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分科会の委員からも「痛烈な批判」

8.9兆円については40年で償還される予定で、そのうち20年は元本の償還を据え置く。運用するのは科学技術振興機構(JST)で、3%の運用益を目指すことによって、認定した大学に対して年間3000億円を上限に配分することが掲げられた。

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国から大学ファンドへの貸付は、公金を原資とする巨額の資金をリスクの高い市場で運用する意味で、初めての取り組みだった。しかも、財政融資資金への利払いをしながら運用益を配分するため、確実に償還できるのかにも疑問がある。財務省の財政投融資分科会では、異質な設計と財政融資資金の目的にそぐわないと言った観点から、委員から厳しい意見が出たほどだ。

さらに、約5兆円で運用を始めた'22年4月から9月までの実績では、収益額が1881億円のマイナスとなった。同年10月の財政投融資分科会では、JSTがポートフォリオなどの開示を拒んだことから、委員から「公金に対してのガバナンス責任をぜひ果たしていただきたい」と痛烈な批判も出た。

その後、運用実績自体は持ち直している。'25年4月から9月までの運用実績速報によると収益は6941億円で、収益率は6.3%だった。ただ、運用がマイナスで始まったことが影響したからなのか、国際卓越研究大学の認定数や助成額は、当初の触れ込みを大きく下回ることになる。

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