁判すれば100%勝てるよ。
じゃあ、SNSのように、無料でアップしている画像は?
無料でアップしている画像は、無断で学習していいよ。
だって「公開した時点で、無断学習に同意している」から。
はぁ! ふざけんな!
いや、大真面目だ。
たとえば、あなたが道を歩いている。
目の前に裸の女性が現れた。
「この人、痴漢です! 私の裸を見ました!」
この主張どう思う?
クリエーターなら絶対に理解できると思うけど、
目にした作品の影響(=学習)を受けないなんて絶対に無理だよ。
もしも『無断学習』が禁止されていたら、
SNSで画像を目にしただけで、DMが飛んできて「金を払え」と要求されてしまう。
とんでもない世界になるよ。
AI生成イラストを規制したいのなら、「コピー」という単語は使わない
あなたはイラストレーターだ。
フリーハンドで「正円」を描いてほしい。
その正円をAIに学習させて、「円を描いて」と命令したとする。すると、あなたの描いた円とまったく同じ形の円が出てきた。
「私の円をコピーしたんだ!」
その考えは間違いである。
AIは円を学習するときに、形ではなく、
「特定の点から同じ距離にある点の集まり」というふうに学習する。
つまり概念を理解して再現しているだけなのだ。
AIは絵そのものでなく、データを保持している。
言い方を変えると、
「イラストを全部文字に書き換えて記憶し、それを絵として再現している」のだ。
仕様書で罪に問えるか?
あなたはイラストレーターだ。
ラノベの表紙の依頼が来て、キャラを作成することになった。
編集からキャラの仕様書をもらう。
「カリンというキャラは、金髪でお嬢様ロールで、赤を基調として服を着てて・・・」
次に「カリンって子が、ジャンプして喜んでる挿絵を描いて」と指示が来たため、そのシーンを描いた。
出版後、そのイラストが他の作品のコピーだと指摘された。
警察がやってくる(実際はこないよ)
「コピーをした証拠をさがせ!」
結果、パソコンから出てきたのは、
「カリンというキャラは、金髪でお嬢様ロールで、赤を基調として服を着てて・・・」
「カリンって子が、ジャンプして喜んでる」
という文章での指示だけであった。
これで、著作権違反に問えるか、という問題である。
いやいや、AIの場合は自分で絵を見てるじゃん!
そんなツッコミもあるだろう。
でもコンピューターが人間と違うのは、
消すという行為をしない限り、絶対に忘れないこと。
そして、本当に消してしまったら絶対に思い出せないことだ。
AIの中に残っていない時点で、コピーしたくとも絶対にできないのだ。
勝負のポイント
「AIはたくさんの著作物を使用している」という情報と、その再現性の高さから、
コピーや切り貼りで作成している。
と思っているAI規制派も多い。
無理もないだろう。
AIはシンギュラリティを突破している。
『テルマ・エロマエ』という作品で、水洗便所を初体験するシーンがある。機械やセンサーが理解できない主人公は、
「いったい何人の奴隷を使っているんだ」
と驚愕する。
AI生成イラストについて
「何が学習だ、データだ。劣化コピーしているだけだろうが! 誤魔化すな!」
という主張は、
「何が機械だ、センサーだ。奴隷を使っているだけだろ!」
と主張しているに等しい。
当然ながら、それだと誰も説得できない。
科学的に否定されてしまい、AIを規制することは叶わない。
正しい言葉を使おう
では、この学習段階において、正しい言葉は何か?
「AIによる無断学習の禁止」である。
複数の出版社が、なぜこの単語を選んだか、理解できただろう。
コピーでないことは理解している。
無断学習が許されていることも理解している。その上で、「AIによる無断学習について考え直してほしい」と主張しているのだ。
だから、説得力がある。
「コピーだ」「盗作だ」「切り貼りだ」だという主張をしても
「それは違うから」で終わってしまう。
邪魔でしかない。
正しい言葉が説得力を持つ。
なんか誤魔化された気がする!
AIがコピーをしていない、という事実について、なかなかすんなり受け入れられない人もいるだろう。
自分が才能と努力で描いてきたものが、単なるデータで表現できるはずがない!
そう感じてしまうのも無理はない。
だが事実は違う。
AIは何故か「綺麗で精密」な絵を作成するでしょ?
何故か?
逆に下手でバランスが崩れた絵は作成できない。
何故か?
黄金比が何故美しいのか?
絵が下手が人が上手くなるために、補助線を引いたりすると安定する。何故か?
人間にとって特別なスキルである絵を描くという能力については、
コンピューターがもっとも得意とする分野なのだ。
色も形も配置も、全部データに置き換えることができる。
しかし、文章はそうではなかった。
今までも文章はコピーできていたが、あれは文字を絵として表現しているだけで、意味を理解していたわけじゃない。
しかし、AIは違う。
文字の意味を理解し、自分で考えて作成できるのだ。
特異な絵であれば、その制度は比ではない。
考えて描いているから、指が六本という、コピーではあり得ない絵を平気で描いてしまう。
そんなことはいい! 結果的に自分たちの絵を使用して、それのおかげで絵を作成していることが許せない!
データを学習しているとか、コピーしているとかどうでもいい。
実際に絵が作成できることが問題だ。
たぶん、みんなそう思っていることだろう。
下手に言い訳されるとムカつくだけだ。
だけど安心してほしい。
AI生成イラストは、すでに規制することができる!
AI生成イラストは著作物ではない
先に、出力段階の話をする。
ここでは、AI生成イラストに著作権は無い! とされている。
そう! AI生成イラストに著作権はないのだ!
意外と知らない人多いよね。
ただし例外がある。
・十分に加筆修正されている
・漫画やゲーム等、AIイラストが主体ではない
・トレスもOK
いわゆる、「ポン出し」を認めていないのだ。
じゃあ、あのポン出しCG500枚くらいのエロ同人誌は規制できるんですか?
ぶっちゃけ、訴えたら勝てる可能性は高いよ。
ただ、これにもルールが存在する。
著作権侵害は「申告罪」である。
親告罪について
これを書くと、
「著作権は非親告罪になったんですよ。知らないんですか?」と言ってくる輩がいるかもしれないが、「親告罪」だよ。
もともと著作権は一部が非親告罪だったけど、そこが増えただけ。
そして、AI生成イラストや普通の作品にはまったく関係ない部分だから、親告罪という認識で問題ない。
手順は、
1、被害者が訴える
2、裁判所が認める
の2段階で「犯罪」が確定する。
つまり他人がどんなに騒いだとしても、本人がOKと言えば、犯罪にならないのが特徴。
でないと、カップルがキスしただけで、痴漢って訴えることできるやん。
クリスマスとか警察が大変になるやん。
また、当然だけど、裁判官が「それってあなたの被害妄想ですよね」と言っても犯罪ではなくなる。
AI生成イラストの殺し方
ポン出しについては、著作権がないため、殺すことができる。
じゃあ、加筆修正とかはどうなのか?
実はAI生成イラストの出力段階については、通常の著作権が適用される。
なので、もしあなたの描いた絵とそっくりの絵をAIが描いて出したのであれば、普通に訴えても良いのだ。
著作権侵害には、依拠性と類似性がある。
依拠性は、参考にしたかどうか
類似性は、他の人が見て「あ、これ似てるね」と思うかどうか。
ただしAIの場合は、例外的に「依拠性」は無視される。
つまり、似てれば即アウトとなる。
例外は、「よくある構図」や「一般的なもの」の場合。
たとえば、「この正常位とAIの描いた正常位が同じ」という主張は通らない。
正常位なんて、誰がやっても同じ格好になる。
違う格好なら、違う名前がついている。
あまり知られてないかもしれないが、
AIはコピーでなく、学習によって絵を生成するため、
何かとまったく同じ絵を自力で作成できない。
単純な構図であれば偶然被る可能性はゼロではないが、
複雑な絵の場合、
i2iやLoraを使用している可能性が高い。
これを使用した場合、一発でアウトで、AI生成イラストを駆逐できる。
泣き寝入りせずに訴えよう。
著作権を守ってても訴えることができる
相手が著作権を守ってて、訴えることができない。
悔しい!
いやいや、実は相手が著作権を守っていても、訴えることはできる。
それは、『相手があなたを攻撃してきたとき』だ。
著作権にはこう書いてある。
『著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない』
つまり実害が出たなら、著作権を守っていようが、相手を訴えることができる。
また、そもそも法律は著作権だけじゃないよ。
いや、マジで。
たとえば、
「自分が描いた下書きを勝手にAIで清書され、侮辱された」
この場合は、すでに著作権侵害にも引っ掛かるが、侮辱罪や名誉棄損にもあたる。
普通に訴えたら勝てるよ。
ただし、裁判は大変
この点は同意する。
普通の人にとっては、裁判費用の100万なんて大金払えない。
裁判を行う権利は国民に保証されているはずなのに、
結局は金がある人しか裁判できない。
これ、重大な人権侵害だと思う。
だから、SNSの誹謗中傷や著作権の侵害については、原則無料にして、国が費用を持つべきなんだよね。
本気で。
誰か、そんな活動してないかな?
とにかくAI生成イラストを使っている奴を消したい
その場合、大事なのは、
AI生成イラストを使われたことで、どんな被害を受けたか、だ。
著作権における大原則に、
「個人使用の範囲であれば、誰かを攻撃する場合を除き、何してもいい」とある。
・・・さすがに、これに文句を言う人間は、フォローできない。
そもそもすべての作品は、誰かの人生を豊かにするためにある。
クリエーターのために人がいるのではなく、人のためにクリエーターがいる。
この精神が理解できないのなら、クリエーターを名乗ってほしくはない。
ただし、問題はSNSにアップすることは、
「個人使用の範囲かどうか」だろう。
この点については、「承認欲求という魔物が認知を歪めている」としか思えない。
結局のところ、誰にも攻撃せず、自分で楽しんでいるだけの使い方をしている分には、誰かが文句を言う権利はない。
不当に害する、とは
著作権の例外における、「不当に害する」について、補足したい。
本来自分がいるべきポジションを奪われた!
よく陥りがちになるのが、この思考だ。
これは、これだけは絶対に思ってはならない。
京アニ事件の青葉死刑囚と同じ考えだ。
世の中には、「なんでこれで売れてるの?」とか、自分よりも努力していない人間が評価されることなんて多々ある。
純粋な競争による結果は、どんなに受けれたくなくとも、受け入れなければならない。
じゃあ、AI生成イラストはどうなの?
まず、どんな競争が起こっているのか?
それを冷静に判断することからはじめる。
AI禁止のコンテストに入賞したら、それは駄目だ。
SNSでバスっている。
それは見ているユーザーが決めることだ。
AI作品が大量に埋め尽くしてくる
これに関しては、
普通に威力業務妨害で訴えることができる。
著作権とか関係ないよ。
AIが大量に投下され、そのサイトが想定していた正常な業務ができないのなら、それは威力業務妨害として訴えればいい。
AIに人間と同じ権利を持たせたこと
普通に考えれば、
AIに人間と同じ権利を持たせたことは、正常な判断だ。
区別する、という判断自体がツッコミが入る。
けれど、車ができて速く移動できるようになり、快適な暮らしができるようになった反面、交通事故で人が死ぬようになった。
普通に人が走って移動している頃には、あまり無かった問題だ。
AIも同じだ。
人間以上の速度で作品をつくれることについて、『交通ルール』の必要性が出てきている。
AI推進派は、本当にAIを使いたいと思っているのなら、AIの恩恵を尊いと思っているのなら、
安全運転を心掛け、歩行者優先の精神で使っていく必要がある。
AI規制派も、承認欲求の悪魔に憑りつかれていないか、今一度冷静になって、不当な害を受けているのなら、毅然として訴え、AI生成イラストを駆逐していってほしい。
まぁ、一番の勝ち組は、他人を気にすることなく、もくもくと作品を作りづ付けているクリエーターだろうけど。
最後に、著作権の精神について、前の描いた記事のリンクを。
長いけど。



>そう! AI生成イラストに著作権はないのだ! ソースは? まさかソースなしで主張してるなんてことはないわよね?