JESO(地学オリンピック) 勉強法②本選編
本記事は②本選編です。
予選、成績などについては①予選編
5 対策(本選)
各分野ごとに述べておきます。参考資料に関しては、大変主観的ですが参考度をA~Cで記します
〇地質
ⅰ使用したもの
A本選過去問
A本 図表の地質図関連ページ
Bweb「地質図学の基礎実習」:参考になるhttps://www.researchgate.net/publication/273124136_dezhituxuenojichuyanxi
C本「はじめての地質学」:楽しく読める。https://www.beret.co.jp/book/45229
ⅱ勉強法
・本選の過去問を解く
地質図、地質断面図等は、本選の過去問を時間を空けて何度も解く以外にあまり方法がないと感じます。(それ以外に演習できる教材が皆無に等しい)本選対策としてならこれだけでも十分だと思います。
・架空の地質図を描いて弄る
知り合いの先輩に教えていただいた遊びです。とても楽しいです。
〇固体地球
ⅰ 使用したもの
A 本選過去問
B「宇宙地球科学」
B「現代地球科学入門シリーズ 6地震学」
C「プレートテクトニクス」
C「地球のダイナミクス」
ⅱ勉強法
・プレートテクトニクス、マントル系:本で知識を増やす
知識がなければ解けないような記述問題がある。固体地球の学術分野において何が重要視されているかを知っておくと、考えやすくなった。
共立出版の地震学6は、章によっては物理・数学が激しいが(物理屋にはお薦め)読めるところを読むと参考になると思う。共立出版シリーズは個人的に好きです。
その他Cの2つの本は入手しにくく、本選対策としては少しオーバーワークな気もしますが、固体地球の魅力を堪能することができます!
・地震系:パラメータの処理練習をする
東大地学が練習に役立つ気がします。(どの分野でもだが、次元解析を大切にしながら、文字情報を数式に置き換えて答えを出す練習をするとミスが減った)
〇気象
ⅰ使用したもの
A 本選過去問
A本「一般気象学」
Aweb 気象庁HP「知識・解説」https://www.jma.go.jp/jma/menu/menuknowledge.html
Bweb 日々の天気図
https://www.data.jma.go.jp/yoho/hibiten/index.html
C本「気象予報士 かんたん合格テキスト」シリーズ
C本「イラスト図解 気象学」
ⅱ勉強法
・気象予報士の勉強として勉強する
予報士試験(学科一般)合格を目標に入れる人、すでに持っている人も多いように感じます(私は高2夏に受ける予定だったはずが、申し込を忘れており受験できなかった…)
予報士試験の対策なら
「かんたん合格テキスト」シリーズ
「イラスト図解 気象学」
の評判が良いようで、実際に分かりやすい雰囲気だと感じました(私自身は殆ど読む余裕はありませんでした)
また予報士試験は気象法を勉強しないといけなくなるので、その点は本選対策としてはナンセンスな気もします。気象法を除く何年か分の学科試験は、気分転換に演習として解きました。
・一般気象学を制覇する
これを何度も読んだことで気象への理解がとても上がったように感じました。気象学のバイブルと言われるほど有名で、「難しい」と言われがちですが、そこまで抵抗を感じる必要はないと思います。基礎なしを勉強していてもやっとする事が解決します。楽しい
私は読むだけでは理解できなかったので、
①一章ごとに読み進め、まとめていく
②まとめたノートをもとに復習する
を繰り返していました。数式の処理ができないと感じたところは、あまり時間をかけすぎずに飛ばすと良いです。重要そうだが分からない!というところは、予報士の勉強サイトの動画を視聴したり、インターネットで調べ漁ったり、物理の先生や気象予報士を取得している先輩・友人等に質問させてもらい解消しました。最終的には、理解できているかの確認も兼ねて、ノートを見ながらセルフ授業をしていました。頭に入りやすいです。
・天気図を制覇する
天気図が苦手だったので、日本の各地域の四季の天気の特徴、その時の天気図を調べて印刷し、書き込んだりしていました。また気象庁HP「日々の天気図」で、極端な気象条件の日の天気図を中心に一年分見漁りました(最後まであまり得意にはなれなかった、結局経験値が最重要かも)
〇海洋
ⅰ使用したもの
A 本選過去問
B 東大地学
B本「海洋学Oceanography」
B本「海洋の波と流れの科学」
C本「海洋の物理学」
Aweb 気象庁HP「知識・解説」https://www.jma.go.jp/jma/menu/menuknowledge.html
ⅱ勉強法
海洋も地質と同じであまり文献が多くないので深めづらいですが、気象庁のHPはわかりやすくまとまっていておすすめです。
個人的にoceanographyは凄く好きです。こちらは気象同様ノートにまとめたり途中に入ってる問題を解いてみたりで、冬休みに〜2次前くらいにじっくり進めました。ただ入手はかなり難しいと思います。私はたまたま学校の図書館に発見しました。
〇天文
i 使用したもの
A本選過去問
A東大地学
A本 宇宙地球科学
B Web 山賀進さんのページ
B本 極宇宙を解く
C天文学オリンピック過去問
C本 天文宇宙検定2〜1級テキスト・問題集
C本 基礎からわかる天文学
番外編:本 恋する小惑星
ⅱ勉強法
雑に、飛ばせるところは飛ばす 基本的に初学のときは、ノートは大きく雑に使うようにしている。
ああ〜なるほど!と思ったところだけ丁寧に
・本選,東大地学
本選の天文はとにかくいかに計算ミスをしないかにかかっている気がします。自分がどういうミスをしやすいかに気を遣っていました。
東大地学の過去問を解くことが1番役に立つのは天文分野だと思うのでお勧めします。
正確に式変形をしたりするのに練習になった。
・宇宙地球科学を読む
潮汐などが詳しかったり,高校地学範囲+アルファの内容が割と役に立ちます。この時山賀さんのページもよく参考にさせていただいていました。分かりやすい
・天文宇宙検定対策
よし、天文をやるぞ!となった時に初めに受けがちなこの検定。直接本選に役に立つわけではないと思うけれど、何となく天文好きだなあと感じている人向けに、始めやすいのでおすすめします。
私は高1秋に2級を受けて、そこを入り口にして天文を頑張るようになりました(12月以降天文学オリンピックにも参加する予定であったため↓)
・天オリ対策をする:極宇宙を解くなど
天文を本気できわめておきたい方は,天文学オリンピックにもぜひでてみてください(注:但し試験自体で求められている能力はかなり違うので、必ずしも天文学オリンピックに強ければ地学オリンピックの天文に強いというわけではないかと思います)
天文に対する理解はとても上がるし、楽しいと思います。
「極宇宙を解く」は、数物に強い人はすらすらと読めるのかもしれないが、普通はかなりの時間を必要とすると思います。(私は高1の天オリ本選前にできるところだけ、高2時は問題含めて1周、ざっと復習で2周目、をした)写真のビリアル定理など一見高校地学範囲外のところも多いですが、それぞれの分野でどういうパラメータが重要視されてるのかを知るのにはとても良いと思います。勉強すればとても面白い一冊。時間がかかると思ったら、「なんとなく見たことあるな」「分かりそう」と思う章だけ選んでみると良いかも、そういう章は問題も解くと練習になります
・基礎からわかる天文学
「基礎から」と謳われてはいるがなんだかんだ情報量が多い…知識は確かに増えただと思いますが、本選対策としての面では、よほど知識をつけたいだとか、余裕があるだとかでなければ、これに時間を割く必要は特にない気がします
・交流、楽しむために恋アスを読む
漫画「恋するアステロイド」には地学オリンピックが出てくる巻があります。数年前は特にhotだったようですが、まだまだ地学徒に人気があります(途中までですが、私も読みました)話題のネタになるかもしれません。※本選の試験には(一切とは言わないが、)多分影響しません。
〇鑑定
i 使用したもの
A (3種類の図表)
A 本選過去問
A Web 委員会HP「地学のおとも」鑑定シリーズ
A 岩石、化石、鉱物各々の本
(石ころ博士入門)
(必携 鉱物鑑定図鑑)
(学研の図鑑 鉱物岩石化石)
ⅱ勉強方法
・スライドにまとめる
鑑定は結局見る、触る等の視覚的情報で覚えるのが1番効果的なので、私はインターネットから適当にそれぞれの化石や岩石の写真を集めまくり、一つのスライドに貼り付けて、特徴などをしるしておいた。それぞれの標本について、自分で軽い説明ができる程度の勉強をしました。
・とにかく見る
学校の標本、近隣の博物館の標本、科博など、とにかくことあるごとに標本の置いてある場所に寄り、触った感触、大体の大きさなど、自分が標本を実際に目の前にして感じたことを(私は上記のスライドに)書き留めるようにしていた。合法的に博物館も楽しめるので、至福の時間でした。
時間があればスケッチをしても楽しく覚えられるかもしれない。
ⅲ演習
・本選の過去問を解く
本選も過去問ノートを作成した。
・記述の改善をする
不安な記述問題に関して、学校の先生や、過去の代表の先輩にお話を伺い、この表現でよいかどうか、意図が伝わるか、どうすればより良いかの質問をさせていただいたりしました。
さまざまな資料、模範解答の記述などを読む中で、いいと思った表現は書き留めて、自分で使えるように意識しました、
・東大地学
本選では演習量が足りないと感じたら、比較的傾向の似ている東大地学を解くことをお勧めします。処理速度を上げたり、パラメータの多い計算や記述のレパートリーを増やしたりするのに非常に役立ちます。計算パートを解く時は電卓を使っていました。
時間は90分程度で、7~8割を目指すようにしていました。
・京大地学、東北大地学
余力があれば見ると良いと思います。記述でわからない問題がないかを確認する程度でも、多少なり効果はあると思う
・インターネットに落ちている問題集
「地学の総合問題集」
「地学 標準問題精構」
「大学入試 地学 記述論述問題集」
ざっと目を通しました
計算問題:方針が立つかどうか
記述問題:パッとわからない問題がないか
を確認し、抜け目をなくすのに使用しました
まとめ(?)
この勉強方法についてのノートは、6年悩んできた私のように、勉強や自分の能力に劣等感があったり、学びの進め方に悩んでいる誰かに届けばいいなと、過去の自分に教えてあげるつもりで作成しました。
本選やアジア大会そして国際大会は、本当に本当に楽しくて刺激的です。たくさんのわくわくが待っていました。地学オリンピックを通じて得られた出会いや経験は宝物です。追究すればするだけ、きっと素敵な世界に出会えると思います!
※トップの写真は本選の会場のホテルからの展望です


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