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円は一人負け 利上げに臆病な日本 危機の嵐を乗り切れるはずがない

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編集委員・原真人
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記者解説 編集委員・原真人

 世界経済が危機に瀕(ひん)している。米国やロシアという超大国が始めた戦争がエネルギーショックや物価高(インフレ)を引き起こし、混乱が広がる。大国間の利害は複雑であり、国際機関の機能不全を踏まえれば、この先、世界秩序を取り戻すのは容易ではない。

 このまま危機が長引けば多くの国で生活が苦しくなり、政情が不安定になって新たな紛争の火種が生まれる恐れさえある。

 この危ういスパイラルは2年前からの潮流だ。2024年は70カ国超で40億人規模の有権者による選挙があった。これが世界的な政権交代イヤーにつながった。

 主要7カ国(G7)では24年のイタリアサミットに集まった7人の首脳は、全員が翌年のカナダサミットに出席する意向だった。実際に出られたのはマクロン仏大統領とメローニ伊首相だけで、他の5人は政権を去った。

 日本では自民党中心の政権が続くものの、24年秋には岸田文雄氏から石破茂氏に首相が交代。昨秋には高市早苗氏が首相に就いた。

 世界的に短命政権が目立つのはなぜなのか。どうして国民の支持をつなぎとめられないのか。

記事のポイント

・米ロが起こした戦争 脅かされる生活
・世界秩序の揺らぎ 持続可能な財政を
金融緩和のぬるま湯に慣れすぎ
・将来の危機 生活を守れない恐れも
・高市政権に米国の経済学者が忠告

 最大の要因は22年、ロシア…

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この記事を書いた人
原真人
編集委員|経済担当
専門・関心分野
金融、財政、エネルギー、経済地政学
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    末冨芳
    日本大学教授=教育行政学
    視点

    【弱すぎる円で、強い日本と言われても・・・】日英比較を時々手掛けている私ですら、円安に困っていますが、欧州エリアスタディの専門家たちはもっと大変な思いをしておられると思います。 たとえ2022年に科研費100万円を獲得しても、いまその価値

    2026年4月18日 18:27
  • commentatorHeader
    大庭三枝
    神奈川大学教授=国際関係論
    視点

    今、英国に滞在しているが、日本でも販売されている物は何もかもが日本での価格よりも高い。例えばapple watchアルミニウムモデル、日本だと64800円だが、英国では約370ポンド。1ポンドが今約213円。ざっと計算して約79000円。こ

    2026年4月18日 20:42