うっすら嫌われ者のLUUPは、この先、生き残れるのか
初めてLUUPを使ったよという話。たまーに書きたくなるおもったことかくチラシの裏。
LUUPとは
自転車シェアを運営している会社ののひとつ。他と違うのは電動キックボードを車両のラインナップのひとつにしているところだ。
そして、ネット上(X)の評判はよろしくない。*1
わたしもうっすらよく思っていない。ネットの評判がよくないと思うのは、むしろ私がそう思っているからかもしれない。エコーチャンバーは否定できない。
何故、嫌われているのか
一部の利用者の交通マナーやルール違反も大きなところだろう。それだけではないだろう。
やはり、ループの登場に合わせたかのように法律が改正されたところだろう。電動キックボードは普通自動車免許を持つ人なら危険だろうと予想がつく乗り物だ。そんな乗り物にヘルメットなし、免許なしで公道を走行して良いと今までの交通行政を否定するかのような改正が実現したのは衝撃だった。さらに警察出身の元官僚が幹部にいるとなれば、邪推してしまうのも無理もない。*3
乗っている人で、悪い人がいるんですよという話は理屈としてはわからなくもない。しかし、反感を覚えるのも仕方ないと思う。
使ってみて
どう考えても都市部の昼に人や車が行き交う中では使いたくなかったので、夜に使ってみた。2km先、歩いて行ける距離ではあるものの、めんどくさくなって使ってみた。
結論、自分の現在地と目的地にポートがあれば、割と便利だった。でも、今は無料期間だからそう思うのかもしれない。
これが正規料金だと、選択肢に入るかは悩ましい気がする。いっそ、タクシーに乗ってしまうか、値段なら電車、バスで十分だろう。どうしてもポートが目的地から少しズレるし、一方通行を考慮するとめんどくさいとなってしまう。
悪くないけど中毒性には欠けるといったところだろうか。 あと、荷物が乗らないので買い出しには使いにくい。
貸し出しから返却までは非常にやり易い。アプリが良く作られている。よく考えられている。
乗り物としての電動キックボード
これは、原付以上に命を賭ける乗り物だった。これをヘルメットなしで乗るのはかなり怖い。特に動き出し、止まるところが不安定になる。さらに、タイヤの径が小さいので路面のコンディションの影響を受けやすい。跳ねやすくて不安定になりやすい。運転技量の問題ではなく、物理的な限界だろう。
停止の度に不安定さを嫌でも意識させられる。これだと、一旦停止やら交通ルールを守らない奴が更に出やすい遠因の一つな気がする。だから無視してもいいとはちっとも思わないが。
停車しようとする状態を自転車や原付と比べると安定感はよくない。
客観的に考えると
擁護の視点として考えてみると
規制でガチガチの中で、この手の新しいことをしようと思うと、なかなか訴える経路がないというのもあるのかもしれない。
昔だと政治家にいくらか積んで口利きを依頼したような話なのかもしれないが、今はなかなか難しい。更には大手と違い業界団体というのもないので、行政へのコネクションもないだろう。
そういう意味では、こじ開けるというスキームを確立したのはすごい。ちなみに、調べてみるとそういうことを特にしているコンサルが一仕事しているようだ。*2*4
頭の体操をしてみる
LUUPはテック企業なのだろうか?
おしゃれなアプリ画面やWEBサイトから、将来をテック企業のように思っていたが、どうも使ってみて思ったが、そうではないと思う。
そもそも、そんなことこちらが勝手に思っているだけでLuup側がいってる気もしないので、私が勝手に勘違いしていてだけだろう。
ポートの設置にしたって、交渉に営業マンは必要だ。事業としてはマンパワーが必要そうだ。
コストはかかるし、規模が大きくなって減らない。
維持費、特に車両の移動と充電にはどうしても人の手が必要になる。充電のコストは、設置台数に比例すると思うとかなり維持費は高くなる。更に一定のポートにキックボードや自転車が集積してしまうだろから、一定期間毎に各ポートにキックボードや自転車を配車し直す手間もかかるだろう。 人手を増やす事で対応しているようだが、これは結構負担ではないだろうか。
ポート数が増えれば増えるほど、これらのコストが劇的に減るわけではない。
どこかで、北海道の事業者の20%が車両再配置にかけていると見たが、見失ってしまった。。
\街中で見かける電動キックボードの回収作業スタッフ/Luupで裁量をもって仕事が可能/社有車使用|株式会社Luup|東京都大田区の求人情報 - エンゲージ
こうしてみると、どでかく儲けるのは難しそう。実際、シェアサイクルの運営事業者の6割は赤字らしい。*6
そして、Luupは、この先生き残るのだろうか
乗りながら考えてみたが、キックボードが目立つがあくまで自転車シェアの業態である。差別化が難しい割に、大規模な資本が必要になる点で、業態としては携帯電話や不動産業に近い部分がある。
しかもタチが悪いのは、それほど儲けは出なさそうという事だ。インフラの宿命だろう。
値段の競合が公共機関、利便性がタクシーと競争となる。なかなか難しい。 荷物も乗せにくいとなるとタイミングも限られる。
良くて緩やかに維持が限界では無いだろうか。どう考えてもこれ以上伸びるより、維持費と設備更新費を回収できるかが問題となり勢いは落ちていくのでトントンといったとところだろう。
車両の再配置問題
車両の回収や再配置をお客さんにやらせてしまうというのはどうだろう。
車両が溜まりがちなステーションから不足しているステーションへの移動は値下げ、もしくは幾らかお金や次回利用できるポイントなりをユーザーにくれてやればいい。とここまで思ったところで、こんな画面がでていた。すでに実施済みだった。さすがである。
あとは、25%区切りではなく、時間ごと需要に応じてもっと細かく割引をかえてしまえばいいだろう。ここを自動で人の手を介さずににできるようになり効果がある数値のつけ方がわかればここは差別化の一つになるかもしれない。 しかし、再配置の人員が不要になる、もしくは著しく減らすことができるかといわれるとNoだろう。せいぜい、ポートに一台もない台数不足による機会損失を防ぐとかだろうか。
テクノロジーによる充電問題の解決
バッテリーへの充電は課題としてのこる。
無線給電もなかなか直近の解決には遠いだろう。
それにこれはこの装置を購入すればだれでもできてしまう。LUUPの有利な点にはならない。
参入障壁はあるのか
法律の壁がなくなった今、あまり高くないだろう。
実際に海外大手のLIMEが再参入を表明している。*5*7 様々な都市で展開しすでに黒字化を達成しているLIMEのほうが運営ノウハウをためているだろう。もしかしたら、キックボードに起因するシェアサイクル関係のヘイトをLuupを盾にできてしまうぶん有利かもしれない。
では、どうするといいのだろうか?
ライバルの参入を防ぐには、コストをどう抑制するかにかかっている。資本があれば参加できる業態でライバルを減らし勝つには、未来のライバルが参入して軌道に乗るまでの時間を長くするしかない。やはりコスト削減しかない。過激な案としては、バッテリー交換もやらせてしまえばよい。事前審査と登録制にして、Uberの配達員のように単発の仕事にしてバッテリーの配達、回収、交換をさせれば良いだろう。報酬を払ってもいいし、Luupで移動する権利にしてしまえばLuupからしたらもっとお得だ。と考えてみたものの、無茶だろう。
もうひとつは、「資金を集め続ける」だろう。
極端な話、お金を貸してくれる人や出資者がいる限り会社はつぶれない。資金が調達できるような話題を出し続けることができるならもう少し時間を稼げる。モビリティを武器にラストワンスマイルを達成するために今度は自動運転の自動車タクシーに参入するとかだともうちょいお金が集まらないだろうか。自動運転の自動車タクシーにまで突き抜ければ、ポートや充電の問題も解決だ。ほしい人の近くに行き、電池が足りなくなれば帰ってくるようにすればよい。まぁ、大変かもしれない。
まとめ
自分の活動圏や行動にハマれば便利。
ただ、電動キックボードは乗り物としては不安。
LUUPはあくまでサイクリングシェアを行う会社。
LUUPとしては、このままなら勢いは収束するだろう。狂気のように拡大路線を突き進むなら自動運転業界に進むだろう。
*1 街の嫌われ者LUUP、謎のゴリ押し政治力で西武と東急を仲間に取り込む :
*2 スタートアップの新・必須科目!非市場戦略とパブリックアフェアーズ(講演録第3回/全4回) | PublicAffairsJP | マカイラ
*3 Luup、社外取締役・監査役を迎え経営体制を強化 | Luup(ループ) | 電動キックボードシェア/シェアサイクルアプリ
*4 Luupが稼ぎゼロで耐えた2年 規制緩和に国会も警察庁も動いた:朝日新聞
*5 LUUPはなぜ儲からないのか?「年間30億円を調達しても経営が厳しい」出前館にも共通する弱点(山口伸) | マネー現代 | 講談社
*6 シェアサイクルの採算性確保に向けて
*7 「電動モビリティ」最大手のLime、日本再上陸の勝算 2026年までに日本市場で2万台の展開を計画 | インターネット | 東洋経済オンライン
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