【天皇賞・春】長い写真判定の末、鼻差で… 19年ぶりに日本ダービー馬が春の盾制したクロワデュノール 北村友騎手「しっかり折り合えるか不安は正直ありました」
◇3日 第173回天皇賞・春(G1・京都・芝3200メートル) 現役最強馬の意地で大接戦を制した。1番人気のクロワデュノールが、中団追走から直線で堂々と抜け出し、大外から強襲した2着ヴェルテンベルクを鼻差退けて、G1・4勝目を挙げた。大阪杯からの連勝は2017年の父キタサンブラック以来、日本ダービー馬による春の盾制覇は07年メイショウサムソン以来。底力で記録ずくめの勝利をもぎとった。 「ほっとしました。初めての距離で(坂を)上って下るコース。しっかり折り合えるのかという不安は正直ありました」。主戦の北村友は安堵(あんど)の表情を浮かべて偽らざる本音を吐露した。 人馬一体の絆でその不安をはねのけた。絶好のスタートから、最初の下り坂こそ少し力んだが、1周目の直線で中団のインに収まると「少し(ハミが)抜けてくれました」とリラックス。そのまま折り合って2度目の下り坂から徐々に進出すると「馬の力を信じて」スパート。最後の直線では早々と先頭に立つ苦しい展開だったが、「総合力、機動力、底力」の三拍子の強みで押し切った。 写真判定は10分以上。判定結果は、父が16年にカレンミロティックを差し返した4センチ差よりも接戦となる推定2センチ差。「少し脚が上がっていたし、もしかしたら負けているとも思いました。あれだけの接戦。タイミングひとつだったので運もありました」と主戦が喜びをかみしめれば、斉藤崇師は「在厩での2戦目は国内では初めてでしたが、返し馬のバランスは前走よりも良かったです。人気していましたし、期待に応えられて良かったです」と胸をなで下ろした。 今後については「3200メートルを走ったばかりですし、まずは馬の様子を見てから。ただ、これだけの人が応援してくれる馬ですし、期待に応え続けられたら」と師。次戦は父が成し遂げられなかった春の古馬三冠か、それとも再び海を渡るのか。淀の長丁場という未知なる挑戦も成功させたクロワデュノールには、無限の可能性が広がっている。
中日スポーツ