「パパ、どうして僕は死んじゃったの?」朝食抜きでインスリン注射し運転…9歳息子を奪われた父親が訴える「これは事故ではなく犯罪」禁固2年6か月の判決は「経費横領と同等」命の軽さに問う日本の交通司法【後編】
2024年5月16日、札幌市で当時9歳の西田倖(こう)くんが、青信号の横断歩道を渡っていたところ、車にはねられて命を落としました。 【画像を見る】「パパ、どうして僕は死んじゃったの?」禁錮2年6か月の判決は「経費横領と同等」なのか ドライバーの男は、糖尿病を患いながらも長年に渡って医師の指示を無視し、事件当日もインスリンを注射したのにもかかわらず、朝食をとらずに運転。低血糖による意識障害を引き起こし、倖くんをはねたのです。 事故から2年。西田倖くんの父親・圭さんは、この出来事を単なる「事故」ではなく、運転手の身勝手な判断の積み重ねによる「交通犯罪」であると強く訴えます。 後編となっているこの記事では、交通犯罪被害者家族の多くが、罪の軽さや刑期の短さによって苛まれる現実をお伝えします。 ■息子の命は、経費の横領とほぼ同等の重さなのか 当日、ドライバーはインスリンを注射後に食事をとらなければならないことを認識しながら、朝食を抜いて、車のハンドルを握りました。 その結果、低血糖状態に陥り、意識が低下したまま運転。時速約40キロのスピードで、横断歩道を青信号で渡っていた西田倖くんをはねたのです。 ドライバーは過失運転致死罪に問われ、裁判では事故当時のことについて「記憶がない」と話していました。 ■被害者家族として悲しみ 声を上げ続ける理由 以下は、倖くんの父親・西田圭さんが中学生を前にした講演での発言内容です。 判決は禁錮4年の求刑に対して禁錮2年6か月、つまり2年6か月の収監を命じるものでした。 この刑期の長さについて、皆さんはどのように思われるでしょうか。 私が調べたところ、禁固2年6か月に相当するほかの罪として、会社の経費を300万円ほど横領した罪に対する判決とほとんど変わらないということが分かりました。 今の日本において、交通犯罪被害者の多くが、罪の軽さと刑期の短さによって、自身の傷口をさらにえぐられるような気持ちに苛まれるという現実があります。 息子の命は、経費の横領とほぼ同等の重さしか持たなかったのか。そのような問いを、今も私は抱き続けています。
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