「妻は灰になった」法医学者が解説する身元特定の難しさ 特定のカギ『歯』が残っていた可能性を推察『ミトコンドリアDNA』採取できた可能性も 旭山動物園職員死体損壊事件
一般的な火葬だと、外見ではわからないですが、骨の形状や骨格・体格がわかったりとかします。そうすると、推定の身長がわかる。骨盤や頭蓋骨が残っていれば、男女もわかります。 ただ、実際には歯の治療痕で身元特定をしたり、DNA鑑定を行ったりしていて、歯というのは意外と一般的な家屋火災の焼死の遺体でも残っています。 DNA鑑定で使われてるもので「核DNA」というものがあります。一般的に身元特定のために使われているDNAですが、一つの細胞に対して数が少なく、2つぐらいしかない。そして非常に熱に弱いんです。 そうすると、焼けが進んでしまった遺体のDNA鑑定で「核DNA」を使う手法は非常に難しくなる。そういった意味では、身元特定がどんどん難しくなるということになりますね。 ■【法医学者が解説(2)】2種類のDNA鑑定 Q:歯というのは残りやすい。部分ではあるんでしょう。 人体の中で一番頑丈な組織って、実は歯なんです。構造的にも非常に熱や化学物質に強い部位なので、歯は意外と残ります。 ただ歯の土台になる下顎骨という骨があるのですが、土台である下顎骨が崩れてしまうと、歯もバラバラになり、歯科所見だけでの身元特定は難しくなってくると思います。 Q:焼却炉から妻の遺体の一部が発見されました。どういうことが推察されますか? 焼却炉の温度がどれぐらいなのかにもよりますし、実際にどれぐらいの時間をかけて燃やしたのかにもよってくると思います。 一般の火葬で行われる焼却炉は、温度が800℃から1200℃ぐらいのはずです。骨は残しておきたいので、1時間から1時間半ぐらい燃やして、その後は冷まして骨を残すというのが一般的なんです。それでも骨の状態になると、結構バラバラになったり、骨も白い炭みたいになったり、形も残ってないようなこともあるので、形態的な身元特定というのはちょっと難しいかなとは思います。下手すると男女もわからないです。 「核DNA」によるDNA鑑定も難しいです。
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