“九州で最も小さな町”がアイドルと連携 設置半月で自販機の売上1.8倍「広く愛されている」と手応え
「アイドルとともに『推される町』に」-。九州で最も小さな町・福岡県吉富町は知名度向上を目指し、アイドルグループ「LinQ」(リンク)との連携を本格化させている。福岡市を拠点に活動し、今月デビュー15年を迎えるリンクは交流サイト(SNS)総フォロワー数が約220万人という発信力があり、町は「大きな宣伝効果になる」と期待を寄せる。(重村誠志) ■吉富町の地域活性化事業のPRに協力するLinQ【動画】 両者の橋渡し役になったのはヤクルト本社(東京)。JR吉富駅前の町有地に設置された同社の自販機をきっかけに、地域活性化の一環として広告に起用するリンクと町を仲介して連携が実現した。
今年1月には、メンバー7人と町のキャラクター「かみんくん」をあしらった自販機を設置。正面モニター(縦30センチ、横40センチ)では町のPR動画やメンバーの応援メッセージが流れ、内容は定期的に更新される。同月にはメンバーらが参加して除幕式が開かれた。全国的にアイドルが地域振興に関わる例はあるが、同社は「アイドルをデザインした自販機として当社で第1号」としている。 設置からわずか半月ほどで、自販機の売上高は前年同月比で約1・8倍に伸長。ファンが訪れ自販機を利用した効果とみられ、同社担当者は「広く愛されている存在であることを実感した」と手応えを語る。
町によると、SNS上でも反響は広がり、町に関する投稿は増加。さらに1月、メンバーが町のSNSで「私たちが紹介するのは九州一小さい吉富町、でもその魅力は無限大なんです。あなたも一度遊びに来ませんか?」と発信すると大きな反響を呼んだという。今後は、町の地域活性化事業をPRする動画の公開や、第2弾となるコラボ自販機の設置も予定されている。 リンクの所属事務所「Uniiique(ユニーク)エンターテインメント」の岡崎真也取締役営業本部長は「ファンの開拓にもつながる吉富町との協力は可能な限り進めたい」と前向きな姿勢を示す。今月25日に福岡市で開かれる15周年公演には町内の親子を招待するなど、交流は着実に深まりつつある。
町の担当者は「アイドルグループの力を借りて町の魅力や取り組みを広く発信したい。それが町民の誇りにつながるはずだ」と期待する。
西日本新聞社