59歳だけど「生物学的年齢」は26歳!彼女が毎日食べていたものは?閉経後の女性"あるある"の注意点も
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人生で唯一確実なもの、それが自分の年齢だと思っていた。私(タニス・キャリー)は現在59歳。どんな紆余曲折があろうと、これだけは動かしようのない事実だと、ずっと思ってきた。だが、ある情報がその認識を劇的に変えた。それは、炎症レベルを測定する血液検査の結果だった。近年の科学では、免疫系の慢性的な炎症状態、いわゆるインフラメイジング(注1)を測ることで、真の老化スピードが分かるとされている。検査後、メールで届いた結果を見て、私は心底驚いた。戸籍上は還暦間近だというのに、生物学的年齢は26歳──実年齢の半分以下だったのだ。(*注1:炎症(Inflammation)と、老化(Aging)を組み合わせた造語で、加齢に伴って体内で慢性的な炎症が徐々に増加していく現象) 【写真】タニス・キャリーが若々しくいるために実施した5つのこと 栄養士とのカウンセリングによれば、これは10年前のライフスタイルの変化(完全菜食、加工食品や砂糖のカット、筋トレの開始)、そして数年前から始めた更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の賜物だという。この結果を見て「あぁ、また誕生日がくる...」という憂鬱な気持ちは、瞬時に吹き飛んだ。 最新の研究では、寿命のうち遺伝が占める割合は20〜50%で、老化の進み方も体の部位によって一様ではないことが明らかになりつつある。実年齢を塗り替える方法は、現時点では存在しない。しかし、自身の細胞や体の"本当の年齢"を可視化し、若返りの指標や未来を変えるためのヒントをくれる検査は、今や数多く提案されている。果たして、その中で本当に受けるべき価値があるものはどれなのか。私は自らその実態を確かめるべく、部位別に検査を受けてみた。
体験したテスト
■ 聴覚年齢:62歳(実年齢+3歳) 免疫システムは26歳並みに良好であっても、その恩恵が全身に行き渡っているとは限らない。ここ数年、私はレストランを訪れる際、決まって最も静かなテーブルを探すようになった。友人の言葉を明瞭に聞き取るためには、席選びが重要になってくるからだ。 では、自身の聴覚年齢の実態はどうなのか。聴覚の若さを正確に測定するには、精密に調整されたヘッドホンと防音環境が不可欠だ。大手薬局チェーンが提供する無料の聴覚検査を利用し、ガラス張りのブース内で、微かな音を感知するたびにクリッカーを押すテストに臨んだ。手法は至って簡潔だが、そこから得られた事実は示唆に富んでいた。 内耳の蝸牛にある繊細な毛細胞は、加齢とともに摩耗し、聴力は緩やかに低下していく。大きな騒音に身をさらし続ければ、その衰えはさらに加速する。20代半ば、ライブ会場でスピーカーの至近距離に立ち続けた経験は、私の高周波を聞き取る能力に確実に代償を強いていた。特に会話の明瞭度を左右する「s」「f」「th」といった子音の聞き取りに影響が出ている。結果として示された総合的な聴覚年齢は62歳。実年齢を3歳上回るという、僅かではあるが無視できない現実を突きつけられる形となった。 しかし、こうした変化を早期に把握することは、今後の対策において極めて有効だ。スマートフォンの音量警告に留意し、騒音の激しい場では耳栓を着用するなど、現状の聴力を保護することで、さらなる悪化を抑制することが可能となる。 耳鼻咽喉科の専門医であるアニル・ジョシ氏は、臨床の現場で聴覚が実年齢と一致しないケースを頻繁に目にすると語る。「聴覚の老化は、必ずしも一律に、あるいは予測通りに進むわけではありません」と同氏は指摘する。では、聴覚年齢を知ることにどのような意義があるのか。同氏は「それは、行動変容を促す『後押し』として機能します。より安全なリスニング習慣や、早期の専門的評価を促す一助となるのであれば、こうした検査は非常に意義深いものとなるでしょう」と結論づけている。 ■ バランス年齢:30歳(実年齢−29歳) バランス能力は、高齢者の深刻な負傷の原因の一つとなる転倒を回避するために極めて重要だ。自身の現状を確認するため、私は自宅でできる、理学療法士が推奨する2つの簡単なテストを試みた。 まず一つはフラミンゴ・チャレンジ。腕を組み、目を閉じた状態で、どれだけの時間片足で立っていられるかを測定する。筋肉の強さに頼らざるを得ないため、意外にもこのチャレンジは驚くほど難しい。私は右足で27秒、左足で37秒耐えた後、バランスを崩した。続いて、立ち上がりテストを実施。背もたれが真っ直ぐな椅子から、30秒という制限時間内に24回の立ち座りを行うことができた。判定は? 他の同世代と比較した私のバランス年齢は30歳と診断され、この結果には大喜び。毎晩、歯を磨きながら20回のスクワットを行っている習慣の賜物かもしれない。とはいえ、これらのテストは本当に有用なのだろうか。 理学療法士のティム・アラダイス氏は次のように語る。「もちろんです。これらのテストの利点は、迅速かつ非侵襲的で、自宅で誰もが簡単に行えることです。さらに、結果を研究に基づいたチャートと比較することで、自分の立ち位置を把握することができます」 バランス年齢を若く保つために、ティムはスクワットなどのエクササイズを日常に取り入れることを勧めている。「例えば、毎朝ベッドから出た際、直線の上を踵と爪先を交互に接して歩いてみてください。これはバランス感覚と協調性を養うためのトレーニングのひとつです」 ■腸内年齢:57歳(実年齢-2歳) 腸内に生息する数兆もの微生物種は、私たちの免疫を調節し、その日の気分やその後の炎症レベルにまでも影響を及ぼす。そしてもちろん、老化のプロセスにも。しかし、長年にわたる慢性的なストレス、ホルモンバランスの変化、汚染、抗生物質の使用といった要因によって、有益な菌株が失われる傾向があるという。 「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)もまた、加齢の影響を免れません」と語るのは、So Nutritionの創設者である栄養士、サラ・オズボーン氏。「研究によれば、高齢者は腸内細菌の多様性が低下する傾向にあります。ディスバイオーシス(菌交代症)と呼ばれる細菌バランスの乱れは、様々な健康リスクの上昇に関与しています」。腸は主要な幸福物質の多くが生成される場所でもあるため、その影響は免疫機能から精神的な健康まで、広範囲に及ぶ可能性がある。 自身の腸内年齢を把握するため、私は449ポンド(約8万8000円)を投じて検査を実施。送付されたキットで検体を採取し、専用の封筒でラボへ送ると、DNA解析によって体内に生息する多種多様な細菌が特定される。その結果、私の腸内年齢は57歳と分かり、少し落ち込んだ。というのも、日頃から意識的に食物繊維を摂取し、細菌の多様性を損なう要因とされるグルテンや加工食品を避けてきたからだ。しかしサラによれば、長年、持病の膀胱炎の治療で服用してきた抗生物質が特定の菌種を死滅させ、他の菌を過剰に増殖させたことで、腸内バランスを崩した可能性があるという。 とはいえ希望もある。サラによれば、腸内年齢は生物学的年齢の中でも最も改善が容易な指標の一つだという。便解析テストで不足している菌種を特定し、それらを補う食品を食事に加えるだけでよいのだ。「キムチやザワークラウトは、善玉菌を補うのに最適です。また、パンを食べるなら可能な限り天然酵母パンを選択してください。さらにベリー類、オリーブオイル、緑茶といった特定の食品も、有益な細菌の増殖を後押ししてくれます」 ■肌年齢:35歳(実年齢-24歳) 高級スパが提供するスクリーンベースのテストや、大手スキンケアブランドの診断をいくつか試してみた。数秒のうちに、画面上の私の顔には幾何学的なグリッドが重ね合わされ、シワの深さ、輝き、赤み、色素沈着、毛穴の大きさ、質感、たるみについて、数万人もの他の女性と比較測定されたデータマップが表示された。 気になる肌年齢の判定結果は、35歳。悪くない結果だが、これはおそらく17歳の頃から毎日欠かさず日焼け止めを塗り、一度も喫煙したことがない事実によるものだろう。しかし、これらの肌年齢診断ツールは、気を遣ってお世辞を言ってくれる友人よりは正直な数値かもしれないが、最終的には商業的なものであり、新しいファンデーションやレチノイド、コラーゲン促進治療へと結びついていることが多い。 エステティシャンで博士のクルディープ・ミノチャ氏によれば、結果はAIプラットフォームによって異なり、多くのデータが白人の肌に偏っているという。「VisiaやObservのような、定量化されたエビデンスに基づくデータを持つデバイスが最も信頼できますが、それらは通常、プロフェッショナルな環境でしか利用できません。ですから、結果はあくまで参考程度にとどめておくべきでしょう」 ■心臓年齢:61歳(実年齢+2歳) 心臓の年齢を測定するにあたり最も信頼できるのは、脈波伝播速度テストである。これは、心拍による圧力波が動脈を伝わる速度を測定するもので、心血管系の硬さ、つまり老化の兆候を示す。また、超音波を使用して心臓の部屋、弁、筋肉の働きを確認する心エコー検査も選択肢の一つだ。 私はまず、NHS(英国民保健サービス)が提供する10分間の無料オンライン心臓年齢テストと、念のためカリフォルニア州サンタバーバラのコテージ・ハート&バスキュラー・センターが提供するテストを試してみることにした。いずれもBMI、健康状態、家族歴を問うもので、長期にわたるフラミンミング・ハート研究のデータと比較してリスクを算出する。 毎日フィットネスバイクで運動しているため、この検査に関しては実年齢よりも若く出るだろうと確信していた。しかし結果は61歳。かすかな苛立ちを感じながら分析結果を読むと、58歳の閉経後の女性であること自体が、すでに高リスクの年齢層に該当するためであった。血管壁の弾力性を保つ効果のあるエストロゲンの保護作用が失われる55歳以降、心疾患や脳卒中のリスクは急激に上昇する。さらに、数年前に受けた23andMeの遺伝子検査によれば、私は脳卒中を引き起こす可能性のある不整脈の一種、心房細動の遺伝子も持っている。これがリスクをさらに押し上げているのだ。 総合的に見て、私の心臓年齢から判断するに、今後10年以内に心臓発作や脳卒中を起こすリスクは10%弱であった。この結果を真摯に受け止めようとは思いつつ、どれほど深刻に捉えるべきなのだろう? ベルファストのビーチヒル・クリニックを拠点とするリウマチ専門医であり長寿研究のスペシャリスト、ケリー・アストン博士は、こうしたテストは女性にとって不可欠だと語る。「心臓病は、誰もが他人の身に起こることだと思いがちですが、これらの問題は何年も前から始まっています。自身の問題が表面化する前に、今後起こりえる問題や身体が向かっている方向を示してくれるのですから、これらのテストは非常に有効です」。アストン博士は、こうした結果を、血圧、コレステロール、代謝などを含む、心血管系全体の健康状態を把握するために活用することを提案している。ぜひ、かかりつけ医に相談して検査を受けてみよう。 ※この記事はGood House Keepingからの翻訳をもとに、日本版『ハーパーズ バザー』が編集して掲載しています。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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