「ディーラー点検はなぜ高い?」元営業マンが暴露。車を売るだけでは赤字…“まだ使える部品”も交換するワケ
愛車の整備先を決める選択肢は、車を買ったディーラーや地元密着の整備工場、カー用品店、懇意にしているガソリンスタンドなど複数あります。その中で、ディーラーを選ぶ人も多いかと思いますが、整備費用を比較してみるとディーラーが高いのは事実です。 ではなぜディーラーの整備費用が高いのか、元ディーラー営業マンが裏側を紹介します。
整備士ひとりあたりの「基準単価」が高い
根本的な話をすると、整備士ひとりあたりの単価が高いということが背景となっています。 整備費用は、基準工賃(時間単価)×整備時間で算出できます。例えば12,000円の基本工賃で2時間かかる点検整備をしたら24,000円となります。この単価が安い整備工場であれば、同じ作業をしたとしても費用が安くなる計算です。 ディーラーは、基本工賃が高い傾向にあるため、整備工場などと比較すると費用が高くなってしまいます。
メーカーの看板を掲げている以上、適当なことができない
整備士あたりの単価を高くしている背景に、「メーカーの看板を掲げている正規ディーラーだから」という理由もあります。ディーラーで行った整備は、一定期間保証を設けることでユーザーに安心感を与えています。「基本単価に保証料も含んでいる」と解釈してもいいでしょう。 多くのディーラーはメーカーと直接的な資本関係を持たない別会社ですが、正規ディーラーである以上、メーカーの基準や方針に沿った整備対応が求められます。そのため、自ずと保証内容を充実させる必要があり、単価が上がってしまうのです。
車の販売だけでは利益が出ない
本音ベースで話をすると、ディーラーは新車や中古車の販売だけでは満足な利益を出せません。多くのユーザーは値引きをしてもらって車を買うかと思いますが、値引きできる幅には限りがあります。 ディーラー側としては、値引きしてでも薄利で車を販売し、その後のアフターサービス(整備)で数年間かけて利益を出していく仕組みとなっているのです。
まだ使える部品の交換も提案する
点検などの際に「交換おすすめ」として、まだ使える消耗品や、まだ使える部品の交換の提案をされたこともあるかと思います。ここには“本音と建前”が混在しています。 ディーラーで点検をするのは少なくとも半年、長いと1年ごとです。「現時点ではまだ交換しなくても大丈夫だが、半年あるいは1年後だとギリギリのタイミングになってしまうから交換をお勧めする」というのはよくある話。また、1年後が車検で高額な費用が発生するから、分散させるために予防整備を提案するということもよくあります。 この行動がユーザーを思った配慮と感じるかもしれませんが、本当にそういう提案をしていることもある裏に、店長や工場長から「台あたりの整備単価アップ」も指示されているため、消耗品(タイヤやバッテリーなど)の交換を勧めている背景もあります。