「Z世代は上の世代よりもIQが劣る現代史上最初の世代」との証言も
この現象はスウェーデンだけの問題ではない。米国上院での公聴会(C-SPAN)においても、デジタルデバイスが健康に数々の弊害をもたらすという多くの証言が挙げられている。
その中で私が一番驚かされたのは「Z世代は、注意、記憶、読み書き、計算、実行機能、一般的なIQといったほぼすべての認知指標において、上の世代よりも劣る現代史上最初の世代である」という認知神経科学者のジャレド・ホーバス博士の証言だ。
(Lawmakers Hold Hearing on the Impact of Screen Time on Kids)
「デジタル先進国」だったスウェーデンは過度なデジタル教育の弊害を認め、現在「脱デジタル・アナログ回帰」に向かいつつある。
これまでの方針を劇的に転換したのだ。
アナログへの回帰とは、すなわち教育現場で「紙とペン」を使って勉強することであり、いわば「教育の原点へ戻ろうとしている状態」である。
これに向けて、スウェーデン政府は予算を組み替え、紙の教科書を学校に復活させる予算を計上した。
2026年1月には、政府は全国の小学校で、学校内でのスマートフォン使用を全面的に禁止する方針を打ち出した。授業中だけでなく休み時間や学童保育も対象とする強い規制だ。小学校低学年は紙・手書き中心、高学年以降はデジタルを併用していくという。つまり発達段階に応じた使い分けをしていくということだ。