「村上宗隆はなぜメジャーの速球を打てるのか」NHK解説者も予想外だったホームラン量産の理由「際立つ対応力…シーズン70発すら期待させる」
今シーズンから米国挑戦した村上宗隆、岡本和真らの活躍が目立つMLB。ここまでの日本人打者の戦いぶりについて、メジャーに精通するNHK解説者、小早川毅彦氏が“通信簿”をつける! 〈全2回の1回目/つづきを読む〉 【仲良し写真】「おお、やったなムネ!」村上が仲良しバルガスとハグ、ショーモン打撃コーチとニッコリ、大谷さんからの指導など、愛され写真の数々を見る 5月に入ってMLBも開幕から1カ月強。ここまで日本人打者が大いに盛り上げてくれていますね。今回は、彼らの活躍に僭越ながら“通信簿”をつけてみたいと思います。 まずは何といっても、リーグトップタイの14本塁打(日本時間5月5日現在、以下数字は同)を放ったホワイトソックスの村上宗隆選手です。正直申し上げて、村上選手のここまでの活躍は、開幕前には予想できませんでした。もの凄い本塁打ペースで、驚きと言っていいと思います。
スピードボールに素早く対応できている
私は開幕前には、同じくメジャー初挑戦の岡本和真選手(ブルージェイズ)とともに、彼らの課題はスピードボールへの対応だろうと考えていました。100マイル(約160km)を打てというのは極端にしても、やはりNPBよりは全体的に球速が上がってくるなかで、そこに慣れるまではある程度の間、苦労するのではないかと思っていたんです。 ところがふたを開けてみれば、村上選手は14本中9本は速球系のボールをホームランしていますし、岡本選手も半分以上は速球系をスタンドに運んでいます。村上選手は春のキャンプから、足の上げ方をこれまでより少し小さくするなど、タイミングの取り方を変えて臨んできていましたし、シーズンが開幕してからも日々フォームを微調整しているようです。非常に考えて対応策を練っている結果なんだなと。 その村上選手の打席のうち、ホームランと三振とフォアボールという、野手に関係ないリザルトの率が極めて高いということがアメリカでも話題になっているようですね。ただ私の考えでは、まあ多少特異な結果ではあってもこれは問題ありません。三振の数を気にする必要はまったくなくて、きちんと四球を取れていることを評価すべきでしょう。 日本時代から選球眼はいい選手でしたが、私が感心したのは、開幕からしばらくして打率が上がらず、スランプと見られていた時期のことです。打率が2割を切っていたときがありましたね。私もバッター出身なのでよくわかるのですが、打者心理としては打率を上げたくなるものなんですよ。そのためにはヒットを打たないといけないので、焦りが出てきて多少のボール球でも積極的に打ちに行ってしまいがちなんです。 ところがそういう時期でも、村上選手はしっかりとボールを見極めて四球を取っていました。四球もヒットも同じ出塁なんですが、フォアボールでは打率は上がらないので、つい打ちたくなる。そこを我慢できる。ルーキーという立場で、数字が欲しいはずですが、しっかりとボールを見逃していたあたり、さすがだと思いました。
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