「俺は干されている」――米独立リーグで異例挑戦のバウアーが証言 MLB移籍が実現できなかった背景「防御率0.00を記録しても変わらないだろうね」
異例の挑戦が始まった。現地時間4月21日、DeNAでもプレーしたトレバー・バウアーが、ロングアイランド・ダックスの一員として米独立リーグ・アトランティックリーグの開幕戦に登板。敗戦投手となったものの、4回(93球)を投げて、被安打5、2失点、8奪三振と上々の内容を披露した。 【動画】果たして挑発か? バウアーの「刀パフォーマンス」をチェック 今年1月に35歳となった名助っ人は昨年オフにDeNAを退団。日本、メキシコ、そして韓国からもオファーは舞い込んでいた中で、本人は母国、ひいてはメジャーリーグでのプレーを強く希望し続けた。 ただ、MLBからの理想的なオファーは、“やはり”こなかった。というのも、2021年に起きた女性とのトラブルにより、MLBのDV規定に違反したとして194試合の出場停止処分(後に軽減)などを受けた影響が今なお尾を引いているからだ。 すでに当該女性とは裁判を経て和解が成立。問題は解消されているものの、「問題児」のレッテルを貼られたバウアーに不信感を募らせるMLB球団のオーナー陣は少なくなく、35歳という年齢も含めてオファーをしない要因になっているという。 過去には最低年俸でのプレーも公言し、MLB復帰に強い意欲を示していた。だが、状況は一向に変わらない。そうしたMLB内での自身に対するネガティブな見方は本人も認めている。米紙『New York Post』で「俺はずっと正当な理由もなく母国で野球をプレーすることを許されてこなかった。だから、今はアメリカのファンに囲まれて、野球を楽しみたいだけなんだ」と告白した。 さらに「アメリカで愛されていることは分かっている。でも、MLBのレベル、そして野球界の大手ブランド、メディアの世界に足を踏み入れると、ただ嫌われる」と語ったバウアーの不満は止まらない。「I’m blackballed(俺は干されている)」と続ける男は、こうも打ち明けている。 「たとえ、防御率0.00を記録し、メイソン・ミラー(パドレス)よりも多くの三振を奪ったとしても、状況は何も変わらないだろうね。なぜなら俺は干されていて、メジャーリーグでプレーすることを許されていないからだ……。文字通り、給料全額を返上して、無給でプレーすると申し出たこともある。だけど、自分にはこれ以上に何もできないという段階まですべてを差し出したけどね。でも、何も変わらない。今となってはどうでもいいことだ」 金銭面を考慮しても、決して楽な決断ではなかった。それでもバウアーは「恨みを抱くのではなく、ここでファンと野球を楽しみながら、俺自身が野球界に受け入れられていると感じたい」と母国復帰を決めた。 心の底から「野球を楽しみたい」と願い、独立リーグでのプレーを決意したバウアー。日本でも異彩を放った名投手の異例とも言える挑戦は、まだまだ始まったばかりだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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