【閲注・CP】日車「……初恋の、人?」

  • 1二次元好きの匿名さん26/04/26 23:46:05

    虎杖「そう。あ、俺の名前は虎杖悠仁。初めましてだよな。年齢は……わけあって言えないんだけど、見た目ほどガキじゃねえよ」

    日車「そうか、わかった。ではなぜ俺はこんなところに監禁されているんだ?」

    虎杖「ほとんど拘束もないようなもんじゃん。日車をさ、俺のところに一生置いておくにはどうしたらいいかと思って。だから考えたんだ。――監禁しちゃえばいい、って」

    日車「狂っている。君は一度精神科を受診したほうがいい」

    虎杖「あはは!言うと思った。でも残念。今日からは俺とずっと一緒だからな。さ、日車。朝飯にしようぜ。何がいい?」


    ※虎日
    ※転生要素あり
    ※見切り発車

  • 2二次元好きの匿名さん26/04/26 23:55:30

    はー待て待て明日月曜なのにこんな夜中に立てるなアホ!!!

  • 3二次元好きの匿名さん26/04/27 00:07:14

    虎日!!!虎日スレじゃないか!!!!!!

  • 4二次元好きの匿名さん26/04/27 00:11:53

    こういうスレ待ってた

  • 5二次元好きの匿名さん26/04/27 00:18:28

    とりあえず10まで埋めるか

  • 6二次元好きの匿名さん26/04/27 00:20:16

    すげー楽しみ

  • 7二次元好きの匿名さん26/04/27 00:22:22

    >>5

    今は5まで埋まればOKだよ

  • 8二次元好きの匿名さん26/04/27 00:22:45

    >>1

    初手から爽やかな監禁生活の始まり宣言されて

    こっちの胸をwkwkさせてくるのよくないと思います!

    (続けて)

  • 9二次元好きの匿名さん26/04/27 00:24:14

    >>7

    そうなんや!ありがとやで

  • 10二次元好きの匿名さん26/04/27 00:25:37

    5まで埋まればなのは深夜だからで10埋まらないまま朝8時迎えたらすぐ落ちるから危ないけどね

  • 11二次元好きの匿名さん26/04/27 01:31:52

    >>1

    珍しいヤンデレ虎杖?何それワクワクすんじゃん

  • 12二次元好きの匿名さん26/04/27 06:47:45

    そわそわ

  • 13二次元好きの匿名さん26/04/27 07:27:59

    ほとんど拘束もないようなもんじゃん、ってのが全く悪びれてなくて怖くて良い
    日車何歳くらいなんだろ?おじさんならいいって訳じゃないけど学生とかショタならグッと絵面的な犯罪度数が上がるな

  • 14二次元好きの匿名さん26/04/27 10:34:43

    何も状況が分かってない日車…虎杖はどうやってここまで連れてきたんだ?合法な手段か?

  • 15二次元好きの匿名さん26/04/27 10:44:35

    日車「……どうせろくなものではないだろう、何でも構わない」

    虎杖「んじゃ和食でいいよな。……あ、焼き魚は焦げ目少なめがよかったっけ」

    日車「……なぜ俺の好みを。いや、それ以前に君は『初対面』だと言ったはずだ」

    虎杖「さあ?占いとか……まあ、そんな感じ。適当につくったから食べてよ。足枷は外してあげられないけど、ごめんな」

    日車「……食事で懐柔できると思っているのか?」

    虎杖「別に。普通に腹減るだろ?俺は減る」

    日車「……確かに、君は見た目よりも老獪なようだ」

    虎杖「そんなことねえって、日車のほうがずっと、……」

    日車「……なんだ?」

    虎杖「ううん、日車はかっこいいねって話。やっぱ日車のこと、好きだなあ」

    日車「……で、ここに持ってきてもらえるのか?」

    虎杖「流石にダイニングとかあるって。……飯食ってヒマだったら家の中探検する?」

  • 16二次元好きの匿名さん26/04/27 10:52:07

    虎杖はこんな警戒心強そうな日車をどうやって拉致ってきたんだ

  • 17二次元好きの匿名さん26/04/27 11:01:06

    日車「探検、か。呑気だな。……君が食事を作るところが見たいんだが」

    虎杖「いいよ。案内する。……あ、でも危ねえから俺のそばにいてな」

    ~キッチン~

    日車「……虎杖。包丁はどこだ?ピーラーも、果物ナイフの類も、影も形もないようだが」

    虎杖「ああ、それ。危ねえから全部捨てたんだ。日車がそれで自分を傷つけたり、……外に出ようとしたりしたら嫌だしさ」

    日車「正気か?刃物もなしに、どうやってその食材を調理するつもりだ。まさか、素手で引き千切るのか」

    虎杖「あはは、そんな野蛮なことしないって。ちょっと見ててよ」
    虎杖「――『解』」

  • 18二次元好きの匿名さん26/04/27 11:02:50

    日車「……ッ!今のは……」
    日車「……不可視の斬撃。それは、数世代前に失われたとされる呪術、というものではないのか?」

    虎杖「……詳しいんだな、日車」

    日車「歴史で調べたからな。かの両面宿儺が使っていた術式だろう?」

    虎杖「さあ、どうだったかな。俺にとっちゃ、もうこれしか残ってないんだ。日車を傷つけないで、日車の好きな形にものを切り分けられる、たった一つの道具なんだよ」
    虎杖「よし、次は魚!あんま近くにいると汁が飛ぶから、そっから動かないでな!」

    日車「……君は、その力を振るうことに何の躊躇もないのか。宿儺の術式を、あろうことか台所仕事の道具に成り下げるとは」

    虎杖「えー、便利だよ?ゴミも出ないし。……それにさ、俺の手が汚れるのは、もう慣れっこなんだわ。日車が綺麗でいてくれるなら、それでいい」

    日車「……」

  • 19二次元好きの匿名さん26/04/27 11:11:20

    おおおお重てぇ〜〜!!!(画像略)

  • 20二次元好きの匿名さん26/04/27 13:24:57

    ~ダイニング~

    日車「……味は悪くない。皮の引き方、身の厚み、どれも完璧だ。数世代前の呪いすら、君の手にかかればただの便利な調理器具というわけか」

    虎杖「だろ?日車、こういうの好きかなーって思って。……あ、お茶。熱いから気をつけて」

    日車「……虎杖。食事中に失礼な問いかもしれないが、一つだけ確認させてくれ。……君は、どうやって俺をここへ連れてきたんだ」
    日車「俺は一応、周囲の警戒は怠らない質だ。だが、暴行を受けた記憶も、薬を嗅がされた感覚もない。……目が覚めたときには、もうこの部屋で、この足枷を嵌められていた」

    虎杖「ああ、それ。普通に後ろから近づいて、キュッとしただけだよ」

    日車「……キュッとした?」

    虎杖「そう。日車が痛みとか恐怖を感じる隙もないくらい、一瞬で。頸動脈をちょっと圧迫して、そのままおんぶして連れてきた。……ごめんな、驚かせて。でも、日車が普通に『いいよ』ってついてきてくれるとは思わなかったから」

    日車「……君のその身体能力、そして呪術。それだけの力があれば、世のため人のために振るう選択肢もあったはずだ。なぜそれを、一人の男を閉じ込めるためだけに浪費する?」

    虎杖「……浪費じゃねえよ。俺にとっては、これこそが力の使い道なんだ。……外は危ないんだよ、日車。みんな、オマエを殺しにかかってくるんだ」

    日車「……みんな?」

    虎杖「そう。……あ、日車。それ、骨あるから気をつけて。あはは、俺が取ってやればよかったな」

    日車「俺のスマートフォンや私物はどこに隠した?」

    虎杖「まとめて保管してる。日車が一緒に暮らしてくれるつもりになったら、きちんと返すからさ。それまで待っててよ」

  • 21二次元好きの匿名さん26/04/27 13:28:35

    数世代前って言い方的にモジュロ後っぽそうではあるんだけどなんか端々から不穏を感じるというか…ワンチャン今回の転生が初ではない可能性を予想してる

  • 22二次元好きの匿名さん26/04/27 15:46:05

    日車の好み知ってんの前世以前の付き合いの記憶なんだろうなって感じだけどとにかく怖

  • 23二次元好きの匿名さん26/04/27 16:32:39

    ~食後~

    虎杖「ごちそうさま。日車、綺麗に食べてくれて嬉しいわ。……お茶、淹れ直してくる。淹れたてが一番美味いからさ。日車はそこで、大人しく待っててな」

    日車(……リビングダイニングか、そこそこ立派な誂えだが……窓は全て塞がれている。これでは換気もできないだろうに)

    日車「……ん?」

    日車(サイドテーブルの端に、なにか……メモ、か?)

    【日車は俺が】【違う】【守る】【今度こそ外に出さない】

    日車(なんだ、これは……やはり、彼は俺を知っているんだろう。ストーカー、か。だがこの文面は――それだけでは説明がつかない)
    日車(……いや、違う。同じ紙だ。インクの濃さがばらついている。上から何度も書き直した跡がある)

    【今度こそ守る】【今度は外に出さない】【次は失敗しない】

  • 24二次元好きの匿名さん26/04/27 16:34:14

    虎杖「――日車?」

    日車「ッ!!真後ろから声をかけるのはやめてくれ、驚く。君は気配がないな」

    虎杖「……何見てんの?それ、ただのゴミだよ。……捨て忘れてただけ」
    虎杖「そんなの見ても、何も面白いこと書いてないって。……ほら、お茶。熱いうちに飲もうぜ」

    日車「……ああ。それにしても物があまりないな。全体的に古びている……ここはそもそも本当に君の家か?」

    虎杖「うーん、ちょっと色々して借りてるというかなんというか。まあでも気にせんでよ!仕事先にもきちんと連絡はしてあるからさ!」

    日車「……そうか。ところで、今は何時だ?時計もないから時間間隔が狂うんだが」

    虎杖「そのへん気にしなくていいって。腹減ったら飯、眠くなったら寝るでいいじゃん」

    日車「しかし、身体がなまってしまう。……少し、動きたいんだ。このままでは思考まで硬直してしまう。君は『探検』と言っただろう。案内してもらえるか」

    虎杖「あ、そっか。ごめん、気が回らなくて。いいよ、そんな広い家じゃないけどさ。……でも、俺の側から離れないでな。約束だよ」

  • 25二次元好きの匿名さん26/04/27 16:42:54

    日車をなにか凄惨な未来から守ろうとしてるって感じのヤンデレ保護監禁虎杖かなこれは
    虎杖から日車に対して劣情があるかどうかで怖さの種類がだいぶ違うな

  • 26二次元好きの匿名さん26/04/27 19:41:52

    今の日車は何をしていたんだろう
    前世と同様弁護士なのかな

  • 27二次元好きの匿名さん26/04/27 19:58:18

    ~ウォークインクローゼット~

    日車「……これらすべて、俺が着るために用意したというのか?」

    虎杖「そう。日車、安もんは着ないだろ。あ、こっちのパジャマも肌触りいいやつ選んだんだぜ」

    日車(……質は悪くない。サイズも合っている。だが……妙だな)
    日車(スーツの型が微妙に違う。ラペルの幅、肩のライン……年代ごとの差異が混ざっている)
    日車(ネクタイも同様だ。柄の流行が揃っていない。……一度に揃えたものではない)
    日車(……だが、それだけでは説明がつかない)
    日車(同系統のスーツが、寸法をわずかに変えて複数ある。袖丈、肩幅……誤差と呼ぶには意図的すぎる差だ)
    日車(既製品を揃えたのではなく、調整の過程……あるいは、異なる基準に合わせたように見える)
    日車(……仮に、長期間にわたって買い集めたとする。ならば通常、体型の変化に合わせて新調するはずだ。古いものは処分される。少なくとも、これほど整然と残す理由はない)
    日車(だがここには、残されている。使い込まれたものと、ほとんど袖を通されていないものが混在している……まるで、選別された結果のように)
    日車(……サイズは、すべて俺に合う範囲に収まっている。だが完全には一致しない。わずかに違う)
    日車(……成長差、ではないな。俺の体格はここまで短期間で変動しない。となると――)
    日車(……同一人物だが、同一ではない個体に合わせた可能性……か?)
    日車(馬鹿げているな。そんな仮定は成立しない)
    日車(……だが、この空間は最初から合理性で説明できる類のものではない)
    日車(……虎杖は、俺を初対面だと言った。だが、この準備は明らかに初対面の人間に向けたものではない)
    日車(観察か?それとも……繰り返し、か)
    日車(……いや、飛躍しすぎだ。根拠が足りない)
    日車(だが少なくとも、これは一度きりの用意ではない。時間の連続性が、ここにはない)

  • 28二次元好きの匿名さん26/04/27 19:59:57

    ここまでの描写を見ると何回か失敗(=日車死亡で転生)を繰り返してそうな感じがするんだが
    『みんな』が『日車』を殺しにかかってくるっていう虎杖の言葉が気になるな
    本当に日車がターゲットにされているのか(だとしたら狙われる理由は何故なのか)
    虎杖がターゲットにされているけど日車が毎回虎杖を守ろうとして死ぬ(老獪と言った時に日車の方が、っていうのは守ろうとする日車の思考や行動を指していた)からなのか
    それともターゲットとかは無いけどやべえのが跋扈してるから出たらそれらが束になって襲い掛かってくるとかなのか(その場合は日車がそれでも出たがる理由が何かある?)

  • 29二次元好きの匿名さん26/04/27 20:00:15

    様々な日車スーツのコレクション
    コワ~…

  • 30二次元好きの匿名さん26/04/27 20:08:55

    日車「……?」

    日車(……弁護士バッジ、か。刻印の細部が違う。現行の規格と一致しない。少なくとも、ここ数年のものではない)

    日車「虎杖。このスーツは、一体いつのものだ」

    虎杖「あ、……それ」

    日車(今、一瞬止まったな)

    虎杖「……さあ、いつだったかな」

    日車(はぐらかしたか)

    虎杖「……あんまり古いの見なくていいよ。混ざってるだけだから」

    日車(混ざっている……?)

  • 31二次元好きの匿名さん26/04/27 20:12:36

    転生した日車の服、全部もってるのか...?
    すごい執念だな

  • 32二次元好きの匿名さん26/04/27 20:13:21

    日車「混ざっている、とは?」

    虎杖「今のほうがいいだろ?新しいの、いっぱいあるしさ」

    日車「質問の答えになっていない。……時間の特定を避ける理由があるのか?」

    虎杖「……別に、避けてるわけじゃねえよ」

    日車「なら答えられるはずだ」

    虎杖「……昔のもん混ざってるだけだって。気にすんなよ」

    日車「昔とは、どの程度を指す」

    虎杖「……日車に関係ある範囲じゃねえよ」

    日車「……関係があるかどうかを判断するのは、俺だ」

    虎杖「……今のほうがいいだろ。ちゃんと着れるし、困んねえし」

    日車(……論点をすり替えたな。時間の問題を、機能の問題に置き換えている。……つまり、時間を語れない理由がある、のか)

  • 33二次元好きの匿名さん26/04/27 21:55:52

    年齢バレしそうだから避けてるんかね?

  • 34二次元好きの匿名さん26/04/27 22:20:43

    ~廊下~

    虎杖「んじゃ、こんなもんかな。1階はだいたい見ただろ?」

    日車「……ああ。生活に必要なものは一通り揃っているな」

    日車(――揃いすぎている、と言うべきか。まるで、俺の生活習慣を長年観察し続け、最適解だけを抽出して並べたような空間だ)

    虎杖「だろ?ちゃんと暮らせるようにしてるからさ」

    日車「……そのちゃんとの基準が、君の中だけで完結しているのが問題だな」

    虎杖「あはは、厳し……あ、そうだ。風呂入る?」

    日車「風呂?」

    虎杖「さっき動いたし、汗かいただろ。さっぱりしたほうがいいって」

    日車「……ずいぶんと世話がいいな」

    虎杖「一緒に暮らすんだから当たり前だろ」

    日車(一緒に暮らす……この狂った前提を、彼は一分一秒たりとも疑っていない)

  • 35二次元好きの匿名さん26/04/27 22:38:13

    何回か同棲した時もあったんだろうか
    それぐらいの仲だったのなら喪って過保護になるのもまあ理解はできる

  • 36二次元好きの匿名さん26/04/27 23:09:08

    ~洗面所~

    虎杖「ここ。タオルと着替えはこっち」

    日車(……用意されている。サイズも、おそらく合う。ブランドまで俺が見覚えのあるものだ)

    虎杖「シャンプーとかも適当に置いてる。合わなかったら言って」

    日車「……至れり尽くせりだな。逆に聞くが、ここまでされて警戒しない人間がいると思うか?」

    虎杖「日車はするだろうな。俺でもするもん」

    日車「当然だ。毒でも入っているのではないか、とね」

    虎杖「あはは!入れてねえって。……危ないことは何もしてない。風呂くらい普通に入れよ。リラックスすんのも大事だぜ」

    日車「……鍵は?」

    虎杖「外からはかけないよ。安心しろって」

    日車(外からは……か。つまり、俺が内側からかけることは想定内であり、同時に無意味だと言いたいのか)

  • 37二次元好きの匿名さん26/04/27 23:12:29

    同棲どころか監禁すらn回目だったりしない?

  • 38二次元好きの匿名さん26/04/27 23:49:53

    日車がどう思うかは最早気にしてなくてとにかく外界から隔離して死なせない事が第一って感じだけど何回同じようなことしてきたんだろう

  • 39二次元好きの匿名さん26/04/28 01:08:03

    ミステリー系のノベルゲームみたいで面白い

  • 40二次元好きの匿名さん26/04/28 06:43:53

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん26/04/28 11:32:23

    ~浴室~

    日車(……換気扇の隙間から外の光が見える。わずかだが向こうに見える建物の影……あれは、中央ホールの時計塔か。山奥ではない。少なくとも、人の生活圏内だ。逃げ出しさえすれば、誰かに助けを求められる距離……)
    日車(完全な隔絶ではない。先ほど確認した玄関は鍵のうえに更に錠をつけられていた。それほどまでして閉じ込めたいというのに、徹底しきれていないのが奇妙だ)

    ~浴室前~

    日車「虎杖」

    虎杖「んー?お、さっぱりした?」

    日車「君も入ったほうがいい。衛生面の問題だけでなく、疲労も蓄積しているだろう」

    虎杖「え、俺?」

    日車「見れば分かる。睡眠もろくに取っていないのではないか。……俺を逃がさないために」

    虎杖「……まあ、ちょっとはな」

  • 42二次元好きの匿名さん26/04/28 11:33:29

    日車「では尚更だ。一度身体を休めろ。監視はその後でも遅くない。それとも、俺が浴室で消えてなくなるとでも思っているのか」

    虎杖「……日車がそう言うなら、入るか。確かに、ちょっと頭重いしな」

    日車(彼の首に銀のチェーン……?首元に……何か通している。あれは、指輪、か?)
    日車(なぜ、あれを首に——。誰かとの誓いか?ならばなぜ、俺を攫った?)

    虎杖「どうした?」

    日車「いや……何でもない」

    日車(……見間違い、ではないな。あれは——)

    虎杖「じゃ、俺入ってくるわ。ちゃんと体拭いとけよ」

    日車「……ああ」

    日車(……今なら、動ける)

  • 43二次元好きの匿名さん26/04/28 11:36:14

    描写の感じ弁護士かどうかは不明だけど既に社会人にはなってそうなくらいの大人なんだよなきっと日車は、何歳になるとアウトみたいなタイプの呪いにでもかかってるのか?

  • 44二次元好きの匿名さん26/04/28 12:10:46

    指輪だとしたら前世で恋人だった可能性高いね

  • 45二次元好きの匿名さん26/04/28 14:30:57

    虎杖はずっと生きてて、日車は何回か転生してる感じかな?毎回似通ったような死に方で

  • 46二次元好きの匿名さん26/04/28 16:43:53

    ~ダイニング~

    日車(……引き出し。先ほどのメモの他にも、何かあるはずだ)
    日車(これは……木箱、か?ダイヤル錠だな。なぜ、こんなものを。鍵をかけて隠すほどの何かが、この中にあるのか——)
    日車(足枷が邪魔だな……あと少し、指が届けば……)グラッ

    日車「ッ……!」

    虎杖「日車!」

    日車「……っ」

    虎杖「……いってぇ……まじで、心臓に悪いわ」

    日車「……君が、俺を受け止めたのか」

    虎杖「そりゃそうだろ。危ねえじゃん。頭ぶつけたらどうすんだよ、せっかくここまで連れてきたのに」

    日車(……この距離。……息がかかるほど近い。なぜ、彼はここまで俺に対して献身的でいられる。なぜ、まるで壊れ物を扱うような目で俺を見る……?)

    虎杖「無茶すんなって言っただろ。足枷あるんだからさ。……俺がいない時に勝手に動くなよ」

    日車「……すまない。好奇心が勝っただけだ」

  • 47二次元好きの匿名さん26/04/28 18:09:11

    日車少しだけ警戒心解いたかな?
    探索で見つかっていくものが全て自分関連+古いものまで丁寧に保管+諸々覚悟の上の善意からくる行動でこのまま絆されるルートもありそう
    それで生き残れるかは別の話だけど

  • 48二次元好きの匿名さん26/04/28 20:03:00

    日車(……首元。……銀のチェーン)
    日車(なぜ、それを肌身離さず持っている……?俺には、それを知る権利があるはずだ)

    虎杖「……何見てんの」

    日車「……いや。少し、目に入っただけだ」

    虎杖「ほら、起きれる?つか日車って軽いな。もっと食わせねえと」

    日車「……基本的な食事くらいはしているつもりだ」

    虎杖「……ったく。ほんと目離せねえな」

    日車「ならば、目を離さなければいい。君がずっと俺を見ていれば、このような事故は起きない」

    虎杖「……そうしてるつもりなんだけどな。……じゃ、寝室戻ろうぜ。1日目はこれでおしまい」

    日車(……あの箱。……あのダイヤルの数字が、この歪なパズルを解く鍵になるはずだ)

  • 49二次元好きの匿名さん26/04/28 20:07:53

    >日車「ならば、目を離さなければいい。君がずっと俺を見ていれば、このような事故は起きない」


    相手によってはバドエン待ったなしの発言だぞ日車

    虎杖でよかったな

  • 50二次元好きの匿名さん26/04/28 22:03:53

    ~寝室~

    虎杖「ほら、着いた。……今日はここで寝ろ」

    日車「……随分と手際がいいな。監禁した人間の寝床まで、抜かりなく用意しているとは。シーツの皺一つない」

    虎杖「当たり前だろ。一緒に暮らすんだから。……で、寝る?」

    日車「断る」

    虎杖「即答だな」

    日車「当然だ。この状況で無防備に意識を手放すほど、俺は愚かではない」

    虎杖「日車。オマエ、まともに寝てないだろ」

    日車「……」

    虎杖「顔見りゃ分かる。目の動きも鈍いし、思考も少し遅れてる。……今のオマエ、考えてるつもりで思考がループしてるだろ。そのままじゃ考えすぎて知恵熱出すぞ」

    日車(……否定しきれない。裁判準備でも、徹夜の資料作りの末に同じ思考のループに陥ったことが何度もある。今の俺は、その時と同じだ)

    虎杖「一回リセットしろ。寝て、頭を戻せ」

    日車「……その間に何をするつもりだ。俺が眠っている間に、俺をどう作り変えるつもりだ」

    虎杖「何もしねえよ。ただ横で見てるだけだ。……今のオマエに、俺から逃げるだけの判断力と体力があると思うか?」

  • 51二次元好きの匿名さん26/04/28 22:05:16

    日車「……」

    虎杖「だろ。だったら一回寝たほうがマシだって。そのほうが、ちゃんと考えられる。……ほら」

    日車「……薬か」

    虎杖「ちゃんと効くやつ。変なもんじゃねえよ」

    日車「市販薬ではないな。形状も色も、俺の知るリストにはない」

    虎杖「まあな。入手経路は……気にするなよ」

    日車「……一つ確認する。致死性のものではないな」

    虎杖「そんなもん飲ませるわけねえだろ。……死なせたくねえから、ここにいんだよ」

  • 52二次元好きの匿名さん26/04/28 22:06:18

    日車「……いいだろう」ゴクッ

    虎杖「……いい判断。やっぱり日車だな」

    日車「褒められる筋合いはない。……結果論だ」

    日車(……既に、少し。瞼が、重い。効きが……早すぎる。これは、ただの薬理作用か?それとも、彼の『呪力』が混ざっているのか——)

    虎杖「ほら、横になれって」

    日車「……指図、するな……」

    虎杖「おやすみ、日車」

    日車「……まだ、話は——……」

    日車(……意識が、落ちる。これは……本当に、ただの……睡眠薬……?)

  • 53二次元好きの匿名さん26/04/28 22:54:30

    よし、これで現日車もほぼ弁護士確定だ
    裁判書類なら検察もありえるが弁護士バッジのデザイン変更に気付けるなら十中八九弁護士だろう
    これによって年齢もある程度推測できる
    弁護士資格を取るための一般的な最短ルートは法科大学院を経るものとしたら(法曹コースは除外)年度計算で以下の通り

    大学入学(法学部)19歳
    大学卒業(法学部)22歳
    法科大学院入学23歳
    司法試験合格、法科大学院卒業25歳
    司法修習開始(1年)、修了26歳
    弁護士資格付与、実務開始27歳

    ※法科大学院は法学既習者は2年、未履修者は3年で司法試験の受験資格を得るため法学部卒の場合は2年で計算

    ※2023年から法科大学院在学中でも条件を満たせば修了1年前から受験可に資格緩和

    ※学歴年齢関係なく受けられる予備試験→司法試験→司法修習修了ルートが3年弱で最短だが、わざわざ「法科大学院導入前の旧司法試験を〜」と原作で触れていることから、法科大学院を経ての司法試験で計算
    -----------

    というわけでどんなに若く見積もっても最低でも27歳
    読んでる感じ30歳は超えてそうなイメージかな

  • 54二次元好きの匿名さん26/04/28 23:41:31

    ~夢の中~

    虎杖「日車!任務お疲れ!呪詛師絡みだとほんと引っ張りだこだな」

    日車「まあ、俺の術式は対人特化だからな。君こそ、呪霊相手で忙しいだろう。怪我はないか」

    虎杖「んー、しゃあねえよ。俺も戦力だし。……それに、日車が頑張ってると思うと、なんか気合入っちゃうんだよな」

    虎杖「……あのさ、日車」

    日車「なんだ。報告書を手伝ってほしいのか?」

    虎杖「違うんだ。俺さ。……日車のこと、本気で大切にしたいと思ってる。呪術師としてとか、仲間としてとか、そういうんじゃなくて」
    虎杖「俺、日車のことが好きなんだ。……一人の男として、ずっと一緒にいたい」

    日車「……俺は君が思うほど高潔な人間でもない」
    日車「……まあ、そうだな……そこまで言うなら、どうだ。俺への愛を証明するために、給料三か月分の指輪でも買ってくれるか?冗談だが」

    虎杖「——っ!指輪!?」
    虎杖「そうだよな。……口だけじゃ、信じてもらえねえよな。わかった。次の給料入ったら、まじで探しに行こうぜ。日車に似合うやつ、俺が一生懸命選ぶから」

    日車「待て、冗談だと言っただろう。君のような若い子が、そんな大金を……」

    虎杖「……うん、わかってる。冗談だろ。でも、俺は本気で考えたい。それくらい本気なんだ。……次の任務、一緒らしいしさ。そこで手柄立てて、一番いいやつ選ぶから!」

    日車「虎杖。話を聞け」

    虎杖「へへっ……大好きだよ、日車。絶対に、俺が守るから」

  • 55二次元好きの匿名さん26/04/29 03:20:59

    指輪ってこのタイミングで買った指輪だったの…?いつの時空なんだろうとは思ってたけど、本当に最初の頃だったのかな…虎杖はそれを見ながら生きてきたのか

  • 56二次元好きの匿名さん26/04/29 11:25:10

    まだまだ分からない事が多くて先が気になりすぎる

  • 57二次元好きの匿名さん26/04/29 12:10:15

    ~日車の寝室~

    日車「……っ!」

    日車(夢……あれは、ただの幻覚か?だが、あの時彼が言った言葉が、まだ耳の奥で鳴っている……)
    日車(……妙だな。目覚めた直後にしては、動悸がない。むしろ落ち着いている)
    日車(誘拐犯のいる空間で、安心しているなどあり得ない。……これは、あの夢の影響か)
    日車(……感情の残滓。理屈は通る。だが、それをノイズとして切り捨てるには、あまりにも、輪郭がはっきりしすぎている)

    虎杖「ん、おはよ日車!ゆっくり眠れた?」

    日車「今見つめていたその指輪はなんだ、昨日から気になっていたんだが」

    虎杖「……これ?大事なもん」

    日車「質問の答えになっていない。……刻印が見えた。何か、文字が入っているな」

    虎杖「あはは、厳し。……気にすんなって。今はこうしてるだけ」

    日車「指にはめるものだろう。……かつては、誰かの指にあったものか。それとも、誰かに渡すはずだったものか」

  • 58二次元好きの匿名さん26/04/29 12:12:16

    虎杖「……そういう時期もあったな」

    日車「……あった?過去形か」

    虎杖「忘れたよ、そんな前のこと。今はこうして、俺の手元にある。それで十分だろ」
    虎杖「日車。……夢、見た?」

    日車「見たとして、それがどうした」

    虎杖「顔に出てる。……懐かしいような、変なもん見たって顔。俺のこと、少しは好きになってくれた?」

    日車「不愉快だな。君は、俺の何を知っている。ストーカーにしては熱烈すぎるだろう」

    虎杖「……いろいろ?日車の好きな食べ物も、寝言の癖も、全部。……ほら、起きたなら飯にしようぜ。今日は昨日よりちゃんと食わせるからさ」フラッ

    日車「!虎杖、君……」

    虎杖「平気平気。……ちょっと立ちくらみしただけ。……日車が食い終わるまで、俺は倒れねえよ」スタスタ

    日車(……あの指輪。あれが、この状況の鍵であることは間違いない)

  • 59二次元好きの匿名さん26/04/29 15:18:46

    >日車「!虎杖、君……」


    こういうさぁ咄嗟に心配しちゃうところがさぁ…

  • 60二次元好きの匿名さん26/04/29 15:34:25

    日車!弁護士バッジには登録番号あるだろ!それ見てスマホ返ってきたら調べろ!永久欠番だから特定できるぞ!
    しかも手元に弁護士バッジがあるってことは死亡時の返還義務(引退、廃業、懲戒免職時)を果たしてない!返還義務を例外的に免除されるのは死亡による登録抹消で、相続人が返還義務免除申請した時のみ!虎杖は相続人扱いだからなにがしかの関係にあったのは確定だ!

    これ以降は詳しく知らんけど免除申請出された年月日が分かれば謎が少しは解明されるんじゃないですか!それを知れる方法があるのかは知りませんが!

  • 61二次元好きの匿名さん26/04/29 18:05:48

    ~ダイニング~

    日車(わからないな……彼は一体なにを考えている……?)

    ――ガシャーン!!

    日車「虎杖!?」

    虎杖「……ッ」

    日車(鍋がひっくり返って……大惨事だ)

    日車「虎杖、大丈夫か」

    日車(!……熱い。いや、これは、ただの熱ではない。異常だ。皮膚の温度ではない。内部から焼けているような――)

    虎杖「あ……ごめん、日車。……手、滑らせちゃった」

    日車「何を言っている、ひどい熱だ。……いいから、一度横になれ。昨日も一晩中起きていただろう」

  • 62二次元好きの匿名さん26/04/29 18:07:06

    虎杖「平気だって……。飯、作らなきゃ。日車、腹減ってるだろ……?肉じゃがは白滝入りで……」

    日車「……馬鹿なことはやめろ。この状態でまともな調理ができるわけがない。……今日はいい。レトルトで済ませよう」

    虎杖「え、でも……日車に美味いもん、食わせるって……約束……」

    日車「君が目の前で倒れることほど、食欲を削ぐものはない。……座っていろ」ガサゴソ

    虎杖「……ごめんな。……情けねえわ。せっかく、完璧にやろうと思ってたのに」

    日車「……『完璧』か。君が何を救おうとしているのかは知らないが、その身体は、もう限界を超えているのではないか?」

    虎杖「……大丈夫だよ。……日車が、ここにいてくれるなら。俺、いくらでも頑張れるから」

    日車「……これを食べ終わったら、あとで片づけをしよう」

  • 63二次元好きの匿名さん26/04/29 18:11:03

    限界って何だ…?寿命や病気ではないよね呪いか日車を守ることを繰り返すために何か代償を払ってる?

  • 64二次元好きの匿名さん26/04/29 21:32:34

    寝ずの番してて睡眠不足だったってことは……ないか

  • 65二次元好きの匿名さん26/04/29 23:09:24

    ~キッチン~

    虎杖「ごめん、日車……俺がやるから……」

    日車「黙っていろ。……君の言う通り、俺は君に生かされている身だ。管理対象が壊れては、君の目的も果たせまい」

    虎杖「はは、手厳しい……」

    日車「あらかた終わったか。……さて」グイ

    虎杖「日車……?どこ行くんだよ……」

    日車「寝室だ。君が俺を閉じ込めた、あの部屋だよ」

  • 66二次元好きの匿名さん26/04/29 23:11:26

    ~日車の寝室~

    日車(ベッドに寝かせても起きてくるだろうな、この様子だと)

    日車「虎杖、そこに横になってくれないか」

    虎杖「だめだ……寝たら……オマエ、いなくなる……。また、外、行くんだろ……?」

    日車「……逃げはしない。少なくとも、今はな。俺がここにいることは、身体で確かめればいいだろう」

    虎杖「……え……?」

    日車「こうしていれば、俺が動けばすぐに気づく。……いいから、眠れ。君の言う『完璧』な救済には、君自身の生存も含まれているはずだ」ギュッ

    虎杖「……あったかい……いなく、ならない、で……」

    日車(……寝たか。……凄まじい熱だ。常識の範囲を逸脱している)
    日車(さて……ここからが本番だ)

  • 67二次元好きの匿名さん26/04/29 23:20:42

    逆に密着した方が指輪見やすいからか!
    さすが日車頭良い!

  • 68二次元好きの匿名さん26/04/29 23:37:24

    >>67

    は…?天才…?

  • 69二次元好きの匿名さん26/04/29 23:39:18

    日車「……」

    日車(離れようとするたびに、彼の手が宙を彷徨い、俺のシャツの裾を必死に手繰り寄せる。……すさまじい執着だ。物理的な拘束以上に、この熱に浮かされた哀願の方が、俺の足を止める重石になっている)
    日車(だが、立ち止まっている余裕はない。彼の精神と肉体は、今この瞬間も何かによって削り取られている)
    日車(……まずはこれだな、一体何が……!?)

    『Hiromi』

    日車「俺の、名前……」

    日車(……偶然、ではないな。発熱、離脱時の反応、そしてこの所持品……状況証拠は揃いすぎている)
    日車(となれば、仮定は三つ……単なる執着、精神異常、あるいは——外的な干渉。……いや、その複合か。いずれにせよ、通常の手段ではこの熱は下がらない)

    日車「……なら、確かめるしかないか。虎杖……少し、触れるぞ」

    日車(まずは反応の確認だ。俺に接触したとき——どう変化する。熱は異常なままか?それとも――)

    虎杖「……ッ」

    日車(……変化はない、か。心拍がわずかに落ち着くだけで、熱源は依然として彼の内部で燃え続けている。……ピースが足りない。この屋敷そのものが、彼の執着を燃料にしているのだとしたら、核はここではない)
    日車(ダイニングのあの箱、そしてあの指輪……それらが示す『過去』へ、一度踏み込む必要がある)

    日車「……すぐに戻る。だから、今は死ぬな」

  • 70二次元好きの匿名さん26/04/29 23:55:19

    結局ワケありの罪人を見捨てられなくて調べ回るの
    あぁ日車だなって分かってしまうのが嬉しくもあり悲しくもあるな......
    これに加えて転生する度に記憶がないってんだから虎杖も辛いだろう

  • 71二次元好きの匿名さん26/04/30 04:04:25

    指輪わかってたけど日車と買ったものだよねそうだよね
    日車はさぁ優しいんだよね
    触るぞなんて声かけしないでサッと触ればいいのに
    なんでこうも人を見捨てられないんだ
    多分前世で死んだのそういうとこも原因になっとるぞ

  • 72二次元好きの匿名さん26/04/30 08:42:06

    保守

  • 73二次元好きの匿名さん26/04/30 09:46:48

    ~虎杖の寝室~

    日車(……匂うな。埃……いや、長い間使われていない部屋の独特な匂いだ。窓は塞がれておらず、薄暗い陽光が埃の粒を照らしている)

    日車「……」

    日車(シーツにしわがない。ピンと張ったまま、崩された形跡も、体温が残った気配もない。……寝ていない。いや、最初からここで寝るつもりすらなかったのか)

    日車「……あの男は、どこで眠っていた?俺の寝室の椅子で俺を監視しながら、一睡もせずに夜を明かしていたとでも言うのか」

    日車(旅行用のカバン、か。……生活の痕跡がないのに、これだけがある。まるで、いつでもここを立ち去れるように……あるいは、ここが終着点ではないかのように)

    日車「……開けるか」

    日車(……長く居るつもりの荷物ではない。その割に、1階のクローゼットには俺の服が溢れていた。……この差は何だ?)

  • 74二次元好きの匿名さん26/04/30 09:47:53

    日車「……っ!?」

    日車(……これは……俺か?……しかし、見覚えがない。裁判所前で笑っている様子。ベンチで居眠りをしている様子……どれも、カメラを意識しないはずがない近さだ。俺がここまで無防備に他人を近寄せることはない)
    日車(つまり、隠し撮りではない……少なくとも、この時の俺は、このカメラの前に立つことを許している)
    日車(……枚数が多いな。同じような構図が、微妙に違う場所、違う時間で繰り返されている……)
    日車(……だが妙だ。季節が飛んでいる。服装も一致しない。……連続して撮られたものではない)
    日車(……それでも、この中の俺は、どれも同じように自然に振る舞っている)

    日車「……これは、日付か?」

    日車(すべてに×印がついている、随分と古い西暦のものもあるな……一体、何を表している?)

  • 75二次元好きの匿名さん26/04/30 16:06:39

    >同じような構図が、微妙に違う場所、違う時間で繰り返されている……


    これは布石なのか…?

  • 76二次元好きの匿名さん26/04/30 18:44:27

    ~書斎~

    日車(……ここが、彼の思考の源泉か)

    日車「これは……俺が愛用していた法学書……?この書き込みは、いったい……」

    日車(……俺の論理を、彼が学習している?何のために)

    日車「……これは、紙片か。『ストックホルム症候群』……」

    日車(監禁や強制的な拘束状態に置かれた被害者が、加害者に対して好意や信頼を抱く心理現象……)
    日車(……極限状況下において、自己保存のために加害者への同調が生じる、と)

    日車「……馬鹿馬鹿しい」

    日車(そんなものに依存しなければ成立しない関係など、最初から歪んでいる)
    日車(……何を、考えている。彼は、俺をこうして閉じ込め、世話を焼き、あえて逃げ道を見せることで……俺に、自分を愛させようとしているのか?)

    【日車は頭がいいから、普通に接したらダメだ】
    【演じる覚悟をしろ。完璧で一分の狂いもなく】
    【嫌われていい。でも——】
    【最後には、日車に選んでもらわないと】

    日車(……まだ記載があるな)

    【距離を詰めすぎた。警戒】
    【世話を焼きすぎると逆効果】
    【最初は拒絶される前提で強引に進める ◎】

    日車(……計画、か)

  • 77二次元好きの匿名さん26/04/30 18:45:38

    日車(俺の今までの行動は……全てこの書斎で練り上げられた筋書きの上に誘導されていたとでもいうのか……?)

    日車「……っ、ふざけるな……」

    日車(……これは……診断書か?いや、カルテのような……)

    【xx月xx日:味覚の鈍化を確認。問題なし】
    【xx月xx日:睡眠不要。むしろ効率がいい】
    【xx月xx日:右足の違和感。継続】

    日車「なん、だ……これは……あの熱は、これの延長か……?」

    日車(……味覚、睡眠、運動機能。いずれも独立した異常と言われればそうだ。共通点があるとすれば——いや、これは……削られている、のか?)
    日車(しかも、無作為ではない。……あらかじめ想定された何かに対して、順に対処しているように見える)
    日車(味覚の鈍化は毒への対策。睡眠は隙の排除……とすれば多少強引だが辻褄が合う。……その理屈でいくならばこの発熱は——)

    日車「……本来、俺に起きていたこと……?」

    日車(いや、だが、成立しない。個人の機能喪失で他者の危険を相殺するなど——理屈が通らない)
    日車(……だが、そう考えればすべてが繋がる)

    日車「……情報が足りない。彼が寝ている間に、この家を調べつくさなくては……」

  • 78二次元好きの匿名さん26/04/30 21:30:11

    ~収納~

    日車(……ここは、生活感がある、というよりは、雑多にものを押し込んだような感じだな。色々な道具がある。カバンもまたある、か……)
    日車(……急ぐ必要はない。だが――時間がある保証もない)

    日車「……」ガサゴソ

    日車(カバンの奥から、……写真)

    日車「これは……虎杖と、俺?……随分と、近いな」

    日車(肩が触れている。……いや、それだけではない。互いを見る視線、表情の緩み。……全てが、穏やかだ。この男と出会ってから数日の俺に、こんな顔をした記憶は、断じてない)

    日車「……裏面に、なにか……文字か。『記念日』……四桁の数字だな。俺には全く覚えのないものだが、無意味に記されるものではない」

    日車(……ダイヤル錠。あの箱の鍵が、これか……?彼は、俺にすら消された記憶を、あの箱に閉じ込めているというのか)

    日車「……この関係が、作られたものか。あるいは、本当に存在したものか。……だとしたら、なぜ俺はそれを忘れている?」

    日車「……確かめる必要がある。この数字が、あの重い箱を開ける鍵になるのであれば――」

    日車(……今の彼が抱いているのは、愛ゆえの救済か。それとも、失ったものを取り戻そうとする亡執か。……いずれにせよ、俺は、この数字を手に下へ戻らねばならない)

  • 79二次元好きの匿名さん26/04/30 21:36:52

    描いたの!?上手ぁ!!!

  • 80二次元好きの匿名さん26/04/30 21:43:32

    この写真が見つかったの!?だとしたら困惑もするわ!!もうっ!!
    なお俺は全然理解できていない模様

  • 81二次元好きの匿名さん26/04/30 23:10:05

    このレスは削除されています

  • 82二次元好きの匿名さん26/04/30 23:11:20

    ~ダイニング~

    日車(……記念日、四桁の数字。あの日、彼が俺に約束を……)カチカチ
    日車(……開いた)

    日車「……これは」

    『Yuji』

    日車(……悠仁。彼の名前だ。……彼が首に下げているものには、俺の名があった……)

    日車「……これを俺にはめさせ、一生、消えないしるしを刻むつもりだったのか、あるいは……」

    虎杖「……それ、開けちゃったんだ」
    虎杖「……サイズ、測ったことなかったからさ。……きつすぎたら、ごめんな」

    日車「……虎杖。起きてきたのか。君は、これを俺に渡すために、ここへ閉じ込めたのか?」

    虎杖「……渡すためっていうか。……それをはめてるところを、ずっと見てたかったんだ」

    日車「見ていたかった……?そのために、文明の理を無視し、俺を社会から切り離したというのか。この指輪ひとつ届けるために?」

    虎杖「……外はさ、危ねえんだよ。日車が思うより、ずっと」
    虎杖「日車は真っ直ぐすぎるから。……放っておいたら、すぐどっか行っちゃうだろ。誰かのために、自分の命なんて簡単に投げ出しちまう。……俺が、どれだけ『やめてくれ』って願っても」

    日車「……」

  • 83二次元好きの匿名さん26/04/30 23:12:32

    虎杖「だから、ここがいいんだ。ここなら、俺が全部守れる。変な呪いも、勝手な使命感も、日車を傷つけるものは何一つ入ってこれない。……その指輪だって、外で渡そうとしたら、きっと受け取ってもらえないか、渡す前にオマエがいなくなる」

    日車「……君は、自分自身を削りながら、この箱庭を維持しているな。カルテを見た。味覚、睡眠、身体機能――そこまでして、俺をここに留めて、何になる」

    虎杖「……何にもなんねえよ。……ただ、オマエが朝起きて、飯食って、こうして俺と喋ってる。……それだけで、俺の『勝ち』なんだ」
    虎杖「……はめてみてよ。……変な毒とか仕込んでねえからさ」

    日車「……すまないが、今はまだ、これをはめることはできない」

    虎杖「……そっか。だよな」

    虎杖「いいよ。時間はたっぷりあるから。……いつか、日車が自分でそれを選んでくれるまで、俺はここで待ってるからさ」

    日車「……ところで、この写真は君のものか?」ピラッ

    虎杖「……そうだけど?」

    日車「俺にはこのような写真を撮った覚えも、撮られた覚えもない。本当に君のものなら、一体どうやってこれを撮った?」

    虎杖「……内緒」

    日車「なるほど。では、この写真は燃やしても構わないな?」

  • 84二次元好きの匿名さん26/04/30 23:24:08

    虎杖「……っ、俺の写真を盗んで勝手に燃やすのかよ。弁護士的にそれは法に触れねえのか?」

    日車「民法第709条。不法行為による損害賠償。 確かに他人の所有物を損壊するのは法に抵触する。だが、被写体となっている俺に見覚えのない以上、肖像権の侵害、あるいは個人情報の不正取得を疑わざるを得ない。出所不明の『偽造された証拠』を破棄することは、自己防衛の範疇とも言えるのではないか?」

    虎杖「……日車が覚えてないだけじゃね?だってこの写真は明らかに盗撮じゃない。こんな近い距離で写真撮られて、覚えてねえとかある?」

    日車「そうだな、確かに否定はしない。だが生憎記憶力はいいほうだ。30年以上生きてきた中で、俺にはこのような写真を撮った覚えはない」

    虎杖「……日車は覚えてないけど、写真はちゃんとカメラを見てる。それが答え。……返して」

    日車「……どうぞ」

    虎杖「……っ」ギュッ

    日車(……手が、震えている)

    日車「……そこまでして、君は何を守ろうとしている」

    虎杖「……オマエだよ。……ずっと、言ってるだろ」

  • 85二次元好きの匿名さん26/05/01 00:17:12

    虎杖が見てらんない…

  • 86二次元好きの匿名さん26/05/01 03:15:29

    >日車「なるほど。では、この写真は燃やしても構わないな?」


    虎杖でもないのにここヒェッ…ってなったのは俺だけじゃないはず

  • 87二次元好きの匿名さん26/05/01 09:12:58

    保守

  • 88二次元好きの匿名さん26/05/01 09:16:25

    この一緒に写真撮った最初の日車が死んだ時の虎杖考えるとめちゃくちゃ辛いな

  • 89二次元好きの匿名さん26/05/01 12:00:50

    ~キッチン~

    日車「……座っていろと言っただろう。今日は俺が作る」

    虎杖「……いいよ、俺が。……煮物とか、日車……好きだろ」

    日車「火を扱わせるのが怖いと言っているんだ。黙って見ていろ」

    虎杖「……火、ちょっと強いかも。……焦げちゃうぞ」

    日車「わかっている。……このくらいでいいだろう」

    虎杖「……ごめんな。日車にこんなことさせんの、俺の計画じゃなかったんだけど」

    日車「計画、か。……君の計画には俺が毒を食らわずに生き延びることも含まれているはずだ。焦げたものを食べて体調を崩しては、元も子もない」

    虎杖「……いい匂い、するな」

    日車(おいしそうだ、ではなく、匂い?……!カルテに記載されていた味覚の鈍化か……!)

    日車「……虎杖、君は、今」

    虎杖「……日車が作ってくれたんなら、何でも美味いよ。……絶対」

    日車「……適当なことを言うな。……ほら、座れ。運ぶのは俺がやる」

    日車(……この男は、俺のために自分の感覚を捨て去りながら、俺が作った料理の匂いに縋っているというのか)

  • 90二次元好きの匿名さん26/05/01 15:08:47

    なんか読んでたら涙出てきた…

  • 91二次元好きの匿名さん26/05/01 15:22:12

    読んでるこっちが辛くなる

  • 92二次元好きの匿名さん26/05/01 17:54:26

    ~ダイニング~

    虎杖「……どう?美味しい?」

    日車「……悪くない。素材の味がよく出ている。出汁を少し多めにしたのが正解だったようだ」

    虎杖「……そっか。……よかった」

    日車「……君も食べたらどうだ。自分で作ったわけでもない料理を、そうまで心配そうに見守る必要はないだろう」

    虎杖「あはは、そうだよな。……でも、日車が『悪くない』って言ってくれたから、もう満足しちゃったっていうか。……俺さ、もうあんまり、自分で作ったもんの味がわかんなくなってたから。日車が美味しいなら、それが正解なんだ」

    日車「……君は、味がわからないのか」

    虎杖「……んー、まあ。日車の匂いがついてるから、美味いよ。……幸せだな。こうして二人で、普通に飯食えんの」

    日車「……『普通』、か。足枷をはめ、監禁し、一部の記憶を剥奪した状態で交わされる食卓を、君はそう呼ぶのか」

    虎杖「……外にいた時より、ずっと普通だよ。日車が笑ってなくても、生きてて、目の前で飯食ってる。……これ以上の『普通』なんて、俺にはもう必要ないんだ」

    日車(……毒だな。この安らぎは、猛毒だ)

  • 93二次元好きの匿名さん26/05/01 19:50:42

    ~お風呂~

    虎杖「……日車?お湯、熱くない?疲れてるなら、長湯すんなよ」

    日車「問題ない。……君こそ、そこで倒れられては困る。寝室へ戻っていろ」

    虎杖「……ここでいい。……ちゃんと上がってくるか、心配だし」

    日車「……」ガラガラ

    虎杖「……ちゃんと拭けよ。髪濡れたままだと、風邪、ひくぞ」

    日車「……君に言われる筋合いはない。自分の体温を測り直せ。……というか、床に座るな。埃を吸い込むぞ」
    日車「……座れ。いや、座っているか。……動くな」

    虎杖「え?」

    日車「……やはりまだ熱い。……理屈で言えば、君が倒れれば俺の管理が滞る。食事の供給も、この家の維持も、すべて君の健康の上に成り立っている不健全なシステムだ。だから、今は大人しく俺の言うことを聞け」

    虎杖「……あはは。……日車、先生みたいだな……なんだか、懐かしいわ。こういうの、前もあった気がする」

    日車「……懐かしい、だと?俺にそんな記憶はない。……いいから、肩をかせ。寝室へ運んでやる」

    虎杖「……いいの?日車が、俺のこと、運んでくれんの?」

    日車「効率の問題だ。ここで倒れられては、引きずるのに余計な労力が必要になる」

  • 94二次元好きの匿名さん26/05/01 21:27:47

    日車は監禁されても優しいんだよなぁ
    まっすぐな優しさだけじゃなくて打算もあるんだろうけどそれでも愛おしい

  • 95二次元好きの匿名さん26/05/01 21:30:29

    ~日車の寝室~

    虎杖「……ほら、今日も飲めよ。……ちゃんと寝なきゃ、明日もたないだろ」

    日車「……必要性は低いと思うが。……君のその体調で、俺を見張る余力があるのか?」

    虎杖「いいから。……飲んでくれ。……お願いだ」

    日車「……水は」

    虎杖「ここ。……はい」

    日車(……判断が、鈍っているのか。いや、これは『諦念』ではない。俺は、この男の絶望に、あえて乗ることに決めたのだ)

    虎杖「……いい判断。……やっぱり日車は、話がわかるな」

    日車「……褒められる筋合いはない。……それと、虎杖」

  • 96二次元好きの匿名さん26/05/01 21:31:43

    日車「……君も、隣で寝ろ」

    虎杖「え……?」

    日車「君がそこで倒れられては、寝覚めが悪い。……合理的な判断だ。君の体温を俺が管理し、俺の生存を君がその身で確かめればいい」

    虎杖「……日車……?いいのかよ、俺なんか……」

    日車「指図するなと言っただろう。……寝ろ」

    日車(繰り返している……のか。この感覚も、この腕の中の熱も。……俺は、何度もこうして、彼を許してしまったのか)

    虎杖「……もうちょっとだから。……すぐ終わるよ」

    日車(……あたたかい。……これは、安心か。それとも——)

  • 97二次元好きの匿名さん26/05/01 21:47:07

    (元ネタがわかった顔)
    これかーーこれなぁーーー
    めちゃくちゃ虎日に合うと思ってたんだよなうれしい

  • 98二次元好きの匿名さん26/05/01 21:49:12

    ~夢~

    日車「……冷えてきたな。体調はどうだ」

    虎杖「平気だよ。日車こそどう?……ごめん、せっかくのデートなのに、デートらしいこと全然できなくて」

    日車「……構わないと言っている。君がどうあろうと、距離を測るのは俺の役目だ」

    虎杖「……ごめんな。……体質のせいでキスもできないし」

    日車「いいさ。こうして君の鼓動を感じられる。それだけで十分だ。……それに、君は昔から、変わらないな」

    虎杖「は?失礼じゃね?」

    日車「誉めている。……何年も経っているのに、初めて会ったときと同じ顔で、同じことを言う」

    虎杖「……日車だって、そんな変わってねーよ」

    日車「いや、変わったさ。老けた。……君と並ぶと、よく分かる」

    虎杖「……」

    日車「……気にするな。これは事実の確認だ。君が止まっているのか、俺が進みすぎたのかは知らないが」

    虎杖「……やめろよ、そういうの」

    日車「すまない。だが、時間の話を避けてばかりもいられないだろう」

  • 99二次元好きの匿名さん26/05/01 21:50:58

    虎杖「……はぁ……日車、やっぱ好きだ。じゃあ、またな。……次は、もっといい場所でデートしよ!」

    日車「また、虎杖」
    日車「……何年経っても、恋人とのデートだけで満たされるものだぞ。先に進めなくても構わない。君は……構うだろうが」

    モブ「……おい」

    日車「ん?」

    ドンッ!!

    日車「……ッ!?」
    日車「あ……オマエ、は……例の、事件の……」

    モブ「思い出したか!? 俺を見捨てたこと!!」

    日車「見捨ててはいない。……だが、救えなかった、すまない」

  • 100二次元好きの匿名さん26/05/01 21:52:07

    モブ「ふざけんな!……ぐはっ?!」

    虎杖「日車!!オマエっ!この!……なんで……? こんなの……っ」

    日車「……騒ぐな。……大したことは、ない……そんな顔を、するな……」

    虎杖「嘘つくなよ……っ、血、止まってねえだろ……!」

    日車「……君は……本当に……変わらないな……」

    虎杖「だから何だよ……!」

    日車「……羨ましい、とは……思わない。……ただ……」
    日車「……もう少しだけ……同じ速さで……歩けたら……よかった……」

    虎杖「……っ、日車……!俺、まだッ!」

    日車(駆けつけて、戻ってきてくれたのか……すまない、虎杖、意識が遠い……そんな顔を、しないでくれ……俺は、君に、笑って、……)

  • 101二次元好きの匿名さん26/05/01 23:13:58

    ~日車の寝室~

    日車「……虎杖!!」

    日車(……何を。なぜ、あんなに必死に名を呼んだ。……意味がわからない。夢の残滓に過ぎないというのに、なぜこれほどまでに、彼を失うことが恐ろしい……?)

    虎杖「う、う……」

    日車(……呼吸が浅い、体温も異常。……限界だろう)
    日車(救急車を……いや、スマホすらない、か……私物は……そういえば、開かなかった部屋があったな。あそこにある、か?それで連絡をとれれば……)

    日車「……ッ!?」
    日車「足枷が、外れているのか。……いつから。……いや、いったい、なぜ……」
    日車「……君は。……俺を、逃がそうとしているのか?」
    日車「……」ガサゴソ

    日車(見つけた。この鍵が、おそらく……解放されたというのに、なぜこれほどまでに足が重い)

    日車「……すまない。……置いていくわけではない。だが、俺は知らねばならないんだ」
    日車「君が何を捨てて、何を俺に背負わせようとしているのか」

  • 102二次元好きの匿名さん26/05/01 23:24:37

    ~2階・空き部屋~

    日車(……開いた)

    日車「……」

    日車(……空気が、違う。使われていない、というより、……封じられていた部屋だ)

    日車(……机に積まれた紙束。アナログだが、……日記、か?)
    日車(……読むべきではない気もするが……)

  • 103二次元好きの匿名さん26/05/01 23:27:04

    xx/xx
    日車の葬式。高専のメンバーも、法曹界の知人もみんな泣いてた。
    俺は「ただの友達」として、隅っこで見てることしかできなかった。
    最後に話したとき、もっといい所でデートしようって約束したのに。
    いい加減にしてくれよ。俺を一人にしないって言ったの、日車なのに。
    戻ってきてよ。まだ何も返せてないんだ。

    xx/xx
    確信した。俺は歳を取るのがひどく遅い。
    みんな死んでいく。伏黒も、日下部さんも。
    俺だけが、日車が死んだあの日の体で取り残されてる。
    もし日車がまた生まれてくるなら、今度は絶対に死なせない。
    呪術なんて、もう背負わなくていいように。俺が全部の呪いを食い尽くしてでも。

    xx/xx
    呪力からの脱却に成功した直後だった。
    日車らしい大学生が、友達と話しながら歩いているのを見かけた。
    見守ろうと思う。

    xx/xx
    日車が死んだ。なんで?
    弁護士になって恨みを買うって言っても、こんなのないだろ。
    ……しかも、前に死んだのと同じ年齢だ。

    xx/xx
    日車が生まれた。
    今度は近くで見守ろうと思う。かかわらない距離で。

  • 104二次元好きの匿名さん26/05/01 23:28:26

    xx/xx
    失敗した。前に死んだ時よりも少し早い。
    油断した。危険がないように言いつけてたのに。
    ごめん、日車。本当にごめん。

    xx/xx
    日車が死んだ。
    また死なせてしまった。三度目だ。
    今回は近くにいたのに、ただの通り魔を防げなかった。
    日車の血は、いつ見ても、何度見ても、俺の心臓を止める。
    ごめん。ごめん。俺がもっと早く動けていれば。
    次に会うときは、もう「虎杖悠仁」なんて名乗らないほうがいいのかもしれない。

    xx/xx
    日車が死んだ。

    xx/xx
    日車が死んだ。
    もう何度目か数えるのをやめた。

    (中略)

    xx/xx
    日車が死んだ。
    もう意味がないのに記録はしてしまう。

  • 105二次元好きの匿名さん26/05/01 23:31:37

    xx/xx
    気づいたことがある。死ぬごとに、少しずつ寿命が削られてるみたいだ。
    まるで、世界が「日車寛見」という存在をこの世から抹消したがってるみたいに、死の足音が早まっていく。
    事故、病気、天災。何から守っても、俺の手をすり抜けて日車は冷たくなっていく。
    神様なんていない。いるのは、日車を殺そうとする執拗な法則だけだ。

    xx/xx
    俺の寿命が近づいてきてるらしい。
    死後は呪物になるつもりで準備してるけど、多分日車はなんらかの因果に巻き込まれてる。
    解放してやらねえと。
    巻き込まれてるんだとしたら、きっと俺のせいだから。

    xx/xx
    何度生まれ変わっても、日車を見るたびに、俺の魂が「こいつだ」って叫ぶんだ。
    他人のふりをして通り過ぎようとしても、その声を聞くだけで、視界に入るだけで、また恋をしてしまう。
    俺が接触すると死期が早まる。わかってる。
    でも、さあ。
    世界中で俺一人だけが、オマエがかつて「日車寛見」だったことを知ってるんだ。
    たった一言、話したいって思うことすら、罪なのかな?

    xx/xx
    ようやくわかった。
    日車が死​ぬのは確率の問題じゃない。因果の天秤の問題だ。
    この世界は、日車寛見という人間を死​ぬべき存在として固定してやがる。
    俺がどれだけ守っても、天秤の反対側に『日車の死』以上の重りがない限り、針は絶対に死へと振れる。
    なら、天秤の反対側に俺を乗せればいい。
    普通の命じゃ足りない。俺みたいな『死​ねない体』を、何百年分も積み上げてきたこの魂を、一気に叩きつければ、日車の死の運命を相殺できるはずだ。

  • 106二次元好きの匿名さん26/05/01 23:32:50

    xx/xx
    五条先生の真似。脳を弄ってたら、術式を編み出せた。ラッキー。
    俺の肉体を変換し、俺の感覚をちょっとずつ、日車の死を食い止めるための生贄として差し出す。
    俺がうまく歩けなくなる代わりに、日車は今日、刺​されずに済んだ。
    俺がうまく味を感じなくなる代わりに、日車は毒を盛られずに済んだ。
    等価交換だ。俺が壊れれば壊れるほど、日車は『普通』に近づける。

    xx/xx
    これが最後になる。肉体の崩壊が近い。
    俺の五感がすべて消え、心臓が止まったとき、この等価交換は完成する。
    仕上げに俺の指を切り分ける。それを……いや、それはいい。
    とにかく、呪物となった俺がこの世に残り続ける限り、天秤は俺の側へ傾き続ける。
    日車は、俺の死​骸の上で、今度こそ天寿を全うできる。
    愛してるよ、日車。

  • 107二次元好きの匿名さん26/05/01 23:34:48

    日車「……馬鹿な。……馬鹿な男だ……!!」

    日車(俺が『悪くない』と言って食べたあの食事の裏で、君は何を失った?俺が安眠していたその横で、君はどれほどの部位を削り落とした……!)
    日車(……莫大な、執念だ。彼はこの数百年間、俺一人のために、己の魂を削り続けてきたのか)
    日車(……数百年。そんなものが、成立するはずがない。だがここに記録がある以上、否定はできない)

    日車「……ッ!?」

    日車(……壁が、軋んでいる?崩れているのか、この家が……この空間そのものが限界に達しているのか)

    日車「……まずいな。とりあえず下に降りなければ——」

    ~階段~

    日車(……足枷がないから足が軽い。だが、そんなことはどうでもいい。時間がない)

    日車(――!?玄関が、開いている。これまで一度として開かなかったはずのものが、なぜ今……虎杖が開けたのか!?)
    日車(……逃げろと、言っているのか。君をここに残して、俺一人だけを、君が命を削って買い取った「未来」へ)

    日車「……俺にとって彼は、ただの誘拐犯。そのはず、そのはずだ……」


    1.虎杖を置いて逃げる
    2.虎杖に会いに行く

  • 108二次元好きの匿名さん26/05/02 00:07:36

    やっぱり自分を代償にしてたのか虎杖…
    これは選択肢、なのか?

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