朗読の世界 - NHK
  • 葉室麟「川あかり」の世界へようこそ!

    人の心を震わせる時代小説の名手 葉室麟が描く臆病侍が主人公の痛快時代劇! 藩内一臆病といわれる18歳の武士がいる。江戸時代、藩をまたぐ大きな川の宿場を舞台に繰り広げられる人情と活劇。流れが急で橋は元から無く、渡し人足も用も成さず、大雨が続けばたちまち足止めとなるだけの川。急ぐ人たちは焦る。足止めされ、大勢の人たちが川端の木賃宿に転がり込んでいた。足止めされたひとりの臆病侍には、或る密命が下されていた。背景には藩内の権力争いがあった。改革を訴え建白書を出し立てこもる若い志士たちもいた。主人公七十郎は心の中で密かに想いを寄せる或る人のために自分の弱さと向き合いつつ、尚も務めを果たそうと健気に生きてゆく。そしてその心は本人が気づかぬうちに周りを動かしてゆく…。「川あかり」とは、暮れて周りが暗闇に包まれるなか、川面だけがほのかに光り輝くこと。ひとはそれを見て心のうちに希望の光を見出だそうとする。

  • 朗読・田辺いちかさんからのコメント

    ★下記、「出演者・キャストほか」の顔写真をクリックしてコメントをぜひご覧ください。 <放送日時> 2026年5月4日(月・祝)~6月26日(金) 全40回 予定 (月)~(金) 21:15~21:30 NHK-FM (再放送)2026年5月5日(火・祝)~6月27日(土) 2:45~3:00 NHK-FM

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この番組について

★葉室麟「川あかり」(全40回) 朗読:田辺いちか この川で幾度泣き、笑ったか そしてついに待望の川明けのときが来る… 水かさが増し、川止めとなった巨勢川の土手で茫然とたたずむ伊東七十郎は18才。六十石取り小姓組の侍であった父が亡くなり、跡を継いだ七十郎は母と二人の妹を養う当主の身である。彼は元勘定奉行・増田惣右衛門の屋敷に呼び出され密命を与えられる。それは江戸の藩邸から国元に戻ってくる家老・甘利典膳が川を渡り領内に入る前に討てというもの。 専横を極める家老・甘利典膳は多くの護衛とともに行動し、腕も立つ。七十郎が典膳を討つことは不可能に近い。七十郎、実は剣術の試合で相手の気合だけで怯えて木刀を落としてしまうほど藩でも一番の臆病者として有名なのだ。父から剣の手ほどきを受けるも臆病すぎると父にすら見放されていた。 一方、典膳と抗争を続ける元勘定奉行・増田惣右衛門は七十郎が暗殺を達成すれば、典膳の命で暗殺された中老・稲垣頼母の美しい娘・美祢と娶(めあわ)せようと約束する。しかし美祢は藩政の正常化を目指し建白書を出した若侍の桜井市之進を慕っている。伊東家当主としての責任と期待、そして藩内の抗争の間で悩み迷う七十郎。 誘われて川明けを待つため粗末な木賃宿に逗留することになるが、同宿人は総髪の牢人、僧侶、猿まわし、鳥追い女、病床の老人とその孫たちなど、いずれも訳あり風の連中ばかりで、密命を帯びた七十郎は周りが気になり不安はいや増してゆく。それでも雨は止まず、密命を隠しながら彼らと交わるなかで藩内の裏事情や汚職の影、彼らの川にまつわる人生も見え隠れし、七十郎は自分の生きる道を徐々に見出してゆく。 「川あかり」とは暗闇のなか、川の水面がほのかに明るく見えるさまを指す言葉で「川明け」とも繋がる。七十郎は困難な状況の中で光明、希望を見出していくことができるのか… 一方、増田の動きを察知した典膳は七十郎に逆に刺客を差し向ける。典膳を討つ前に自分の身に危機が迫る七十郎、果たして家老・典膳を討てるのだろうか。 至る所に散りばめられたクスっと笑える巧妙な会話と涙腺崩壊の情話、時代の中で懸命に格闘する市井の人々を温かくも多彩な視点で見守る葉室麟の力強い筆致を時代劇初挑戦ながら講談師・田辺いちかが縦横な語りで40回に渡ってお届けする。 テキスト:葉室麟「川あかり」(文春文庫 2025年7月10日 第1刷) ★朗読:田辺いちか(たなべいちか) 福岡県北九州市出身の講談師。2014年5月、田辺一邑に入門。前座となり「いちか」を名乗る。2019年3月二ツ目昇進。2026年秋に真打昇進決定。 ★葉室麟(はむろりん) 1951年福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学文学部仏蘭西語専攻を卒業、地方紙記者などを経て50歳から創作を始め4年後文壇デビュー。2005年『乾山晩愁』で歴史文学賞、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞を受賞。久留米市を拠点として敗者弱者の視点で多くの歴史小説を書いた。2017年12月逝去。

出演者・キャストほか

  • ナレーター
    田辺 いちか
  • ラフカディオ・ハーン「怪談・決定版」2026年放送
    檀 ふみ
  • 「室生犀星作品集」2026年放送
    谷川 俊
  • 「藤沢周平短編作品集」2026年放送
    中原 丈雄
  • 井伏鱒二「珍品堂主人」2025年放送
    田辺 いちか
  • 宮本輝「錦繡」2025年放送
    石田 ゆり子
  • 宮本輝「錦繡」2025年放送
    松尾 スズキ
  • 谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のおんな」2025年放送
    本多 新也
  • 宮城喜久子「ひめゆりの少女・十六歳の戦場」2025年放送
    池間 夏海
  • 湯本香樹実「夏の庭 The Friends」2025年放送
    渡辺 裕太
  • 早坂暁「華日記」2025年放送
    藤田 三保子
  • 「松本清張 短編作品集」2025年放送
    内藤 剛志
  • 須賀敦子「ミラノ 霧の風景」2025年放送
    井上 あさひ NHKアナウンサー
  • 川上弘美「センセイの鞄」2025年放送
    神野 三鈴
  • 「芥川竜之介随筆集」2024年放送
    榊 寿之
  • 夏目漱石「坊っちゃん」2024年放送
    大原 康裕
  • 吉本ばなな「キッチン」2024年放送
    北乃 きい
  • 永井荷風「ふらんす物語」 2024年放送
    中原 丈雄
  • 壺井栄「二十四の瞳」  2024年放送
    藤澤 恵麻
  • 菊池寛「菊池寛短編集」2024年放送
    檀 ふみ
  • 山田太一「異人たちとの夏」2024年放送
    篠田 三郎
  • 酒井順子「平安ガールフレンズ」2024年放送
    瀧内 公美
  • フランソワーズ・サガン「悲しみよ こんにちは」2024年放送
    戸田 菜穂
  • 村上春樹「ドライブ・マイ・カー」2024年放送
    勝村 政信
  • 村上春樹「イエスタデイ」2024年放送
    山像 かおり
  • 梶井基次郎「梶井基次郎作品集」2024年放送
    高山 春夫
  • 芥川龍之介「芥川龍之介短編集」2023年放送
    林 真里花
  • 江戸川乱歩「少年探偵団」2023年放送
    渡辺 徹
  • 谷崎潤一郎「痴人の愛」2023年放送
    山像 かおり
  • 野坂昭如「火垂るの墓」「戦争童話集」2023年放送
    松尾 貴史
  • 野坂昭如「戦争童話集」2023年放送
    宮澤 エマ
  • 太宰治「津軽」2023年放送
    藤田 三保子
  • 髙村薫「髙村薫作品集」2023年放送
    上川 隆也

放送

  • NHK FM

    毎週月曜~金曜 午後9時15分

再放送

  • NHK FM

    毎週火曜~土曜 午前2時45分