「ギュイイイン!」隣室の無許可DIYで回線をブチ切られたVTuber…損害賠償請求はできるのか? 弁護士に聞いた
project Wee:D所属の板前VTuber・酒輪おんさんが3月30日、X(旧Twitter)に「隣の部屋からギュイイイイン!!! ドガガガガ!!! トンテンカンテン音が鳴っててうるさいなぁと思ってたら急にインターネット使えなくなった」と投稿。配信活動ができなくなったとして、過去のアーカイブ視聴を呼びかけていた(現在は復旧済み)。 【イラストで解説】ツッコミどころ満載な裁判5選 酒輪さんの投稿によると光回線は物理的に切断されており、隣室住人は管理会社に無許可でDIY工事を行っていたという。 一連の投稿は合計2000万件以上表示され、リプライ欄では「光回線をぶち切られたことがある」と類似被害を訴える声も相次いだ。
隣人への損害賠償請求は「可能」だが「結構難しい」
こうした隣人の無許可工事による回線切断トラブルが発生した場合、隣人に対し何らかの法的責任を問うことができるのか。損害賠償事件の実務に詳しい宮寺翔人弁護士に聞いた。 宮寺弁護士は「そもそも、賃貸物件では基本的に住人が勝手に工事してはいけない」と前置きしつつ、隣人に損害賠償を請求できるかとの問いに対して「故意にしろ過失にしろ、こちら側の回線が切断された場合には不法行為という形で損害賠償請求できる」と述べた。 民法709条は「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定めており、無許可工事による回線切断はこの不法行為に該当しうる。ただし、実際に請求を通すには証拠の壁がある。 宮寺弁護士は「隣人が『工事で切断した』と認めているならともかく、認めていない状態で客観的な事情からそれを証明するのは結構難しい部分がある」と指摘。 さらに「隣人が実際に工事をやったかやっていないかというのは、勝手に向こうのお部屋には入れない以上、明確な証拠を押さえることは難しい」と述べ、相手方が認めない場合には強固な証拠が求められるとの認識を示した。 実際、冒頭のケースで酒輪さんは「隣の人が切った証明とか諸々怠(だる)い」と投稿。隣人への損害賠償請求には至っておらず、無許可工事については「お隣さんと管理会社で別途やり取りするらしい」と報告していた。