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【VTuber大手事務所が卒業するタレントに対して、「キャラ権利を渡さない」件について】 前提として、僕個人として事務所が権利を渡さない状態を肯定したいわけではないです。 ファン目線で「本人にキャラを渡してあげればいいのに」と思うのは自然だし、その感情はかなり理解できます。 ただ、もし事務所側が「タダで権利あげるよ」と言ってくれたとしても、卒業するタレント側にとってそれが本当に得なのかは、実はかなり別問題です。 というのも、会社から個人が価値ある権利を無償でもらう場合、税務上は「タダでもらえてラッキー」では済まない可能性があります。 キャラ名、ビジュアル、グッズ、過去の売上、今後の収益性などに価値があると見られた場合、その価値分を“所得”として扱われる可能性があるからです。 極論、もし「ピカチュウの権利をタダであげます」と言われたとして、それが無税で済むと思うか?という話です。 そんなはずないだろうと。 VTuberのキャラ権利も、規模が大きくなればそれに近い話になり得ます。 例えば、そのキャラが年間1億円規模で売上を作っていた場合。 もちろん、権利の価値がそのまま1億円になるとは限りません。売上なのか利益なのか、卒業後も収益化できるのか、どこまで権利を使えるのかによって評価は変わります。 ただ、人気キャラで、名前・ビジュアル・グッズ・配信・イベントなどを使って今後も収益化できるなら、価値ゼロとは見られにくい。 その結果、最悪の場合、 「現金は1円ももらっていない」 「でも高額な所得が発生した扱いになる」 「その分の税金だけ払う必要が出る」 みたいな状態になり得ます。 もちろん、赤字で解散した小規模VTuber事務所のように、そもそも事務所もキャラ単体もほとんど収益を出していない場合は、キャラ権利の評価額も小さくなりやすく、この問題が大きくならないケースもあると思います。 ただ、大手事務所・有名企業・人気タレント・グッズ売上が大きいキャラの場合は話が別です。 「本人が続けたいなら渡せばいいじゃん」で済むほど、税務的にも運用的にも軽い話ではありません。 なので、キャラ権利を渡さない=事務所が一方的に意地悪している、とは限らない。 繰り返しになりますが、だからといって「渡さないのが正しい」と言いたいわけでもありません。 ただ実際には、本人が本当に得するためには、税務・法務・運用体制・納税資金まで整っていて、卒業後もそのキャラでちゃんと収益を出せる必要があります。 外から見るより、かなり重い話です。