「事故の記憶ない」 内閣府公用車事故の運転手が説明 勤務先を捜索
東京都港区赤坂1丁目の交差点で1月、内閣府の公用車が赤信号の交差点に進入し、1人が死亡し6人が負傷した事故で、警視庁は20日、公用車を運転していた男性(69)が勤務する車両運行管理会社「大新東」の関係先に自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで家宅捜索に入った。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、捜索したのは同社の城南営業所(東京都中央区日本橋室町4丁目)。従業員の名簿や出勤簿、車両管理台帳、運転管理者台帳など約40点を押収したという。
事故後、入院している男性が「事故前後の記憶がない」と周囲に話したことも新たに判明した。男性の出勤簿では、昨年4~12月の超過勤務時間は月平均で50時間を超えていたという。
警視庁は押収した資料などをもとに、安全運転管理者による健康管理や安全指導の状況なども調べる。
大新東は、同社ホームページなどによると1962年2月に設立。企業や官公庁、地方自治体など計約1100団体と長期契約を結び、約4100台の運行管理を請け負い「車両運行管理のリーディングカンパニー」とうたう。
同社側は20日、取材に「真相究明に全力で協力するとともに、事態を重く受け止め、これまでの教育・管理体制をすべて再検証する。安全運転教育および運行管理体制を改めて整備し、再発防止に邁進(まいしん)する」などと文書で答えた。
運行管理体制については「日々、勤務前の点呼担当者による健康状態の確認、アルコールチェック、および検温を実施し、管理の徹底に努めていた」としている。
事故は1月22日夜に発生。公用車は赤信号の交差点内に進入し、右から来た車と衝突するなどしてタクシーの乗客が死亡した。
公用車は、事故の約10秒前からアクセルを踏み込んだ状態になり、衝突時は時速約130キロだった。公用車の制御履歴などの解析で、事故現場から約350メートル離れた官邸を出発して以降の約30秒間、一度もブレーキが踏まれていなかった。
公用車の後部座席に乗っていた内閣府の50代の男性職員2人も事故で重傷を負い入院している。警視庁は今後、2人や運転手の男性から事故当時の状況を聴く方針だ。
お気に入りのニュースサイトをGoogleで優先的に表示できます。今すぐ「朝日新聞」をかんたん登録