【実況・解説動画あり】現職3選、維新新顔ら破る 大阪・豊中市長選
大阪府豊中市長選は19日投開票され、無所属現職の長内繁樹氏(67)=自民、立憲、国民、公明推薦=が、大阪維新の会公認で前市議の市橋拓氏(38)ら新顔3氏を破り、3選を決めた。当日有権者数は32万8240人、投票率は38.76%(前回無投票、前々回36.92%)だった。
確定得票数
長内繁樹氏 60761
市橋拓氏 45748
中野宏基氏 18098
盲人ウエカジ氏 1492
朝日新聞は19日午後9時30分ごろから、インターネットで開票状況を伝えるライブ配信をした。QRコード、またはURL(https://www.youtube.com/live/oEW4UG-VCxs)から視聴できる。
自民、立憲、国民、公明が現職を推薦
今回は、自民党など与野党が推薦した現職に、大阪維新の会の新顔ら3氏が挑んだ。大阪で強い基盤を持つ維新にとって衆院選後に初めて公認候補を擁立する首長選となったが、連立政権を組む自民を含む「維新包囲網」に対して厳しい争いを強いられた。
立候補したのは、3期目をめざす無所属現職の長内繁樹氏(67)=自民、立憲、国民、公明推薦=、大阪維新の会新顔で前市議の市橋拓氏(38)、無所属新顔で前市議の中野宏基氏(44)、無所属新顔で福祉事業所経営の盲人ウエカジ氏(51)の4人。
長内氏は副市長を辞職して臨んだ2018年の市長選で、自民や立憲など7党の推薦を受け、次点の維新新顔に約6700票差で勝利して初当選。府内で勢力を拡大する維新を抑えこんだ。
前回選挙では維新も候補を立てられず、無投票で再選。今回も与野党の推薦のほか、共産党の自主支援も受けた。与野党の共通する思惑は、維新への徹底した対抗姿勢だった。
長内陣営も選挙期間中、維新の掲げる大阪都構想が豊中市の財政にデメリットをもたらすとして、SNSで「豊中に都構想は必要ない。豊中のことは豊中市民で決める」と強硬な姿勢をアピールした。
告示日の第一声では、府北部エリア(北摂)の首長がずらりと並び、「北摂を守る選挙だ」「大阪市の二番煎じじゃない」と気勢を上げた。長内氏も子育て支援策の充実など2期8年の実績をアピールするとともに、「使命が増えた。豊中を守るということだ」と訴えた。
陣営の一人は与野党相乗りについて、「党は違っても『非維新』という点で一丸となっている」と明かし、「維新包囲網」とも言える態勢で戦った。
維新幹部が次々応援に入ったが…
一方、市橋氏を公認した維新にとって、大阪都構想の住民投票をめぐって議論が進む中での今回の選挙は、来春に控える統一地方選の情勢を占うものとしても重要な位置付けだった。
府内七つの中核市のうち、維新所属の市長は現在3人。人口約39万人の豊中市を制すれば、府内での勢力を拡大するとともに、中核市の過半数を維新市長が占めることにもなる。
選挙戦では、維新幹部が次々に応援に入った。
日本維新の会代表の吉村洋文・大阪府知事は告示直前を含めて3度、駆けつけた。市橋氏の隣で「(主要与野党が)全部のせ。そこに理念はありますか? どうやって改革を実行しますか?」と現職を批判した。
選挙戦中盤には副代表の横山英幸・大阪市長、最終日には共同代表の藤田文武衆院議員も豊中入りした。
市橋氏は、およそ30歳差の現職との「世代交代」をアピールするとともに、維新が改革したとする大阪市に倣って公共事業を透明化し、民間の資本を活用した駅前や公園の再整備の必要性を強調。「豊中に、新時代を」と訴えた。
また与野党から支援を受ける現職に対抗するため、告示前から無党派層の取り込みに躍起になった。陣営の一人は「(SNS上での)空中戦で勝てなければ厳しい」として、ショート動画を次々に投稿するなどSNS上での支持拡大に注力した。
市橋氏のユーチューブチャンネルの総再生回数は300万回を超え、現職のチャンネルに大きく差をつけた。
元・維新市議が古巣批判
中野氏は、昨年末まで大阪維新公認の豊中市議だった。党内での市長選公認候補の選出の在り方に疑問を抱き、離党を決めた経緯がある。
選挙期間中には、大阪都構想の是非を問うとして2月に実施した大阪府知事選、大阪市長選に言及し、「税金の無駄遣いをやめると言っていた政党が、税金の無駄遣いをしている」と古巣批判も展開した。
盲人ウエカジ氏は、全盲の視覚障害者であることを前面に押し出して選挙を戦った。障害がある市長が誕生することで、福祉行政の充実が図れると訴えた。
また、同市議補選(被選挙数3)も19日、投票された。新顔6人が立候補している。党派別では、自民1人、共産1人、大阪維新の会2人、無所属2人。
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