AndroidとChromeOS統合の「Googlebook」、参入5社に「あの会社」が含まれない違和感
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Googleが新型ノートPC「Googlebook」を発表し、HP、Acer、Lenovo、Dell、Asusの主要PCメーカー5社が年内に対応機を投入することが明らかになった。期待は大きい一方で、Androidユーザーにとって見たかった1社、サムスンの名前が見当たらない。 「Googlebook」は「Chromebook」の後継として位置づけられるシリーズだ。よりハイエンドなハードウェアと、AndroidとChromeOSを統合した新OSを売りにする。新OSの正式名称はまだ未発表だが、リーク情報では「AluminumOS」と呼ばれているという。デバイスの具体的なスペックも明らかになっていない部分が多く、Googleは「プレミアム志向の製品ライン」と説明するにとどまっている。 公開された機能のなかで目を引くのが、再設計されたマウスポインター「Magic Pointer」だ。画面上でカーソルを軽く振ると、オンデバイスAI「Gemini Intelligence」がその場のコンテキストに応じたメニューを開いてくれる。 もう1つの目玉は、Androidスマートフォン上のアプリを追加ダウンロードなしに「Googlebook」でそのまま使えることだ。デモでは「Duolingo」のウィンドウが、macOSの「iPhoneミラーリング」のような形で立ち上がっていた。もしこれがスマホ連携のごく一部に過ぎないのなら、当然ながら大きな疑問が浮かんでくる。 「Chromebook」の後継として、価格優位性はどこへ 「Chromebook」が成功したのは、立ち位置が明確だったからだ。価格を抑えたハードウェアに軽快なOSを組み合わせ、Googleのエコシステムを中心とした日常用途に最適化されていた。最上位機種でも「HP Dragonfly」という例外を除けば1000ドルの壁は越えず、何より「とにかく安いノートPC」として圧倒的な強みを持っていた。 たとえば「Acer Chromebook 315」は、米ウォルマートで179ドルから手に入る。RAMは最近のスマホより少ないかもしれないが、フルサイズキーボードを備えたれっきとしたPCで、子どもや高齢者にも勧めやすい1台だ。できることは限られても、できる範囲はしっかりこなす。この割り切りが実際のニーズと噛み合っていた。だが「Googlebook」が1500ドル前後の価格帯で登場するとなれば、その価格の強みは一気にかすんでしまう。1500ドル払って何が手に入るのか、Googleはまだ詳しく語っていない。 目立つ「あの1社」の不在 Googleは、HP、Acer、Lenovo、Dell、Asusという主要PCメーカー5社が、年内に独自の「Googlebook」を発売することを明らかにした。サイズや価格帯はメーカーごとに幅が出るとみられる。Lenovoは昨年、OLEDディスプレイと16GBメモリを搭載した「Chromebook Plus 14」を投入しており、これに匹敵するスペックの「Googlebook」を出してくる可能性が高い。 ただし、プレミアム志向の「Chromebook」を作ってきたのはLenovoだけではない。サムスンは2024年秋に「Galaxy Chromebook Plus」を発売しており、これがなかなかよくできた1台だった。15.6インチのAMOLEDフルHDディスプレイにIntel「Core 3 100U」を載せ、メモリ8GB、ストレージ256GB、本体重量約1.1kg、厚さ約10mmという薄型仕様。筆者がこれまで触ったなかでもっともスマートな「Chromebook」だと評したほどの完成度だった。 ではサムスンはどこに行ったのか。「Googlebook」がAndroidパワーユーザーに向けた製品だとすれば、その層の多くはGalaxyスマホを使っているはずだ。AndroidとGalaxy、両方のエコシステムをネイティブに束ねる1台こそ、もっとも理にかなっているはずだ。 (国内編集部注:米国では中国メーカーのスマートフォンがあまり流通しておらず、代わりにサムスンが高いシェアを維持している) もっとも、これはAndroidエコシステムが構造的に抱える問題でもある。常に複数のパートナーが、それぞれ自社の製品を売っていく宿命がある。サムスンが「Googlebook」を出さなくてもシリーズ全体が失敗するわけではないが、Galaxy独自の統合機能を備え、AMOLEDディスプレイやハプティック対応のタッチパッドを搭載したサムスン製の「Googlebook」が登場すれば、シリーズの目玉になり得たはずだ。 残された宿題は来週の「Google I/O」へ Googleは来週、開発者会議「Google I/O 2026」を控えている。そこで「Googlebook」のハードウェアやOSの詳細が、さらに開示される見通しだ。現時点では、統合OSと一部の「Gemini Intelligence」機能だけで、プレミアム価格を正当化するには材料が足りていない。 なかでも注目したいのが、Windowsアプリのエミュレーション対応だ。これが実現すれば「Chromebook」では難しかった用途を一気にカバーでき、より高価な新OS搭載機を選ぶ理由付けにもなり得る。 この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。