上場企業で金塊マネー循環か 損失は13億円、関係者ら責任追及へ
東証スタンダードに上場するunbanked(アンバンク、東京)が昨年7月末~11月に手がけた金塊の取引で、億単位の資金が仕入れ先、販売先との間を循環していた疑いがあることがわかった。アンバンクは元手となる資金を供給し、結果的に約13億円が流出した。刑事・民事の両面で関係者らの責任を追及する。 【写真】実際に取引された刻印のない金塊 金塊取引は、昨年7月に大株主となったコンサルタント会社から派遣された業務執行担当者らが提案。紹介された仕入れ先と販売先の間で、金塊を転売して差益を得る取引を繰り返した。 アンバンクは取引当日に仕入れ代金を払う一方、販売代金は5~7営業日後に受け取っており、多額の資金が常に「売り掛け(支払い待ち)」の状態となった。取引額は累計120億円を超え、最後の2回の取引で13億円超が払われなかった。 朝日新聞が入手した販売先の銀行口座の記録では、金塊の仕入れ先から販売先へと多額の資金が流れていた。販売先がアンバンクに代金を払う直前に同規模が仕入れ先から販売先に入金されるケースが多い。 販売先を実質的に支配するのは、販売先の代表者である女性の元交際相手とみられる。元交際相手と仕入れ先の1社の代表者の住所が同じであることも判明し、「資金が循環していたとしか考えられない」(アンバンク幹部)という。 アンバンクは2月末、取引先や大株主を相手取って損害賠償を求めて東京地裁に提訴。関係者らの刑事告訴も検討している。 取引先などは訴訟で争う姿勢を示し、大株主はアンバンクあての書面で「(一連の取引について)指示も関与もしていない」とも主張している。(藤田知也)
朝日新聞社