国産ヒト型ロボ、試作お披露目 2大学・14社結集、米中に巻き返し狙う

 国内メーカーと大学が部品と知恵を持ち寄ってつくった「国産」ヒト型ロボットの試作機が28日、京都市で披露された。世界初の本格的なヒト型ロボットは日本で誕生したが、今や中国や米国が先行している。2029年3月末までに災害現場などで活躍できる量産モデルを開発するのが目標で、国産での巻き返しをめざす。

 試作機は、高さ140センチ、重さ49キログラム。「生命」にかけて「SEIMEI(セイメイ)」と名付けられ、平安時代の陰陽師の安倍晴明をイメージした和装姿で披露された。モーターやセンサーなどのロボットの「体」を構成する部品は、すべて国内メーカー製で賄った。ただし、制御するコンピューターの心臓部分のGPU(画像処理装置)は米エヌビディア製を使っている。

 試作したのは一般社団法人「京都ヒューマノイドアソシエーション(KyoHA)」。国産ヒト型ロボットの実用化を早めようと、早稲田大や電子部品大手の村田製作所、ロボットメーカーのテムザックなどが昨年6月にプロジェクトを立ち上げ、2大学と14社が集まった。幅広い業種の国内メーカーに参画してもらい、将来的にロボット用部品の供給網づくりにつなげることを目指している。

 この日は公開直前のテストで脚の部品が折れ、実際に歩いたり、腕を動かしたりする姿は見せられなかった。試作機を通じて部品や制御の課題をつかみ、年内には建設現場や介護でも使えるような、強い力を出せるタイプも試作する。KyoHAの理事を務めるロボット研究者の橋本健二・早稲田大教授は「米国・中国のヒト型ロボットが非常に優れているのは認めないといけない。ただ、日本の部品でつくることで、国内にサプライチェーンを構築していければ」と話した。(諏訪和仁)

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