「おにいさまへ」のお話 | やすくんのブログ

「おにいさまへ」のお話

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またまた、間が空いてしまいました。

3月年度末、4月年度初めは、どうにもこうにも時間が取れないです。

特に今年は息子が高等部に入ったので、むちゃくちゃ忙しいです。

 

ずっと書きたかった「おにいさまへ」について書きます。

これについては、前にも書きましたが、私は「おにいさまへ」が完全リアタイです。

ベルばらは、ほぼリアタイ、ほぼタイです。

 

「おにいさまへ」って

池田理代子先生はもう「ベルばらKids」という自らのベルばらの2次創作をやってらっしゃいますけど、、、

「おにいさまへ」は、池田理代子先生の最初のベルばらの2次創作ですよねええええ!!!

あの頃は、2次創作なんて言葉はなかったけど。

 

「ベルサイユのばら」が涙のうちに終わってしまって、ボーナス作品の「黒衣の伯爵夫人」が前後編であって、

その次に発表されたのが「おにいさまへ」なわけですよ。

 

ねーーー!!!キャラがさ、ああ、今回はロザリーが主人公(奈々子)なのね。

現代学園ものなのね!!

第1話でいきなり辺見武彦氏のコケる先生ぶりで、御園生の名前に驚く半裸表現あり。

をを、これはアンドレ?(違ったけど)

奈々子がバスの中で出会うのは、まさしくオスカルさま(朝霞れいさま)ではありませんか!

よし!!今度こそ、オスカルとアンドレは現代の学園生活で結ばれて幸せになるのね!たぶんロザリー(奈々子)がキューピッド役なのね!!

なんて、思うよね・・・。当時の女子は皆。

 

オスカルさまはもう1人出てくるのよねぇ。薫の君。折原薫。2人に性格が分けられている。

 

そして、これぞアントワネットさまの化身!一の宮蕗子さま!のご登場ですよ。

あああ、この物語がベルばらの2次でなくて何だというのでしょう。

 

私、今回も無料になった機会にアニメの「おにいさまへ」を見ようと挑戦したんですが、3つほど話数を見て、もう挫折しました。今回も見切れなかった。原作の「おにいさまへ」と違いすぎて。

 

ものすごく大雑把に言って

今回は片方のオスカルさま(れいさま)はアントワネットさまの誇りを守るために殉教なさいます。

もう片方のオスカルさまは乳がんで亡くなるけど、辺見武彦氏と結ばれるので、うーん、それは良いような気も。

最後の膝をついて2人で抱き合う薫の君と武彦氏は、ブラびりの前の膝つきの抱きしめキスシーンを思わせてとても嬉しかったです。連載当時。

 

「おにいさまへ」の白眉は「どっちの耳?」ですよねええ。蕗子さまの唇が触れた奈々子の耳を噛む(いや噛まないのかもしれないけど、それ以上の性的刺激だと思う)朝霞れいさま。

このシーンは私の中では発禁ものです。

 

錯綜する愛、嫉妬、踏み躙られる純情。強い劣等感と誇り高すぎる優越感。それを支える蔑視。

少女が可愛い人形であった姿から大人の女へ変わっていくたった半年ばかりの時間。

 

希死念慮強いのよね。

生きていくオスカルさまが薫の君で、殉死していくオスカルさまが朝霞れいさま(サンジュストさま)なのよね。

 

服がね、みんな可愛いんだよね。今でも奈々子ちゃんやマリ子ちゃんが着ている服は今でもとても可愛いと思うし、娘がいたら着せたいと思う。

アニメはもう全滅よ。大体、蕗子さまがロボなんだもの。女王ロボですよ、あれは。もうそれで見ていられない。

 

私ねえ、信夫マリ子さん、好きなんですよ。

エロ作家の桧川信夫さんの娘。

パパのエロ作家は映画女優と恋愛してしまい、ママは捨てられる。

この物語は、みんな親がダメダメなのよねー。浮気して別れたり、出奔したり、妾がいたり。再婚したり。

他は皆、過去形なんだけど

信夫マリ子ちゃんだけは、親の離婚騒ぎ現在形。

それで、ママはきれいでないけど、貧しかった時も苦しかった時も作家のパパをママは支えてきたのに、パパはママを捨ててしまうのです。

それでも、マリ子はパパの若い時の小説を一の宮貴さんからもらって、ほんものの文学作品をきれいなきれいな小説を書いていたのを読んで、マリ子はパパを許すんですよね。

美しさによる邪悪の受容というのかな、マリ子ちゃんはこの時、少女から大人になった。

 

いや、もう私はエロ作家なので、こういうのにすごい弱い。「おにいさまへ」の好きなシーンです。

 

アンドレもどきの武彦さんがねえーーー。

ちっちゃい時なんてほんとにアンドレかーー?と思ったんだけど、

御園生(みそのお)家はありえないな。

10歳の息子を連れて、あんな良さげな大学教授の夫の元から、出奔する母?

いやーーー、無理よ。8歳くらいから11歳くらいまで、男の子は母の浮気なんて絶対に許さないもの。

12歳くらい思春期以降はよその女の子に視線が移るけど、小さな男の子は母の愛の行方に敏感です。

「どこ行くの?誰と会うの?男?女?」

男なんて答えようもんなら、パパ、おじいちゃん、おじさん(母の兄弟)以外の男に会うなんて許してくれないわ。

実際に母の浮気を小学校高学年の時に見破って、両親は離婚し、父子家庭となった例も知っています。

正直、夫は騙せても、小さい息子は騙せないと思う。

 

辺見武彦(御園生武彦)氏は絶対、変。

その状況なら父の元に残るよ。母について行って愛人の間男と暮らせるか?10歳の男の子が?

それで、父が再婚してできた連れ子の5歳下の妹(奈々子)に対しても悪意なさすぎ。

苦悩なさすぎ。この辺で私は辺見武彦氏をアンドレから外しました。

 

奈々子もねー、15歳だから出自を知る権利あるのよーー。あんまり疑問に思ってないけど、産みの父が気にならないのも変だよねえ。

 

蕗子さまとれいさまの異母姉妹(実は同母姉妹)も確執ありすぎ。一の宮貴兄さんだけが正妻の子なの?

お母さんどういう人なの?蔑まれる存在?

 

今で言うと全員毒親家庭ですね。

 

薫の君の「お乳がな・・・い・・!」

はショックだった。

なんで見せるの?愛する人の妹(義理の妹)だから?

いやー、なんかオスカルさまもフェルゼンの妹のソフィアに「子どもの頃、自分を本当の男だと思ってた」とか、女性性の欠如を不必要に暴露してたけど、そういう心理なの?

いやー、私はできないなー。好きな人に妹がいるケースの人生じゃなかったからもあるけど、切り取られた乳房の跡を見せる(女性性の欠如をわざわざ見せる)この残酷な心理が理解できない。

 

れいさまの自殺。私はここはやはり自殺でなければならないと思っています。例え、睡眠薬の無謀な誤飲の結果だったとしても。彼女は蕗子さまの誇りのために死んだのです。

オスカルさまはアントワネットさまを裏切ってフランス万歳とともに死んだけど、れいさまは蕗子さまの残酷な優位を守るために死んでいったと思います。

 

「おにいさまへ」は、とても残酷でリリカルで美しくセンシティブな思春期の物語なのですよねえ。

ベルばらに比べると(ベルばらも難解だけど)短くてショッキングなシーンが多くて、とても難解だけど、非常に素晴らしい作品だと思います。