本日より連続で『神功皇后論』発売記念・小林よしのりインタビューを掲載します!
インタビュアーは公論サポーターのにしやんさん。
インタビューは4月11日、『神功皇后論』発売日に収録されました。
作者自身が語る『神功皇后論』、ぜひじっくりお読みください!
ー今日は「神功皇后論」の発売日ですね。おめでとうございます!
まず一週間前に見本を送っていただきました。箱を開けた時にこの表紙を見て、思わず「うわぁ、凄い!」て声が出ましたね。この神功皇后と武内宿禰(たけのうちすくね)の鬼気迫る表情と姿。まさに温度を感じる、エネルギーがほとばしる凄い表紙ですね。
小林「神功皇后の顔に、女性だけど強い決意みたいなものが漲るようにしなきゃいけない。隣に仕える武内宿禰の出で立ちにもね。
神功皇后は日本初の紙幣の肖像にまでなった人だけど、武内宿禰もお札になっていた。まあ、神功皇后のお札の顔は西洋画みたいで外国人みたいだけれども(笑)〈※1〉
お札にまでなった人だけど、でも今はもう誰も全く知らないという状態になってしまっているんだ。
自称保守派だって、ネトウヨだって全く知らない。
「神功皇后を題材に漫画を描く」と言ったら、普通は尊皇派とか、皇室に興味がある人、あるいはネトウヨみたいに必死で「愛国」を気取っている奴らも「へぇー!」と思って、興味を持つはずなんだよね。すごい冒険的で、挑戦的なことに取り組んでるなって感覚になるはずなんだけど、もう皆、神功皇后のことを全く知らないから、どう興味を持ってもらうのかが大変だというのはある。
だからこそ描きたい、という思いがあったわけだけれどもね。」
ー目次の後ろにうっすら描かれてる絵の秘密も、トッキーさんがブログ(https://yoshinori-kobayashi.com/blog/46698)に書かれていましたが、こういうところも凄く凝ってますね。〈※2〉
小林「みなぼんにキャラクター表も作ってもらったしね。」
ーこれはすごく分かりやすくていいですね。ひと目で主要人物が分かります。
小林「描く時も、キャラクターを描き分けないといけない。コンテとか書く時に、いちいち以前に描いたデザインを探さなきゃいけないから、キャラクター表があると凄く助かる。これからも順次作って欲しいくらい!」
ー私、神功皇后を読み始めて、まだ途中くらいの段階で、すごく不思議な感覚に襲われたんですよ。神功皇后の強さだったり勇ましさだったり、そういうのが活き活きと描かれているのを見て、なんだか赦されたような、救われたような、励まされたような気持ちになったんです。
それはどうしてなのかと考えた時に、多分これが遠い外国の話ではなく、日本の話であって、昔の日本の女性がこんなに凄かったんだっていうのを知って、ちょっと大げさかもしれないですけど、先生の作品を通して、時空を超えて神功皇后からメッセージを受け取ったような感覚になったんですよ。
そしてそれを、男性である先生が描いたという事が凄いなって。
小林「それは嬉しいよね。そういう風に言ってくれたらありがたい。
この前対談した東京新聞の望月衣塑子さんも、「フェミニズムの感覚を、男の人が言ってくれることはすごくありがたい」と言ってたからね。
フェミニズムという思想やイデオロギーが先にあるのではなくて、古代史を勉強していたら、今までに持っていた女性に対する感覚が全然違ってくるんだよ」
(つづく)
〈※1〉紙幣の神功皇后肖像を描いたのは、明治天皇の御真影や西郷隆盛の肖像画も手掛けたイタリア人銅版画家、エドアルド・キヨッソーネ。そのため最初の1円札はいかにも西洋婦人風だが、その後に出た5円券、10円券では印刷局の女性職員をモデルに、やや日本人風に合わせようとしたという。
〈※2〉目次ページに使用されている図版は明治12年(1879)に出版された月岡芳年作の浮世絵『大日本史略図会』の一作で、表題には「第十五代 神功皇后」とある。皇后を「代数」で表記することはないので、これは「第十五代天皇」という意味である。
思想やイデオロギーではなく、古代史を勉強していたら、自然と感覚として出来てきたフェミニズム!
早くも、未だ誰も語ったことのない、新たな視点が登場しました!
明日もお楽しみに!!