記者コラム 半島の現場から フォロー

朴正熙銅像、韓国で急増中 賛否の根にある「日本」の存在

福岡静哉・ソウル支局長
元韓国大統領の朴正熙氏の巨大銅像。高さは約7メートルで、ソウル中心部にある李舜臣将軍の銅像よりわずかに高い=韓国南東部・慶尚北道安東市の慶尚北道庁前の広場で2025年5月24日、福岡静哉撮影
元韓国大統領の朴正熙氏の巨大銅像。高さは約7メートルで、ソウル中心部にある李舜臣将軍の銅像よりわずかに高い=韓国南東部・慶尚北道安東市の慶尚北道庁前の広場で2025年5月24日、福岡静哉撮影

 韓国で近年、朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の銅像を建設する動きが相次ぎ、その数は韓国にある歴代大統領の銅像で最多となった。だが激しい反対運動も起きている。推進派と反対派の話に耳を傾けてみると、その対立の根には「日本」の存在があった。

 南東部・慶尚北道(キョンサンプクド)には朴氏の古里・亀尾(クミ)市がある。道庁前にそびえ立つのが、朴氏の巨大銅像だ。昨年12月に完成した。建設を推進する団体の事務所を訪ねると、慶北(キョンブク)大(南東部・大邱<テグ>市)の金炯基(キム・ヒョンギ)名誉教授(72)が出迎えてくれた。室内には朴氏と陸英修(ユク・ヨンス)夫人の写真が飾られている。金氏は、銅像の狙いをこう熱っぽく語った。

 「朴大統領は高度経済成長を成し遂げ、大韓民国の礎を築いた。しかし正当に評価されておらず(負の側面を)批判する声が多い。銅像によってその業績をきちんと後世に伝える必要がある」

 ここで朴氏について振り返りたい。日本の植民地時代(1910~45年)の17年に生まれ、日本のかいらい国家「満州国」(現中国東北部)の士官学校を卒業後、満州国軍中尉として軍務に就いた。48年の韓国独立後は韓国軍の中で台頭。61年に軍事クーデターで政権を奪取した。

強権で経済成長をけん引

 65年に日本との国交正常化にこぎ着け、日本からの「経済協力資金」5億ドル(…

この記事は有料記事です。

残り1916文字(全文2494文字)

全ての記事が読み放題

アプリリニューアル最初の2カ月無料

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません。