バス停に変わったJR駅舎 廃線後、譲り受けた町の活用策は

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高田純一
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 島根県中央部の山あいにある川本町。町の玄関口だったJR三江線石見川本駅の旧駅舎に2月下旬、小田愛莉(あいり)さん(27)の姿があった。ホームに停車中の列車の写真が掲示され、待合室だったところにはよく座ったベンチ。高校時代の思い出がよみがえった。

 広島、岡山両県を結ぶ赤字ローカル線、JR芸備線の一部区間について、将来のあり方を探る議論が続いています。仮に廃線となった場合、地域はどうなるのか。2018年に廃線となったJR三江線(広島・三次―島根・江津)の地元の現状をリポートします。

 小田さんは2013年、石見川本駅から徒歩数分の県立島根中央高校に入学した。自宅のある同県浜田市からJRを乗り継いで約2時間。寮生活を送り、週末などに三江線を利用して帰宅した。石見川本駅はスクールバスの停留所でもある。「待合室で(バス利用の同級生や部活仲間と)おしゃべりをした。駅近くの土手で弁当を食べ、土手から江の川を眺めながら列車を待った。車窓から見える江の川はきれいだった」

 卒業後、大阪の大学に進学。6年前に帰郷し、フリーターを経て浜田市の保険会社に就職した。仕事で時折、川本町を訪れ、高校時代によく行った喫茶店に立ち寄る。「駅舎はずっとあってほしい」と願う。三江線が廃線となり、7年になる。

改札も線路も当時の姿のまま

シリーズ 線路は続くか

赤字ローカル線の問題を、現場取材や関係者へのインタビューを重ね、深めていきます。

 木造一部2階建ての旧駅舎は…

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この記事を書いた人
高田純一
浜田支局長
専門・関心分野
街ダネ、地域発の話題です。

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