視座が高い人は、他者を断罪しない
本を読むということは、自分ひとりの人生では絶対に出会えない人間の思考を借り、視野を広げていくという行為です。
違う時代、違う国、まったく違う価値観の中を生きた人が「自分はこう考えた」と書き残してくれたものを、自分の中に取り込んでいく。それが読書というものです。
SNSを見てるとよくこんな声を聞きます。「本を読んで何の役に立つの」「時間の割に得られるものが少ない」でも1500円で、自分の人生では絶対に歩めなかった誰かの思考回路を2時間借りて、インストールできる。これほど破格な取引は、ちょっと他に思い当たりません。
読書が積み重なっていくと、ひとつの出来事を見たときに「こういう見方もできる」という引き出しが増えていきます。それだけではなく、引き出しの「深さ」も変わっていく。
多様な視点を持っている人が、短絡的に誰かを断罪したり表面だけで決めつけたりしないのは、この引き出しがたくさんあって、しかも深いからだと僕は思っています。
「あいつはダメだ」と言いたくなる場面でも「でもこういう背景があるとしたら」「こういう見方もできるとしたら」と、別のレンズが自然と差し込まれてくる。
僕自身、読書を続けてよかったと感じる瞬間のひとつは「簡単に人をジャッジしなくなった」ことです。聖人君子になったという話ではありません。「この人はなぜこういう言動をするんだろう」という問いが、反射的に出てくるようになったということです。
感情的な好き嫌いはもちろんあります。
でも断罪したり憎んだりするまえに、一度立ち止まるクセがつきました。一回は理解しようと努力するようになりました。
本を読み続けた人がたどり着くのは、物知りではなくて、そういった意味の「寛容さ」なのかもしれませんね。知識が増えるというより、自分の価値観の外側に出られるようになる感覚です。
自分の人生だけでは絶対に手に入らない視点を、何冊もの本から借り続けることで、人の思考は少しずつ豊かになっていく。
多様な視点と深い思考を手に入れるための、最良・最強のツールは間違いなく本です。今日も読みましょう。僕も読みます。
【頭脳を鍛える読書術】読書で強靭な思考力を養う方法
Want to publish your own Article?
Upgrade to Premium