法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

高市早苗側が野党への誹謗中傷動画を大量に流布していたという報道を見たが、「リベラル」が悪口を言うから支持されないという話は何だったのだろう……

 自民党総裁選で小泉進次郎側が高市早苗側に後ろ暗い選挙戦をおこなっていたと報じた文春が、当時からささやかれていたように高市側も小泉側や林芳正側へ誹謗中傷をおこなっていたと報じていた。
高市陣営が対立候補への“中傷動画”を投稿していた《総裁選の期間中に…小泉氏に「無能」、林氏に「アウト」》 | 文春オンライン

公設第一秘書が陣営メンバーに、「(動画を)これからアップしてアカウントを送付致します」とメッセージを送っていた。

 実際に投稿された動画では、小泉進次郎氏に対して〈カンペで炎上!無能で炎上!〉、林芳正氏に対して〈完全にアウト〉などとする、攻撃的な表現が含まれていた。

牽引したのは、高市氏の最側近である公設第一秘書・木下剛志氏(高市早苗事務所長)らだ。木下氏は、のちに動画作成の主力を担うことになる男性に対して、メッセージで様々な依頼や共有事項を送っている。

 高市首相に質問状を送付すると、主に「ネガティブな情報を発する、あるいはそのような動画を作成して発信するといったことは一切行っておりません」と否定した。

 しかも公職選挙法にしばられない自民党内での人間性の問題ではあった総裁選だけでなく、衆院選でも枝野幸男氏や岡田克也氏らへの誹謗中傷動画を流布していたという。
高市早苗陣営が匿名アカウントで高市礼賛動画を投稿していた 昨年の自民党総裁選で〈あなたの生活と雇用を守る盾 高市早苗〉〈圧倒的な実行力〉 | 文春オンライン

公設第一秘書の依頼から野党批判動画が続々と作成されており、馬淵澄夫氏に対しての動画では、次のようなナレーションが読み上げられていた。

〈改革を口にする彼の背後で古い支援団体と既得権益が密かに祝杯を挙げています 彼が権力を握れば行き過ぎた労働規制が復活し日本の経済成長は完全にストップします〉

流布は、馬淵氏に対してだけではなかった。岡田克也氏や枝野幸男氏も標的とされたのだ。

 馬淵氏を攻撃する理屈を読むと、やはり高市氏の「働いて」の連呼は、自分自身のことではなく、民衆がそうするよう誘導する意図だったのかもしれない。


 しかし攻撃の細かい内容はさておき、衆院選前後において野党第一党が支持されない理由として、悪口を言うからだという主張がなされていたことを思い出さずにいられない。
 もっとも、衆院選直前に虚偽で他党を攻撃する自民党議員がいたが、衆院選で当選していた。つまり、自民党は悪口を言わないから支持されるという主張は今回の報道よりも前から疑わしかった。
「リベラル」が悪口を言うから支持されないというなら、高市早苗政権でくりかえし虚偽をつかって野党を攻撃した国光文乃氏は当選できないのでは? - 法華狼の日記

 外務副大臣というそこそこ目立つ立場で、辞任したわけでもなく、国光氏の攻撃に他の自民党の政治家もしばしば同調していた。高市氏の責任も相応に問われる状況のはずだが、三ヶ月もたっていないのに忘れられてしまったのだろうか。

 上記エントリへの反応を見ても、「リベラル」*1に対する悪口に一定の支持が集まることが確認できた。
高市早苗政権から虚偽で攻撃されて選挙で大敗した側を滑稽で哀れと思うとして、ならばその虚偽にどのように抵抗するかは社会の課題になるのでは? - 法華狼の日記

 それにしても、the_sun_also_rises氏もjaguarsan氏もkalmalogy氏も、表層的な表現にかぎっても私より他人の「悪口」を書いているように思える。
 それでも、はてなスターで一定の支持を集めて注目コメントになっているわけだから、仮に「悪口」が嫌悪されるとしても、その感覚を生みだす別の条件が隠されていることがうかがえる。

*1:念のため、悪口らしきものをぶつけられた対象に私もふくめているが、私自身はリベラルを自認していない。あくまで悪口を言う側の想定した枠組みの話をしている。

  • 育野

    先週(日付失念)の朝日新聞で、御廚貴氏が中道改革連合の惨敗を論評してまして、
    公明党の固定票を取り込めば勝ち目があるとした皮算用と、そのための公明優先という立憲民主党の判断を「政治を甘く見た」と批判しています。
    結果、立憲民主だけが惨敗して「旧民主党の系譜は終わった(意訳)」と。
    ちなみに旧民主党系ながら一応議席増やしてる国民民主党についても、「手取りを増やす」という政策で支持を集めたがワンイシューでそれ以上のビジョンがない(大意)とバッサリ。
    で、その後リべラルの退潮については「不寛容で "上から目線" な態度が嫌気された」と主張しています。
    ふぅん、世論調査では賛成の方が多数派なのに、伝統とやらに固執して女性やそのほかのマイノリティの権利拡大に反対する「不寛容」や
    たいていの政策がトップダウンだったり、2012年の改憲草案では政府(当然自民党政権を想定だろう)が定めるであろう
    「公の秩序」が国民の権利の上にあるような書きっぷりだったりの
    「上から目線」は不問ですか。
    だいたい、「甘く見てる」という点では、あれだけ裏金議員が続出して、自分らでも「改革」を口にしておきながら
    自党での意見集約に抵抗して政治改革を頓挫させたにもかかわらず、しれっと裏金議員を公認するってのは
    この上なく国民を「甘く見てる(舐めてる)」と、私なら考えますがねぇ。
    # それがこの結果なので、実に「正しく」国民を見てたことになる訳ですが(orz)
    ## 自分の「理想」に反する事柄に妥協できない(不寛容)なのはリベラルの専売特許じゃない
    ## 女性天皇や夫婦別姓、国歌斉唱に参加しない教員への態度はどうよ?
    ###「リベラル」じゃないからいいんだってんなら、ひどく非対称な勝負を強いられてますな、リベラルは
    最後に、氏は野党間での「地殻変動」の可能性を指摘(期待?)してましたが、現状リベラル系が結集しても(支持率を単純に合計しても)まるで勝負にならない訳で、
    「政権を獲る」ための野党結集は現与党と似通った方向性の、翼賛会モドキになる懸念はないんですかね。

  • コウモリ

    資金の関係で勝てんまでもネガティブキャンペーンを大々的に繰り広げていた方がプラスに働くのではないかという疑惑。なんか普通選ばれないであろう候補が選ばれた前例がチラホラあるのも含めて。
    しかし公明党がいなくても選挙を乗り切ったが結局の所後先考えない行動でしかなく、これまでの自民党大勝の美談が与太話にまで落ちたのは皮肉というか。自民党は公明党がいた方がいいのは変わってなさそう。

  • Oh such

    流行一つで語彙も「素朴な不安」も丸っと塗り変わる普通の日本人は、古き良き日本語を知らないだろうよ。
    八百長ってな。

    良いことは全部親分と取り巻きの手柄。悪い事は全部それ以外のせい。右でも左でもないとか言って「政治を持ち込むな~!」とか被害者面したところで、生け贄の対象外になるわけじゃないぞ。

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