「妻は灰になった」法医学者が解説する身元特定の難しさ 特定のカギ『歯』が残っていた可能性を推察『ミトコンドリアDNA』採取できた可能性も 旭山動物園職員死体損壊事件
それに対して「ミトコンドリアDNA」というものがあります。「ミトコンドリアDNA」というのは、一つの細胞にたくさんの数が入っていて、比較的抽出し易いのですが、弱点があって、母方の遺伝しか受け継いでいないんです。 つまり、DNA鑑定するときに対象となるのが、母方の血筋の方じゃないと照合ができません。ただ、焼死体であるとか、腐乱死体であるとか、遺体が傷んだ状態でも「ミトコンドリアDNA」だったら採取しやすいということは知られています。 今回、身元が特定できたとなると、可能性としてまず一つは、それほど焼損が進んでいない、焼けたことによって遺体が崩れていないということが一つ。あとは、もしかしたら「核DNA」が採取できたのかなということが一つ。それと「ミトコンドリアDNA」でDNA鑑定を行ったのかなということです。 さらに、意外と頭蓋骨は残っている可能性があるので、もしかしたら歯科所見がとれたのかなというところが考えられます。歯科所見がとれれば、意外と早い段階で身元の特定ができるかと思います。 ■【法医学者が解説(3)】「灰になった状態での鑑定は厳しい」 Q:事件後、容疑者は動物の死骸を燃やす作業を焼却炉でしていたそうです。 動物も混じってくると、人獣鑑別というのをしなければいけません。人なのか獣なのか、残ってる骨などから鑑別しなきゃいけないんです。 人の骨と動物の骨って形態的に違います。骨の形が残ってればわかりますが、火葬が進むと骨もバラバラになってしまって崩れてしまう。崩れた骨片だけを見て、これが人の骨なのか動物の骨なのか判断するのが非常に難しいと思います。 DNAがとれれば、DNA鑑定で人の骨か獣の骨かわかるんですが、その後に動物の火葬もしていたとなると、身元特定できたタイミングとしてはちょっと早い。スピード感で言うと、やはり歯が残ってたのかなということが一番考えられます。 Q:灰になってしまっても、鑑定はできるのでしょうか?
厳しいですね。骨が全部粉砕されたような状態、灰になった状態での鑑定は厳しいと思います。ましてや人なのか動物なのかの判断もできないと思いますね。 Q:遺体の一部が残っていたということが決め手になったのでしょうか? 歯が残っていた、もしくはDNAが比較的容易にとれたということの2つの線が考えられるのではないでしょうか。
北海道放送
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