【レビュー】HHKB Professional HYBRID Type-S 英語配列/無刻印
打鍵感がめっっちゃくちゃ好きなキーボード。
HHKBはキーボードとしては定番っちゃ定番だが、他のキーボードに手を出しつつも結局3年半愛用しているので、レビューしてみる。
メンブレン・パンタグラフ・メカニカル・静電容量無接点…と色々触ってきて、静電容量無接点のなかでもHHKB Type-Sが特に刺さった。
無刻印にしているのは、かっこいいからだ。残念ながら刻印ありのほうがタイプミスは少ないが、ここはかっこよさを優先している。
HHKB英語配列の良さ
このキーボードが好きな点として、以下の3つを挙げる。
打鍵感・打鍵音・使用感が良い
60%サイズ
最適化されたレイアウト
打鍵感・打鍵音・使用感が良い
なんといってもこれに尽きる。
しっかりスイッチ感がありつつ滑らかで、新雪を踏みしめるような(?)感触。
文字で伝えるのがどうも難しい。
静電容量無接点を採用したキーボードはいろいろあるが、個性豊か。
HHKBはタクタイルの山が強めで、タイピングの楽しさを加速させる。Realforceはタクタイルとリニアの中間のような感触で筐体が重く安定感があり、高速なタイピングに向く。
Nizは感触や材質が軽く、スイッチ感が少ない。
ちなみにセブン銀行のテンキーも静電容量無接点だが、この中だとNizと近い特徴。
個人的にはHHKBとRealforceの静音軸が好み。
静音軸でないものは少々耳がつんざく。
メカニカルはヨドバシや遊舎工房であらゆるものを試してみたが、結局HHKB Type-Sより好みのものがなかった。リニア軸だと面白みがなく、タクタイル軸は打鍵感に拘るとどうにも押下力が重い。そして多くのスイッチにおいて底打ちの鋭さが強い。打鍵感を担保しつつほどよい静音性が欲しいのだが、静音軸になると選択肢が少なく、そのどれもが絶妙に好みとズレる。Hako Violet, Keychron Silent K Pro 赤軸, TTC Silent Bluish Whiteあたりは中々に良かったが、やはりHHKB Type-Sに軍配が上がる。
見た目も良い。
シンプルなレイアウトと左右対称に近いデザインは言いようもないフェティッシュさを感じる。
キーキャップと筐体、どちらも質感が良い。キーキャップは少しだけざらっとした感触をしており、指が滑りすぎず止まりすぎずちょうど良く、触っていて飽きない。筐体はシンプルな素材だが、キーキャップと統一感のある加工と意匠の少なさがミニマルな雰囲気を感じさせる。
あとこのカラー特有の白と青みがかったグレーのツートンカラーは、他の色にはないレトロな雰囲気を醸し出していてこれがまた可愛い。
60%サイズ
キーボードのサイズはなるべく小さいほうがよい。
無駄に大きいとマウスとキーボードにおける手の移動距離が遠くなって面倒なのと、机の一等地を使用頻度の低いキーが占拠するからだ。
最初はその独特なスイッチに惹かれてHHKBを使いだしたのだが、この60%のサイズ感がとても快適。作業スペースを広くとれるし、キーボードを移動させるのもラクチン。
HHKBの後になるのだが、75%サイズのキーボードも試してみた。
自分はブラインドタッチなのだが、とはいえ周辺視野でキーボードを目に入れて叩いているらしく、75%だとエンターキーの右端が横にズレているように錯覚し、指の位置がズレてタイピングミスが多発してしまった。
レイアウト的にもHHKBのFnキーに慣れたあとだったので、単体のカーソルキーがあるにも関わらずFnキーを使ったカーソル移動を使っていた。ならばよりコンパクトなHHKBで十分と判断した。
最適化されたレイアウト
HHKB英語配列は中々に最適化されたレイアウトに感じる。
CapsLockは言わずもがな不要であるし、使用頻度の高いBackspaceが一段低く指への距離を縮めている。また慣れが必要だが、Fnキーによるカーソル移動は腕の移動距離が短縮されるので案外これが良かったりする。
右下左下の余白は一見すると単にキーが減って機能性が減っただけに見えるが、実はこれによって端にある装飾キーが押しやすくなっている。特に右Fnキーを使うときに実感するのだが、もしこの下にキーが詰まっていると小指の根本が接触しやすい。余白によってアクセス性が担保されており、指を垂直に押さなければならないという意識が不要になる。指に負担をかけず、脱力したまま装飾キーを押すことができる。
このレイアウトの良さを実感するとなかなか他の60%キーボードが使い難い。通常レイアウトの60%はカーソルキーが実用的でないし、だからといってカーソルキーを右下に詰め込んだものは使用感に問題があり…
右下に独立したカーソルキーを配置して機能性を高めている反面、スペースが足りなくなりZ行が左に若干(0.25u)ズレている。これにより通常のキーボードとタイピングの感覚が異なり、普段のブラインドタッチにおいてミスタイプを誘発する。自分はこれが許せない。
そんなわけでFnキーの慣れこそ必要だが、致命的瑕疵のないHHKB英語配列レイアウトが気に入っている。
あまり好きでないポイント
ものすごく好きなキーボードだが、完璧ではない。
慣れだけではどうしようもない点がある。
スペースキーがうるさい
IME切り替えに工夫が必要
キーマップの自由度が足りない
スペースキーがうるさい
スペースキーのみ、静音性が足りない。
スタビライザーの問題か、叩きどころによってはカチャカチャと音が鳴ってしまう。せっかく高級なキーボードなのだから、この問題はなんとかしてほしいところ。
IME切り替えに工夫が必要
英語配列には単体のIME切り替えキーが存在しない。
そのため、自分でカスタマイズする必要がある。
一応、多くのIMEならカスタマイズせずともAlt+`で変えることはできるが、これは押しづらいのでCtrl+Spaceを推奨する。
頻度こそ少ないが使うソフトによってはCtrl+Spaceに既に操作が割り当てられているものがあり、そうなるとソフト側まで変えないといけない。
悩ましいポイントのひとつ。
キーマップの自由度が足りない
HHKB HYBRIDからはキーマップが行えるようになって大変助かっているが、まだ自由度が足りない。
Bluetoothのペアリングに使うキーの都合上、Fn+Qなどを独自に割り当てることができない。本当はそこにF5を配置したい…
現状、最高に"楽しい"コンパクトタイピングキーボード
いくつか不満点はあるものの、やはり他では味わえない打鍵感がやみつきになっている。
ゲーム用途では他に負けるが、ネットサーフィン・SNS・プログラミングが主な用途の自分にとって最高のキーボードのひとつ。おすすめ。
【おまけ】その他のキーボード候補
スイッチでHHKB Type-Sに勝てるものはないと現状判断しているので、
別の基準で使えそうな気になっているキーボードを挙げる。
Keychron Q60 Max
HHKBレイアウトのホットスワップ対応メカニカルキーボード。
VIA対応のため、HHKBと比べてキーマップの自由度が遥かに高いのが優位。
MX KEYS mini
60%薄型パンタグラフキーボード。
ファンクションキーとカーソルキーが独立しながらもZ行がズレておらず、非常に薄型なことでHHKBと差別化できる。


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