ぐだお「ウチのサーヴァントがヤンデレだった件」
どうも皆さん、超お久し振りの龍威ユウです。
まずは新年の挨拶を……ってもう遅いですねw
とりあえず色々としながら生きていますよ!
そんなこんなで今回は本当につい最近始めたFGO(今更ですねw)の妄想小説です。
欲しいキャラは書けば出る、の法則に従い執筆しました。
思いつき小説ですので、今後の展開については未定ですw
因みに私が今一番気に入ってるキャラクターは静謐ちゃんです。あの可愛さは反則級ですね!
注意:キャラ崩壊や公式カップリングじゃないと認めないって方はブラウザバックお願いします。
主人公本編→http://ncode.syosetu.com/n9058dr/
追記1:2017年01月18日付の[小説] 男子に人気ランキング39位。
追記2:2017年01月19日付の[小説] 男子に人気ランキング100位に選ばれました!皆さん有難う御座います!!
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TYPE-MOONと言う会社が出しているゲームと知ったのは本当にごく最近のことだ。
退魔、魔術、吸血鬼、神祖――と中二病くすぐる単語が盛り沢山に詰め込まれている作品の中から友人にFateシリーズを勧められた。
各国の神話や歴史の登場人物がサーヴァントと言う使い魔として現代に召喚され、聖杯と言う願いが叶うと言う願望器を求めて戦争をする……などなど、細かな設定を説明する友人の話を十割中三割程しか理解出来なかったものの、兎に角面白い作品だから触れてみろと勧められるがまま、とりあえずソーシャルゲームとして配信されている『Fate/Grand Order』の世界に今更ながらプレイしてみることにした。
原作を知らなくても楽しめるから、と言う友人の言葉が主な理由であったりする。
実際、原作に対する知識が殆どなくても充分に楽しんでプレイすることが出来た。
宝具と呼ばれるド派手な演出の必殺技も要因の一つでもあるが、一番はやはり可愛い女性キャラクターが豊富なところだろう。
各国の神話に出てくる有名な人物がまさかの女性として登場すると言う発想は驚きとツッコミを入れざるを得なかったが可愛いから特に問題はない。
そんなこんなですっかり無課金プレイヤーとして暇さえあればプレイに没頭していた。
そんなある日のことである。
「遂に配信されたか……『Fate/Grand Order:VR』」
VRを通じてまた新たな『Fate/Grand Order』の物語を製作する、と公式ツイッターより宣言されてから一年の月日を経て、ようやくその体験版が配信されることとなった。
スマホと言う小さな画面でしか見られなかった魅力溢れるキャラクター達が、仮想現実の中で会えることに多くのプレイヤーが奇声にも似た歓喜の声を上げたのは言うまでもない。
勿論、その中には俺自身も含まれていたりする。
偶然聞いていた同居人がハイライトが消えた瞳で睨んできたが、喜びの方が勝っていた俺は全く気にならなかった。その後調教と言う名の制裁を実行しようとした同居人達をなんとか宥め、一日一時間だけとどこぞの名人の台詞を約束することで事なきを得た。
「それにしても……VRか……」
VRに対して良い思い出もあれば悪い思い出もある。
若干VRにトラウマを抱えたりもしている身だが、今回はちゃんとした誰もが知っているゲーム会社が発売し、今の今まで売り切れ御免でなかなか購入することの出来なかった念願のVRだ。
かつてのような出来事が再び起こる筈がない。
(なんのことか知りたかったら本編を読んでください――っと、作者に代わって宣伝しておくぜ)
とりあえず何処から脳に送られた電波に従って宣伝をしておく。
気を取り直してVRを頭部に装着する。
――“ほんの一瞬だけ遠のいた意識の最中で誰かが俺を呼んだ”。
機動音が内蔵されているスピーカーを通じて鼓膜を振動し、続けて真っ暗な視界に次々と画面が映し出されていく。
「ここは……何処だ?」
画面いっぱいに映し出されたのは見知らぬ町だった。
雲ひとつない快晴の空の元、大小新旧様々な建物が群集する街並みは自分が住んでいる町よりも随分と都会だ。
更に注意深く視線を向ければ若者向けのブティックや喫茶店、大型アミューズメントパークらしきものも見受けられる。
周囲に人の気配はない。
実際街中を歩いているサラリーマンや世間話をしている主婦達の姿はあるが皆全てNPCに過ぎない。
与えられた行動しか取れないプログラムの塊が生気を宿すなどまず有り得ない。
「てっきりカルデアから始まると思ったんだけどな……体験版だからか?」
体験版ならではのプレイデータならば納得が出来る。
本編のいずれかで訪れることになるであろう場所をシナリオの舞台に設定して世界観をプレイヤーに味わってもらうと言ったところか。
とりあえず見見られる範囲は見て回ろう。
移動する為に指先に意識を向けて――
「あれ? そう言えば俺……コントローラー握ってないぞ!?」
今更ながら重大なことに気付いてしまった。
VRの中でキャラクターはプレイヤー自身の動きと連動している。
しかしそれはあくまで広い部屋があってこそ可能と言えるもので、七畳半で家具などで飾り狭くなった自室では充分な動きは出来ない。もしやろうとすれば窓を開けて外に出る、なんてことも出てくる。
そんな狭い室内でしかゲームが出来ないプレイヤーはコントローラーを使う。
物を拾う、扉を開けると言った動作を始め視点以外の動きは全てコントローラーで行う。
そのコントローラーが、ゲームをプレイする瞬間まで持っていた筈なのに手には握っている感覚が気付かぬ間に消えていた。
更に頭部への違和感もある。
「そう言えば……VRもない!?」
またも気付かぬまに消失していたVR本体を装着している感触。
恐る恐る自分の頭部に両手を伸ばす。
ゲームをプレイする前は確かに装着していたVRに触れる感覚は一切訪れなかった。
「どうなって……まさか!? 今回もか!?」
かつての出来事が脳裏に甦る。
俺の思考は瞬く間に驚愕と困惑で激しく大混乱を起こしていた。
今回の一件と酷似した出来事に巻き込まれたのは、特殊な力が施されたVRだったからだ。
従って一般的に販売されているVRが、かつて購入した呪術満載のVRのような不可思議な力が込められている訳がない。
誰もそんなこと思う筈がない。
けれども現実は、俺の予測とは真逆に異質な事象へと巻き込んでいる。
「何がどうなってるんだ……」
物は試しと近くにあった木に触れてみる。
木との距離は凡そ三メートルあった。当然自室ならば壁に激突している。
けれども何の違和感もなく到達出来れば、手にはしっかりと固い皮の感触が伝わってきていた。
以上から導き出される答えは、一つしかない。
「またアレか? 俺は仮想現実の中に身を投じちゃってる系なのか!?」
最悪の結末が脳裏に過ぎった。
カルデア……もとい『Fate/Grand Order』の世界に身を置いていることは現実世界では俺と言う存在は昏睡状態に陥っている、或いは心身共にゲームの世界に入り込んでいるかのどちらか。
即ち同居人達をほったらかしにしている。
それがどれだけ危険な行為になるか考えただけでも恐ろしい。
この時点より俺が取るべき行動は決まった。
「さっさと元の世界に帰らないと……!」
善は急げ。
とりあえず情報収集から始めることにする。
RPGで村人や町の住人に話し掛けて情報収集するのは基本中の基本だ。
NPCでも話しかければ何かしらの解決へと繋がるヒントを教えてくれるかもしれない。
その時。
「あれは……」
前方から誰かが此方に向かってやってくる姿が見えた。
彼もまたNPCだろうが、プレイヤーに直接関係する役割を与えられた重要な人物であることに相違ない。
「やぁ君、こんな所にいたのかい。探したよ」
Dr.ロマン――ロマニ・アーキマンである。
「ところで、君はさっき何をしていたんだい? 頭を良くする体操か何か?」
「えっと、あれはその……」
ドクターが指摘するのはVRを脱ごうとしていた動作を差しているのだろう。
確かに彼からすればすれば、突然妙な行動をし始めたと思うのは無理もない。
「まぁ、とりあえず難しい話は立ち話じゃなくてあそこの喫茶店にでも入ろうか」
ドクターが指定した喫茶店へと視線を向ける。
とりあえずドクターから情報を収集してみるとしよう。
最初からゲームの世界云々は伏せておいた方がいいかもしれない。
「どうかしたのかい?」
「いえ、別に何も。行きましょうか」
不思議そうに小首をひねるドクターを後ろに俺はアーネンエルベと書かれた喫茶店の扉を開けた。
剣式ならもっと良かった。