AIイラストをやっていると、
一度くらいは、どうしても敵わない天才に出会う。
多くの人は、そんな天才と比べ続けて傷ついたり、
いつの間にか自分の道を諦めてしまう。
そしてそのまま自信を失ったまま生きるか、
好きだった創作とは関係のない現実の中で、
「本当は行きたかった場所」を眺めながら生きていく。
自分の分野で絶対に追い越せないと思う存在に出会うことは、
本当に残酷なことだと思う。
自分もAIイラストを始めた頃は、
それなりに自信があった。
少しずつ反応が増えて、
フォロワーも増えて、
自分の絵を好きだと言ってくれる人も現れて、
どこかで可能性を信じていた。
でも、ある時から
本当に桁違いの人たちを見かけるようになる。
同じモデルを使っていても、
同じツールを使っていても、
なぜか作品の空気感そのものが違う。
自分はプロンプトを何十回も調整して、
LoRAを作って、
構図を研究して、
深夜まで生成と修正を繰り返していた。
昨日より一枚でも良い絵を作りたくて、
毎日タイムラインを眺めて、
試して、
失敗して、
また作る。
でもある人は、
数日で軽く作ったような一枚で、
自分が何週間も悩んだものを簡単に追い越していく。
最初は本当に苦しかった。
どうしてあの人はこんなに簡単そうなのに、
自分はここまでやらないと届かないんだろう。
才能って、どうしてこんなに不公平なんだろう。
嫉妬もしたし、
無理に競争しようとしたこともある。
数字や反応に執着して、
気づけば創作より比較ばかりしていた。
でも時間が経つほど、
傷だけが増えていった。
好きだったはずの絵が苦しくなって、
創作そのものが楽しくなくなっていった。
そんな時に、ようやく気づいた。
この世界は短距離走じゃない。
AIイラストも結局は創作で、
創作は長く歩き続けた人が最後に残る。
天才はいつも先に行く。
圧倒的なセンスで人を驚かせ、
トレンドを作り、
みんなの視線を集めていく。
でも、あまりにも早く頂上に辿り着いた人は、
時々その先を見失ってしまう。
何を作ればいいのか、
なぜ作っていたのかさえ分からなくなって、
止まってしまう人もいる。
だから今は、
天才と正面から戦おうとは思わない。
先に行かせればいい。
自分はただ、
自分のペースで歩き続けるだけだ。
毎日一枚、
一回でも多く生成して、
少しでも可愛い表情や空気感を探して、
昨日より良い一枚を作るために繰り返していく。
良い絵を描きたいなら、
結局たくさん見て、
たくさん作って、
たくさん失敗するしかない。
毎日生成して、
毎日修正して、
毎日メモして、
毎日少しずつ試していく。
そうやって何年も積み重ねた先に、
ようやく自分だけの空気感や癖が生まれる。
結局、人の心を動かすのは
完璧な技術だけじゃない。
その人だけの好みや執着、
そして「好き」が残る。
AI絵なんてボタンを押すだけだと言う人もいる。
でも長く続けている人なら分かる。
最後まで残るのは、
一番才能がある人じゃない。
一番長く「好き」でいられた人だ。
たまに、
地力まで持っている天才もいる。
そういう人たちは存在そのものが祝福で、
見ているだけでも幸せになる。
タイムラインの景色を変えて、
新しい可能性を見せてくれて、
創作したい気持ちそのものを燃やしてくれる。
そんな人たちと同じ時代に絵を投稿できているだけで、
自分は幸せだと思う。
自分みたいな人間は、
今日も寝る前に一枚だけ作ればいい。
反応が少なくても、
思うようにインプレが出なくても、
ゆっくりでも歩き続けていけば、
いつか自分が憧れた景色に辿り着けると思っている。
そこが頂上じゃなくてもいい。
自分が好きだった絵に、
少しでも近づけるなら、それで十分だ。
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