通常の米よりも小粒の「中米(ちゅうまい)」も人気だという。これは収穫した玄米を選別する際、ふるい目から落ちた米で、粒厚が1.85~1.7ミリのもののことだ。
「これらの米をブレンドして、少しでも安く売れる商品を作るのです」(同)
農林水産省によると、10月27日~11月2日に全国のスーパーで販売された銘柄米5キロの平均価格は税込み4540円で、過去最高になった。それに対して、ブレンド米は9月以降、同3500円前後と、比較的安値で推移している。
「特別栽培米」は堅調
小島さんの店では、販売する米は11月からすべて新米に切り替わった。
だが、新米が売れていないといわれるなかにあって、「売れ行きは好調」だという。なぜか。
「うちは、無農薬の米や、有機肥料を使用している『特別栽培米』を主力商品にしているからではないでしょうか」(同)
特別栽培米は生産コストがかかるぶん、令和の米騒動が起こる前から、5キロ3000円(2023年実績)くらいの販売価格だった。
「この数年、通常栽培の銘柄米(慣行米)の価格が高騰したので、『特別栽培米』に割安感が出たのだと思います。価格は5100円前後で、昨年の約1.5倍の価格なのですが、お客さんが増えています」(同)
どうせ高いのだから、値上げ幅の少ない、良質な米を食べたいということか。
今になって「流通の目詰まり」
そんな小島さんの目下の悩みは、東北地方を中心に新米の入荷が遅れていることだという。
「例年ならほぼ全て10月中に入荷するのに、大幅に遅れている。新米全体の売れ行きが悪く、卸売業者の倉庫になかなか空きができないため、遅く取れた東北地方の新米の入庫が遅れているのです」
かつて農水省が米価高騰の原因だと主張していた「流通の目詰まり」が、まさに今、起きている。
その原因が、「米余り」というのは、なんとも皮肉な話だ。
(AERA編集部・米倉昭仁)
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