私は味の素使わない人間だから、二人の諍いは傍観していたんだけど、これには異議申し立てをしたい。
日本人は、昔から出汁を引いてきています。
スタートは薬や味の出る具材として、合わせているんです。
例えば昆布は、縄文時代から薬のような使い方で使われ始め、神様への儀式でも奉納されてきました。
食事に取り入れられるようになったのは、仏教が入ってきて精進料理が発展した平安時代の中期〜後期頃(12世紀)です。
煮干しは、原型は奈良時代(7世紀頃)に朝廷への献上品に干鰯(ほしか)の記載があり、大衆に広まったのは瀬戸内で大量に取れるようになった江戸時代の初期頃(17世紀)です。
ただ、素干しの状態の小魚は、畑の肥料(田作り)として使われたりもしていたので、それ以前から山間部でもそれなりに食べられていました。
で、私の本業の鰹節は、古事記に鰹節の原型となる、煮堅魚(にかたうお)の記載があります。
現在の燻製にする製法が始まったのが平安時代頃(12世紀あたり?)と言われています。
その製法が広く知れ渡ったのは江戸時代でして、18世紀の初めに広く伝わりました。
そこから全国的に製造が広まり、庶民も手を出しやすいものとして浸かっています。江戸時代には、鰹節の諸国番付表が出るくらいには、産地も多く庶民にも普及していました。
なので、日本人の『出汁』を引く文化は、長ーい歴史で見ればまだ400年程度の短いものですが、アメリカが建国されるずっと以前から、ヨーロッパで革命や戦争が相次ぐ中、清王朝が成立するあたりから、日本人は「美味しい味の出る汁になる具材」を大事に料理に取り入れていました。
400年かけて広まったものですが、その下地はそれと同じくらいかそれ以上に時間をかけて根付いていますので、私は『出汁を引く文化が浸透していない』とは思えないのです。
ただし、一部の東北エリアや北海道は確かに鰹節、昆布、煮干し、椎茸といった素材を使わない事もあります。
これは、そもそも塩蔵や雪室保管させていた食材などから、煮炊きの際に充分に味が出る事からではないかと考えています。
ほかには、スルメを使ったりとかもありますし。
一番の転機は、戦後の復興〜高度経済成長期とバブル期だと思いますけどね。
既に一度成熟しきったから、衰退期に入っているという認識です。
浸透していないのではなく、浸透して普及しきった後だと思います。
Quote
暇空茜
@himasoraakane
庶民にちゃんと出汁を引く文化が浸透してたら
(今の出汁パックとかより豊かな出汁文化があったら)
味の素なんて馬鹿舌しか騙せ無い商品がヒットするわけないだろ
Q.E.D.
Readers added context
味の素発売当初の宣伝では「鰹節のだしに味の素を少し入れると味が格段に引き立つ」と謳われており、出汁文化が存在した。明治時代には家庭向け料理書で鰹節・昆布出汁の取り方が紹介され、一般庶民に普及していた。 ajinomoto.co.jp/company/jp/abo… ndl.go.jp/kaleido/entry/…