中国での日本留学イベントが直前に延期 関係者「当局から圧力」
4月中旬から中国の上海などで開かれる予定だった日本留学のイベントが開催直前に延期されたことがわかった。複数の関係者は延期の背景に「当局からの圧力があった」と証言した。高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁から7日で半年がたつが、日中関係の改善は見通せない。
延期になったのは、日本の民間団体が主催する「第3回日本大学中国巡回教育展」。約50の日本の大学や語学学校などが留学希望者らに学校紹介や留学手続きの説明をするイベントで、4月11日から上海、北京、成都で順次開かれる予定だった。関係者によると、三つの会場で計約2千人の来場が見込まれていたという。
主催者側は4月9日、関係機関に対し「不可抗力の原因で開催できなくなった」と延期を通知。複数の関係者は朝日新聞の取材に「当局から開催場所のホテルなどにイベントを行ってはいけないと連絡があった」と明かした。
中国教育省は2025年11月、中国国民に日本への留学を慎重に検討するよう呼びかけた。高市氏の国会答弁への対抗措置とみられている。今回の延期の背景には、中国政府の方針に対する地方当局の忖度(そんたく)が働いた可能性がある。
日本への留学派遣事業に約25年間携わっているという男性は「民間交流に政治の問題がここまで影響するのはこれまでなかった」と嘆いた。
日中双方の大学への取材によると、中国側が反発を強めてから、日中の大学間の協定に基づく交換留学も一部で停止している。
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