京都大学などが「非行少年」の調査で浮き彫りにした傾向は 家庭環境に深い関連「社会の問題だ」
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京都大と三井住友フィナンシャルグループ、日本総合研究所でつくる「SMBC京大スタジオ」は8日、中学生を対象にした非行の実態と背景に関する調査結果を発表した。生徒の3割近くが親からたたかれるなどの暴力を経験しており、そのうち1割が非行に関わっていた。親からの暴力を受けていない生徒よりも割合は高く、経済的困窮が重なるとさらに非行が多くなる傾向を示した。 【写真】調査した京都大の岡邊教授 少年非行は捜査機関が把握しにくく、虐待などの被害に遭っても警察に通報されにくい特徴がある。実態が警察統計などに表れないという課題があり、今回の調査でその一端が明らかとなったという。 世界約40カ国が参加する国際的な調査の一環で、2024年12月〜25年1月に実施した。近畿地方の人口50万人以上の二つの市にある5中学校に在籍する1〜3年の生徒を対象とし、回答者は1820人だった。 親から「たたく」「平手打ち」「突き飛ばす」といった罰を含めた暴力を受けたことがあると回答したのは27・4%。「物でたたく」「強く殴る・蹴る」「ひどく痛めつけ」など深刻な暴力を受けたと回答したのは14・2%に上った。男女の割合に大きな差はなかった。 過去1年間に万引や器物損壊、薬物の売買、交流サイト(SNS)での差別的なメッセージ送信、など何らかの非行行為に関わったのは4・8%。暴力経験者の非行の割合は9・9%で暴力を受けていない生徒の2・8%と比べて高かった。 「経済的余裕なし」の家庭の場合は暴力経験者が41・8%と高かった。経済的な余裕がない家庭で暴力を受けた場合の非行割合は12・1%で、「経済的余裕あり」で暴力を受けた場合の9・4%を上回った。 調査グループは、親からのしつけ名目などの暴力が想像以上に広範囲に及んでいる可能性を指摘している。メンバーの京大教育学研究科の岡邊健教授は調査結果を受け、「家庭環境が非行に関連している可能性を示しており、生徒個人の問題ではなく、社会の問題として捉えることが必要だ。困難を抱える家庭に対し、社会の支えを充実していくことが非行の抑制にもつながると考えるべき」と話している。 SMBC京大スタジオは、産学連携で社会課題の解決を目指すため2024年に京都左京区の京大内に開設された。
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