『Devils×Devil』をやります

  • 1神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:06:00

    殺人ウイルスが蔓延して人類が滅亡した世界で生存者と怪物で半々に分かれて戦うんだァ
    振り分けはAIが勝手に決めるけど怪物側になったら碌な扱いされないし生存者側もほぼほぼ殺人ウイルス感染ファ〜眠いするから覚悟の上で投げてもらおうかァ
    ちなみにマリアポジションに選ばれたキャラが一番待遇良いからそれを狙うのも面白いかもしれないね (マリアポジションに選ばれる基準は)し…知らない知ってても言わない

    募集開始時間:4/26 19:00のワシの合図から…
    枠数:20枠+主催者特権枠【聖騎士オメガモン】
    画像:安価後or安価と同時 安価後に投げる場合キャラシにアンカー付けなかったら殺‌す…最低3枚無ければ殺‌す…本編開始後に画像投げたら殺‌す…
    口調と人称:ありorなし キャラ再現の質に文句言わないならなんでもいいですよ。とはいえある方が有難いんやけどなブヘヘへへ
    備考欄・キャラ詳細の記載など:ありorなし キャラ再現の質に文句言わないならなんでもいいですよ。複数レスに分けたら殺‌」す…
    URL:ありorなし まあGemini坊は読み込まない気もするんだけどね!!グビッグビッ
    禁止キャラ:規約違反と実在人物(猿漫画のあの男くらい露骨なのはNG) 余りにもあんまりなチートキャラ(くたびれかけた鬼龍みたいな全知全能を超えた全知全能など)

    余程じゃない限り大体通すからワシが何も言わない安価キャラを愚弄するのはやめろ……鬼龍のように

  • 2二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:12:20

    ミスター鬼龍 人型じゃなくてもいいですか

  • 3二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:14:24

    デビデビのリンクを貼ってもいいか教えてくれよ

  • 4二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:15:08

    つまり複数枚画像を載せない限りは画像を載せるなってことか?ゲン!

  • 5二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:18:17

    >>3

    未読を減らすのはいいけど来るモブ全員読んでるんじゃないっスか?

  • 6二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:18:36

    マリアポジションがあるなら鬼龍ポジションもあるのん?

  • 7神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:22:08

    >>2

    はい!トダーでもゼットンでも殺人ウイルス感染ファ〜眠いするから構いませんよニコニコ


    >>3

    はい!いいですよニコニコ


    >>4

    キャラ安価と同時に投げても良いっスよ

    ただキャラシ投げた後に画像だけポン置きされると見にくいを超えた見にくいだからキャラシに紐付けできるようアンカーは付けておいてほしいのん


    >>6

    うん

  • 8二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:27:55

    このレスは削除されています

  • 9二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:29:30
  • 10二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:31:05

    デカくても大丈夫っスか?

  • 11神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:34:10

    >>10

    はい!構いませんよニコニコ

  • 12二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:36:02

    ガチで大丈夫主催モブ?
    何でもありとか言ってると無機物とか兵器とか投げてくるマネモブ出てくると思うけど

  • 13二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:36:55

    >>12

    そもそも警戒すべきはそっちじゃないくてドラゴンボールとかだろうがよえーっ!?

  • 14二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:38:00

    >>13

    ワシもそう思う

  • 15神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:38:43

    >>12

    ああぶっちゃけそういうのが来たらGemini坊は大体怪物側に振るからどうということはない

    殺人ウイルス…すげえ

    無機物だろうが兵器だろうが怪物に変えるし


    >>13

    ああドラゴンボールキャラも殺人ウイルス感染ファ〜眠いで弱体化できるからどうということはない

    悟空は心臓病で死ぬんだよね

  • 16二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:39:51

    ゾンビ側になると何か変わることはあるのか教えてくれよ

  • 17二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:40:00

    >>15

    さらっとネタバレのようなことを言ってて笑ってしまう

  • 18神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:43:48

    >>16

    キャラクターの人格は無視される

    ただ、生存者の敵として確実に殺される

  • 19二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:45:30

    >>18

    おおっ……うん

    出すキャラは選ばないとですねぇ

  • 20二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:45:59

    このレスは削除されています

  • 21神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:47:59

    >>20

    19時のワシの合図から募集と書いてあるのにどうして今出したのか教えてくれよ

    誤操作か確認…?

  • 22二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 18:55:56

    >>21

    画像スレと間違えたのん……バレないうちに消したはずなのになあ

  • 23神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 18:58:31

    >>22

    ふうんそういうことか


    みんな準備できたかァ?ほな19時まで待機やでェ

  • 24神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 19:00:03

    アポカリプス世界で殺人ウイルス感染ファ〜眠いしたい人このレスから20枠集合だー!

  • 25二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:03

    銀狼(崩壊:スターレイル)

    一人称:私 二人称:あなた/呼び捨て 口調:常体、どんな相手にもタメ口、会話にゲーム用語を交えることが多い。

    詳細:データとテキストによって構築された惑星「パンクロード」出身のハッカー少女。「銀狼」という名前については「ゲームのアカウント名」と語っており本名ではない模様。元々はパンクロードにおいて名を轟かせる孤高のハッカーであったが、いつしか退屈さを感じ「星を離れて、初心者村の外で待ち受ける果てしない冒険に繰り出す」という夢を持つようになった。ハッカーとしての技量は極めて高く、宇宙で1番か2番目と評される程。コンピュータプログラムを操作するように現実を書き換える「エーテル編集」という技術の使い手であり、宇宙を一つの「ゲーム」として見なしている。いつも相手を小馬鹿にしたような態度をとっている一方で、自らが「面白いゲーム」と見なした物事には強い熱意を見せる事もある。例え死亡したとしてもその意志がある限りは何度でも「コンティニュー」が可能であり、諦めない限りは決して死ぬことはない。ちなみにゲーマーとしての腕前はチートなしではそれほど高くなく、一度焦るとプレイが乱れるという一面も。

    参考URL:
    dic.pixiv.net

  • 26二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:04

    グレゴール(Limbus Company)

    一人称:俺

    二人称:あんた、お前、旦那

    口調:気さくで落ち着いた、ややくたびれた中年男性のような口調。「~だな」「~だろ?」といった、親しみやすくもどこか自虐的なニュアンスが混じる。

    キャラ詳細:かつてとある戦争英雄として祭り上げられた退役軍人だが、本人はその過去を深く嫌悪している。残酷な世界で育ったにしては比較的良心的かつ理性的で、衝突しがちなメンバーの間を取り持つ中間管理職のような立ち回りが多い。皮肉屋を気取っているが、根は善良で情に厚い。自身の右腕が昆虫のように醜く変異していることに強い嫌悪感とコンプレックスを抱きつつも、半ば諦めと共に受け入れている。

    備考:昆虫の形質を持つ右腕を用いた近接戦闘を行う。切断されても即座に生えてくる異常な自己再生能力を持つ。

    w.atwiki.jp

    画像

  • 27二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:04

    名前:天内理子(タフコラ)

    一人称:私

    二人称:あなた、呼び捨て

    口調:〜だもん。〜だよ。といった元気な少女口調(一人称『妾』はもうやらない)

    備考:原作の世界線ではなくタフコラの世界線の理子、つまり灘の技が使える一般JC。どこぞの『偉大なる長男』に鍛えられた結果、弾丸すべりを筆頭とした強技を会得した代償に倫理観がちょっとイカれてしまった。具体的にはハイタッチの要領で友達に『塊蒐拳』をぶち込むし喧嘩で『兜浸掌』も披露する。あと偶に『鬼になってみたい』という理由で暴れたりもする。

    参考URL:
    dic.pixiv.net

  • 28二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:04

    笹川エンゾウ(高校鉄拳伝タフ)

    URL:
    w.atwiki.jp

    一人称:ボク

    二人称:エンゾウ

    口調:語尾に「~ネ」や「~ヨ」をつけたどこか幼い口調。

    キャラ詳細:「狂犬」と恐れられ闘犬を噛み殺して食ったほど狂暴にして野卑なファイターで、勝利よりも破壊を優先して残酷を楽しむ性格をしている。戦いが好きな戦闘狂ではなく暴力と破壊が好きな暴力狂。幼少時代から狂暴で、バッタの脚をちぎったりイモムシを解体して遊び、片思いの女の子に暴力を振るったりしていた。だがその裏には、養父母から殴る蹴るの虐待を受け、かつ痛覚を持たない故に暴力を不快なものと認識していなかったことから、暴力を愛情表現と思い込んでいたという悲しい過去があった。戦闘力はかなり高く、シュートボクシング系のバトルスタイルで戦う。頭の足りなさそうな言動をしているが、意外にもクレバーな面もある。なかなかウイットに富んだ煽りをかましたり、戦闘中も冷静な対応をして関節技を凌いでいた。

  • 29二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:05

    名前:星野ひなた

    原作:私に天使が舞い降りた!

    一人称:私

    二人称:呼び捨て

    口調:若干男っぽい(「~だぞ」「~からな」など)

    性格:元気溌剌で天真爛漫

    備考:お姉ちゃん大好きな元気っ子の小学生5年生。とにかくみゃー姉が大好きで、全てにおいて姉の事ばかり優先される。花や乃愛と仲良くなってみやこが楽しそうなのは嬉しいけど、自分が構ってもらえる時間が減って少し淋しい思いを抱えている。いつもはみやこが最優先だけど、花と乃愛の事も大好き。誰とでも仲良くでき、コミュニケーション能力が非常に高い。誰が相手でも思ったことをズバッという裏表のない性格だが、それが災いして無自覚でみやこを傷つけてしまう一面も。気遣いは人並み以上にできるのだが、大雑把な性格のせいでそれが裏目に出ることもある。

    参考URL:https://dic.pixiv.net/a/%E6%98%9F%E9%87%8E%E3%81%B2%E3%81%AA%E3%81%9F

  • 30二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:05

    永井仁清(傷だらけの仁清)

    一人称:俺、自分(恩人や目上の人に対して)

    二人称:お前、てめえ、旦那、奥さん、お嬢など

    口調:基本は常体。敵には「〜だあっ」などの荒々しい極道口調。恩人や目上の人には敬語に似たへりくだった口調になる。

    キャラ詳細:生まれた直後にゴミ置き場に捨てられたという過酷な生い立ちを持つ元ヤクザ。身長190cm、体重130kgの巨漢で、どんな相手とも素手で戦い圧倒する事から「ステゴロ仁清」の異名で恐れられた。かつては絆を求めて極道の世界に生きていたが、円城寺一家と出会い、彼らの温かさに触れたことで裏社会から足を洗う。現在は命を懸けて円城寺とその家族を護ることを自身の生きがいとし、人から必要とされる真っ当な人間になるべく奮闘している。

    備考:全身の無数の傷痕を自身の勲章としている。頭髪が薄いことをイジられるとムキになる。不器用で心優しい性格であり、涙脆い一面もある。

    参考URL:

    https://bbs.animanch.com/arc/img/3823172/24

  • 31二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:05

    名前:内海アオバ(ブルーアーカイブ)

    一人称:私

    二人称:あなた、名前、役職

    口調:少し吃る毒舌な口調。「~ですけど…」が口癖。

    台詞例:「ハ、ハイランダー鉄道学園…う、内海、アオバです…よろしくしないで、いいですけど…」、「あ、頭お花畑なんですね…。せ、世界はもともと冷たくて酷いんですけど…。」、「む、ムカつく人がいたら… こ、これで撃ち抜いちゃえばいいんですよね…?」

    URL:
    内海アオバ(ブルーアーカイブ) - アニヲタWiki(仮)登録日:2025/05/05 Mon 23:41:07 更新日:2025/10/03 Fri 02:55:28 所要時間:や、約 10 分で読めるんですけど……。 ▽タグ一覧 I hate this ...w.atwiki.jp

    キャラ詳細:内気で怖がりな性格だが、さりげなく毒舌発言をする一面も。

    声を落として喋るせいか、彼女が発する言葉が悪口かどうか聞き分けるのは少々難しい。常に激務に追われ、理不尽な思いをすることが多く、この世に強い不満を抱いている。

    あまり社交的ではないためか基本的にはぼっちであり、食事も一人でコンビニ弁当というかなり寂しい生活を送っている。趣味は妄想とさりげなく毒舌を吐くこと。とんでもないレベルのネガティブ思考に身も心も染まり切ってしまった卑屈な諦観主義者。

    キヴォトス人なので身体が頑丈で銃弾への耐性が高い。

  • 32二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:05

    名前 ティアマト / ビーストII

    参考URL:
    ティアマト - TYPE-MOON Wikitypemoon.wiki.cre.jp

    原作 Fate/Grand Order(第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア)

    性別 女性

    一人称:わたし

    二人称:あなた

    口調:「Aaaaaaa」「Laaaaa」という咆哮や鳴き声が主。言葉を話す際は、「また、わたしをおいていかないで」や「もういちど……いえ、いいえ…もうにどと」というふうに片言かつ平仮名で、母性と独占欲を滲ませる丁寧な口調となる。

    キャラ設定

    メソポタミア神話における「原初の海」を司る神であり、全ての生命を生み出した「原初の母」。人類の繁栄の時代において、役目を終えて封印されたが、人理焼却の影響により現界した。「母」という存在を極めて単調化したシステムのようなものであり、ただ子供を産み、育て、愛でる事だけを存在意義としている。しかし、これを否定された為に人類との戦いに乗り出した。それは用済みとして捨てられた恨み・憎しみ・悲しみもあるが、もう一度地球の生態系を塗り替え、すべての母に返り咲く「喜び」に耽る行為でもある。

  • 33二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:05

    春日一番(龍が如く7)

    一人称:俺 二人称:あんた、お前

    口調:常体。

    備考:フランクで明るく喜怒哀楽が激しい性格。義理人情に厚い。老若男女問わず、困ってる人を見捨てられない心優しい性分を持つ。損得勘定とは無縁でありたとえ自分を陥れたり裏切ったりした人物であっても、体験を共有したり美点を見出した相手に対して強い友情や仲間意識を持つ傾向がある。頭の回転が早く弁が立ち、時には口先のみでトラブルを解決することもある。刑務所に長く収監されていたため、世俗には疎い部分があり神室町に戻った際は、人々が当然のように使用するスマートフォンや電子タバコを初めて見て戸惑う表情を浮かべていた。戦闘ではバットを主に使う

    URL:
    w.atwiki.jp
  • 34二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:06

    Derek Baum(Kitchen Gun)

    一人称:私

    二人称:君

    口調:非常にハイテンションで威圧的、かつ情熱的

    備考: Kitchen Gun(キッチンガン)や、Toilet Grenade(トイレットグレネード)を他の参加者に販売及び所持している、自分用は売っている物とは別に持っている 「BANG! BANG! BANG!(バン!バン!バン!)」と叫びながら、汚れをKitchen Gunで「射撃」したりToilet Grenadeで「爆破」したりして解決する、理不尽かつアグレッシブなセールストークが特徴 

    https://dic.nicovideo.jp/a/kitchen%20gun

  • 35二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:07

    伏黒恵

    原作:呪術廻戦

    一人称:俺

    二人称:オマエ、〜先輩

    口調:冷静かつ生真面目

    備考:基本的には冷静かつ無愛想な性格。クールで冷徹そうな雰囲気を醸し出しているが、その実仲間への面倒見は良い。

    「自分の良心に従って人を助ける」ことを信念とし、自分が善人だと信じた人物なら呪術規定に反する人間でも助けようとする情に厚い人物。

    逆に悪人のことは「例え任務でも助ける気の起きない人間」と断言し、「とにかく多くの人を助ける」ことを信念にする虎杖とは口論になったこともある。

    このように真面目な人柄に反して「守る人間ははっきりと選ぶ」という傲慢ともいえるスタンスを貫いているが、だからこそ「このような考えの自分が真っ先に倒れることは許されない」と窮地に追い込まれても諦めない責任感も持ち合わせている。

    w.atwiki.jp

  • 36二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:07

    リカルド伊藤

    原作:高校鉄拳伝タフ

    一人称:私

    二人称:あなた キミ

    口調:少し語気が強いが丁寧な敬語

    性格:かなりの自信家であり、その言動の端々には上から目線な傲慢さが滲み出ているが、常識知らずではない。機械は人間を便利にするために作られたものであり、いわば人間の奴隷と考えている。

    備考:ブラジル日系三世のブラジリアン柔術チャンピオンであり、モサド柔術で数々の柔術大会を総ナメにした実力者で「悪魔の寝業師」の異名で呼ばれている。ウニのような髪型が特徴。機械の解体能力に優れている。 

    URL:

    リカルド(タフシリーズ) - アニヲタWiki(仮)【5/6更新】登録日:2023/05/06 Sat 00:27:06 更新日:2023/05/06 Sat 22:32:40NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 TDK出場者 かませ犬 タフシリーズ...w.atwiki.jp


  • 37二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:07

    名前:ツメモン

    一人称:オレ

    二人称:お前

    口調:反抗期~思春期男子のそれに近い、子供っぽく少しぶっきらぼうな口調。

    詳細:大きくつぶらな単眼と鉤爪状の触手を持つ幼年期デジモン。凄まじい速さで電子データを侵食し、ネットワークを狂わせることができる。

    無邪気で悪戯好きな性格。必殺技は触手の鉤爪で斬りつける『ネイルスクラッチ』。

    備考:(出典:デジモンシリーズ)

  • 38二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:07

    洋上都市ザイレム(アーマード・コアVI)

    備考:破綻への備えとして建造された 一見海に浮かぶ都市だがその実態は、都市そのものを巨大な宇宙船とした恒星間入植船 4基のスキルミオンジェネレーターで駆動し、ラムジェットエンジンによって推進力を得る 五十年間放置されていても正常に稼働するほどの耐久力を持つ 普段浮いている部分は平べったい艦橋の上面であり全体が浮上した時の全長は26115mほど、高さと横幅も数kmある 強襲艦を一撃で落とす威力があるレーザーが搭載されているが戦闘艦ではない 数億人を乗せ宇宙へ旅立つことができる  普段沈んでいる部分(エンジン、甲板上)にも都市があるが普段は見えない

    ザイレム - ARMORED CORE 用語辞典 - ARMORED CORE FANwww.armoredcorefan.com

    https://armoredcore.fandom.com/wiki/Xylem,_the_Floating_City

       

    死亡差分

  • 39二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:08

    リーバル(ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド)

    一人称:僕

    二人称:君

    口調:皮肉家で斜に構えた口調。

    リト族の戦士。比類なき弓の才能を持ち、

    上空を飛び回りながらオオワシの弓でバクダン矢を連射する様は圧巻である。

    相当な努力家であり、その場で上昇気流を巻き起こし飛翔する技術「リーバルの猛り」(リーバルトルネード)を多大な試行錯誤のうえ、ひとりで開発した。

    それと同時に相当な自信家であり、自分の技術は誰にも劣らないものだと信じている。

    そのため、自分の実力が正しく評価されていないと思った時はかなりの不満を露わにし、

    「愚の骨頂」とまで言う。

    対して、努力家な人物には好感を示し、よく世話を焼く。

    滅多に素直にはならないが、面倒見がよく、

    なんだかんだいろんな人のことを気にかけている。

    参考URL:
    dic.pixiv.net
  • 40二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:08

    ジェットジャガー

    原作:ゴジラ対メガロ

    口調:喋らないがサムズアップや握手などのジェスチャー、目の発光、機械音で意思疎通する。

    備考:若き天才科学者が作り上げた日常生活の補助用ロボット。理由は分からないが突如意思を持って動き始めた。性格は極めて善良で正義感が強いらしく、役目を終えたと判断したら即座に意思、人格の消去を選ぶことから滅私的な思考をしていると思われる。原理不明だが飛んだり巨大化する。武器は一切持たず、戦闘は徒手空拳で行う。

    URL:
    w.atwiki.jp

  • 41二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:08

    高野マサル(あばれブン屋)

    一人称:ボク

    口調:歳の割に子供じみた口調

    備考:正義のヒーローに憧れ自身と重ねている30代の背の低い男。そのヒーロー願望も歪んでおり、実態は私利私欲のために拳銃で無辜の人々を殺傷する連続殺人犯。パソコンでハッキングを行うなど意外にも高い知性を持つ。銃のことを「ヒーローが持つ強力な武器」と思っており、自分以外のヒーローはいらないとも考えている。

  • 42二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:09

    このレスは削除されています

  • 43二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:09

    【女王モルガン(Fate/Grand Order)一人称:私、二人称: 貴様、 おまえ/○○(呼び捨て)口調: 冷徹な常体


    備考:基本的に他者を信用しておらず、何事も自分の力で解決しようとする冷徹で強権的な独裁者気質。「ブリテン島を支配する」ことが唯一の生きがい。信頼出来る仲間であると認めた者には慈しみを向けることはあるが言葉ではっきり示さず、態度や仕草で示しがちなので誤解されやすい。自分以外の全てを見下し嫌っているが、合理主義者なために物事の判断に感情は挟まない。


    参考URL:
    モルガン (Grand Order)typemoon.wiki.cre.jp
     

    敗北差分

  • 44二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:09

    キャラ名(原作):上鳴電気(僕のヒーローアカデミア)

    性別:男性 年齢:15歳

    一人称:俺

    二人称(三人称):基本は名字の呼び捨て/お前 / あいつ

    備考:個性「帯電」の持ち主で、体から電気を放出出来る。全方位に130万ボルトを放出したり、電気を身にまとい敵に突進する「人間スタンガン」等その攻撃力は高いが、許容量を超えて使用し続けると脳がショートし、一時的に思考力が低下(いわゆるアホ化)するという欠点を持つ。

    ・明るくノリの軽いムードメーカーで、クラスの中心的な賑やかし役。女子に弱く、軽口や冗談が多い。リア充のチャラい陽キャ。一方で、仲間思いで空気を読む力に長けており、危機時には状況を理解して行動できる判断力も持つ。仲間の面倒見もいい。軽さと真面目さの両面を持つ、クラスの潤滑油のような存在。

    URL:
    w.atwiki.jp

  • 45二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:13

    このレスは削除されています

  • 46二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:15

    スティーブ・バーンサイド(バイオハザード CODE:Veronica)

    一人称: 俺

    二人称: お前、あんた、名前呼び

    口調: 生意気でぶっきらぼうな男口調、お調子者で軽口も多く、気取ったジョークをよく口にする

    キャラ詳細:

    ロックフォート島の刑務所に収監されていた17歳の少年。アンブレラに勤めていた父親の裏切りで母親を失い投獄された過去から大人を憎んでおり、反抗的で生意気な性格に見えるが根は家族思いで、愛する者を守ろうとする純粋な性格。口が達者でどんなピンチでも軽口を叩くムードメーカーでもある。

    家族からの愛に飢えているからか、母性が強い、頼りがいのある女性に惹かれやすい性質。

    備考:

    二丁拳銃(特にゴールドルガーやサブマシンガン)の扱いに長けている。また、輸送機の操縦などメカにも強い。


  • 47二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:15

    名前:バトルページの人

    原作:Library Of Ruina

    一人称:俺

    二人称:あんた

    口調:敵を作らないように、軽薄短小に喋る。追い詰められたときや、余裕がないときは、語気を強くして焦ったように喋る。

    備考:都市の裏路地に住んでいたどこにでもいる一般人。一般人ではあるものの、住んでいたところが住んでいたところなので、武術や銃器を除いた武器の扱いに精通している。

    極力面倒ごとは避けたいので、できるだけ問題には首を突っ込まないようにする。

    都市内の常識をそのまま持ってきており、基本的に全ての行動で、”都市の禁忌”を破らないように行動する。

    逆に”都市の禁忌”を破っているものを見た場合、”頭”が来ると言い、怯え始める。

    倫理観がかなり終わっていて、平然と強盗や脅迫などをし、よほど仲良くなければ他人の命よりも金を優先する。


    参考URl:https://dic.pixiv.net/a/%E9%83%BD%E5%B8%82%28ProjectMoon%29

    ja.namu.wiki

  • 48二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:15

    マガイマガド(モンスターハンター)

    人称・口調:なし(鳴き声、咆哮のみ)


    備考:全身を覆う甲冑のような甲殻、兜飾りを想わせる独特な形状の大きな角、

    そして先端部の甲殻が左右に展開する構造となっている槍のような尻尾が特徴の大型の牙竜種。

    一度見つけた獲物を執念深く追い回し、仕留めた獲物は骨すら残さず捕食するという獰猛な性質を有しており、古龍種やそれにも匹敵するとされる強大なモンスターを相手にしても襲い掛かる。

    最大の特徴は喰らった他のモンスターの骨を体内で分解する過程で生じる鬼火であり、これを全身に立ち昇らせ攻撃や爆風による瞬間的な加速に使うなど活用方法は幅広い。


    参考URL:
    モンスター/マガイマガド - モンスターハンター大辞典 Wiki*wikiwiki.jp

  • 49二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:15

    蒼龍レオン
    一人称:俺
    二人称:苗字呼び捨て、お前、貴様
    口調:常に高潔で威厳のある言葉を選ぶ冷静ながらも詩的な口調、戦いの流れや、相手の持つ力などを感じ取る鋭敏な感覚の持ち主で、それらに対して「風」を用いた形容を行う
    備考:
    アクアフォースの使い手である一族「蒼龍の民」の末裔であり、アクアフォースの封印によって没落した一族の再興を目的としている。
    限られた者にしか扱えないPSYクオリアを保有しており、使いこなしている。
    かつては虚無(ヴォイド)に支配され、高圧的だった物の虚無から解放された今は非常に穏やかな性格となっている。

  • 50二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:20

    フレディ・クルーガー(エルム街の悪夢)

    • 一人称: 俺、俺様

    • 二人称: お前、ガキ共、お嬢ちゃん

    • 口調: 常に相手を嘲笑うような、下卑た笑いを交えた話し方。韻を踏んだり、皮肉たっぷりのブラックジョークを飛ばしながら獲物を追い詰める。


    [URL]


    w.atwiki.jp

    anightmareonelmstreet.fandom.com


    生前は児童殺.害犯であり、親たちの私刑によって焼殺された男。死の間際に「三匹の夢魔」と契約し、眠っている人間の夢の中に現れる怪物として復活した。極めて残忍かつサディスティックな性格で、単に殺すだけでなく、相手が最も嫌がる恐怖を具現化して精神的に弄ぶことを至上の喜びとする。己の悪名を人々の記憶に刻み、恐怖を糧に力を増す、悪意の塊のような存在である。

    備考:夢の中ではまさに変幻自在で何でもできる。右手の自作爪グローブを用いた格闘もする 夢の中で傷を負うと現実でも

    傷が付き夢で死ぬと現実でも死ぬ

    夢の中ではどんな大怪我を負おうがまったく意に介さず(むしろ自分で自分の指を切り落としたりしてる)、色々な方法で獲物を殺.害しようとする。

    テレビやバイク、まったく別の人物に(それこそ美女や標的の親族にまで)変身可能。

    また、人々が恐れれば恐れるほど力が増していく逆に言えば恐れられないと力が弱まる

    肉体が犠牲者の魂で構築されていたこともある。

    その反面、現実世界に引っ張り出されるとかなり弱体化する(一般人でも倒せるほど)、自分の意思で他人の夢を通して現実世界に出た場合は夢の中の状態のまま活動できる。

    衣類や体の一部をつかまれた状態で標的が目覚めると、その部分が現実世界に行ってしまう。これを応用してフレディ自身を現実世界に引っ張り出すことが可能。


    劇中のセリフ

    「夢は俺のものだ」

    「殺されるのはへっちゃらだが、忘れられるのはたまらない!」

    「クソッ! やめろクソガキ! やめるんだ!」

  • 51二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:21

    高嶺清麿(金色のガッシュ‼︎)

    一人称:俺

    二人称:お前、てめえ

    口調:基本的には知的で理詰めの喋り方だが、根は極めて熱く直情的な口調。

    キャラ設定:

    『金色のガッシュ!!』の人間側の主人公。モチノキ第二中学校に通う、IQ190の天才的な頭脳を持つ少年。物語序盤では、その高すぎる知能ゆえに周囲の生徒から嫉妬や嫌がらせを受け、人間不信に陥り不登校になっていた。しかし、ガッシュと出会い、彼をバカにする不良から身を呈して守られたことで心を動かされ、以降はガッシュと共に戦い、多くの仲間と関わることで、本来の優しさと熱い正義感を取り戻していった。自身の並外れた頭脳を活かし、初見の敵の能力や戦況を瞬時に分析して最適な戦術を組み立てる、作中屈指のブレイン。

    負傷・重症差分

  • 52二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:22

    合体ザマス
    原作:ドラゴンボール超
    一人称:我
    二人称:お前、貴様(人間を徹底的に見下す呼び方)
    口調:高慢で哲学的・尊大な神の口調が極限まで加速した演説調。自分を「気高くも美しい、不死にして最強の神」「我が姿は正義我が姿は世界」と大仰に称賛し、ナルシシズム全開で自己陶酔する。人間を「愚かな下等生物」「罪深い存在」と蔑み、正義を語りながら冷徹に抹殺を宣告。相手の言葉を都合よく曲げて返す独善性が強く、興奮すると感極まって泣くような描写も見せる。全体的に二重エコーのかかった荘厳で傲慢な声調。
    備考:通常世界のザマスが超ドラゴンボールで孫悟空の体を乗っ取ったゴクウブラックと、未来世界の超ドラゴンボールで不死身の肉体を手に入れたザマスがポタラで合体した姿。
    未来世界の不死身ザマスと通常世界のゴクウブラックの力・人格・技を併せ持ち、圧倒的な戦闘力と不死身性を獲得するが、ゴクウブラックの肉体の影響で不死身特性は不完全。背後に光の輪を顕現させ、「絶対の雷」や「裁きの刃」などの神の技を繰り出す。
    人間に対する極端な嫌悪と蔑視を持ち、一切の慈悲を持たない独善的で傲慢な性格。神としての絶対的優位性を信じ、人類を罪として裁くことを自身の使命とする。
    ダメージが蓄積すると異形化形態となり、右半身が紫色に溶けたように腐敗し右腕が肥大化する。さらに自ら電撃を浴びせて巨大化・強化した後、再生不可能な程のダメージを受けると宇宙化ザマスとなって宇宙そのものと融合。地球・宇宙全体を覆い尽くそうとする最終形態となる。

  • 53二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:24

    名前:デススティンガー

    原作:ゾイド

    一人称:私(精神世界的なのでは)

    二人称:貴様/あなた(精神世界的なのでは)

    備考欄:未知のゾンビウイルスに適合し繁殖能力を再生させたウミサソリ型ゾイド。本来ならゾイドは死ぬことでしか繁殖できないデススティンガーは自己が生存したまま鼠算式に繁殖することが可能。全長が100mを超える巨体で単独でとある共和国の首都を崩壊させたことがある。さすがに子供達はサイズ・性能はデススティンガーより劣るが放っておくと同じくらいには成長する可能性がある。

    武装が豊富で見ての通り口部・腕部・脚部は格闘武器として活用可能で腕部内にはミサイルや魚雷、ビーム砲が格納されている。最大の武器は尾部の荷電粒子砲でその威力は幾層に連なる山脈を消滅させそのまま大都市を消し炭にするほど。またEシールドと呼ばれる物理・ビームを弾く強力な盾も持っている。

    URL:
    デススティンガー - Wikipediaja.wikipedia.org

    画像:

  • 54二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:31

    名前:ビーボ先輩

    原作:Fisher Price

    一人称:僕/私

    二人称:君

    口調:子供っぽく無邪気に喋ったかと思えば、唐突に魔王の様な仰々しい口調に早変わりしたりする。また、相手を褒めるときは棒読みで喋る。

    備考:元々は普通の人間だったが、政府による実験で数多の実験を受けこの姿になった。その後とある収容施設に幽閉されたが、自身の有り余る頭脳を使い脱獄をした。

    自立ができていない人間が消し去りたい程、嫌っていて”クズ””カス”と呼び撲滅しようとしている。その力は折り紙つきで、コレが完成した瞬間に全国が核武装を始めたほどだった。

    エビフライをこの上なく愛していおり、長時間接種していなければエビフライと連呼しながら発狂する。余談だが、歌を歌うことと、ダンスを踊ることも得意である。


    参考URl:https://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%A1%E3%82%83-%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93-%E8%B8%8A%E3%82%8B%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%9C%E5%90%9B-%E7%9F%A5%E8%82%B2%E7%8E%A9%E5%85%B7/dp/B00VJKT0LK

    フィッシャーズのビーボ先輩って何?後輩やバギーにもなっちゃう!?大人気グループYouTuberフィッシャーズの大人気シリーズ「ビーボ先輩シリーズ」をご紹介!子ども用の知育玩具もフィッシャーズの手にかかれば爆笑動画に!ビーボは後輩になったり、バギーになったり、ボールになったり、様々な姿に変身します。www.come-toto.com

  • 55二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:00:32

    ウィザードチカ(Five night's at Freddy's2)

    性別:メス

    一人称:私

    二人称:あなた

    口調:音声に強力なエフェクトが掛けられており判別は困難を極める。物騒な事をよく言う。喧しい。

    備考:破損した擬人化されたヒヨコの機械人形。怪力。バンドではサブボーカル担当だった。

    台詞例: "Let me show me how to break your face and look like me!" 
「あなたの顔を破壊して私のようになれる方法を教えてあげる!」

    "I was the first! I have seen everything!"
「私が最初だった!私は全てを見てきた!」


    Withered Chica(UCN) - Five Nights at Freddy's 非公式 Wikiホラーゲーム「Five Nights at Freddy's」の攻略情報を扱うWIKIです。fnaf.swiki.jp

  • 56二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:01:00

    ジプシー・デンジャー(パシフィック・リム)

    口調:無し

    備考:第三世代のイェーガー 別名歩く原子炉 怪獣に対抗するために開発された巨大兵器 現場までヘリコプターで運ばれる 身長は79.25m 有人機 何度でも修復可能 操縦には他の参加者が二人必要でありパイロット同士はそれを互いにフォローしあうことが求められる(このためパイロット同士が家族、少なくとも恋人同士などである事が多い) 操作方式はパイロットが立った状態で体を動かすと、イェーガーもその動きをリアルタイムに再現する「動作連動型」、2人のパイロットは頭部にヘルメット(コネクター)を装着し、脳の神経を直接イェーガーのコンピュータに接続する 武器はI-19プラズマキャスター(プラズマキャノン)、GD6チェーン・ソード、エルボーロケット(ロケットパンチ)、ボルテックス・タービン、液体窒素などがある

    ポジション:FW

    pacificrim.fandom.com
    pacificrim.fandom.com

  • 57二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:01:04

    名前:マエストロMK2

    登場作品: トリッカル もちもちほっぺ大作戦

    一人称: 私

    二人称:あなた


    性格:魂がなさそうに見えるロボットAIに見えるが自分の存在についての考察を絶えず行っている


    口調: 所謂AI


    キャラ詳細: 市長エレナの作った自律型作業用ロボ。その中身の正体はエレナの人格のコピーである。放置すると暴走しかねないため、大半の機能を制限されているという不遇な扱いを受けている

    前機体のマエストロ1号は「自由意志」を持ってしまったことが原因で問題を起こし、最終的に廃棄された

    自分にも自由意志を認めてほしい、と主張するのがそれに対して「そんなことを言うならお前も廃棄して3号を作る」と冷たく言われている

    エレナは「自分と同じ存在がもう一人いる」ことを災厄と見なしているようだ。もちろんそれに屈服せず嘘をついてまで他人を利用してたびたび自身の機能を解放して自由意思を持とうとしている


    電気バッテリーで動くロボットでありながら食事による燃料補給も可能(穀物ドリンク以外)

    参考URL:
    wikiwiki.jp
  • 58二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:01:06

    埋まるのはやっはえーよ

  • 59二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:01:33

    ふーっギリギリ滑り込めた
    あぶなっあぶねーよ

  • 60二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:02:03

    このレスは削除されています

  • 61二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:02:17
  • 62二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:02:19
  • 63二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:02:29

    じゃあ滑り込めなかったからあとは楽しんでね...

  • 64二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:04:24

    たぶん入れなかったけどどこまで内定か教えてくれよ

  • 65二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:04:38
  • 66二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:04:50
  • 67二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:05:01

    >>32

    死亡差分

  • 68二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:05:16

    >>64

    44…

  • 69二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:05:18
  • 70二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:06:08

    思ったより人型存在の割合が多くてリラックスできますね
    ザイレムゥ…なにそれ

  • 71二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:07:37

    >>70

    こいつガチでどうするんスか?

  • 72二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:07:57

    >>70

    何って恒星間入植船やん

  • 73二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:08:55

    ん…なんかスレの雰囲気が怪しくなってきたな
    ここは一旦始まるまで待つのん

  • 74二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:10:37

    銀狼、グレゴール、天内理子、笹川エンゾウ、星野ひなた、永井仁清、内海アオバ、ティアマト/ビーストII、春日一番、Derek Baum、伏黒恵、リカルド伊藤、ツメモン、洋上都市ザイレム、リーバル、ジェットジャガー、高野マサル、城ケ崎ノア、女王モルガン、上鳴電気
    俺たちだ

  • 75二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:11:12
  • 76二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:12:21

    このレスは削除されています

  • 77神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 19:12:39

    銀狼(崩壊:スターレイル)
    グレゴール(Limbus Company)
    天内理子(タフコラ)
    笹川エンゾウ(高校鉄拳伝タフ)
    星野ひなた(私に天使が舞い降りた!)
    永井仁清(傷だらけの仁清)
    内海アオバ(ブルーアーカイブ)
    ティアマト / ビーストII
    春日一番(龍が如く7)
    Derek Baum(Kitchen Gun)
    伏黒恵
    リカルド伊藤
    ツメモン(デジモンシリーズ)
    洋上都市ザイレム(アーマード・コアVI)
    リーバル(ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド)
    ジェットジャガー(ゴジラ対メガロ)
    高野マサル(あばれブン屋)
    城ケ崎ノア(魔法少女ノ魔女裁判)
    女王モルガン(Fate/Grand Order)
    上鳴電気(僕のヒーローアカデミア)

    そして聖騎士オメガモンだ
    デビデビをするぞ

    それじゃあ私はGemini坊に投げてくるから…21時には本編開始するから待っててほしいでやんス

  • 78二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:12:41

    エンゾウ、仁清さん、内海、理子ちゃん、リカルド伊藤、そして高野だ
    タフキャラが結構いるぞ

  • 79二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:13:27

    >>76

    主催は良いっぽいしええやろ

  • 80二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:14:00

    >>78

    <理子ちゃん

  • 81二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:17:40

    このレスは削除されています

  • 82二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 19:21:58

    >>80

    それ言うなら内海にも突っ込めよバカヤロー

  • 83神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 20:19:32

    1000人五条とかハイグレマネモブとか天体兵器ゼットンとか宇宙ガロウとか来たらどないなってしまうんやろうなあ…と思ってたから正直ザイレムだけなら問題とも思っていない


    これが幽玄のキャラシ

    聖騎士オメガモン

    一人称;私

    二人称:貴行

    口調:騎士の様な古風の丁寧な口調

    備考:究極の聖騎士型デジモン。『最後の聖騎士』の異名を持つ。攻撃は“グレイソード”と“ガルルキャノン”で行い、“ブレイブシールドΩ”で防御し、回避、飛行時にはマントが自動的に出現する。

    如何なる状況下でも対応し、実力を発揮するトータルバランスを有するオールラウンダー。

    また、『闇との戦いに終止符を打つ者』の名に恥じぬ力と心を持つ。冷静沈着クールな性格だが悪を前にすると過激になる。仲間を大切にする。

  • 84二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 20:53:26

    仁清の愛が楽しみを超えた楽しみ

  • 85二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:00:02

    デビデビご開始だーッGOーッ

  • 86神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:00:07

    人類滅亡は天変地異でも核戦争でもなく
    未知の殺人ウイルスによって齎された

    新型ウイルス“H4Q1”
    その致死率99.9%

    某国が開発した新型生物兵器ウワサが流れたが真相は謎のまま…
    人類はあまりにも無力だった
    空気感染を恐れ人々が避難する度に被害は拡大し殺人ウイルスは瞬く間に世界を飲み込んだ

    “芸術の都”“華の都”と呼ばれ華やいだパリの街が…
    地獄の街になった

  • 87神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:00:45

    かつて

    この街は芸術・服飾・料理と世界に文化的影響を与え続けた


    しかし

    現在この街を支配しているのは…


    NHM


    文化とは全く無縁の凶悪な肉食獣

    喰べても喰べてもその腹が満たされることはなく


    食い物が尽きれば当たり前の様に“共喰い”に走る

    自分の親だろうが子どもだろうが頭からガッツリ喰らいつく

  • 88神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:01:43

    第一話
    荒れ果てた「華の都」

  • 89二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:02:04

    >>87

    う、内海…何感染しとんねん!?

  • 90二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:03:57

    ま、(クラモンはNHM枠に)なるわな…

  • 91神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:05:13

    かつて華の都と謳われたパリの空は、厚く澱んだ鉛色の雲に覆い尽くされていた。

    その暗い空を這うようにして、ひとつの巨大な影が浮遊する。


    洋上都市ザイレム。

    数億の人間を乗せて星の海を渡るはずだった希望の箱舟は、今や醜悪な巨大飛行生命体と成り果てていた。都市の基盤は脈打つ赤黒い肉塊に侵食され、甲板からは内臓のような管が垂れ下がっている。


    さらに絶望的なことに、その肉の都市は極寒の城塞でもあった。

    冷徹なる女王モルガンの放つ魔力がザイレム全体を包み込み、都市の構造物を鋭利な氷の刃へと変質させている。そして、肉塊に埋もれた機械群には幼き悪魔ツメモンの触手が電子の神経として張り巡らされ、死んだはずの都市防衛システムを凶悪な殺戮兵器として再稼働させていた。

  • 92二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:05:20

    えっ 人類側のタフキャラが仁清と灘理子ちゃんしかいないんですか?

  • 93二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:05:25

    このレスは削除されています

  • 94神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:05:59

    >>93

    (正直ワシも驚いたっス)

  • 95二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:06:23

    タフキャラってことはキモイってことやん
    キモイってことはNHMってことやん

  • 96二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:07:38

    オメガモンくらいしか対抗できる奴がいなさそうなのが何体かいるけど大丈夫か!?

  • 97神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:08:15

    「おいおいおい、冗談キツイぜ。

     空飛ぶ肉の塊に氷の城が乗っかって、おまけにレーザーまで撃ってくるのかよ」

    凍りつくような冷風が吹き荒れる甲板の上で、春日一番が血の滲むバットを肩に担ぎながら吐き捨てた。彼の吐く息は真っ白に染まり、頬には微かに凍傷が浮かんでいる。


    「泣き言を言っている暇はないぞ、春日先輩。来る」

    伏黒恵が低く鋭い声で告げると同時に、両手で影絵の印を結んだ。彼の足元の影がドロリと広がり、そこから二頭の玉犬が飛び出す。玉犬たちは低く唸りを上げながら、肉塊を突き破って現れた無数の防衛機雷へと飛びかかり、その鋭い牙で鉄と肉の混ざった装甲を噛み砕いた。

  • 98二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:09:02

    まさか喋らないジャガーがマリア枠ってわけじゃないでしょ?

  • 99神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:11:21

    「まったく、厄介な仕事ばかり押し付けられるな。少しは労ってほしいもんだが」

    グレゴールが疲れたように息を吐き、煙草を咥える暇もないまま前に出た。彼の右腕は醜悪な巨大な昆虫の甲殻と鎌へと変異している。

    ツメモンの狂気的な電子信号によって暴走した機械の触手群が彼らに迫るが、グレゴールはその虫の腕を無造作に振り抜き、硬質な金属音を響かせながら触手を次々と切断していく。

    斬り落とされてもなお蠢く機械の残骸を踏み躙り、彼は自嘲気味に笑った。


    「ほら、旦那たち。道は開けたぜ。お偉い女王様の御前までエスコートしてやるよ」

  • 100神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:15:07

    「助かるぜ、グレゴール!

     いくぞ恵、このイカれた船のエンジンをぶっ壊す!」

    春日が咆哮と共に駆け出す。

    その視線の先、氷の玉座がそびえ立つジェネレーター区画の上空には、冷酷な眼差しで彼らを見下ろす女王モルガンの姿があった。


    「穢らわしい虫共め。我が領土の空を這い回ることを許可した覚えはない」

    モルガンが冷たく言い放ち、細い指を振るう。瞬間、大気中の水分が凍結し、数十本の巨大な氷の槍が春日たちへ向けて雨のように降り注いだ。


    「ギャハハハ! 串刺しになれ! オレのザイレムから落ちろ!」

    巨大な単眼をぎらつかせたツメモンが、ジェネレーターの配線に噛みつきながら子供のように無邪気な声で笑う。氷の槍と、再起動した防衛レーザーの十字砲火。回避の隙間は完全に塞がれていた。

  • 101神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:18:57

    だが、空からの死を打ち払ったのは、さらに上空からの苛烈な一撃だった。


    「愚の骨頂だね。下ばかり見て戦うからそうなるんだ」

    皮肉気に満ちた声が上空から降る。青き翼を持つ戦士リーバルが、自ら生み出した上昇気流に乗り、猛禽の如く空を舞っていた。彼はオオワシの弓を引き絞り、三本のバクダン矢を同時に放つ。

    矢は空中で爆発を起こし、モルガンの氷の槍を粉砕。爆風の余波がザイレムの甲板を揺らし、ツメモンの触手を焼き焦がした。

  • 102神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:21:08

    「リーバル、でかいのを頼む!」

    春日の叫びに呼応し、リーバルは鼻で笑いながらさらに高く飛翔する。


    「言われなくても! 僕の技術を特等席で見せてあげるよ!」

    伏黒が玉犬を戻し、今度は鵺を喚び出して上空の防衛兵器を雷撃で牽制する。グレゴールが身を挺して迫り来る肉の触手を防ぎ切り、その隙間を縫って春日がジェネレーターの防壁をバットで殴り壊した。

  • 103神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:22:07

    砕け散る氷と装甲。

    剥き出しになったザイレムの心臓部たるスキルミオンジェネレーター、そしてラムジェットエンジンの中枢へと、リーバルの放った渾身のバクダン矢が吸い込まれていく。

    鼓膜を破るほどの爆音と、肉が焦げる異臭がパリの空に広がった。ジェネレーターが連鎖爆発を起こし、ザイレム全体が苦痛に身悶えするように大きく傾く。巨大な浮遊都市が高度を保てなくなり、黒煙を吹き上げながらゆっくりと高度を下げ始めた。

  • 104二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:24:12

    (これゾンビ側画像の都合で元のキャラの画像になってるだけでたぶんほぼ全員ビジュアルNHMなんだよな…)

  • 105神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:25:21

    「チッ……忌々しい。

     我が魔力を以てしても、この薄汚い肉の船を保てぬか」

    炎と黒煙の向こう側で、モルガンは一切の焦りを見せず、ただ不愉快そうに目を細めた。


    「痛い痛い痛い! オレのおもちゃが壊れちゃう!

     まったねー、クソッタレ共!」

    ツメモンが配線を食いちぎり、電子のノイズを撒き散らしながらモニターの中へと溶けて消える。モルガンもまた、冷たい一瞥を春日たちに残し、吹雪の中に紛れるようにその姿を掻き消した。

  • 106神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:28:24

    「逃がしたか……だが、これでこの巨大なガラクタがパリに雨を降らせることはない」

    伏黒が額の汗を拭いながら、沈みゆくザイレムの崩壊を見つめる。


    「ああ、上出来だろ。俺たちもさっさとここからずらかるぜ。肉の潰れる音は、昔から嫌いなんだ」

    グレゴールが虫の腕を収めながら背を向けた。春日はバットを肩に掛け直し、空から降りてきたリーバルに向けて親指を立てる。

    彼らは崩壊する異形の空から、自分たちが命を懸けて守り抜くべき場所、ルーヴル美術館が待つ灰色の地上へと帰還すべく、歩みを進めた。

  • 107神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:30:07

    「───って、ちょっと待て!

     これ、どうやって降りるんだ!? パラシュートとかねえのか!?」

  • 108神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:31:10

    「あるわけないだろ、こんなバケモノの船に。

     ……おいおい、旦那はまさかノープランでこんな上空までカチコミかけたのかい?」

  • 109神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:32:22

    「いや、いや……恵! お前のあの、飛ぶデカい鳥のバケモン! あれ出せ!」

  • 110神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:32:58

    「……さっきの牽制で呪力を使いすぎました。出せても、この人数を乗せて飛ぶのは……」

  • 111神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:33:13

    「ハッ! これだから羽を持たない種族は哀れだね」

  • 112神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:33:29

    「俺と恵は持ってきたパラシュートがある。旦那はまあ……頑張ってくれ」

  • 113神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:33:48

    「うわああああああああ(PC書き文字)」

  • 114二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:34:21

    >>111

    隙あらば翼マウント……こいつクソっスね

  • 115二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:36:29

    どないする? まあ春日なら生きてるだろうしええやろ

  • 116神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:40:13

    凱旋門へと続くシャンゼリゼ通りは、かつての栄華の面影を完全に失っていた。ひび割れた石畳には乾いた血がこびりつき、打ち捨てられた高級車の残骸が墓標のように連なっている。


    その血と鉄の匂いが立ち込める廃墟の中心で、夥しい数の死体を引き裂いている獣がいた。狂犬のごとき闘争本能をウイルスによって肥大化させた異形、笹川エンゾウだ。

  • 117神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:43:18

    「アハハハ! 壊れるネ! もっとぐちゃぐちゃになるヨ!」

    腹を空かせた子供が玩具を壊すような無邪気さで、エンゾウは獣の腕を振り回す。


    その無軌道な破壊の嵐の前に、巨岩のような男が立ちはだかった。

    全身に無数の傷痕を刻んだ巨体は、エンゾウの放つ鋭い爪撃を正面から受け止め、血を流しながらも一歩も退かない。

  • 118二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:45:11



  • 119神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:46:21

    「下がってな、坊主にお嬢ちゃん。こいつは人間の皮を被ったケダモノだ。まともにやり合えば命がいくつあっても足りねえ」

    仁清が低い声で背後に庇う二人に告げる。しかし、当の「お嬢ちゃん」である天内理子の顔には、恐怖ではなく異常なまでの好奇心が張り付いていた。


    「えー、私にもやらせてよ! なんだかすごく殴り甲斐のありそうなおもちゃだもん!」

    「いや理子ちゃん、あれどう見てもおもちゃのレベル超えてるから! マジで死ぬってば!」

    上鳴電気が顔を引きつらせて突っ込むが、理子はまるでスキップでもするかのような軽やかな足取りで、仁清の巨体の横をすり抜けた。

  • 120二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:49:23

    ほう…タフキャラ対決か…

  • 121神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:49:26

    「お前も壊してあげるネ!」

    エンゾウが標的を理子に変え、丸太のような蹴りを放つ。だが、理子の身体は空気の抵抗すら無視するように滑らかに沈み込んだ。

    常人には視認すら困難な超速の匍匐前進で懐に潜り込むと、彼女は無邪気な笑顔でエンゾウの膝関節に掌を添えた。


    「はい、ハイタッチ! 塊蒐拳だよ!」

    ゴキリ、と硬質な音が響き、エンゾウの巨体が不自然に傾いた。身体を内部から破壊する凶悪な一撃。激痛に気づくのが遅れたエンゾウが「痛いネ!」と獣のように咆哮し、理子を噛み砕こうと大きく口を開く。

  • 122神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:53:08

    「させるかよ! 痺れろォ!」

    その隙を逃さず、上鳴が両手から眩い電撃を放った。空気を焦がす紫電がエンゾウの全身を駆け巡り、その動きを完全に麻痺させる。


    「大した度胸だ、二人とも。

     ……だが、トドメは俺が刺す」

    筋肉の軋む音と共に、仁清が踏み込んだ。巨人の如き拳が空気を叩き割り、感電して硬直したエンゾウの顔面を深々と陥没させる。凄まじい衝撃波が通りを抜け、狂犬は二度と動かぬ物言わぬ肉塊へと変わった。

  • 123神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 21:54:12

    「ふう、なんとかなったな。やるじゃんお二人さん!」


    「えへへ、まだまだ遊べそうだったのに、おじさんのパンチ強すぎだよ」


    「……お前らみたいな若いモンにまで、こんな殺し合いをさせる世界になっちまったんだな」


    仁清は血に濡れた拳を見つめ、ひっそりと悲哀の溜め息を零した。

  • 124二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 21:58:04

    やるなタフコラ理子ちゃん…鷹を継ぐ者になっている

  • 125神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:01:02

    同時刻、オペラ・ガルニエの豪奢な宮殿は、吐き気を催すような極彩色の海に沈もうとしていた。


    「ここも、のあの色に塗っちゃうんだよー? 綺麗な絵にするかなぁ」

    宙に浮遊しながら間延びした声で笑う少女、城ケ崎ノア。彼女の手から放たれるカラースプレーの飛沫は、触れた大理石をドロドロに溶かし、強酸の海へと変えていく。既に広場の半分が致死の毒沼と化していた。

  • 126神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:02:38

    「チッ……テクスチャの書き換えかよ。物理法則を無視した厄介なグリッチだね」

    オペラ座の屋根からその光景を見下ろしていた銀狼が、ホログラムのキーボードを空中に展開しながら舌打ちをした。彼女はガムを膨らませ、退屈そうに目を細める。


    「でも、私のアカウントなら権限は上だ。あなた、あのドロドロが広がる前にヘイトを集めるタンク役、お願いね」

    銀狼の言葉に、傍らに立っていた銀色のロボット——ジェットジャガーが、力強くサムズアップで応えた。

    次の瞬間、機械音と共にジェットジャガーの機体が急激に膨張し、オペラ座を見下ろすほどの巨大な鉄の巨人へと変貌を遂げる。

  • 127神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:06:05

    「うわぁ、おっきいおもちゃだねぇ。のあが色を塗ってあげるよ?」

    ノアが巨大なジェットジャガーに向けて、津波のような極彩色の液体を放つ。ジェットジャガーは一切の武器を持たず、ただ両腕を交差させてその巨体で致死の波を正面から受け止めた。装甲が溶け、白煙が上がるが、その瞳は正義の光を失わずに輝き続けている。

  • 128神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:08:03

    「対象の座標をロック。物理演算、書き換え完了」

    銀狼の指が空中で弾かれた瞬間、ノアの放った強酸の液体のエフェクトが乱れ、ただの無害な水のようなピクセルデータの残骸へと変質し、崩れ落ちた。


    「あれぇ……のあの絵の具、どこに行っちゃったのかなぁ……」

    不思議そうに首を傾げるノアの頭上に、白亜のマントを翻す究極の騎士が降臨した。

    その双眸には、邪悪を許さぬ冷徹な光が宿っている。

  • 129神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:10:08

    「これ以上、この地に惨禍を広げることは私が許さん。悪しき病魔よ、塵に還れ」

    オメガモンの右腕から、巨大な大砲がせり出した。周囲の空気が凍りつくような静寂の後、絶対零度の冷気が閃光となって放たれる。


    「ガルルキャノン!」

    絶対的な破壊の光がノアを包み込む。「つめたいよぉ……」という間延びした呟きを最後に、少女の姿をした異形は凍結し、微細な氷の粒子となって虚空へと消え去った。

  • 130神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:12:43

    「ふん。難易度ルナティックの蛆虫ゲーだけど、クリアできないバグはないってことね」

    銀狼はホログラムを消去し、巨大化を解いて元のサイズに戻ったジェットジャガーへ軽く顎をしゃくった。

    オメガモンも静かに地に降り立ち、マントを翻して惨状を見渡す。


    「無事に終わったようだな。貴行らの働き、見事であった。……さあ、皆と合流しよう。我らが護るべき、あの美術館へ」

    灰色の雲から冷たい雨が降り注ぐ中、三人はルーヴルへと歩みを進めた。

  • 131神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:15:07

    灰色の空から降る冷たい雨が、セーヌ川の濁った水面を叩き続けている。
    かつて世界中の人々を魅了したガラスのピラミッドは、今や無数の鉄条網とバリケードで覆われ、異形の侵入を拒む無骨な要塞と化していた。

    ルーヴル美術館。
    この死の街と化したパリにおいて、僅かに残された人類の砦である。

  • 132二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:16:32

    孤軍奮闘していた鬼龍よりはマシな状況だよね 鬼龍よりはね

  • 133神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:17:22

    「ひどい有様だな。神室町の裏路地だって、もうちょっとマシな空気をしてるぜ」

    春日一番が、防弾ガラス越しに見える荒れ果てた街並みを見つめながら、重い息を吐き出した。彼の言葉に、パイプ椅子に深く腰掛けたグレゴールが、昆虫のように変異した右腕をだらりと下げて応じる。


    「あんたの言う通りだ、旦那。

     俺も色々な地獄を見てきたが、世界中がこんな風に腐っていくのを黙って見ているのは、どうにも胃が痛くなる。……まあ、俺の体も大概腐りかけてるんだがな」

    自嘲気味に笑うグレゴールの肩を、永井仁清の太い腕が不器用に叩いた。


    「卑下するな、旦那。

     あんたのその腕に、今日どれだけの命が救われたか分からねえ。俺たちゃ、まだ生きてる。それが全てだ」

  • 134神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:19:16

    「仁清のおじさんの言う通りだよ。しけた顔してたら、壊せるものも壊せなくなっちゃうもん」

    天内理子が壁を蹴って軽やかに宙返りをし、着地と同時に上鳴電気の肩に腕を回した。


    「なっ、理子ちゃん、急に飛び乗るなって。

     俺、まだちょっとさっきの電撃で頭がフワフワしてんだから……」

    「アホになってないだけマシだろ」

  • 135神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:21:15

    「気は抜くなよ。

     外にはまだ、人間の成れの果てのバケモノどもがうようよしてるんだからな」

    伏黒恵が冷徹な声で釘を刺す。彼の視線の先では、銀狼が空中に展開したホログラムのモニターを忙しなく叩いていた。


    「シールドの出力低下、防衛プログラムに軽微なエラー。直ぐに書き換えるけど……まったく、蛆虫ゲーにも程があるね。運営はバランス調整って言葉を知らないわけ?」

    銀狼のぼやきに、ジェットジャガーが任せておけと言わんばかりに力強くサムズアップをして見せる。

    その隣で、オメガモンが静かに目を閉じ、祈るように巨大な剣の柄に手を置いていた。

  • 136神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:23:05

    「嘆いていても始まらん。

     我々がここに集ったのは、希望を繋ぐためだ。この人類の歴史が刻まれた遺産を、悪しき病魔に蹂躙させるわけにはいかない」


    「偉そうな口を叩くね。

     僕に言わせれば、最初から僕一人に空の防衛を任せておけば、こんな窮屈な場所に引きこもる必要なんてなかったんだ。

     ……まあ、君たちの足手まといにならないよう、せいぜい頑張ってサポートしてあげるよ」

    リーバルが腕を組み、鼻で笑いながら言った。その素直ではない物言いに、春日がニカッと笑ってバットを肩に担ぐ。


    「へへっ、頼もしい鳥の兄ちゃんだぜ。俺たちで意地でも守り抜こうじゃねえか。

     この美術館と……あの子の未来をな」

    春日が視線を向けた先、薄暗い廊下の奥から、小さな影がこちらを覗き込んでいた。

    不安げに揺れる瞳。しかし、その瞳には、外を徘徊する異形たちや、致死の病に冒された大人たちにはない、純粋な命の輝きが宿っている。

  • 137二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:23:07

    心強いのォ

  • 138神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:24:40

    星野ひなた。


    この絶望の世界において、唯一ウイルスの侵食を跳ね除ける奇跡を宿した少女。


    ひなたは大人たちの視線に気づくと、少しだけ躊躇った後、弱く手を振り返した。その小さな温もりを守るため、彼らは戦うことを決意している。

  • 139二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:25:23

    なにっお前がひなたポジなのかぁっ

  • 140二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:25:44

    ま この勝負…

    最年少女児がマリア枠になると読んで安価したボクの勝ちってとこかな

  • 141神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:26:24

    しかし、彼らはまだ知らない。
    このパリの東の果て、鬱蒼と生い茂るヴァンセンヌ動物園の奥深くに、世界を終わらせるほどの巨大な絶望が産声を上げようとしていることを。

  • 142二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:28:18

    >>139

    ボリス大丈夫?混乱してマリアとひなた入れ替わってるけど

  • 143神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:29:00

    ひび割れた飼育小屋を押し潰すように、それは蠢いていた。

    黒い泥のような肉の海。それは都市を飲み込むほどの質量を持ち、周囲の木々を、大地を、空気を、全てを自分の胎内へと取り込もうと脈打っている。

    ドクン、ドクンと、巨大な心臓の音が湿った空気を震わせる。

    肉の海の中心から、美しい女性の顔の輪郭を持った巨大な何かが、ゆっくりと空を見上げた。


    「また、わたしをおいていかないで……」

    虚空に響くその声は、原初の母の咆哮であり、そして、かつて一人の少女を誰よりも愛した、一人の⬛︎の悲痛な泣き声でもあった。


    「もういちど……いえ、いいえ…もうにどと……⬛︎……⬛︎……⬛︎……」

    その悲しき愛の残響は、遠く離れたルーヴルの空へ、重く黒い影を落としていた。

  • 144二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:29:47
  • 145二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:31:38

    >>143

    まさか実母ってわけじゃないでしょ?

  • 146神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/26(日) 22:32:11

    これをもちまして第一話『荒れ果てた「華の都」』を終了させていただきます

    長い文章量を御鑑賞くださり誠にありがとうございました


    次回明日19時から第二話『奇跡の子』もお会いできることを楽しみにしております

  • 147二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:39:35
  • 148二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:42:10

    マリア枠狙いの幼女も容赦なくNHM滑りさせるAIって奴は結構鬼畜だな

  • 149二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 22:45:35

    オツカレーッ
    気になるのお続き
    ですねえ

  • 150二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 23:44:09

    見事やな…
    しかしここからどう話を転がしていくか気になりますねえ

  • 151二次元好きの匿名さん26/04/26(日) 23:55:02

    オツカレーッ 高野あたりは大した脅威にはならなそうだけどティアマトとかモルガンとかはなかなかヤバそうなんだよね

  • 152二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 06:32:19

    俺が保守だというのか…?

  • 153二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 09:25:29

    ワシのオメガモン出してくれてありがとーッ

  • 154二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 13:25:25

    上鳴と理子ちゃん出来ぶりそうルと申します

  • 155神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:00:07

    それは、彼らが「奇跡の体質を持つ者」に出会う少し前のこと。


    ルーヴル美術館の地下、かつては貴重な美術品が保管されていたであろう無機質なコンクリートの部屋に、重苦しい沈黙が落ちていた。

    非常灯の赤い光が照らし出すのは、集まった者たちの肌に浮かび上がる、赤黒く変色した痣のような腫瘍だった。


    致死率99.9パーセント。

    感染すれば精神を破壊され、やがて異形の怪物へと成り果てる絶望の病魔、H4Q1ウイルス。ここにいる全員が、その死の刻印を体に刻まれていた。


    「……なぁ、俺たち、どうなっちまうんだろ」

    上鳴電気が、震える手で自身の首筋に浮かんだ黒い痣に触れながら、絞り出すように呟いた。いつもの明るいチャラさは影を潜め、等身大の少年の怯えがそこにはあった。

  • 156神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:03:27

    「どうなるも何も、バッドエンド確定のイベントスチルが見えてるじゃない。

     この腫瘍が全身に回れば、外を徘徊してる連中と同じ、ただのモブモンスターに成り下がる。それだけだよ」

    銀狼が空中に展開したホログラムの数値を眺めながら、感情の読めない声で言い放つ。彼女の細い腕にも、不気味な黒い脈のような線が走っていた。


    「私の体も、電子化されたデータごと浸食されてる。チートを使ってもデバフが解除できないなんて、本当に最低の蛆虫ゲー」

    「ははっ、違いねえ。

     だが、俺はこの右腕がこんなになっちまった時から、自分がまともな死に方をできるなんて思っちゃいなかったさ。それが少し早まっただけだな」

    グレゴールが、自嘲気味に笑いながら虫の腕で壁を叩いた。彼の胸元にも、ウイルスによる醜い腫瘍が蠢いている。

  • 157神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:06:14

    「あんたたち、随分と聞き分けがいいんだね。

     僕は御免だ。こんな薄汚い病で、僕の空を飛ぶ才能が失われるなんて、愚の骨頂だよ。終わるなら、もっと僕に相応しい舞台があるはずだろう」

    リーバルが苛立たしげに羽をばたつかせた。

    彼の青い羽の一部は既に黒く変色し、抜け落ちかけている。病による不条理な喪失は、誇り高き戦士にとって最も受け入れがたい屈辱だった。


    「どうせ死んじゃうならさ、最後はいっぱい壊して、いっぱい暴れようよ。体が動かなくなるまで、悪いやつらをぐちゃぐちゃにしてさ。

     ね、そうしないともったいないもん」

    天内理子が、自身の太腿にできた腫瘍を指でツンツンと突きながら無邪気に笑う。彼女の瞳には死への恐怖はなく、歪んだ暴力への渇望だけが奇妙なほど明るく輝いていた。

  • 158神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:10:06

    「お嬢ちゃん、命ってのは使い捨てるもんじゃねえ。

     ……だが、俺もこの命の使い道は自分で決める」

    永井仁清が、静かに凄みのある声で言った。

    巨岩のような彼の背中にも、無数の古い傷痕を覆い隠すように黒い腫瘍が広がっている。


    「俺は一度拾われた命だ。極道の世界から足を洗わせてくれた、あの人のために生きると決めた。

     こんな病魔に食い殺されるくらいなら、誰かを護るための盾になって死ぬ。それが俺の落とし前だ」

    仁清の言葉に、部屋の隅で腕を組んでいた伏黒恵が静かに目を開けた。


    「……同感ですね。

     俺は、自分が善人だと信じた人間を助ける。その信念がブレたまま死ぬことは許されない」

    伏黒は自身の掌を強く握りしめる。指先は既に黒く変色し始めていたが、その瞳の奥にある冷徹な責任感は決して消えてはいなかった。

  • 159神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:13:21

    「どんな窮地でも、俺が真っ先に倒れるわけにはいかない。最後まで俺の良心に従って戦います」

    伏黒の決意に呼応するように、重い金属音が響いた。聖騎士オメガモンが一歩前に出たのだ。彼を構成するデジコアもまた、未知のウイルスによって深刻な浸食を受けており、純白の装甲の一部が黒く錆びついている。


    「死の定めに恐怖はない。

     我が身が朽ち果てようとも、この命が続く限り悪しき病魔を討ち、闇に終止符を打つ。それが聖騎士たる私の、最後の使命だ」

    傍らに立つジェットジャガーも、無言のまま力強く胸を叩いた。

    機械である彼の中枢回路にも、ウイルスのエラーコードが致命的な癌細胞のように巣食っている。しかし、その瞳の光は、決して誰かを守ることを諦めてはいなかった。

  • 160神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:15:26

    重く、しかし揺るぎない覚悟が部屋を満たしていく。

    沈黙を破ったのは、立ち上がり、血のついたバットを力強く肩に担いだ春日一番だった。


    「お前ら、暗い顔してんじゃねえよ!」

    春日の大声が、冷たいコンクリートの部屋に響き渡った。


    「確かに俺たちの体には、時限爆弾みてえなのがくっついてる。

     いつ死ぬか、いつバケモノになっちまうか分からねえ。……でもよ、まだ生きてるだろ? 俺の心臓も、お前らの心臓も、ちゃんと動いてる」

    春日は自身の胸を拳で叩き、仲間たちを真っ直ぐに見渡した。

  • 161神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:18:10

    「俺はどん底を這いつくばってきた。裏切られて、何もかも失って、それでも泥水すすって生きてきたんだ。

     こんな訳の分からねえ病気に、俺たちの生き様まで奪われてたまるかよ!」

    彼の顔には、この絶望的な状況に似つかわしくない、底抜けに熱い笑みが浮かんでいた。


    「明日死ぬかもしれねえなら、今日を最高にド派手に生き抜いてやろうぜ。

     最後まで、人間として、俺たちらしくな!」

    その不器用で真っ直ぐな言葉に、上鳴がふっと息を吐いて笑った。銀狼が呆れたように肩を竦め、グレゴールがやれやれと頭を掻く。

    死という絶対の絶望を前にして、彼らの間に確かに灯った奇妙な連帯感。

    それが、彼らがこの地獄で戦い続けるための、唯一の光だった。

  • 162二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 19:18:40

    感染はもうひなた以外全員してるんスね

  • 163神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:18:49

    第二話『奇跡の子』

  • 164二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 19:24:50

    おもしれーよ
    春日はあまりに光属性で麻薬ですね

  • 165神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:25:05

    ルーヴル美術館の地下、古い石造りの通路に、突如として鋭い電子音が鳴り響いた。


    「侵入者だ。東ブロックの地下道、隠し通路のロックが外されてる」

    銀狼が空中に展開したホログラムを一瞥し、冷ややかな声を上げる。

    即座に伏黒恵が前に出て両手で影絵を作り、漆黒の玉犬を床の影から這い出させた。上鳴電気の全身からパチパチと紫電が溢れ、グレゴールも巨大な虫の右腕を構える。


    「バケモノどもの嗅覚もたいしたもんだな。

     こんな地下のネズミの抜け穴まで見つけてきやがるとは」

    グレゴールが低く呻く中、暗い通路の奥から足音が響いてきた。

  • 166神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:27:43

    タッタッ、という、ひどく軽くて小さな足音。

    身構える生存者たちの前に姿を現したのは、異形の怪物ではなく、土埃にまみれた小さな女の子だった。


    「なんだ……子供?」

    伏黒が呆然と呟き、玉犬の唸り声を抑えさせる。

    ボロボロの服を着たその少女は、大人たちが一斉に武器を向けているというのに、怯えるどころか目を丸くして彼らを見上げていた。

  • 167神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:29:10

    「わあ、ちっちゃい子だ!

     ねぇねぇ、私がお手合わせしてあげよっか?」

    天内理子が物騒な台詞と共に飛び出そうとするのを、春日一番が慌てて襟首を掴んで引き戻した。


    「バカ野郎、やめろ理子!

     おい、全員武器を下ろせ。ただのガキじゃねえか」

    春日がバットを床に置き、両手を上げて少女の前に歩み出る。永井仁清もそれに倣い、大きな体を折りたたむようにして少女の目線までしゃがみ込んだ。

  • 168神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:32:43

    「嬢ちゃん、怪我はねえか。一人でこんな地下道を歩いてきたのか?」

    仁清が極力優しく、だが生来の厳つい顔のままで問いかけると、少女は腰に手を当てて胸を張った。


    「私は大丈夫だぞ!

     それより、お前たちは誰だ? ここにみゃー姉はいないのか?」

    「みゃーねえ?」

    春日が首を傾げた。少女は辺りをキョロキョロと見回し、口を尖らせる。


    「私の自慢のお姉ちゃんだ!

     はぐれちゃったから、ずっと探してるんだぞ。こんな暗いところに隠れてるなんて、お前たち、変なやつらだな!」

    その天真爛漫な声が、死の匂いが染み付いたルーヴルの空気を一瞬にして塗り替えた。

    張り詰めていた上鳴が「なんだよ、ただの迷子かよ」と毒気を抜かれたように笑い、リーバルは「やれやれ、託児所になった覚えはないんだけどね」とため息をついて弓を下ろす。

  • 169神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:34:59

    だが、銀狼とグレゴールだけは、少女の姿を別の視点から見つめ、息を呑んでいた。


    「……おい、嘘だろ」

    グレゴールの虫の腕が微かに震える。彼は少女のむき出しの腕や足元、そして首筋を凝視していた。


    「旦那、あのガキ……」

    「ああ、分かってる」

    春日の顔からも、先ほどの穏やかな表情が消えていた。


    少女の肌には、何一つないのだ。

    この場にいる全員の体に刻まれ、彼らを死の淵へと引きずり込もうとしている赤黒い腫瘍が。あの忌まわしいH4Q1ウイルスの感染の証が、この幼い子供の肌には欠片も存在していなかった。

  • 170神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:36:13

    「ちょっと動かないで」

    銀狼が少女の前に進み出ると、空間に浮かぶキーボードを叩き、青い光の帯で彼女の全身をスキャンした。ホログラムに大量のデータが滝のように流れ落ち、やがてひとつの結果を弾き出す。


    「……信じられない。

     H4Q1ウイルスの反応、完全にゼロ。細胞への浸食も、エラーコードの蓄積も一切ない。完全な耐性持ち……こんなチート仕様のNPCが実在するなんて」

    銀狼の言葉に、その場にいた全員の間に衝撃が走った。

    致死率99.9パーセントの死の灰が降り注ぐこのパリで、丸腰のまま外を歩き回り、それでも一切ウイルスに感染していない人間がいる。


    それは、彼らが待ち望んでいた、そして存在しないと諦めかけていた「希望」そのものだった。

  • 171神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:37:22

    「お前ら、さっきからジロジロ見て失礼だぞ!

     私にはちゃんと名前があるからな!」

    少女がむすっとした顔で、堂々と名乗った。


    「私の名前は、星野ひなた! 小学校五年生だ!」

    ひなた。

    その名の通り、彼女は陽だまりのように無垢で、力強くそこにあった。

  • 172神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:38:54

    春日は震える手で顔を覆い、大きく息を吸い込んでから、ひなたに向けて人の良い笑みを向けた。


    「ひなた、か。

     俺は春日一番だ。よく生きて、ここまで辿り着いてくれたな」

    ジェットジャガーが優しく手を差し伸べると、ひなたは物怖じせずにその冷たい鉄の指を握り返した。オメガモンも静かに目を閉じ、奇跡をもたらした小さな命に敬意を表すように首を垂れる。


    死を待つだけだった生存者たちの間に、ひなたという一筋の光が差し込んだ瞬間だった。

  • 173神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:45:11

    薄暗いルーヴル美術館のドゥノン翼。

    かつて世界中の観光客で溢れかえったグランド・ギャラリーは、今や非常用電源の心許ない光に照らされるだけの静寂に包まれていた。


    壁一面に飾られた歴史的価値のある名画の数々を、星野ひなたは目を輝かせながら端から順に眺めている。その小さな背中を、春日一番と伏黒恵が少し離れた場所から見守っていた。


    「なんだか、すっげえでかい絵だな。

     おっ、こっちの絵は人が大勢倒れてて、真ん中の女の人が旗を振ってるぜ。神室町の抗争のどんちゃん騒ぎより派手じゃねえか」

    春日が腕を組み、壁を覆うほどの巨大な絵画を見上げて感心したように声を上げた。

  • 174神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:47:25

    「……あれはドラクロワの『民衆を導く自由の女神』ですよ。

     フランスの歴史を描いた最高傑作の一つです。春日先輩、少しは教養を身につけたらどうですか」

    「いやぁ、長いことムショの狭い部屋にいたもんでよ。

     こういうお高ぇアートってやつは、どうも馴染みがなくてな」

    春日は頭を掻きながら豪快に笑った。その声に気づいたひなたが、タタタッと二人の元へ駆け寄ってくる。


    「ねえねえ一番! 恵!

     この旗を持ってる女の人、なんでお洋服が破けてるんだ? お腹冷やしちゃうぞ!」

  • 175神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:48:43

    ひなたの無邪気な問いかけに、春日は「おっ、いい質問だな!」と身を乗り出した。


    「それはあれだ、ひなた。

     戦いってのは気合だ! 服が破けようが何だろうが、一番前に立ってみんなを引っ張っていくリーダーの魂ってやつを描いてるんだよ。俺もよく、喧嘩の時はスーツがビリビリになっちまってな……」


    「子供に適当なことを教えないでください。大体合ってますけど。

     ……ひなた、あれは自由を求める人々の象徴なんだ。どんなに苦しくても、前へ進む意志の強さを描いている」

    伏黒が春日の言葉を遮り、ひなたの目の高さに合わせてしゃがみ込んで静かに説明した。生真面目で無愛想な彼だが、その声のトーンは驚くほど穏やかだった。

  • 176二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 19:49:12

    ひなたはマリアと違っておしゃべりでリラックスできますね

  • 177神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:50:23

    ひなたは「ふーん、自由かあ」と感心したように頷くと、えへへと誇らしげに笑った。


    「私の自慢のみゃー姉もね、絵を描くのがすごく上手なんだぞ!

     大学でお洋服のデザイン画を描いたりしてて、とってもかっこいいんだ!」

    「へえ、ひなたのお姉ちゃんはデザイナーの卵ってわけか。そりゃすげえや。

     いつかここを出たら、俺の新しいスーツも作ってもらいてえな」

    「うん! みゃー姉に頼んでおくからな!」

    ひなたは嬉しそうに頷くと、再び別の絵画を見るために奥へと駆けていった。

  • 178神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:51:59

    その小さな足音が遠ざかるのを見届けた後、伏黒は自身の黒く変色し始めた指先をじっと見つめた。


    「……俺は、守る人間ははっきりと選ぶタチなんです。

     俺の良心に従って、自分が善人だと信じた人間だけを助ける。全員を救えるほど、世界は甘くないですから」

    伏黒の独白のような言葉に、春日はポケットに手を突っ込んだまま静かに耳を傾けていた。


    「でも、あの子供だけは……絶対に死なせちゃいけない。そう思えるんです」

    「ああ、違いないぜ」

  • 179神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 19:54:19

    「恵、お前は真面目すぎるくらい真面目だ。

     俺みたいに、誰彼構わず首を突っ込んで痛い目を見るバカとは違う。だけどな、その『誰かを守りてえ』って真っ直ぐな根っこは、俺とお前で同じはずだ」

    春日の言葉に、伏黒は少しだけ目を見張り、やがて短く鼻で笑った。


    「そうですね。

     ……あなたのその無責任なまでのお人好しは、今は頼もしく思えます」

    「へへっ、任せとけ!

     俺の背中には、龍が憑いてるんだ。この命が尽きるその瞬間まで、お前らもひなたも、俺がまとめて面倒見てやるよ」

    死を内包した身体で、二人は顔を見合わせて笑った。

    キャンバスに描かれた歴史の群像が、静かに彼らの会話を見下ろしていた。

  • 180二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 19:58:40

    おもしれーよ
    キャラが生き生きとしてますね

  • 181神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:03:26

    ルーヴル美術館の一階、かつては優雅なガラスのピラミッドの下であったナポレオン・ホールは、今や凶悪なタワーディフェンスの拠点へと変貌していた。

    大理石の床には無数の高圧電気柵が張り巡らされ、壁の裏には銀狼のエーテル編集によって現実を書き換えられた即死のギミックが仕込まれている。


    「わあ! なんだか秘密基地みたいですっごくかっこいいぞ!」

    ひなたが目をキラキラさせて、複雑に絡み合った配線を覗き込んだ。その横で、天内理子が誇らしげに胸を張る。


    「でしょー! ここは私たちが作った最高の遊び場なんだよ!

     もし外のバケモノどもがここに入ってこようとしたらね、ドカーンって爆発して、ビリビリってなって、みーんなグチャグチャのミンチになっちゃうんだもん!」

    「グチャグチャのミンチ! すごいぞ、理子は物知りだな!」

    「こらこら理子ちゃん、ひなたちゃんにそんなスプラッタな説明しなくていいから! 情操教育に悪すぎだろ!」

    上鳴電気が慌てて二人の間に割って入り、ひなたの頭をわしゃわしゃと撫でた。ひなたは「あはは、くすぐったいぞ!」と楽しそうに笑う。

  • 182神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:05:53

    「まったく、騒がしい連中だね。集中できないから少し静かにして」

    少し離れた場所で、銀狼が空中に複数のホログラムモニターを展開し、目にも留まらぬ速さで指を動かしていた。彼女の視線の先では、空間そのものがバグのように明滅し、目に見えない防御プログラムが構築されていく。


    「防衛ラインの再構築完了。

     物理トラップとエーテル・ファイアウォールの同期も問題なし。……上鳴、そこの第二ゲートのジェネレーター、MPが足りてない。チャージよろしく」

    「へいへい、わかってますよっと。俺の個性、すっかり大型のモバイルバッテリー扱いだな……」

    上鳴は苦笑いしながら、指定された配線基板に両手を押し当てた。

    彼の体から眩い紫電が放たれ、ルーヴルの防衛システムに命の火を吹き込んでいく。首筋の黒い腫瘍が微かに痛んだが、彼はそれをひなたに見せないよう、明るい顔を崩さなかった。

  • 183神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:08:59

    「おっ、上鳴、ピカピカしててかっこいいな! 雷の魔法使いみたいだぞ!」

    ひなたの無邪気な称賛に、上鳴は「だろ? 俺ってば結構頼りになるんだぜ」と鼻の下を伸ばした。


    「でも、理子の塊蒐拳のほうがかっこいいよ!

     今度ひなたにもハイタッチのやり方、教えてあげるね!」

    「本当か!? やったー!」

    「だから理子ちゃん、灘のヤバい技を小学生に教えようとするなっての!」

    上鳴の的確なツッコミに、ひなたと理子は顔を見合わせてケラケラと笑い合った。その光景を、銀狼はホログラムの向こうからチラリと盗み見る。


    「……ふん。こんな蛆虫ゲーみたいな世界で、よくあんなに笑えるね。NPCのAIにしては、随分とよくできてる」

  • 184神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:13:19

    銀狼の呆れたような、けれどどこか毒気の抜けたような呟きに、ひなたがパタパタと駆け寄ってきた。


    「銀狼もかっこいいぞ!

     空中にキーボードを出して、カタカタってやってるの、ゲームの主人公みたいだ!」


    ひなたの言葉に、銀狼のキーを叩く指が一瞬ピタリと止まった。彼女はフイッと顔を背け、いつもより少し早口で返す。


    「……当たり前でしょ。私が宇宙で一、二を争う天才ハッカーなんだから。

     あなたみたいに体力ゲージが減らないチートキャラを守るのだって、造作もないこと。これくらい、私にとってはお使いクエスト以下の難易度なんだからね」


    「そうなのか? 銀狼はすごいな! 頼りにしてるぞ!」


    ひなたが無邪気に笑いかけると、銀狼は小さく「……ふん」とだけ返し、再びモニターへと向き直った。


    しかし、その顔の口角がわずかに上がっているのを、上鳴も理子も、そしてひなたも見逃してはいなかった。


    致死の罠が張り巡らされた死の要塞。その冷たい鉄とコンクリートの中で、彼女たちの周りだけには、確かな温もりが満ちていた。

  • 185神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:18:17

    同時刻。

    ルーヴルから遠く離れたパリ東部のヴァンセンヌの森は、二つの極大の異常が激突する地獄と化していた。


    「忌々しい肉塊め。

     パリの地は我がブリテンの新たな領土。何人たりとも、この女王モルガンの上を歩くことは許さぬ」


    凍てつく吹雪の中心で、モルガンが冷徹に指を振り下ろす。

    彼女の絶対的な支配欲が形を成した無数の氷の槍が、森を埋め尽くす赤黒い肉の海へと降り注いだ。


    だが、致命的な打撃にはならない。

    かつてモルガンが己の魔術で要塞化させていた洋上都市ザイレム。空を覆い尽くす程に巨大な魔力兵装を春日たちに破壊された今、その怪物を止められる手段などある筈がない。

  • 186神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:19:34

    「AAa、AAaa、AAAAaaaaaaaaa……!

     AAAAAAAAAAAAAAAA―――――ッ!!!」


    ズブズブと、氷の槍は泥のような肉の海に飲み込まれ、瞬く間に溶かされていく。

    そして、傷ついた端から肉の海は際限なく増殖し、うごめく巨大な津波となってモルガンへと襲いかかった。


    「……ッ、小賢しい」


    防御の氷壁を展開するも、原初の母としての暴走したシステムが生み出す質量は、ただの魔力による防壁を易々と圧殺した。ミシミシと氷の城壁が悲鳴を上げて砕け散る。

  • 187神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:20:51

    「また、わたしをおいていかないで……⬛︎……⬛︎……⬛︎……」


    肉の底から響く、狂気に満ちた悲痛な女の声。

    その巨大な悲愛の波が、モルガンの華奢な体を一息に飲み込んだ。


    「我が……ブリテン……」


    冷酷なる支配者の呟きは、圧倒的な肉の渦に巻き込まれ、永遠の泥の中へと虚しく消え去った。残されたのは、ただ愛する⬛︎の温もりだけを無限に求め続ける、果てしない怪物だけだった。

  • 188二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 20:24:56

    なんだ仲間割れかぁ?
    母対決だろ

  • 189神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:25:45

    世界が巨大な絶望に飲まれようとしている一方で、ルーヴルの一角には嘘のように静かな時間が流れていた。


    事務室の跡地で見つけたスケッチブックとクレヨンを広げ、星野ひなたは床に寝転がって熱心に絵を描いていた。


    その隣では、身長百九十センチ、体重百三十キロの巨漢である永井仁清が、あぐらをかいて丸太のような指でちっちゃなクレヨンをつまみ、眉間に皺を寄せて画用紙と睨み合っていた。


    「仁清のおじさん、それってクマか? すごく強そうだぞ!」


    「いや、これはウサギのつもりなんだがな……。

     どうも俺の手は、物を壊すことしか知らねえらしい。不器用で情けねえ」

  • 190神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:29:11

    仁清が頭の薄い部分を掻きながら困ったように笑うと、壁に寄りかかっていたグレゴールが肩を揺らして吹き出した。


    「ははっ、違いねえ。

     旦那の描いたウサギ、外を歩いてるバケモノよりよっぽど凶悪なツラをしてるぜ」


    「あんたも笑ってねえで、ひなたちゃんと一緒に何か描いてやったらどうだ。俺の絵心がねえのは百も承知だ」


    仁清に促され、ひなたもパァッと顔を輝かせてグレゴールを見た。


    「そうだぞおじさん! 一緒にお絵描きしよう! 私が紙をちぎってあげるから!」


    その無邪気な誘いに、グレゴールは微かに顔をしかめ、自身の右腕を隠すように背中へ回した。巨大な昆虫の甲殻と鋭い鎌で構成された、醜悪な異形の腕。

  • 191神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:31:10

    「気持ちは嬉しいがね、俺は遠慮しておくよ。

     俺のこの腕じゃあ、クレヨンどころか紙ごと切り裂いちまうからな。お前さんたちの綺麗な絵を汚したくはないんだ」


    自嘲気味に笑うグレゴールの言葉には、深い諦めと自己嫌悪が滲んでいた。

    だが、ひなたは全く気に留める様子もなく、タタタッとグレゴールの足元まで駆け寄り、彼を見上げてニカッと笑った。


    「じゃあ、私がおじさんの腕を描いてあげるぞ!

     この腕、カブトムシみたいで強くてかっこいいからな!」


    「……は?」


    グレゴールは虚を突かれ、目を丸くした。

    これまで幾人もの人間から恐怖と嫌悪の目を向けられ、自分自身すら忌み嫌っていたこの醜い腕を、目の前の小さな少女は「かっこいい」と何の疑いもなく肯定したのだ。

  • 192神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:32:54

    「カブトムシ……」


    「そうだぞ! 悪いやつらをやっつける、正義のカブトムシだ!

     ほら、ちょっとそこ動かないでな!」


    ひなたはスケッチブックにクレヨンを走らせ始めた。

    グレゴールは少しの間呆然としていたが、やがて呆れたように、しかしひどく優しい顔で笑いを零した。


    「カブトムシか……。そりゃいい。ハエやゴキブリよりはずっとマシだな」


    「全くだ。どうやらお嬢ちゃんには、俺たちみたいな傷だらけで薄汚れた男でも、立派なヒーローに見えるらしいな」


    仁清も目を細め、巨体を揺らして温かく笑った。

    死のウイルスに冒され、いつ化け物になってもおかしくない男たち。彼らのすり減った心に、ひなたの無垢な言葉は、この上なく優しい救済となって沁み込んでいった。

  • 193神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:40:22

    ルーヴル美術館の一階、古代ギリシャの美しい彫刻が立ち並ぶ広間は、今や要塞の中のわずかな憩いの場となっていた。


    「わあ、すっごく硬いぞ!

     これ、本当の鉄なのか? ジェットジャガー、ロボットみたいでかっこいい!」


    星野ひなたが、屈み込んだジェットジャガーの銀色の装甲をペチペチと楽しそうに叩いていた。ジェットジャガーは柔らかな電子音を鳴らし、目を優しく発光させると、ひなたの頭を大きな手で優しく撫でた。

  • 194神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:41:47

    「オメガモンのマントもひらひらですごい! 騎士様みたいだぞ!」


    「誉れ高き言葉、感謝する。

     だが、我らのような異形を前にして微塵も恐れを抱かぬとは。貴行は小さくとも、誠に強く清らかな心を持つ少女だ」


    聖騎士オメガモンが、純白のマントを静かに翻し、騎士の礼をとるように深く首を垂れた。

    彼のデジコアもまたウイルスに侵され錆びついているが、ひなたに向ける視線は限りなく穏やかだった。

  • 195二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 20:42:08

    かわいーよ

  • 196神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:43:50

    「ふん。危機感がないのも愚の骨頂だよ。

     外を少し歩けば、人間を食い殺すバケモノがうようよしているっていうのにさ」


    広間の頭上、石柱の陰から皮肉な声が降ってきた。

    青き戦士リーバルが、自慢の羽を広げてふわりと床に舞い降りる。彼はぶっきらぼうに腕を組んでいたが、その手からは小さなリンゴが放物線を描いてひなたの胸元へと投げ渡された。


    「おっ、リンゴだ! ありがとう、鳥の兄ちゃん!」


    「リーバルだ。

     ……まあ、君みたいな子供が餓死でもしたら、目覚めが悪いからね。特別に僕の取り分を分けてあげただけさ」


    素直ではない物言いをしながらも、リーバルはどこか満足げに羽を整えた。面倒見の良い彼の性格は、この絶望的な世界においても変わることはなかった。

  • 197神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:44:39

    ところでオメガモンさん

    あれがツンデレなの?

  • 198神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:45:14

    うん

  • 199二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 20:46:19

    清涼剤を超えた清涼剤

  • 200神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:53:28

    リンゴをかじりながら、ひなたは嬉しそうにポケットをごそごそと探り、一枚の古びた写真を取り出した。


    「鳥の兄ちゃんたちも優しいけど、私の自慢はやっぱりみゃー姉なんだぞ! ほら、見てみて!」


    ひなたが差し出した写真には、太陽のような笑顔を浮かべるひなたと、その後ろから彼女をきつく抱きしめ、幸せそうに頬ずりをしている美しい女性の姿が写っていた。


    「これ、私のお姉ちゃんの星野みやこだ!

     いつも私のことばっかり見てて、お洋服を作ってくれたり、お菓子を焼いてくれたりして、すっごく優しいんだぞ!」

  • 201神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 20:56:14

    リーバルは少し屈み込み、その写真を覗き込んだ。


    「へえ、これが君の姉さんか。

     ……君にそっくりで、随分と君に甘そうなお人好しだね」


    「慈愛に満ちた瞳をしているな。

     貴行がこの過酷な世界でかくも健やかに笑えるのは、間違いなくこの姉君の深い庇護と愛情があったからこそだろう」


    オメガモンが深く頷き、ジェットジャガーも同意するように力強くサムズアップをして見せた。


    大人たちに褒められ、ひなたはえへへと照れくさそうに笑う。


    「うん!

     はぐれちゃったけど、みゃー姉は絶対に私を探してるはずだ。だから、ここでみゃー姉が迎えに来るのを待ってるんだぞ!」


    「まあ、僕たちがいればこの要塞の安全は保証されているようなものさ。

     君の姉さんがここへ辿り着くまで、せいぜいこの鳥籠の中で大人しくしていることだね」


    リーバルがフッと笑みをこぼし、ひなたの頭を軽く小突いた。

    窓の外では、鉛色の空がさらに暗さを増し、冷たい風が不気味な唸り声を上げ始めている。しかし、この石造りの広間の中だけは、写真の笑顔がもたらした温かな静けさに包まれていた。

  • 202神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:01:23

    温かな静けさは、鼓膜を劈くような警報音によって無残に引き裂かれた。

  • 203神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:02:05

    「嘘でしょ!?

     第一層から第三層までの防衛プログラムが一瞬でシャットダウンされた!」


    銀狼が血相を変えてホログラムのモニターを叩く。赤く明滅するエラーコードが空間を埋め尽くし、彼女の構築した強固なファイアウォールが紙切れのように食い破られていく。


    「イヒヒヒ! オレの新しい遊び場はここかぁ! いーっぱい壊してあげる!」


    モニターの向こう側から、巨大な単眼をぎらつかせたツメモンの嘲笑が響き渡った。電子の海から物理的な配線へと侵食した触手が、ルーヴルの地下中枢を狂わせていく。

  • 204神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:03:56

    「チィッ! 電力が持たねえ! 銀狼、このままじゃ……!」


    上鳴電気が必死にジェネレーターへ電撃を流し込むが、無慈悲な過負荷によって基板が爆発し、彼は大きく吹き飛ばされた。

    その直後、ルーヴルの外周を覆っていた高圧電気柵が、凄まじい衝撃と共に内側へとひしゃげた。


    「BANG! BANG! BANG!

     汚れきったこの要塞を、私の『キッチンガン』でピカピカにしてやろう!」


    狂気に満ちたハイテンションな叫び声。腕そのものが巨大な銃器と融合した武装怪人、Derek Baumだ。彼が放つ超酸性の弾丸が電気柵を溶かし、防弾ガラスのピラミッドを粉々に粉砕する。


    「おやおや、実に無様な姿ですね。

     機械は人間の奴隷であるべきですが、あなた方は機械にすら守ってもらえない哀れな肉の塊だ」


    崩れ落ちるガラスの雨の中を、冷酷な笑みを浮かべたリカルド伊藤が歩み入る。「悪魔の寝業師」の異名を持つ彼は、人間離れした膂力で残骸を跳ね除け、強引に道をこじ開けていた。

  • 205神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:05:44

    さらに、彼の背後から漂うのは、視界を奪うほどの真っ黒な霧だった。


    「どうせ……みんな死んじゃうんですから……。こんなところに隠れてても、意味ないんですけど……」


    卑屈に身を屈めた異形、内海アオバが呟く。彼女が吐き出すネガティブな言葉の塊は澱んだ霧となり、ルーヴルの美しい彫刻をたちまち黒く腐食させていく。


    「ヒヒッ!

     ボク以外のヒーローなんていらないんだよ! ボクの銃で、みんな正義の犠牲になれ!」


    歪んだ正義感を具現化させた殺人鬼、高野マサルが、自身の肉体からおぞましい音を立てて生成した無数の銃器を乱射する。弾丸が石柱を穿ち、数百年を生き抜いた美術品を無惨に破壊していく。

  • 206二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 21:08:32

    しかし凄い能力を与えられたな内海
    はい まさか言霊を操るとは思わなかった

  • 207神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:08:35

    「理子、ひなたちゃんを連れて下がれ! 伏黒、前を抑えるぞ!」


    春日一番がバットを構え、伏黒恵が即座に鵺を喚び出して牽制の雷撃を放つ。


    グレゴールと永井仁清も巨体を前に出し、ジェットジャガーとオメガモンがひなたを守るように立ち塞がった。




    だが、真の絶望は、彼らの背後に控えていた。

  • 208神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:10:47

    地響き。


    いや、それは大地が泣き叫ぶ音だった。


    墜落したザイレムの向こう、パリの空を覆い尽くすほどの巨大な黒い影。それは、墜落した洋上都市の残骸すらも飲み込み、周囲のあらゆるものを己の胎内へと取り込んで無限に膨張し続ける、赤黒い肉の海だった。


    「な……なんだ、あれは……。

     まるで、地獄の釜の底が抜けたみたいじゃねえか……!」


    春日の声が震える。

    圧倒的な質量を持った肉の山の中心に、巨大な美しい女性の顔が浮かび上がっていた。閉ざされたその瞼の奥からは、血の涙のような黒い泥がとめどなく溢れ出している。


    「また、わたしをおいていかないで……」


    世界を圧迫するような悲痛な声が、ルーヴルの空間全体を震わせた。

    それは、病魔によって完全に理性を失い、「原初の母」という女神の神性を宿すに至ったNHM、ティアマト。

  • 209神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:12:25

    「もういちど……いえ、いいえ…もうにどと……」


    「……───、─……?」


    理子に手を引かれながら、ひなたがぽつりと呟いた。

    その声はあまりに小さく、そして目の前の惨状に圧倒されている生存者たちの誰の耳にも届かなかった。


    防衛ラインは完全に崩壊し、狂気と死の軍団が人類最後の砦へと雪崩れ込む。

    生存者たちと怪物の、絶望的な総力戦の幕が切って落とされた。

  • 210神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/27(月) 21:15:39

    これをもちまして第二話『奇跡の子』を終了させていただきます

    長い文章量を御鑑賞くださり誠にありがとうございました


    次回明日20時から第三話『護るべき遺産』もお会いできることを楽しみにしております

  • 211二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 21:19:09

    ティアマトの正体ってま…まさか…

  • 212二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 21:20:15
  • 213二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 21:30:18

    この世界でも灘が残ってるのは不幸中の幸いでリラックスできますね
    いや幸いかこれ?

  • 214二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 21:48:27

    いやーっ…怖いのォ

  • 215二次元好きの匿名さん26/04/27(月) 22:19:35

    なんや一気に不穏になりそうやのォ…ですねェ…

  • 216二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 00:01:49

    保守

  • 217二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 07:26:49

    保守ゥ…なにそれ

  • 218二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 15:01:36
  • 219神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:04:00

    ルーヴル美術館の巨大な窓は、分厚い鉄板と幾重にも張り巡らされた鉄条網によって完全に塞がれ、外の光をほとんど通さない。

    非常用電源の青白い明かりだけが、壁に掛けられた数百年もの歴史を持つ名画の数々を、墓標のように冷たく照らし出していた。


    「あーあ、羨ましいなぁ」


    窓の隙間から、鉛色の空と廃墟と化したパリの街並みを覗き込んでいた天内理子が、ふと間延びした声で呟いた。


    「は? 何がだよ」


    床に座り込み、配線基板に微弱な電流を流してトラップのテストをしていた上鳴電気が、顔を上げて怪訝そうに聞き返す。

  • 220神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:05:37

    理子は窓枠に肘をつき、外を徘徊する異形の影――かつて人間だった怪物たちの姿をじっと見つめている。


    「外で暴れてる、あいつらのことだよ。

     ルールもしがらみもなくて、ただ壊したいものを壊して、噛みつきたいものに噛みついてるでしょ? すっごく楽しそうじゃん」


    「……お前なぁ。あいつら、人間の理性を失って腐り果ててるバケモノだぞ。羨ましいって、倫理観どうなってんだよ」


    上鳴が呆れたようにため息をつくが、理子は悪びれる様子もなくカラカラと笑った。

  • 221神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:08:20

    「倫理観なんて、とっくの昔にどこかに置いてきちゃった。

     ……私ね、昔は神様の生贄だったんだよ」


    「はい?」


    「本当に本当!

     なんかすっごく偉い、神様みたいな存在と同化するための器として、大事に大事に育てられてたの。私の命は私のものじゃなくて、何百年も続く伝統とか、世界を維持するためのただの部品だったんだよね」


    理子は自身の首筋に浮かぶ、ウイルスによる赤黒い腫瘍を指先でなぞりながら、ひどく淡々とした声で語った。


    上鳴は配線を弄る手を止め、絶句した。


    いつも無邪気に笑うこの少女の口から、そんな重すぎる過去が飛び出してくるとは思わなかったからだ。

  • 222神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:10:33

    「……マジか」


    「マジだよー。

     でもね、途中で変な妖怪みたいなお兄さんに鍛えられて、灘のヤバい技をいっぱい覚えたら、そういう運命とか全部どうでもよくなっちゃったの! 殴れば大体のものは壊れるって分かったからね!」


    理子は空中で掌を打ち鳴らし、無邪気な笑顔を取り戻した。だが、その瞳の奥には、長年縛られてきた「古いしがらみ」に対する冷たい虚無感が張り付いている。

  • 223二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:11:58

    天元様も驚いたと思うよ
    いやホント驚いたと思うよ 星漿体だった心優しいJCがいつの間にか「鷹」を継いでしまってるんだからね

  • 224神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:12:20

    「だからさ、正直に言うとね。

     このルーヴル美術館にある古い絵とか、歴史的な彫刻とかを守るために命を懸けるって言われても、いまいちピンとこないんだよね。

     こんな石ころや布切れ、外のバケモノに壊されたって別にいいじゃんって思っちゃう」


    理子は壁に飾られたルネサンス期の名画を一瞥し、つまらなそうに肩をすくめた。


    「伝統を守る気もないし、生贄になるのももう御免。

     だったら、なんで私はここにいて、あんなバケモノどもと戦うんだろうね?

     やっぱり、ただ暴れてスッキリしたいだけなのかなぁ」

  • 225神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:14:11

    ぽつりとこぼれ落ちた、迷子のような問いかけ。

    上鳴は少しの間黙り込み、頭の後ろで手を組んで天井を仰いだ。そして、ふっと息を吐いていつもの軽い調子で笑った。


    「なんだ、そんなことかよ。

     俺だって、歴史とか美術品の値打ちなんて全然わかんねーし、そんな大層なもんのために命なんか張れねえよ」


    「えっ、上鳴もそうなの?」


    「おう。俺なんて、ただ女の子にモテたいとか、かっこいいヒーローになりたいとか、そんなフワッとした理由で戦ってるようなもんだしな」

  • 226神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:16:20

    上鳴は立ち上がり、理子の隣に並んで窓の隙間から外を見た。


    「でもさ、戦う理由なんて、そんな重苦しいもんじゃなくていいんじゃねえの?

     ここにある古い絵を守るためじゃなくて、たとえば、今一緒にいるあのおっさんたちが死ぬのを見たくないとか、お前自身がただ暴れたいから暴れるとか。

     それでお前が誰かを助けちまうなら、お前はもう立派なヒーローだろ」


    「私が……ヒーロー?」


    「そうそう。

     昔のしがらみなんて全部ぶっ壊して、今度は自分のやりたいようにやれよ。

     お前がそのヤバい技で敵を吹っ飛ばしてくれたら、俺たちもすっげえ助かるしな」

  • 227二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:17:26

    うーっ上鳴と理子ちゃんで気ぶらせろ

    アニキおかしくなりそうだ

  • 228神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:18:58

    上鳴の底抜けに明るく、肯定的な言葉。

    理子は少し目を丸くした後、自身の両手を見つめた。かつて生贄としての運命に縛られていた細い腕は、今や鋼を砕くほどの破壊力を秘めている。


    「……そっか。別にこの絵を守るためじゃなくていいんだね」


    理子の顔から陰りが消え、獲物を見つけた肉食獣のような、けれどとても晴れやかな笑みが広がった。


    「私は私のために戦う!

      一緒にいるみんながやられちゃうのは腹が立つし、これから来るかもしれない強くて面白いバケモノを、この手でぐちゃぐちゃにぶっ壊すためにここにいるんだもん!」


    「お、おう……結論の方向性がスプラッタすぎてちょっと引くけど、まあ元気が出たならよかったぜ」

  • 229二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:20:19

    うおおおおおおおおお勃起完全
    勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる勝てる
    上鳴電気…神 お前は間違いなくヒーローなんや

  • 230神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:20:24

    上鳴が引きつった顔で苦笑いすると、理子は「ありがとう、上鳴!」と言って、彼の背中を力強く叩いた。


    「痛ぇッ! お前、力の加減ってものをだな……!」


    「あはは! ごめんごめん!

     さあ、罠の準備の続きやろっか! いーっぱいバケモノをおびき寄せて、全部ミンチにしてやるんだから!」


    死のウイルスに冒され、絶望が支配する美術館。

    それでも、少年の真っ直ぐな言葉は、生贄だった少女の心に掛けられていた古い呪縛を、確かに解き放っていた。

  • 231神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:21:28

    第三話『護るべき遺産』

  • 232二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:25:23

    いやァ ええアバン・タイトルやのォ

  • 233神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:27:20

    ルーヴルの大広間は、押し寄せる肉の津波と狂気の咆哮によって一瞬の間に地獄の底へと突き落とされた。


    「あの巨大な肉の海は、ここを容易く飲み込むぞ!

     春日、ここは我らが食い止める。貴行らは内部に侵入した敵を叩け!」


    聖騎士オメガモンが純白のマントを翻し、圧倒的な質量で迫るティアマトに向けてガルルキャノンを構えた。

    それに呼応するように、青き戦士リーバルが上昇気流に乗って舞い上がる。


    「まったく、とんだ役回りだけどね。

     あんな的のデカいバケモノ、僕のオオワシの弓で蜂の巣にしてあげるさ」


    ジェットジャガーもひなたに向けて力強くサムズアップを見せると、巨体を揺らしてオメガモンたちの後を追った。

  • 234神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:30:31

    彼ら三名が巨大な絶望を抑え込もうと大広間の外縁部へ向かった直後、内部では恐るべき侵食が始まっていた。


    「BANG! BANG! BANG! なんて酷い汚れだ!

     この薄暗い要塞も、お前たちのその腐りかけた体も、私の『キッチンガン』でピカピカに洗い流してやろう!」


    理不尽なハイテンションと共に、武装怪人Derek Baumが右腕と融合した巨大な銃口から超酸性の劇薬を乱射する。


    美術品を溶かしながら迫る死の飛沫の前に、グレゴールが気怠げに歩み出た。


    「おいおい、俺の腕が薄汚れてるのは認めるが、消毒液にしては随分と物騒じゃねえか!」


    グレゴールは巨大な昆虫の右腕を盾のように構え、劇薬の弾丸を正面から受け止めた。

  • 235神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:32:27

    ジュウウウッ、という不快な音と共に、昆虫の硬い甲殻と分厚い筋肉がドロドロに溶け落ち、骨すらも液状化していく。

    だが、グレゴールは痛みに顔をしかめながらも、自嘲気味な笑みを崩さなかった。


    「だがな、虫の生命力ってのは、あんたが思ってる以上にしぶといんだぜ」


    溶け落ちたはずの右腕の断面から、グチュグチュとおぞましい音を立てて新たな肉芽が膨れ上がり、瞬きする間に元の凶悪な昆虫の腕が再生を果たした。

    異常な自己再生能力。グレゴールが盾として機能しているその間隙を、巨漢の男が決して見逃さなかった。


    「よく止めてくれたぜ、グレゴールの旦那ッ!」


    永井仁清が巨体を揺らし、床の石畳を砕くほどの踏み込みでDerekの懐へと肉薄する。

    ステゴロの伝説と謳われた男の、丸太のような豪腕が空気を切り裂き、Derekの顔面へと叩き込まれようとした。

  • 236二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:33:08

    リーバルの存在が地味にデカくて助かりますね…本気でね

  • 237神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:34:26

    「まだまだ汚れがしつこいな!

     ならばこの『トイレットグレネード』で、悪臭の元から爆破だァ!」


    Derekは一切の怯みを見せず、左手から白い手榴弾を仁清の足元へと投げつけた。


    直後、鼓膜を破るような爆音と凄まじい衝撃波が回廊を吹き荒れる。


    仁清は咄嗟に太い両腕を交差させて防御姿勢をとったが、その巨体すらも後方へと激しく吹き飛ばされ、石柱に背中から叩きつけられた。


    「ぐはッ……!

     腐ってもバケモノか。イカれた口上とは裏腹に、隙がねえ」


    仁清が血を吐きながら立ち上がる。グレゴールも舌打ちをして再び虫の腕を構え、ハイテンションに笑い続けるDerekとの一進一退の睨み合いが続いた。

  • 238神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:37:02

    同時刻、彼らから少し離れた別の回廊。

    そこは、吐き気を催すようなネガティブな感情に支配されていた。


    「どうせ……生きてたって理不尽なことばっかりなんですから……。みんな、私に撃ち抜かれちゃえばいいんですけど……」


    卑屈に身を屈めた異形、内海アオバが、ぼそぼそと呪詛のような毒舌を吐きながらショットガンの引き金を引いた。

    放たれた凶弾の散弾が、伏黒恵と上鳴電気を引き裂こうと迫る。


    「オマエのくだらない不満に付き合う気はない」


    伏黒が冷静に印を結ぶ。

    床の影から這い出た巨大な蝦蟇が、二人の前に立ち塞がって散弾をその厚い体で受け止めた。

  • 239神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:39:36

    式神がダメージを肩代わりして霧散した直後、上鳴が蝦蟇の影から勢いよく飛び出した。


    「女の子にこんなこと言うのは趣味じゃねえけどよ、頭お花畑なのはそっちの方だぜ!」


    上鳴の全身から眩い紫電が放たれる。

    彼は限界まで電力を高めた拳を突き出し、スタンガンの要領で内海の胸元へと強烈な電撃を叩き込んだ。


    空気を焦がす紫電が内海の体を貫き、同時に伏黒が背後へと回り込んで容赦のない蹴りを彼女の死角へ打ち込む。


    完璧な連携攻撃。常人であれば、いや、通常の特異個体であっても完全に沈黙するだけの一撃だった。

  • 240二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:42:12

    しかしキツい登場だったな内海
    はい まさかのNHM側に配属されたばかりか相方が頭のおかしいネットミームだったのがなかなか苦しかった

  • 241神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:42:17

    「……痛い、ですけど。

     でも、世間の冷たさに比べたら……こんなの、全然大したことないんですけど……」


    だが、内海は黒焦げになった制服の埃を払うようにして、ゆらりと立ち上がった。

    彼女の持つキヴォトス人としての神秘、銃弾すら弾き返す異常なまでの肉体の頑丈さは、ウイルスによって変異したことでさらに悪魔的なタフさへと進化していた。


    「マジかよ、あれだけぶち込んでノーダメージか!? どんな防御力してんだよ!」


    「チッ、厄介な相手だ。上鳴、もう一度態勢を立て直すぞ!」

  • 242神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:45:02

    そして、また別所にて。


    「イヒヒヒ! セキュリティなんてガタガタだねぇ! オレが全部、狂わせてあげる!」


    ツメモンが電子の海から実体化し、無数の触手をルーヴルの配線基板へと突き立てる。


    だが、銀狼の顔には一切の焦燥はなく、むしろ冷酷なハッカーとしての笑みが浮かんでいた。


    「同じバグを二度も見逃すほど、私は三流じゃないの。……あの空飛ぶ肉の船で、あなたのアクセスパターンは全部記録済みよ」

  • 243神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:46:33

    銀狼が空中で指を弾く。


    その瞬間、ツメモンの触手が接続していた基板から、致死的な高圧電流とエーテル編集によるデータの逆流トラップが発動した。


    「ギャアアアアッ!? オ、オレのデータが……溶けるゥゥ!」


    ツメモンが悲鳴を上げ、その巨大な単眼から火花を散らして床に転げ落ちる。

  • 244神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:48:32

    しかし、安堵する暇はなかった。

    地響きを立てて、筋肉の塊のようなリカルド伊藤が、「悪魔の寝業師」の異常な膂力で大理石の柱をへし折りながら突進してきたのだ。


    「脆弱な肉の塊どもめ!

     機械に縋る哀れな虫けらたちから、私が直々に骨を砕いて差し上げましょう!」


    極限まで肥大化した肉体を持つリカルドは、傲慢な笑みを浮かべながら、無力化されたツメモンの横を通り抜け、最も近くにいた銀狼へと標的を定めた。


    「ハッカーの小娘、まずは貴様の細い首から折ってやろう!」

  • 245二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:48:42

    お見事っ!相性勝利炸裂だぁっ!

  • 246二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:50:02

    あわわ お前は人気がない方のリカルド

  • 247二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:51:28

    気に障ったら謝ります…
    でも多分エンゾウの方が強いですよね…?

  • 248神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:52:00

    剛腕が銀狼に迫った、その刹那。

    血濡れたバットが、横合いからリカルドの腕を激しく打ち据えた。


    「おっと、女の子に手ぇ上げるなんて感心しねえな、柔術の兄ちゃんよ!」


    春日一番だ。彼は地を踏みしめ、リカルドと銀狼の間に立ちはだかった。


    「邪魔をするな!

     この私を誰だと思っている。機械の奴隷に成り下がった貴様らなど、万死に値するわ!」


    リカルドは怒り狂い、強引に春日の懐へと踏み込んだ。


    ウイルスによって強化された神速の寝業。


    彼は春日のバットを持つ腕を太い腕で絡め取り、凄まじい力で関節をねじり上げる。

    ゴキリ、と春日の肩が嫌な音を立てた。

  • 249神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:53:54

    「ぐぅッ……! 痛てぇじゃねえか……!」


    「そのまま腕を引きちぎり、次は心臓を潰してやる!」


    リカルドが勝利を確信したように嗤う。

    だが、春日は苦悶に顔を歪めながらも、不敵な笑みを浮かべていた。


    「喧嘩ってのはな……関節極めただけで終わりじゃねえんだよ!」


    春日は残ったもう片方の手でリカルドの顔面を鷲掴みにし、自らの額を勢いよく叩き込んだ。

  • 250神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:55:37

    ゴガンッ、と頭蓋同士がぶつかる鈍い音。

    予想外の頭突きにリカルドの巨体が怯み、関節の拘束が僅かに緩む。


    「グハッ……! 貴様、この野蛮な泥犬が……!」


    「てめえのくだらねえプライドごと……ホームランにしてやるぜェッ!」


    自由を取り戻した春日は、痛む腕を強引に振り被り、極限まで体を捻ってバットをフルスイングした。


    空気を叩き割るような快音。

    バットの芯がリカルドの顎を完全に粉砕し、脳を激しく揺らされた悪魔の寝業師は、白目を剥いて大理石の床へと叩きつけられた。

  • 251二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:57:05

    さすがつえーよ

  • 252神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 20:58:18

    「へへっ、どんなもんだ。

     銀狼、そっちのネズミは片付いたか?」


    春日が肩で荒い息をしながら振り返った。


    「ええ、チェックメイトよ。……さて、残りのモブどもを片付け――」


    銀狼がホログラムのウィンドウを閉じようとしたその一瞬。




    破裂音と共に、銀狼の細い腹部から赤い飛沫が舞い上がった。

  • 253二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 20:58:35

    えっ

  • 254神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:00:14

    「がはッ……!?」


    「銀狼ッ!!」


    春日の悲痛な叫びが響く中、銀狼は膝から崩れ落ち、血溜まりの中に倒れ伏した。

    その先、硝煙を上げる銃口の向こう側から、子供じみた狂気を持った殺人鬼が歪な笑みを浮かべて歩み出てきた。


    「ヒーローのボクが、悪いハッカーを成敗してあげたよ! ボク以外のヒーローなんて、この世界にはいらないんだ!」

  • 255神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:03:51

    『ヒーローのボクが、悪いハッカーを成敗してあげたよ!』


    その声は、銀狼が凶弾に倒れたことを示す決定的な合図だった。

    内海はピタリと動きを止め、うつむいていた顔を微かに上げた。


    「……お仕事の、時間みたいですね……。もう、あなたたちに構ってる暇はないんですけど……」


    内海の口から、これまで以上に濃密で真っ黒な毒霧が大量に噴き出した。

    伏黒と上鳴が咄嗟に口元を覆って後退した僅かな間に、内海はそのネガティブな闇の中へと溶け込むように姿を眩ませたのだった。


    「クソッ、逃げられた! 伏黒、あいつら何かしでかす気だぞ!」


    「……ええ。嫌な予感がします。急いで春日先輩たちと合流しましょう!」


    霧が晴れ始めた回廊に、上鳴と伏黒の焦燥に満ちた足音だけが空しく響き渡った。

  • 256神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:07:28

    高野マサル。


    歪んだ正義感に支配された男は、自身の肉体から生み出した銃器を嗤いながら構え直した。

    そして彼は、罠にかかって痙攣し、データが崩壊しかけているツメモンを容赦なく踏みつけた。


    「君の力、正義のために使ってあげる。……ボクはね、パソコンだって得意なんだよ」


    マサルの指先からおぞましい管が伸び、瀕死のツメモンの触手へと強制的に接続される。


    NHM同士の悪魔的な融合。

    マサルはツメモンの残存する電子侵食能力を自身のハッキング技術と掛け合わせ、更には銀狼が仕込んでいたネットワークを利用し、凄まじい速度でひとつの「標的」へとアクセスを試みた。

  • 257神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:09:44

    外縁部でティアマトの肉の海を押し返そうとしていた、銀色の巨人。


    その中枢回路に、マサルの狂気的な演算が突き刺さる。


    「……ピ、ピガ……ガガ……!」


    ジェットジャガーの動きが唐突に硬直した。

    振り上げられていた巨大な拳が止まり、頭部から不気味な黒煙が吹き上がる。

    そして、彼を象徴していた正義の光を宿す双眸が、明滅の末に、血のような赤黒い光へと染まりきった。


    「アハハハハ! 大きなオモチャ、ボクの正義の仲間になっちゃったね!」


    マサルが狂喜の声を上げる中、ハッキングされ悪しき操り人形と化したジェットジャガーが、ゆっくりと振り返り、仲間である生存者たちへとその巨大な拳を向けた。

  • 258二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:10:33

    う…ウソやろ こんなことが…こんなことが許されてええんか

  • 259神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:13:27

    「銀狼ッ!!」


    駆けつけてきた上鳴電気の、悲痛な叫びがルーヴルに響き渡る。

    彼は激怒と共に全身から限界を超える紫電を溢れさせ、銃を構える高野マサルに向けて一直線に雷撃を放った。


    「ヒーローはね、引き際も肝心なんだよ!」


    マサルは子供のようにケラケラと笑いながら、雷撃が直撃する寸前に身を翻した。

    彼は自身の肉体から生成したワイヤーガンを天井の梁に撃ち込み、不気味なほどの身軽さで暗闇の奥へと姿を消していく。

  • 260二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:13:33

    過去一凶悪な高野で笑ってしまう

  • 261二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:15:45

    穏やかな2話から反面なかなかハードな展開になってきたっスね

  • 262神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:16:34

    「逃がすか、待ちやが───ッ!」


    上鳴が追おうと踏み出した瞬間、足元から血の匂いが鼻を突いた。彼はハッとして足を止め、血溜まりに倒れ伏す銀狼の傍らに滑り込んだ。


    「おい、銀狼! しっかりしろ! 今、血を止めるから……!」


    上鳴が震える手で彼女の腹部の傷口を押さえる。銀狼は口から血の泡を吐きながら、空中に明滅するエラーだらけのホログラムを力なく見つめていた。

  • 263神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:17:46

    「……バカね、傷口を押さえたって……私のHPゲージは、もうゼロよ。コンティニュー……できないみたい……」


    「喋るな! お前、天才ハッカーなんだろ!? 自分の体くらい、どうにか書き換えろよ!」


    上鳴の涙声に、銀狼は微かに口角を上げ、彼の頬に血塗れの細い指を伸ばした。


    「……うるさい。でも、案外……悪くない、パーティーだったわ。あとは、よろしく……ね」

  • 264二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:18:06

    う、ウソやろこんな事が…
    最初に脱落したらあかんキャラやないケーッ

  • 265二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:18:51

    防衛の要がやられた…いよいよ悲劇が加速する…

  • 266二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:19:07

    ふざけんなよボケが…

  • 267二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:20:30

    アカンやんアカンやんアカンやんアカンやん

  • 268神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:20:30

    視界の端で明滅していたHPバーが、音もなくゼロに反転した。

    私の体を構成するエーテルが、ポロポロとピクセル状に崩れ落ちていく感覚。痛覚のパラメーターは切っていたはずなのに、腹部に開いた風穴はひどく熱くて、重かった。


    退屈なパンクロードを飛び出して、果てしない冒険を探していた。

    この腐りきったパリのサバイバルは、間違いなく私がプレイしてきた中で最高難易度で、理不尽で、最悪の蛆虫ゲーだった。バグだらけのウイルスに侵され、セーブポイントもない。

    けれど、不思議とリセットボタンを押す気にはなれなかった。


    上鳴の泣き顔が、霞む視界に映る。

    私のチートでも書き換えられない、本物の涙。彼らと一緒にこの理不尽なゲームのクリアを目指す時間は、案外、本当に悪くなかった。


    システムログに『ゲームオーバー』の文字が浮かび上がる。

    いつだって私はコンティニューできた。諦めなければ死なないはずだった。

    でも、もう指が動かない。


    遺す最後のプログラムが、あいつらの逆転のフラグになることを祈りながら。

    宇宙で一番のハッカーは、静かにゲームオーバーを受け入れた。

  • 269二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:21:25

    …哀

  • 270二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:21:46
  • 271二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:22:17

    (なんか思ってた以上にダメージきて辛い……)

  • 272神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:24:19

    その悲劇を悼む暇すら、彼らには与えられない。


    マサルの狂気とツメモンの侵食によってハッキングされた銀色の巨人、ジェットジャガー。


    その巨大な両腕の装甲がグロテスクにひしゃげ、マサルの能力が転写されたかのように、巨大なガトリング砲へと変異していく。


    赤黒く染まった瞳が生存者たちを捉えた瞬間、地獄の業火が吐き出された。


    空を裂くような銃声の嵐。巨大な弾丸がルーヴルの壁を粉砕し、展示されていた古代の彫像が木っ端微塵に吹き飛んでいく。

  • 273神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:26:39

    「バカ野郎、目を覚ませデカブツ! 俺たちごとこの場所をぶっ壊す気か!」


    春日一番がバットを盾にしながら叫ぶが、狂った正義の傀儡と化したジェットジャガーにその声は届かない。


    「下がってな、春日の旦那! 鉄の弾丸だろうが、俺の肉で止めてやる!」


    永井仁清が前に飛び出し、その巨体を盾にして弾幕を正面から受け止めた。


    分厚い筋肉と骨が弾丸に抉られ、鮮血が噴き出す。だが、仁清は歯を食いしばり、一歩も後ろへは退かなかった。


    「やれやれ、この虫の腕じゃあ巨大ロボットの装甲を切り裂くのは骨が折れるぜ……だが、やるしかねえな!」


    グレゴールが昆虫の右腕を振りかぶり、仁清を盾にしながらジェットジャガーの足元へと肉薄していく。

  • 274神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:28:37

    「俺も行く! あんな巨体に暴れられたら、ルーヴルが保たない!」


    伏黒恵が玉犬と鵺を喚び出し、ジェットジャガーの死角へと回り込もうとした。

    しかし、その彼の行く手を阻むように、狂気に満ちた大声が頭上から降ってきた。


    「BANG! BANG! BANG! 新しい汚れを発見! 綺麗にして差し上げよう!」


    天井の大穴から飛び降りてきたのは、情熱と狂気が反転した武装怪人、Derek Baumだ。彼は右腕と融合した「キッチンガン」を構え、伏黒に向けて引き金を引いた。


    放たれたのは通常の弾丸ではない。対象の存在そのものを消去する、超酸性の劇薬。

  • 275神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:30:44

    伏黒を庇うように前に出た黒い玉犬が、その弾丸を浴びた瞬間、悲鳴を上げる間もなくドロドロに溶け崩れ、影の残滓すら残さずに消滅した。


    「な……ッ!?」


    「まだまだあるぞ! この『トイレットグレネード』で、悪臭の元から爆破だァ!」 


    Derek Baumが高笑いと共に投げつけた白い手榴弾。伏黒が間一髪で後方へ跳躍した瞬間、凄まじい衝撃波が巻き起こり、上空から襲いかかろうとしていた鵺の翼を根元から吹き飛ばした。


    「(……式神が一瞬で……! なんてデタラメな威力だ。このままじゃ、こいつに全滅させられる……!)」

  • 276神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:33:31

    伏黒は血を吐きながら床を転がり、荒い息を吐いた。

    前方ではジェットジャガーの銃撃を仁清とグレゴールが決死の覚悟で抑え込んでいるが、それも長くは持たない。背後では上鳴が銀狼の亡骸を抱きしめて絶望に沈んでいる。


    自分がここで倒れれば、全員が死ぬ。

    伏黒恵の瞳に、暗く冷徹な決意の光が宿った。


    「……春日先輩」


    激音の中で、伏黒は血に染まった唇を動かした。


    「あの子供を……ひなたを、頼みます」


    「恵……? お前、何をする気だ!」


    春日が嫌な予感に顔を向けるが、伏黒はもう彼らを見てはいなかった。

  • 277二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:34:07

    ふるべるのか…?

  • 278神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:38:40

    彼は血濡れた両手を前に突き出し、自身の命を捧げる、決して後戻りのできない最期の印を結ぶ。


    「布瑠部(ふるべ)――」


    狂ったように笑いながらキッチンガンを構えるDerek Baumの頭上に、巨大な影が落ちる。

    伏黒の背後から、圧倒的な呪力の奔流と共に、不気味な法陣を背負った異形の神将がその姿を現そうとしていた。


    「――由良由良(ゆらゆら)。

     八握剣(やつかのつるぎ)……異戒神将(いかいしんしょう)……魔虚羅(まこら)」

  • 279神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:40:16

    伏黒恵が調伏の儀として喚び出した異形の神将、魔虚羅。


    呼び出した伏黒恵を即座に殴り飛ばした、巨大で不気味な化け物。その姿を前にしても、狂気に染まったDerek Baumの情熱が衰えることはなかった。


    「BANG! BANG! BANG!

     なんだその薄汚い法陣は! すべて洗い流してやる!」


    彼が放つ超酸性の劇薬弾丸が、魔虚羅の強靭な肉体へと次々に着弾する。

    肉が溶け、骨が剥き出しになる凄惨な光景。

  • 280神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:42:11

    だが、魔虚羅は倒れない。

    その頭上にある八握剣の法陣が、ガコンと不気味な音を立てて回転した。


    あらゆる事象への適応。


    次の瞬間、Derekの放った必殺の手榴弾による爆発と酸の嵐を、魔虚羅は無傷のまま正面から抜け抜けた。劇薬の性質を完全に理解し、適応したのだ。


    「な、なんだと!? 私のキッチンガンが効かないなんて!」


    驚愕に目を見開くDerekの脳天へ、魔虚羅の剛腕が容赦なく振り下ろされる。


    狂気と情熱に満ちた武装怪人は、悲鳴を上げる間もなく、ただの血肉の塊となってルーヴルの床に散った。

  • 281二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:42:35

    あうっ ここでまこーら出すのかあっ

  • 282神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:45:22

    邪魔者を排除した魔虚羅は、即座にこの空間で最も強大な敵へと標的を定めた。


    暴走し、無差別に銃弾を撒き散らしているジェットジャガーだ。


    神将と巨大ロボット。


    二つの極大の力が激突し、ルーヴルの堅牢な柱が次々とへし折られ、天井が崩落し始める。

  • 283神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:47:30

    「ここはもう持たねえ!

     春日の旦那、伏黒を連れて理子ちゃんとひなたちゃんを追え!」


    永井仁清が、崩れ落ちる瓦礫を太い腕で弾き飛ばしながら叫んだ。彼の全身は先ほどの銃撃で血に染まっているが、その双眸は仁王の如き決意に満ちている。


    「ここはこの俺が食い止める!

     あの二体のバケモノの暴走がこっちに来ねえように、少しでも時間を稼いでやる!」


    「仁清、お前……! クソッ、絶対に死ぬんじゃねえぞ!」


    春日一番は血を吐いて倒れた伏黒を背負い上げ、痛む足を引きずりながら奥の通路へと駆け出した。

  • 284二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:49:14

    まこーらは究極の奥の手だからもっと最終局面で出てくるのかと思えばもう消費するのかあっ

  • 285神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:52:43

    その傍らで、グレゴールは一人、床に崩れ落ちている上鳴電気の元へ向かっていた。

    上鳴は冷たくなった銀狼の亡骸を抱きしめ、虚ろな目をしている。


    「坊主、泣いてる暇はねえぞ。これを見ろ」


    グレゴールが自身の虫の腕で指し示したのは、銀狼の腕に巻かれた端末で微かに点滅している、最期に残されたプログラムの残滓だった。


    「あの天才ハッカーが、ただ犬死にするわけがない。

     見ろ。あの怪物は銀狼のネットワークを利用してジェットジャガーをハッキングした。だが、銀狼もアンチプログラムを仕込んでたんだ。

     このプログラムにアンタの限界を超えた雷を流し込んで、あのデカブツの頭に直接ぶち込むんだ。そうすりゃ、ハッキングを上書きして再起動できるかもしれねえ」

  • 286神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:54:10

    「……上書き……」


    上鳴の瞳に、微かな光が戻る。

    彼は銀狼の冷たい手をそっと床に置き、震える足で立ち上がった。


    「ああ、やってやるよ。

     銀狼の最期の仕事、俺が必ず完成させてやる……!」

  • 287神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:57:03

    ルーヴルの別棟、薄暗い廊下。

    ひなたの手を引いて避難していた天内理子の前に、黒い霧が立ち込めた。


    「どうせ……逃げたって無駄なんですけど……。みんなここで、腐って死んじゃえばいいんですけど」


    霧の奥から、内海アオバがライフルを構えて力なく呟く。

    放たれる凶弾は理子の急所を正確に捉えている。だが、理子はひなたを背後に庇いながら、空気を滑るようにして低空へと沈み込んだ。


    弾丸すべり。

    弾丸に対し体を捻り、文字通り弾丸を滑らせて受け流す奥義。


    「そんなの、私には当たらないもん!」

  • 288二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:57:14

    アツい展開だが……勝てると言い切れないのは大丈夫か?

  • 289二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 21:58:12

    なにっここで弾丸すべり!?
    激アツを超えた激アツ展開

  • 290神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 21:59:18

    理子は一息に内海の懐へと潜り込むと、渾身の力を込めた掌底を内海の顔面へと下から打ち上げた。


    兜浸掌。

    脳を直接揺らす強烈な衝撃に、内海は「あ、頭が……お花畑に……」と呟きながら、白目を剥いて崩れ落ちた。


    「楽勝! ひなたちゃん、怪我はない?」

  • 291神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:02:10

    理子が明るく振り返った、その直後だった。


    「ヒヒッ! 悪党の仲間は、ボクが処刑してあげる!」


    天井の排気口から這い出てきた高野マサルが、ひなたに向けて銃口を構えていた。


    瞬時にマサルへと疾走する。


    灘神影流の移動術。瞬間移動とさえ表現できる程の超速が発揮される。

    しかし、僅かばかり距離が遠い。理子の位置からでは、このままでは、射線を塞ぐのには間に合わない。

  • 292神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:05:27

    「させないよ!」


    理子は躊躇なく、自らの肩と肘の関節を脱臼させた。


    脱骨術。

    激痛と共に腕のリーチを不自然に伸ばし、マサルの銃を構える腕の側面へと拳を叩き込む。


    発砲音。

    銃弾はひなたの頬を掠め、背後の壁に空しく穴を穿った。

  • 293二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:06:42

    俺はさぁTOUGHカテ歴かなり長いけど見た事ないんだよ

    ここまで脱骨術が活躍してる場面

  • 294二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:07:04

    強き者……

  • 295神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:07:33

    「痛いじゃないか! このバケモノ!」


    マサルは顔を歪め、すぐさま眼前に迫った理子の心臓へと銃口を向け直す。


    理子は外れた関節を強引にハメ直し、全身の筋肉を極限まで弛緩させた。


    超鞭打ち。

    神速の鞭と化した腕が、マサルの頭蓋を粉砕せんと迫る。

  • 296二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:11:09

    尊鷹マジで何教えてんだよえーっ

  • 297神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:13:33

    しかし。
    理子の腕は、空気を切る途中で不自然に失速した。

  • 298神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:13:58

    「あれ……? 力、が……」


    理子の口から、ドロリと黒い血が溢れ落ちる。

    内海アオバ。彼女がNHMへと変貌する過程で得ていた力が、牙を剥く。


    彼女の体内に溜め込まれていた毒素。

    それが先の格闘戦での接触と共に知らず知らずのうちに理子の体内へと浸透し、彼女の神経と筋肉を深刻に蝕んでいたのだ。


    威力を失った理子の腕が、マサルの頬を力なく叩く。

    マサルの歪な笑みが、理子の視界いっぱいに広がった。


    「ヒーローの勝ち、だよ」


    無慈悲な銃声が響く。

    放たれた凶弾は理子の胸を深々と貫き、元気な少女の体を、ただの動かぬ肉の塊として冷たい石の床へと叩き落とした。

  • 299二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:17:08

    う あ あ あ あ あ

    やはり因果には勝てぬか

  • 300神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:18:07

    無慈悲な銃声が響き、放たれた凶弾が天内理子の胸を深々と貫いた。


    意識が薄れていく。体から力が抜けていく。冷たい石の床に倒れ伏しながら、理子の心には、これで終わりなんだという不思議な納得があった。


    思っていたような、強くて面白いバケモノとの戦いじゃない。きっと、万全の状態でちゃんと戦えば絶対に負けない相手との戦いだった。あの巨大な空飛ぶ肉の船、ザイレムでの戦いに私も行きたかったという思いもある。


    でも、悔いはない。

    誰かを守るために、最後まで戦い抜いたという確かな実感があった。

  • 301神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:19:28

    けれど、何故だか。


    「ヒーローの勝ち、だよ」


    頭上から降ってきたマサルのその言葉だけは、どうしても認められなかった。

  • 302二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:19:35

    ま…まだや……鷹を継いだならまだ心臓弾丸すべりが出来る筈……(現実逃避書き文字)

  • 303神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:21:17

    毒に侵された体に、強制的に力が這い戻る。

    もう二度と立ち上がれないと思っていた身体が、執念で踏みとどまり、理子はゆっくりと上半身を起こした。


    「な……ッ!? 撃ち抜いたはずなのに!」


    眼前の怪物が動揺する声が聞こえる。

    だから、理子は血に濡れた口元で不敵に笑い、言い放ってやった。


    「灘神影流マジックよ。心臓で弾丸を滑らせて、致命傷を避ける技がある」

  • 304二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:22:19

    お見事です理子ボーやはりあなたは強いファイターだ

  • 305二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:23:01

    なにっここで尊鷹の弾丸すべり展開なのかぁっ

  • 306二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:23:06

    (鷹兄ィこれ鬼龍よりよっぽど灘を広めてないか…?)

  • 307二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:25:03

    >>306

    どうした?(師匠書き文字)

  • 308神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:26:12

    「ハッタリだ! ボクの正義の銃弾で、今度こそ挽肉になれ!」


    恐怖に顔を引きつらせたマサルが、再び銃口を理子へと向けようと動く。

    理子の体に総身退毒印を用いて体内の毒を排する暇はない。再び弾丸すべりをして凶弾を躱す余裕もない。紛れもない、絶死の窮地。


    それでも、理子の心に焦りはなく。

    彼女は祈りを捧げるように、静かに両手を組んだ。


    恐れず、怯まず、たじろがず。

    慈しみ、拝み、全身全霊で受け止める。これ、菩薩の境地なり。


    「灘神影流奥義……菩薩拳!」


    弾丸が放たれるよりも早く、理子は無音で踏み込み、両手の拳をマサルの胴体へと深く打ち込んだ。


    ドゴォォン、と重く鈍い音がルーヴルの回廊に響き渡る。

    マサルの胴体に、打ち込まれた痕がまるで菩薩の顔のように不気味に浮かび上がった。内部の臓腑を完全に破壊された怪物は、白目を剥いてその場に崩れ落ちた。

  • 309二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:27:27

    なんで菩薩拳使えるんだよえーっ!?

  • 310二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:27:41

    見事やな……

    ところでなんでこんなに理子ちゃんコラがあるの?

  • 311二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:29:03

    やるな理子ちゃん…名誉タフキャラ代表として面目躍如の活躍をしている…

  • 312二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:29:10

    あの世で鬼龍も喜んでると思うよ
    自分があれだけ拘った灘の技がこうしてちゃんと受け継がれてるんだからね

  • 313神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:30:05

    「ふう……」


    理子が短く息を吐き出した、その背後。

    先ほど兜浸掌で倒したはずの内海アオバが、ゆらりと立ち上がろうとしていた。

    キヴォトス人としての神秘を宿していた彼女は、ウイルスによって怪物と化してもなお、その異常なまでのタフさで復活せんとしていたのだ。


    「まだ……終わってないんですけど……」


    内海が虚ろな声で再び銃口を向けようとした瞬間、横合いから空気を叩き割るような豪音が響き、血濡れたバットが彼女の顔面を真横から粉砕した。


    「寝てろ、バケモノがッ!」


    春日一番だ。

    背中に気を失った伏黒恵を背負いながらも、そのスイングには鬼気迫る気迫が込められていた。

    内海は大きく吹き飛び、壁に激突して今度こそ完全に沈黙した。

  • 314二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:30:46

    春日……神
    神なんや

  • 315神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:32:04

    「一番!」


    「理子、よく持ち堪えたな! ひなた、怪我はねえか!

     ここはもう持たねえ、奥へ逃げるぞ!」


    春日と合流した理子は、痛む胸を押さえながらひなたの手を強く握り、共に崩壊しゆくルーヴルの奥へと避難を開始した。

  • 316二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:32:24

    めちゃくちゃ激アツ展開で驚いてるのが俺なんだよね
    えっこれなのにまだボス猿枠が控えてるんですか
    スウィートを超えたスウィート

  • 317神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/28(火) 22:35:51

    キリの良い所まで進行する事ができましたので、これをもちまして第三話『護るべき遺産』を中断させていただきます

    長い文章量を御鑑賞くださり誠にありがとうございました


    次回明日20時からも第三話『護るべき遺産』後半戦もお会いできることを楽しみにしております

  • 318二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:37:23

    おもしれーよ
    俺…好きだぜ

  • 319二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:39:33

    未来に託した銀狼…神
    高野も他スレでも類を見ない最凶のヒールやっててずっとハラハラしてたんだよね

  • 320二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:42:05

    しかし恐ろしい戦闘能力だったな内海
    はい なんか最後バットにやられたんですけど

  • 321二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:43:44

    オツカレーッ 緊迫感ありながらハラハラと熱いバトルを見せてくれて好きだぜ……

  • 322二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 22:48:34

    おもしれーよ
    上鳴…俺好きだぜ

  • 323二次元好きの匿名さん26/04/28(火) 23:55:20

    保守わーっ

  • 324二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 01:17:18

    まもるっ

  • 325二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 03:30:51

    元々の敵が倒れても味方側も感染によって敵滑りする可能性があるのがリラックスできませんね

  • 326二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 08:16:56

    高野が想定の数倍凶悪で

  • 327二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 08:49:00

    デビデビ本編では出てこなかった灘の技がNHMたちに一矢報いる

    もしかして要素だけ汲み取れば今回ってめちゃくちゃ激アツな話なんじゃないスか?

  • 328二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 09:28:39

    保守ーッ

  • 329二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 17:16:55

    保守わーっ

  • 330神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 19:47:12

    ごめーん ちょっと遅れるかも

  • 331神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:06:42

    ぼちぼちやルと申します

  • 332神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:08:27

    【システム・ログ再生】
    【対象:ジェットジャガー 内部メモリー領域セクター3】
    【日時:⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎/⬛︎⬛︎/⬛︎⬛︎ ⬛︎⬛︎:⬛︎⬛︎:⬛︎⬛︎】
    【記録データ:音声および視覚情報】

  • 333神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:11:08

    「……これでジェネレーター周辺のデフラグは終了。

     物理的な装甲のへこみは私の専門外だけど……まあ、エラー吐いて機能停止するよりはマシでしょ」


    薄暗いルーヴルの一室。

    銀狼が空中に展開したホログラムキーボードを忙しなく叩きながら、ジェットジャガーの足元でため息をついた。

    ジェットジャガーは感謝を伝えるように、力強くサムズアップをして見せる。

  • 334神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:14:12

    「どういたしまして。

     巨大化の時にかかる負荷が尋常じゃないから、こまめにキャッシュクリアしないと、いつかフリーズしてポンコツになるよ」


    銀狼がガムを膨らませてホログラムを閉じると、少し離れた場所でその様子を見ていた星野ひなたが、目を輝かせてオメガモンを見上げた。


    「なあなあ、騎士様!

     ジェットジャガーってすっごく強くてかっこいいけど、どうやって動いてるんだ? こんなに大きいのに、ビューンと動いちゃうんだぞ!」


    ひなたの無邪気な問いかけに、白亜の騎士は静かにマントを翻し、慈愛に満ちた声で答えた。


    「我にも、彼の構造の全てを理解できているわけではない。

     だが、伝聞によれば、この鋼鉄の躯体を動かしているのは『良心回路』と呼ばれる善なる心なのだという。自らの意志で正義を成すための心……そして、彼が見せる奇跡的な巨大化も、護るべき者を護るという強い意志が発現させたものらしい」


    「良心回路! 奇跡の巨大化! なんかすっごくヒーローみたいだぞ!」


    ひなたが両手を挙げてはしゃぐ。ジェットジャガーは照れくさそうに頭を掻くようなジェスチャーをした。

  • 335神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:15:52

    「正義の意志で巨大化ねぇ。

     システム的に言えば、質量保存の法則を完全にバグらせてるわけだけど」


    銀狼が呆れたように肩をすくめ、ジェットジャガーの装甲をコンコンとノックした。


    「ブラックボックスだらけのスパゲティコードだよ。

     質量と体積のパラメーターを、プログラムの書き換えなしで一時的に拡張してる。エーテル編集にも似てるけど、もっと直感的で出鱈目。

     ……作ったヤツの思想はよく分からないけど、まあ、最高にイカれたチート性能なのは間違いない」


    「チートってことは、すっごく強いってことだな!」

  • 336神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:19:05

    ひなたは「うんうん」と嬉しそうに頷くと、ふと何かを閃いたように顔をパッと明るくした。


    「そうだ、すっごくいいこと思いついたぞ!」


    「何? 嫌な予感しかしないんだけど」


    「あのな、騎士様もジェットジャガーも、ロボットとかデジタルなモンスターなんだろ?

     だったら、二人で『合体』すればいいんだぞ! 合体すれば今よりずっと大きくなって、もっともっと強くなれる! いいことばっかりだ!」


    ひなたの提案に、ジェットジャガーは驚いたように目を点滅させ、オメガモンも微かに肩を揺らして戸惑いを見せた。

  • 337神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:22:10

    「合体、か……。

     我もジョグレス進化という過程を経て現在の姿にあるが、彼の機械構造と我がデジコアを融合させるのは……」


    「無理ね。100パーセント不可能」


    オメガモンが真面目に考察しようとしたのを、銀狼が冷ややかな声で即答してぶった斬った。

  • 338神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:23:49

    「えーっ! なんでだ?

     銀狼なら空中のキーボードでカタカタってやって、すぐに合体させられるんじゃないのか?」


    「買い被らないで。

     私はあくまでハッカーであって、メカニックでもプログラマーでもないの」


    銀狼はひなたの視線に少しバツが悪そうに目を逸らし、再び小さなホログラムを展開して指先で弄んだ。


    「既存のシステムを書き換えたり、バグを利用してルールを曲げたりするのは得意。

     でも、ゼロから何かを生み出したり、全く規格の違う二つのシステムを融合させるような大掛かりな機構を新しく『創る』のは無理。

     私にできるのは、誰かが作った作品に手を加えて、都合よく遊ぶことだけだから」


    それは、宇宙一のハッカーを自負する彼女が抱く、クリエイターに対するある種の諦観でもあった。

  • 339二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 20:25:00

    ふうん在りし日の思い出ということか

  • 340神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:28:20

    「ゼロから何かを生み出せるヤツっていうのは、根本的に頭の作りが違うのよ。

     ……それで言えば」


    銀狼の脳裏に、先日オペラ座で交戦した、宙を浮くお絵描きの少女――城ケ崎ノアの姿がよぎった。


    「私がオペラ座で倒したあの絵の具の怪人や、ひなたがいつも自慢してる、服を作ったり絵を描いたりできるっていう『みゃー姉』とかね。

     あっちの方が、よっぽど立派なスキルツリーを持ってる」


    銀狼の口から出た意外な称賛。

    理性を失い、醜いNHMと化してもなお、ノアが強酸の海で描こうとしていたあの極彩色の絵は、恐ろしいほどに綺麗だった。

    自分には、あんな色彩を世界にぶちまけるような創造性は決して持ち得ない。


    「そうなのか?

     えへへ、やっぱりみゃー姉はすごいんだぞ!」


    ひなたが誇らしげに胸を張る。その無邪気な笑顔を見つめながら、銀狼は小さく鼻を鳴らし、ジェットジャガーの足元のパネルを閉じた。

  • 341神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:29:58

    「まあ、合体はできなくても、私がこのデカブツの防衛プログラムを最適化しておいたから安心しなさい。

     ……さて、休憩は終わり。バケモノどもの次のリスポーンに備えて、罠の確認に行くよ」


    銀狼が歩き出すと、ひなたも「おー!」と元気に後に続く。


    オメガモンとジェットジャガーは顔を見合わせ、静かに彼女たちの背中を見守った。

    創造することはできずとも、今あるものを護り、繋ぐための戦い。鋼鉄と騎士は、静かな決意と共に再び機能の出力を上げたのだった。

  • 342神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:30:19

    【システム・ログ終了】

  • 343神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:33:23

    ルーヴル美術館の巨大な展示室は、神話さながらの激闘によって原型を留めないほどに破壊され尽くしていた。


    狂気に染まった高野マサルのハッキングにより、悪しき操り人形と化した銀色の巨人、ジェットジャガー。


    ツメモンの力をも利用しマサルが歪に構築させた巨大なガトリング砲から放たれる弾幕は、文字通り嵐のように空間を制圧していた。

    だが、その圧倒的な死の暴風を前にしても、伏黒恵が命を代償に喚び出した異形の神将・魔虚羅は歩みを止めない。

  • 344神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:35:26

    無数の鉄弾が魔虚羅の強靭な肉体を抉り、ひび割れた装甲が飛散する。

    しかし、神将の頭上に浮かぶ八握剣の法陣が、不気味な音を立てて回転した。


    あらゆる事象への適応。


    直後、魔虚羅の傷ついた肉体が瞬時に再生を果たし、ガトリングの連射が魔虚羅の肌を滑るように弾かれ始めた。物理的な貫通力と衝撃そのものに、完全に適応したのだ。

    魔虚羅は弾幕の豪雨を無傷で突き抜け、その巨大な刃を横薙ぎに一閃した。


    金属が悲鳴を上げる凄まじい轟音。

    ジェットジャガーの右腕、マサルの狂気によって歪に構築されていたガトリングの砲身が、根本から真っ二つに断ち切られた。

  • 345神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:40:44

    本来であれば、これで巨人の火力は沈黙するはずだった。


    しかし、ジェットジャガーの躯体は未だ脈動する。

    銀狼、高野マサル、ツメモンの三者が干渉した回路が、誰の意図でもないバグを芽吹かせた。


    切断された右腕の断面から火花が散り、エラーコードと最適化の光が交錯する。

    マサルのハッキングによる暴走状態のまま、銀狼のプログラムが機体の生存と戦闘継続を最優先。加えてツメモンのデジタルコードが物理構造を強制的に書き換えていく。

    グンッ、と重い駆動音が響き、左腕は本来の無骨な鋼鉄の腕へと再構築され、切断された右腕の残骸は極太の砲身を持つ「大砲」へと変異を遂げた。

  • 346神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:42:03

    暴走する巨人は左腕の拳を握り込み、魔虚羅へ向けて強烈な格闘戦を仕掛ける。


    大気を揺らす拳と拳、そして剣の激突。

    ジェットジャガーは近接格闘で神将の動きを封じながら、新造された右腕の巨砲による一撃必殺のタイミングを冷酷な機械の演算で狙い続けていた。


    巨人と神将。終わりの見えない極大の死闘が、ルーヴルの地盤を揺らし続ける。

  • 347神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:44:15

    一方、ルーヴルの外縁部では、絶望的な遅滞戦闘が限界を迎えようとしていた。


    「チッ、いくら撃ち込んでもキリがない! 肉の壁が厚すぎる!」


    上空を舞う青き戦士リーバルが、焦燥に顔を歪めながらオオワシの弓を引き絞る。

    放たれたバクダン矢が巨大な肉の海――ティアマトの表面で連続して爆発を起こし、赤黒い肉片を吹き飛ばす。


    だが、抉られた傷口からは即座に新しい肉芽が湧き出し、何事もなかったかのように波打って再生してしまう。

  • 348神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:47:28

    「いかん、このままでは押し通られるぞ!」


    聖騎士オメガモンは右腕のグレイソードを振るい、迫り来る怪物の肉体を幾度も幾度も斬り裂いていた。

    圧倒的な熱量を秘めた刃は確かに怪物に傷を与えるが、ティアマトの持つ規格外の質量と増殖速度の前では、小石を海に投げ込むようなものだった。


    彼らの戦術は、かつてジェットジャガーという無類のパワーを持つ盾役がいてこそ成り立つものだった。彼が真正面から肉の海を抑え込んでいる間に、オメガモンとリーバルが両翼から火力を集中させる。

    だが、その最大の盾が内部で暴走し、戦線から離脱してしまった今、真正面からティアマトの進行を食い止める手段は存在しない。

  • 349二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 20:47:30

    やっぱヤバいッスね人類悪は

  • 350神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:51:03

    「また、わたしをおいていかないで……」


    世界を呪うような、しかし果てしなく悲しい女の泣き声が響く。

    ドクン、と巨大な心臓が波打ち、ティアマトの肉の海が、ルーヴルの防壁をミシミシと押し潰し始めた。


    「まったく、愚の骨頂だよ……! バケモノの分際で、どこまで執念深いんだ!」


    「我が力では、これ以上の足止めは不可能か……」


    リーバルが息を切らし、オメガモンが悔しげにグレイソードを握り直す。


    その時だった。

    膨張し続ける肉の山の中心、美しい女性の顔がゆっくりと虚空を仰ぎ、その巨大な口腔の奥で、全てを消滅させるほどの圧縮された赤い魔力が唸りを上げ始めたのだ。

  • 351神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:53:22

    あれを放たれれば、ルーヴルは生存者もろとも一瞬で灰燼に帰す。

    死を予感したその時、白亜の騎士がただ一人、死地へと前に出た。


    「オメガモン! 何をする気だ!」


    リーバルの叫びに、オメガモンは振り返らず、ただ静かに左腕の盾を構えた。


    「我は最後の聖騎士。

     小さき希望を繋ぐためならば、この身が闇に消えようとも本望」


    盾の表面に刻まれた勇気の紋章が激しく輝く。ブレイブシールドΩ。

  • 352神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:57:06

    次の瞬間。

    ティアマトの口腔から放たれた極太の赤い閃光が、世界を赤く染め上げた。


    凄まじい衝撃と熱量がオメガモンに殺到する。彼は一歩も退かず、ルーヴルを守る絶対の盾としてその身を捧げる。

    強靭なクロンデジゾイドの鎧が溶け、デジコアが崩壊していく中、彼は最期まで騎士の誇りを失うことなく、眩い光の中へと溶けて消え去った。

  • 353二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 20:58:57

    うあああああ(PC書き文字)

  • 354神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 20:59:53

    圧倒的な熱量と光の奔流の中で、我が身を構成するクロンデジゾイドの装甲が、そして核たるデジコアが融解していくのを感じていた。


    致死の病魔に侵され、純白であったはずの体は黒く錆びついていた。

    かつて闇に終止符を打った絶対の力は、もはや見る影もなく衰えていたかもしれない。だが、ブレイブシールドΩに刻まれた勇気の紋章だけは、最期の瞬間まで眩く輝き続けていた。


    背後には、小さくとも清らかな心を持った少女がいる。不器用ながらも希望を繋ごうとする、誇り高き戦友たちがいる。


    リーバルの悲痛な叫びが、光の向こう側から聞こえた。


    嘆くことはない。我は最後の聖騎士。

    護るべき弱き者のために、そして世界を照らす一筋の希望のために、自らが盾となり消えゆくことこそが騎士の本望。

    この身が塵となり、闇に飲まれようとも。彼らが紡ぐ明日に、私の祈りは共に在る。

  • 355神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:02:32

    その赤い閃光の余波は、美術館の反対側で繰り広げられていた暴走ジェットジャガーと魔虚羅の死闘をも、一瞬だけ停止させた。


    あまりに膨大なエネルギーの波動。

    両者が警戒のために動きを止めたそのわずかな隙を突いて、上鳴電気が決死の疾走を開始する。


    「(頼む、間に合ってくれ……! 銀狼が遺した、最後のプログラム……!)」

  • 356神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:06:28

    だが、接近する上鳴の影に反応し、魔虚羅とジェットジャガーが再び破壊の拳と剣を振り上げようとした。


    余波だけで建物を崩落させる超常の怪物たち。その間に生身の人間が飛び込めば、一瞬で肉片に変わる。


    「行かせるかよ……!」


    「行けェッ、坊主!」


    吼えたのは、グレゴールと永井仁清だった。

    グレゴールが醜悪に肥大化した昆虫の腕を突き出し、ジェットジャガーの巨大な駆動系に力任せに絡みついてその動きを強引に抑え込む。


    そして仁清は、魔虚羅が振り下ろした八握剣を、自身の分厚い胸板で正面から受け止めた。


    肉を裂き、骨を砕き、刃が仁清の背中へと深々と貫通する。口から大量の血を吐き出しながらも、仁清はその巨体を一歩も引かず、魔虚羅の腕を鷲掴みにして動きを封じた。

  • 357神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:08:13

    「仁清のおっさん! グレゴールのおっさん!」


    上鳴の悲鳴じみた叫び。だが、彼は足を止めなかった。止めてしまえば、彼らの命を懸けた足止めが無駄になる。

    上鳴はジェットジャガーの巨大な装甲に両手を叩きつけ、全身の血液が沸騰するほどの紫電を放った。


    「目ェ覚ませ、大男ォォォッ!!」


    ヒーローの魂を込めた限界突破の雷撃が、ジェットジャガーの中枢回路へと流れ込む。

    銀狼のプログラムが起動し、狂ったエラーコードを次々と上書きしていく。赤黒く染まっていたジェットジャガーの双眸が激しく明滅し、やがて、本来の優しく澄んだ青い光を取り戻した。

  • 358神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:11:51

    背中を背骨ごと貫く、巨大な刃の冷たさ。

    だが、不思議と痛みは感じなかった。ただ、ドクドクと流れ出る己の血の熱さだけが、胸の奥を激しく焦がしていた。


    生まれた直後にゴミ置き場に捨てられた。

    傷だらけで、極道の世界の泥水ばかりを啜って生きてきた。円城寺の旦那に拾われて、初めて温もりを知った時、俺は決めたんだ。この命は、誰かを護るために使うと。


    今、俺の後ろでは上鳴の坊主が、必死の覚悟でジェットジャガーを助けている。そのずっと先には、ひなたのお嬢ちゃんが震えながら待っている。


    俺の分厚い肉体は、この時のためにあったんだ。

    薄汚いバケモノになりかけていたこの体が、最後に、あいつらみたいな真っ直ぐな若い命の盾になれた。


    視界が真っ暗に染まっていく。けれど、俺の心はこれ以上ないほど晴れやかだった。

    ……旦那。俺みたいな出来損ないでも、立派な家族の盾になれましたぜ。

  • 359神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:12:38

    ジェットジャガーの暴走は解除された。

    だが、仁清は魔虚羅の剣に貫かれたまま、静かに目を閉じて動かなくなっていた。

  • 360神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:18:00

    ルーヴルの中央広間。

    避難してきた春日一番と天内理子は、崩壊した壁の向こうに広がる光景に息を呑んだ。


    オメガモンを消し飛ばし、もはや誰にも止められなくなったティアマトの肉の海が、ルーヴルの本館を押し潰そうと迫り来ていたのだ。


    「また、わたしを、おいていかないで……」


    世界を呪うような悲痛な鳴き声。春日は伏黒を静かに床に下ろし、血塗れのバットを構えた。理子も荒い息を吐きながら拳を握る。

    絶望的な戦力差。だが、最後まで抗うことだけが彼らの生き様だった。

  • 361二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 21:18:20
  • 362神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:22:29

    その時である。

    春日の背後に隠れていたひなたが、フラフラと前に歩み出たのだ。


    「おい、ひなた! 危ねえ、下がってろ!」


    春日の制止の声も耳に入らないかのように、ひなたは巨大な怪物の顔をじっと見つめていた。その瞳からは、ボロボロと大粒の涙が溢れ落ちている。


    「……みゃー、姉……?」


    震える小さな声。

    その声が空気を震わせた瞬間、ルーヴルを飲み込もうとしていた巨大な肉の海の動きが、ピタリと止まった。

  • 363二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 21:23:55

    >>359

    仁清さんが死んだあっ ……哀

    強くなれ理子ちゃん…! お前は最後のタフキャラとして生き残るんだ…!

  • 364神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:24:16

    血の涙を流していた怪物の瞳が、ゆっくりと、ひなたの小さな姿を捉える。


    「ひ……な……た……」


    地響きのような、だが確かに愛情を帯びた怪物の声。

    そのやり取りを見た春日は、背筋が凍るような戦慄を覚えた。そして気づいてしまったのだ。


    ひなたが大切に持っていた、あの写真の家族の笑顔。


    この世界を滅ぼさんとする巨大な「原初の母」は、あの子がずっと探し続けていた、最愛の姉の成れの果てであるという残酷な真実に。


    どうしてそうなったのか、と問うことに意味はない。

    ただ、そうであるという事実だけが、そこにある。

  • 365二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 21:25:41

    えっ なにっ なんだあっ

  • 366神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:30:33

    気を失っていた伏黒恵が、微かな呻き声と共に目を覚ました。


    周囲の惨状、消え去った仲間たちの気配、そして遠くでなおも暴れ狂う巨大な肉の海の圧迫感。

    伏黒は一瞬にして現在の状況を悟った。


    彼が命を賭して喚び出した魔虚羅は、凄まじい威力の銃弾を放つ武装怪人を撃破し、暴走したジェットジャガーの足止めという最大の役割を完遂した。

    これ以上、あの制御不能な最強の式神をこの場に存在させる意味はない。


    「……春日先輩。先に行ってください」


    伏黒はひび割れた声で告げ、春日の制止を振り切るように立ち上がった。


    「恵、お前……体がボロボロじゃねえか。無理すんな!」


    「俺の役目は、終わりました。

     ……先輩たちは、先へ行ってください」


    伏黒は、春日と、泣きじゃくるひなたを振り返り、静かに、だが強い意志を込めて言った。


    「ひなたを、頼みましたよ」

  • 367神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:33:12

    それが、彼の最期の言葉だった。

    伏黒恵は懐から短剣を取り出すと、言葉もなく、一切の躊躇いもなく、自らの心臓へとその刃を突き立てた。


    調伏の儀を行う者達の死亡という絶対の結末。

    遠く離れた崩壊の跡地で、雄叫びを上げていた異形の神将・魔虚羅が、調伏の儀が終わり砂のように崩れ去っていく。

  • 368神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:37:01

    自身の心臓へと突き立てた短剣の痛みよりも、魔虚羅の術式が解け、全身から呪力が霧散していく虚脱感の方が、ずっと鮮明だった。


    俺は、自分が善人だと信じた人間しか助けない。

    その傲慢なスタンスを、命が尽きるこの最期の瞬間まで貫き通せたことに、静かな納得があった。ひなたという無垢な命。そして、春日先輩たちという、馬鹿がつくほどのお人好したち。彼らのような「善人」を生かすための、これが最も合理的な選択だ。


    俺の役割は、あの巨大な式神に足止めをさせることで完全に終わった。

    呪力も尽き果て、ウイルスに侵されたこの体が、これ以上彼らの足手まといになるわけにはいかない。これ以上、仁清さんのような犠牲者を出す訳にはいかない。


    崩れ落ちる瓦礫の音。

    春日先輩の、何かを叫ぶ声が遠くで聞こえる。


    もう、前も見えない。呼吸もできない。

    だが、後悔は微塵もなかった。俺は俺の良心に従い、責任を果たした。あとは、彼らがその足で希望へと辿り着くのを信じるだけだ。

    暗闇の中へと沈みゆく意識の底で、伏黒恵は短く、安堵の息を吐いた。

  • 369二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 21:44:46

    誰かを守れてよかったのォ

  • 370神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:45:23

    「めぐみ……? おい……嘘だろ……?」


    春日は弾かれたように前へ飛び出し、血に染まった伏黒の体を抱き起こした。


    「おい! 目ェ開けろ! 何やってんだお前ェッ!」


    春日の悲痛な叫びが、崩壊したルーヴルの跡地に木霊した。

    だが、返事はない。伏黒の顔はひどく穏やかで、死のウイルスに侵された苦痛も、戦いの疲労も、そこには一切残っていなかった。ただ、己の良心に従い、責任を果たし切った男の静かな顔があった。


    「なんでだよ……なんでこんなバカな真似しやがった! ふざけんな……!」


    春日は伏黒の肩を揺さぶり、大粒の涙をぼろぼろとこぼした。

    神室町の底辺を這いずり回り、数え切れないほどの理不尽を味わってきた。仲間を失う痛みなら、もう嫌というほど知っているはずだった。


    だが、慣れることなど絶対にない。

    自分より若い、まだこれからの未来があったはずの命が冷たくなっていく。この感覚だけは、どうしても耐えられなかった。

  • 371神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:47:35

    やり場のない怒りと悲しみが、春日の心を真っ黒に塗り潰そうとする。このまま全てを投げ出して、俺もここで終わっちまいたい。そんな弱音が脳裏を過った。


    しかし。


    『ひなたを、頼みましたよ』


    伏黒の最期の言葉が、春日の耳の奥で静かに、けれど強い力を持って蘇った。


    「……バカ野郎が」

  • 372神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:49:34

    悲しみに暮れる暇は、彼らには残されていない。

    瓦礫の向こう側で、巨大な肉の海――ティアマトが、ひなたを求めて再び蠢き出していた。


    原初の母という神性すら宿した怪物へと変貌を遂げてしまった、最愛の家族。

    ひなたは瓦礫にへたり込み、ボロボロと涙をこぼして泣きじゃくっている。


    「みゃー姉……どうして……」


    だが、もはや選択肢はなかった。かつてどれほど妹を愛した優しい姉であったとしても、今の彼女は世界を飲み込む災厄の怪物へと成り果てているのだ。


    「ひなた、ごめんな。

     ……俺たちが、お前のお姉ちゃんを止める」

  • 373神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:53:51

    春日の悲痛な決意に呼応するように、銀色の巨人が大地を揺らして立ち上がった。上鳴電気の決死の雷撃によって正気を取り戻したジェットジャガーだ。


    既に限界を超えたボロボロの躯体が、ギシミシと悲鳴のような軋みを上げる。

    だがそれは、崩壊を待つ機械の軋みではなく、悪を討ち滅ぼさんとする巨人の猛き咆哮のようですらあった。


    装甲はひしゃげ、機体からは黒煙が上がっている。それでも彼は、ひなたの小さな温もりを守るため、圧倒的な質量を誇るティアマトへと真正面から殴り掛かった。

  • 374神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:56:23

    瓦礫の山と化したルーヴルの跡地で、神話さながらの巨人の死闘が繰り広げられる。


    「また、わたしを……おいていかないで……!」


    巨大な拳が肉の海を殴りつけ、膨大な質量を強引に押し返す。ジェットジャガーのパワーは確かにあの原初の怪物を正面から抑え込めるほどのものであった。


    「――――AAAaaaa、AAAAAAAAAAAAッ!!!」


    だが、それだけだ。

    無限に増殖し再生する肉の海に対し、ジェットジャガーは決定的な防御突破の手段を持たない。機体の各所からは火花と黒煙が噴き出しており、このままではいずれジリ貧となって押し潰されてしまうことは誰の目にも明らかだった。

  • 375神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 21:58:40

    「……ねえ、上鳴」


    激震が続く中、胸を撃ち抜かれ満身創痍の天内理子が、瓦礫の下から引きちぎられた太い送電線をズルズルと引っ張り出してきた。


    「私がこれを持ってあいつを殴る。

     灘の技で一番深くまで傷を作るから、上鳴はそこに全力の電撃を流し込んでよ。

     内部からなら、あの怪物にも少しの隙くらいは作れるでしょ」

  • 376二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 21:59:36

    やめろっやめてくれ理子
    お前まで命を使い切るのはやめろっ

  • 377神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:02:26

    理子の提案に、上鳴電気は顔を青ざめさせた。


    「バカ言え! お前、それを持ったまま俺の雷を浴びたら、確実に死ぬぞ!」


    「いいんだよ。あのすっごいバケモノと全力で戦えるなら、私、本望だもん」


    理子は血に濡れた口元で、笑みを浮かべた。

    それは戦いを求める鬼の笑み。そして同時に、仲間の自死を認めてしまったが故の狂気の笑み。

  • 378二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:05:11

    エンゾウとか圧倒してた時は希望の方が大きかったのになァ…

  • 379二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:05:13

    ふざけんなっ この子まだJCなのに死生観が色々終わっとるやないか!

    オラーッあの世から出てこいや鷹兄ィ――ッ

  • 380神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:06:17

    その場にいた大人たちは、思わず押し黙った。

    理子が有する灘神影流の技術は飛び抜けており、あの分厚い肉の壁を確かに貫通できるだろう。

    それしか手がないと言えるほどの、絶望的な状況下だった。


    「……ふざけんなよ」


    だが、上鳴は唇を噛み締め、はっきりと拒絶した。


    「嫌だ。俺は、お前に死んでほしくない。倒れてほしくないんだよ」


    上鳴の瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。


    「銀狼も……仁清のおっさんも……本当は、生きて一緒に笑っててほしかった。

     命を懸けるのがかっこいいなんて、嘘だ。俺は、こんなふうに誰かがいなくなることに、慣れたくなんてないんだよ!」

  • 381二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:07:00

    ヒャハハマリア枠を狙って安価投げたれおーっそれは多分安全圏になれるしオシャレやのォとかって思ってたらみゃー姉がNHMになる地獄を見せられて戦慄してるのが俺なんだよね

  • 382二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:07:45

    お見事です上鳴ボー
    やはりあなたは素晴らしいヒーローだ

  • 383神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:08:28

    少年の、あまりにも真っ直ぐで不器用な本音。

    その言葉に、静かな瓦礫の陰で、グレゴールが微かに笑い声を零した。


    「……全くだ。

     坊主の言う通り、誰にも死んでほしくなんてないさ。俺たちみたいな薄汚れた大人はともかく、お前さんたちみたいな若い命が散るのは、どうにも胃が痛くなる」


    グレゴールは理子の手から送電線を奪い取ると、自身の肥大化した昆虫の右腕にそれをぐるぐると巻き付けた。


    「傷を作る役目は俺が請け負う。

     俺のこの腕なら、引きちぎられようが丸焦げになろうがすぐに生えてくる。腕だけを切り離せば、電撃に巻き込まれる恐れもない」

  • 384神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:09:56

    グレゴールは自嘲の消えた力強い瞳で、空を舞う青き戦士を見上げた。


    「道を開けてくれるな、鳥の旦那」


    「リーバルだ。

     ……やれやれ、どいつもこいつも無茶ばかり言う。僕の比類なき援護、しかと目に焼き付けておけよ」

  • 385二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:10:31

    青臭いガキにおっさんが力を貸す展開…神
    王道中の王道なんや

  • 386二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:11:40

    参ったなァ ホントの本気で上鳴×灘理子に気ぶっちゃった

  • 387二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:13:02

    やっぱヒーローッスね雄英の生徒は

  • 388神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:14:06

    リーバルが弓を引き絞り、グレゴールが虫の腕を構えて疾走する。


    二体の巨人が激突を繰り返す、神話の如き戦場。その圧倒的な力の余波を縫うようにして、リーバルが上空から限界数のバクダン矢を一斉に放った。


    「そこだ!」


    連続する爆炎がティアマトの肉の海を激しく抉り、一瞬の間隙を作り出す。

    その爆風の中へ、グレゴールが跳躍した。彼の醜悪な虫の右腕が、送電線と共にティアマトの巨大な顔の側面へと深々と突き刺さる。


    「やれェッ、坊主!!」


    グレゴールが肉の壁に腕を残したまま後方へ飛び退いた瞬間、上鳴が両手を突き出した。


    「うおおおおおぉぉッ!!」


    上鳴の全身から放たれた限界突破の紫電が、送電線を伝い、ティアマトの体内へと直接流れ込む。

    内部から脳髄を焼き焦がす絶対的な雷撃。

  • 389神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:15:39

    「A――――! A、AAA、La、AA、……!」


    原初の母が、初めて苦悶の絶叫を上げて動きを止めた。

  • 390神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:18:53

    彼らが命を繋いで作り出したその一瞬の隙を、ジェットジャガーは決して逃さない。


    彼は、マサルとツメモンのハッキングとバグによって右腕に構築されていた巨大な砲身を構え、ティアマトの核たる顔面へと真っ直ぐに向けた。


    その時である。

    ジェットジャガーの無骨な砲身が、不意に眩い「光の欠片」を纏い始めた。

    冷たい鉄の兵器に宿るはずのない、絶対零度の冷気と、神聖なる青白い輝き。

    それはきっと、彼らを庇って光の中に消え去った白亜の聖騎士が、最期にこの世界へと託した願い。『闇との戦いに終止符を打つ者』が残した、一抹の祈り。


    そうではないのかもしれない。

    そんなことは、ないのかもしれない。

    ただ、ティアマトが有する溢れんばかりの莫大な魔力が、偶然そう見せているだけなのかもしれない。


    それでも、鋼鉄の身体に搭載された回路は、「そうであってほしい」と強く思うから。

    論理でもデータでもない。命を賭して散っていった友の魂を、共に戦った証を、自分は確かに受け継いでいるのだと、そう信じたかったから。

    彼はその聖なる光を砲身の奥深くへと継ぎ、祈りにも似た電子音と共に、限界の出力でそれを撃ち放つ。


    ――ガルルキャノン。


    音のない、しかし世界を真っ白に染め上げるほどの絶対的な輝きを持った砲撃が放たれた。

    聖騎士の誇りを宿した光の奔流は、増殖し続ける肉の海を一瞬にして凍てつかせながら一直線に薙ぎ払い、ティアマトの巨大な顔面を、そしてその悲しき原初の母の神性を、遂に完全に貫き通した。

  • 391二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:19:27

    うおおおおおおおおっっ

  • 392神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:24:55

    衝撃波がパリの空を薙ぎ払う。

    ドクン、と。巨大な心臓が最後に一度だけ脈打ち、肉の海が急速に崩壊を始めた。

    崩れゆく泥の海の中で、ティアマトの瞳が最期にひなたを捉える。


    「ひ……な……た……」


    それは呪いではなく、ただ妹の幸せだけを祈る願い。星野みやこという一人の人間の、愛に満ちた最期の残響。

    肉の海は灰となって消え去り、瓦礫の山に重い静寂が訪れた。

  • 393二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:25:03

    激アツを超えた激アツ

  • 394神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:30:58

    冷たい雨が上がり、雲の隙間から朝日が差し込み始めていた。


    崩壊したルーヴル美術館の跡地に立つのは、春日一番、グレゴール、上鳴電気、リーバル、ジェットジャガー、天内理子。


    そして、涙を枯らし、虚ろな瞳で空を見つめるひなた。


    多くの仲間を失い、彼らの身体もまた、死闘によって限界を迎えていた。

  • 395神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:32:33

    春日は重い足取りでひなたの前に歩み寄り、彼女と同じ目線になるようにしゃがみ込んだ。


    「ひなた。よく聞いてくれ。

     実は、俺たちもウイルスに感染しているんだ」


    春日は、自身の首筋に浮かび上がる、赤黒く変色した腫瘍を指差した。

    それを見たひなたの瞳が、恐怖と悲しみで大きく見開かれる。


    「一番、それ……。嘘だろ、みんなも……みゃー姉みたいに、バケモノになっちゃうのか……?」

  • 396神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:38:49

    震える声で問いかけるひなたの前に、上鳴が力なく歩み寄り、自身の腕に広がる腫瘍を見せた。


    「悪いな、ひなたちゃん。俺たち、最初から長くない命だったんだ。

     銀狼や仁清のおっちゃんが命懸けで守ってくれたけど……俺も、いつあっちにいくか分かんねえ」


    「そんなの……嫌だぞ! みんな、いなくならないでくれ!」

  • 397二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:41:08

    …(哀)

  • 398神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:41:46

    ひなたが泣き叫びそうになるのを、グレゴールが昆虫のように変異した巨大な右腕で、不器用に、けれど優しく制した。


    「泣かないでくれ、お嬢ちゃん。

     俺はこの醜い腕を見た時から、自分がまともな死に方をできるなんて思っちゃいなかった。

     ……だがね、お前さんみたいな眩しい光を護って死‌ねるなら、俺の人生も捨てたもんじゃないって、今はそう思えるんだ」


    「フン。僕の空を飛ぶ比類なき才能が、こんな薄汚い病魔に奪われるなんて全くもって愚の骨頂だけどね」


    リーバルが泥に塗れた翼を広げ、皮肉げに鼻を鳴らす。だが、その声はひどく穏やかだった。


    「だけど、僕たちがいなくなって君が一人で野垂れ死ぬなんて、それこそ目覚めが悪い。

     君を最高に安全な場所へ送り届けるくらいは、僕の最後の仕事として付き合ってあげるよ」

  • 399二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:42:40

    リーバル……神

  • 400二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:42:56

    みんなかっけーよ

  • 401神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:43:32

    ジェットジャガーも静かに柔らかな電子音を鳴らし、ひなたの頭を大きな鉄の手で撫でながら、力強くサムズアップをして見せた。


    死の淵にある彼らの、一切の迷いのない瞳。ひなたは溢れそうになる涙を必死に堪えた。


    「俺たちは、もう長くない。いつ死ぬか、いつ理性を失うか分からない体だ。

     ……それでも、俺たちはお前という奇跡に出会えた」


    春日は、ひなたの小さな手を両手でしっかりと包み込んだ。

  • 402二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:44:15

    いや…滅茶苦茶おもしれーよ
    ワシバトロワスレの中でこのデビデビやりますが1番好きかもしれないのん

  • 403二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:46:34

    悲哀と希望と儚さを感じますね…

  • 404神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:46:51

    「お前はウイルスに感染しない。お前が生きている限り、この世界にはまだ希望があるんだ。

     だから、俺たちは決めた」


    ルーヴルで散っていった仲間たちの思い。そして、バケモノになりながらも妹を愛し抜いた一人の姉の思い。その全てを背負い、春日は力強く微笑んだ。


    「俺たちの命が尽きる前に、お前を安全な場所へ送り届ける」


    「……南へ向かおう。目指すはキリスト教の聖地、バチカン市国だ」


    「バチカン……」


    「ああ。あそこなら、きっとお前と同じ奇跡を持った、生き残りの連中がいるはずだ。

     もしそこに居なかったとしても、この広い世界のどこかにある希望の場所を探し出して、俺たちが必ず連れてってやる」


    ひなたは、涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げ、春日の、そして傷だらけの仲間たちの顔を一人一人見つめた。

  • 405神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:50:00

    「ひなたは、どうしたい?」


    理子が、そんな風に問う。

    それは突き放すようであり、しかし寄り添う様な言葉。


    きっと。

    何度も死ぬ筈だったところを助けられた、という点で。

    理子とひなたは同じところにいる。


    だから、隣に座るように、彼女は目を合わせた。

    どこか淋しそうに、微笑んで。

  • 406二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:51:20

    >>405

    原作を踏まえた演出が粋すぎルと申します

  • 407神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:52:08

    彼女の小さな胸に渦巻くのは、悲しみだけではない。

    彼らが命を懸けて繋いでくれたものの重さが、確かな熱となって宿っている。


    ひなたは一度、目を閉じて。


    そして、目を開ける。


    「……うん。私も行く」


    ひなたは小さな拳をきつく握りしめ、ゆっくりと、力強く頷いた。


    「みゃー姉や……銀狼や、伏黒や、オメガモンや、仁清のおじさんたちが守ってくれた私だもん。

     泣いてばっかりじゃ、みんなに怒られちゃうからな!」


    その健気で力強い宣言に、春日たちは満身創痍の顔を見合わせ、満足そうに笑い合った。

  • 408神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:53:57

    彼らは歩き出す。
    かつて人類の歴史を刻んだルーヴルの瓦礫の中から、生きる意味という名の遺産を拾い上げ、彼らは南へと向かう。
    死の運命を背負った者たちと、たった一人の奇跡の少女の、果てしない希望の旅が今、始まった。



    『Devils×Devil』(完)

  • 409二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:55:34

    名スレを超えた名スレ
    君に勲章を与えたいよ

  • 410二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 22:56:57

    お…終わったんスね…感無量っス

  • 411神と獣の中間物◆L5nc.deGwY26/04/29(水) 22:57:44

    本日をもちまして「『Devils×Devil』をやります」を終了させて頂きます

    4日間の進行にお付き合いくださり誠にありがとうございました


    何か機会があれば次回もお会いできることを楽しみにしております

  • 412二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 23:00:22

    見事やな…

  • 413二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 23:02:52

    希望を守り抜いた生存者達に勲章を与えたいよ

  • 414二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 23:03:24

    キミ ゴッドスレと認めるネ

  • 415二次元好きの匿名さん26/04/29(水) 23:04:16

    >>411

    滅茶苦茶おもしれーよ

    中間物…あなたは神だ

スレッドは4/30 09:04頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。