筆者の友人・R奈は20代前半で今の夫と結婚し、数年後には男の子に恵まれました。初孫の誕生に義両親も大喜び。家父長制が根強く残る地域に育った夫は「跡取りができた」と義両親に褒められるほどだったのですが──?
親子の違い
私の夫はスポーツが得意で、小さい頃から運動会などでは大活躍していたスポーツマンタイプ。
しかし、息子は外で体を動かすことよりも、家で本を読んだりブロックで遊んだりすることが好きな子でした。
保育園に入った頃から、義母が口うるさく「男の子はスポーツをやらせなくちゃ」「家の中にいても何もいいことはない」などと言うようになり、息子を否定するような発言が増えてきたのです。
運動会で
事件が起きたのは保育園の運動会でのことでした。
クラスの全員で2チームに分かれて行うリレーで、息子が転倒。
ケガをして泣いている息子を見た義母が「ねぇ、あの子本当にあなたの息子なの?」と夫の方を見て軽蔑するように言ったのです。
義母は「鈍くさいわよねぇ」と呆れ顔。
私は息子のことを悪く言われて、とても傷つきました。
義母は息子に直接嫌味を言うことが増えたため、距離を置いたお付き合いをするようになったのです。
手のひら返し
しかし、それから十数年が経ち、なんと息子は超難関大学に合格。
進学のために家族で引っ越すことになりました。
すると、そのことを聞きつけた義母が家にやって来て、手のひらを返したように「すごいじゃない!さすが私の孫ね!」「小さい頃からこの子は違うと思っていたのよ!」などと言い出しました。
私が呆然としていると、反撃をしたのは他の誰でもない息子本人でした。
孫の反撃
「俺、小さい頃あなたに『どうしてそんなに鈍くさいの?』って直接言われたことがあったよね? あれ、忘れてないよ」
「それは……」と言い訳をしようとした義母。
息子は「父さんは運動ができる。僕は苦手。違う人間なんだから当たり前だけど、あなたはそれじゃダメなんでしょ? 今更おばあちゃん面しないでよ」と冷静に反撃したのです。
心の距離
息子は幼いながらも義母の嫌味を理解し、自分を良く思っていないことをわかっていたのでしょう。
小さな胸にそんな思いを抱えて生きてきたのかと思うと、息子がとても不憫でした。
その後、引っ越しをしたことで物理的に距離ができ、嫌な思いをすることはなくなりました。
それでも私は息子を傷つけた義母を許せないし、これから先も許すことはできないと思っています。
【体験者:40代女性・パート、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:RIE.K
国文科を卒業しOLをしていたが、父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄、多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。シングルマザーとして子どもを養うために、さまざまな仕事の経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。