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ボーダー隊員だったぐだ子の話/Novel by chachacharko

ボーダー隊員だったぐだ子の話

11,969 character(s)23 mins

今年も残りわずかとなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

またクロスオーバーを書いてしまいました。今回はFGOとワールドトリガーです。
三門市出身、B級なり立てのぐだ子がうっかりトリガー持ってカルデアに来ちゃったせいで人理修復後の帰省でなんやかんやする話。

・ぐだ子愛されです。カルデアにもボーダーにも愛されています。
・ぐだ子の名前は藤丸立香です。
・修くんがまっっったく出てきません。(本当にすまない)
・影浦くんがめちゃめちゃ出張ります。
・むしろそれ以外は名前くらいしか出てきません(本当にすまない)
・影浦隊と二宮隊がA級だったときを捏造してます。
・根付さんがアルティメットクズ。
・ぐだ子がカルデアに行ったのは鳩原さんが近界に行く前にしています。
・人理焼却の空白の一年とかはあまり深く考えてません。

※筆者はワールドトリガーを13巻までしか知りません!この間仙台に出かけて五件も本屋を巡ってようやく12巻と13巻を買えましたがその先は持っていません!ですのでキャラの口調等はネットでの知識です!何かおかしいところがあればご指摘いただければありがたいです…!あわよくばどんな絡みが見たいとか教えていただけたら嬉し(ry

本文に入らなかったおまけ
実力派エリートは暗躍が忙しくてぐだ子に二週間くらい会わなかったうちにぐだ子がカルデアに行っちゃって会議に出れないほどスーパーショックを受けてしばらく玉狛支部にふさぎ込んでました。

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「ふぅ~あ、やっと着いた~」
「ほうほう、ここがマイロードの故郷かい」
「一見するには普通よな」
「いいねぇ!マスターの故郷ってだけで楽しくなる!」
「フン、そんなにはしゃいでしまって馬鹿みたい。さっさとホテルに行くわよ」
「そういう君が今回の付き添い争奪戦で鬼気迫る必死さを醸し出していたよネ」
「え、ダディそうなの?」
「んなっ!ななな何勝手なこと言ってんのよ‼」
「たった一つの全員参加可能枠の戦いはそれはもう凄まじいものだった」
「ジャンヌ…!」
「やめなさい!その『嬉しい!』みたいな眼をやめなさい!」
「一緒にショッピング行こうね!あと私のお気に入りのクレープも食べに行こう!」
「そっ、それはまあ貴方がそこまで言うならやぶさかではないけれど…」
「良かったネ、これで”マスターとやりたいことリスト”にあった一つをクリアだ!いや二つかな?」
「どこでそれを見たクソヒゲェエエエ!燃やしてやる!塵も残さず燃やしてやる!」
「うわー!ジャンヌ待って待って!ちょ、そこも我関せずって顔してないで止めて!」
うっかり街中で放火殺人事件(現行犯:ジャンヌ・オルタ、被害者:モリアーティ)が起きそうなのを興味なさそうに眺めているのはマーリン、キャスターのギルガメッシュ、燕青の三人である。


現在藤丸立香は帰省中であり、実家のある三門市を訪れていた。


****

「帰省?」
「そうさ、人理は修復されたし亜種特異点も解決したしね。カルデアに魔術協会からの調査団が入ってくると忙しくなるからそれが来る前に一回くらいは実家に行っても誰も文句は言わない。言う無粋者がいたならば私たちが責任を持って黙らせるとも!」
「それはただの脅しだよダ・ヴィンチちゃん…」
「まぁでもサーヴァントたちも一段落ついた今、君に何かご褒美があってもいいんじゃないかって言ってたからね。彼らも君に羽を伸ばしてほしいのさ」
「そうなんだ…」
自分は英霊たちに大事にされていることを感じた立香はくすぐったそうに笑った。

しかしそのあと少し困ったように切り出した。
「あの、でもね、ダ・ヴィンチちゃん…私、戻らない方がいいかもしれない」
「ん?なぜだい?ここ最近は人理は安定しているよ?」
「うん…その…人理そっちは心配してないんだけど…私がどんな経緯でカルデアに来たかは知ってるよね?」
「?たしかあれだろ?ほぼ誘拐同然の勧誘だったんだろ?誘拐じゃないなら詐欺かな?」
「えーとまあそうだね、で、実は私ここに来る前にある機関に所属していたんだけど…けっこう重要機密とかあって、その…」
ごにょごにょと言いよどむ立香にダ・ヴィンチはああ!と合点がいったように呟いた。
「つまり突然行方不明になってしまった君はスパイと疑われている可能性もあると言いたいのかい?」
「そう、だね。それもあるんだけど…色々まずいことがあって…カルデアが巻き込まれちゃったら嫌だし…」
何やら不穏な空気になって来たのを察したダ・ヴィンチは笑みは浮かべたまま立香に尋ねた。
「…ちなみにその機関の名前は?」



「ボーダー。正式名称境界防衛機関、通称ボーダーだよ」



ボーダーの存在は魔術界ではそこそこ有名である。
4年半前の第一次侵攻が魔術師にとっては大変興味をひかれるものだったのだ。別世界”近界ネイバーフッド”、魔術によく似た技術”トリオン技術テクノロジー”、そのトリオン技術を使う機関”ボーダー”。
たくさんの犠牲者が出たとてほとんどの魔術師はそんなこと気にしない。姿を隠しながら三門市でこっそり研究している魔術師は以外と多かった。
だが三門市は魔術師が隠れるには些か不向きだった。霊脈がなかなか無いうえ、戦闘が日常茶飯事になっていてやりにくかったのだ。
あるとき一人の魔術師がボーダー隊員に捕らえられた。その魔術師は廃ビルの一室を研究に使っていたが運悪くすぐ近くに近界から送られてきた巨大な虫型のトリオン兵が現れて工房をぶち壊された。魔術師を一般人と勘違いして瓦礫の中から助け起こしたボーダー隊員は壊された部屋の残骸を見て絶句した。
なにやら印のつけられた地図、散らかるガラクタはおそらく分解されたトリオン兵、そしてつい先日トリオン兵に誘拐されたと報告のあった幾人かの住人。全員胸は抉られ息絶えており、かろうじて無事だった棚には目に見えない”何か”が液体に浸けられたガラス瓶が陳列していた。
魔術師はすぐさまボーダー本部に連行され尋問された後、記憶を消されて放り出された。
ボーダー上層部はこの事実にすぐさま対策を講じた。ボーダー隊員に三門市の一斉捜索を命じてトリオン技術について研究していた魔術師はあぶりだされて記憶を消されるか、そうなる前に研究を諦めて三門市を去った。
それほどトリオン技術は危険であり重要機密だった。


「うーむ、立香ちゃんがボーダー隊員だったとは…」
「うん…言わなくてごめんなさい…」
「それは仕方ないさ、それどころじゃなかったんだし、それに君はボーダーの重要機密については一切話していない、これが証明できればいいのだろう?」
「えっと…」
尚も困った表情を崩さない立香にダ・ヴィンチは首を傾げた。
「他にも何かあるのかい?」


「その…私…重要規律違反を犯してしまいまして…」
「…………」
「わざとじゃないんだよ!本当に突然だったから置いていくのを忘れちゃったってだけで!家出るとき靴は履き損ねたしスマホはどっかで落としたけど!」
「うーん、差障りのない程度に具体的な内容を聞いても?」
「ボーダー隊員が使う特殊な武器をうっかり持ってきちゃいました…」
「…あちゃあ」
ダ・ヴィンチは遠い目で笑った。

****

「本当に誰だか分からないね」
「この私がメイクしたのだから当然よ!」
「コノートの女王に叩き込まれたメイク技術に、コルキスの魔女が選んだ服だからね。なんだか無駄に凄い変装になった気がするぞう」
「似合ってるぜマスター!」
「馬子にも衣装よな」
「完璧さ!ダディはメガネがお揃いで嬉しい!」
「アンタのは老眼でしょ」

ホテルの鏡を見ても自分だとは気付かないほどの出来に嘆息する。
ダ・ヴィンチに変装することを提案された立香はサーヴァントたちの尽力により見事なまでの別人になっていた。
ウィッグやカラーコンタクトを駆使して作り上げられたのは黒髪のボブカットに小豆色の縁の眼鏡をかけたどこからどう見ても読書が好きそうな控えめな女性だった。ちなみに寒い季節ということで渡されたマフラーも、立香のイニシャルが入っている手袋も、ふわっふわのファーが付いているコートもヴラド三世の力作である。
一部のサーヴァントは立香を着せ替え人形にして、様々なメイクを試しまくったので大変ご満悦の体であった。

「ようし、思いっきり楽しもうかマイロード!なにお望みとあらば君の実家にもお邪魔しよう!」
「それはやめて!万が一知り合いに会ったら本当にまずいから!」
今回の立香の護衛はジャンヌ・オルタ以外はダ・ヴィンチの指名によるものである。
立香は変装しての帰省の案を快く受け入れた。本来ならば再会を喜び合いたい友人もいるだろうに不満を言わない立香にせめてもとダ・ヴィンチに適任と考えられたサーヴァントは協力を要請されたのだ。せっかくの帰省なのだから火急の用事以外にはカルデアとの通信は使わないで済むようにしてくれたらしい。もちろん全員が二つ返事で了解した。今は不審者に見えないよう霊基をいじって一般人に成りすましているがこれがなかなか様になっている。
「ええ~俺はマスターの実家に行ってみてぇよお」
「そうだぞ立香よ、貴様親は仕事の関係で一人暮らしだと道中言っていたではないか」
「私も気になるナァ~」
「いや両親は家にいないけど、友人は結構来てたから!」
「おや、もしや男かい?君も隅に置けないね」
「なんだって⁉嘘だろうマスター君‼」
「頼む俺を捨てないでくれ!」
「だからただの友達だってば!マーリン面倒くさくなること言わないでよ!」

いつの間にかばっちり霊脈まで確保されていた高級ホテルのスイートルームでぎゃいぎゃいと騒ぐ男性陣に呆れたような視線を投げたジャンヌ・オルタは立香に目を向けた。
「貴方がそう言うなら私は別に構いません。でもマスター、会っておきたい人がいるなら心残りはしないようにするのね」
ジャンヌ・オルタの言葉に立香は目を瞬かせる。
「ジャンヌ…なんか今日めちゃめちゃ優しくない?」
「は⁉私はいつも優しいわよ!」
「ふふ、そうだね。…じゃあさ、みんなで今夜はお好み焼きを食べに行きたい。行きつけのお好み焼き屋があるんだよ」

Comments

  • オーグルシュ

    続きを!!迎えに来たカルデア勢にクリプターとかいたら、顔面偏差値とか距離の近さとかでワートリ勢がギリィしてるところ読みたいです。

    March 17, 2023
  • CKO

    いやもうほんとに最高すぎる…ワートリもFGOも大好きで、これを読んだ時に本当に感動しました…どうか続編を!!!

    January 11, 2022
  • rokona

    あれ、続きはどこ

    April 25, 2021
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