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出発前

今回の記事は妻が書いております。
沖縄旅行出発前日と当日の知華の様子を私の記憶としてここに残しておきます。


研修旅行の前は、学校の期末テストがあったため、知華の予定はみっちりでした。 お友達と映画館に出かけ、麻辣湯を食べに行き、我が家でお泊まり会。夜中までお菓子作り( TOP画像 )。翌日は、研修旅行に向けて2ヶ月も悩んで選んだネイル、旅行前日は美容院でカラーとカットと、とても忙しくしていた一方、荷造りは全くできていませんでした。出発前日だというのに、
ママ、何入れたらいい?手伝ってー!
ママ、荷物いっぱいで入らない〜!
ママ、お菓子まだ買ってない!茎わかめ買わなきゃ!
ママ、お友達パーカー持っていくらしい、沖縄まだ寒いかな…
と、いつも通りの知華でした。

予め伊丹空港近くのホテルを予約していたので、慌ただしく荷造りを終えて、空港へ向かう途中お買い物へ。知華が気に入ったトップス、キャップ帽、パーカーを購入。
「ママも似合ってるよ!それ白も黒も可愛い!
ママ、お揃いにしよっ!そしたら知華も両方の色着れるじゃん!」

お菓子を買い、お薬や備品を揃え、一緒にクレープを食べたりしながら久々のお買い物を済ませてホテルへ。

車内では、
「沖縄から帰ってきたら、インドネシアだね。パパに会えるね。」
「17日伊丹に戻ったらそのまま、ばあばのお家に行こうね?いちご狩りもいく?」
「ねぇママ、知華ね、春休みは久しぶりに家族四人でディズニー行きたいな。パパは4月には戻るよね?」
っと沖縄後の予定を話しながら、ホテルに向かいました。

ホテルは大浴場付き。
一緒にお風呂を済ませ脱衣所で二人並んで髪を乾かしていると、知華がおもむろに鏡越しに、
「知華ね、自分の顔好きだよ。鼻ぺちゃ以外はママに似てるよね!」
「ほんと最近よく似てきたよね〜」
なんて会話をしながら部屋に戻り、買ったばかりのお洋服と帽子、パーカーそれぞれを試着しては
「似合う?似合うよね!この帽子」
「パーカー大きかったかな?大きめでも可愛いかな」
と明日のコーディネートをチェック。
まるで遠足前の小学生の様なはしゃぎ方で研修旅行を楽しみにしている様子でした。

その日は、あえて一つのベッドに二人、知華と並んで眠りました。


3月14日土曜日、出発日の朝いつもにも増して入念におしゃれをしていました。(もしかすると今日のホワイトデー、何か期待しているのかな? )と心の中で思っていました。

結局いつも通り、時間ギリギリに集合場所まで送り届けると、すでにたくさんの生徒さんが見えました。

私は、いつも通り
『ともちゃん、ハグは?』と聞きましたが、
「No, thank you, mom!」っと。。。仕方なく
『気をつけて行ってきてね!』 と声をかけ
「はーい」と(今日は、ハグできなかったな。)と思いながら、小走りで集合場所までかけて行く知華を笑顔で見送りました。友達とつまらないことで喧嘩しないかな。忘れ物ないかな。楽しんでおいでねっ、と。

当たり前のように元気に帰ってくると思っていました。
まさか、これが最後の会話になるなんて。
あの後ろ姿が最後の姿だなんて。


どうにかしてあの時に、時を戻せないだろうか。

ボートは無理に乗らなくてもいいのよって
美ら海水族館だけ参加しなさいっと言っておけばよかった。
ボートってどんなの?って聞けばよかった。
ハグしてあげていれば、守れたかもしれない。
最近忙しくてゆっくり話を聞いてあげられていなかったから寂しかったかな...
あの時きついこと言っちゃった。 怒ってるかな。
ともちゃん、ごめんね、ごめんねっ、守れなくてごめんね
何度叫んでも、泣いても、もう声も届かない、届けてあげられない。


ランドセルに残されていた知華からの手紙

小学6年生の5月から通った実家近くの公立小学校の頃は、慣れない日本での学校生活、英語から日本語環境への変化、それに加えて受験勉強と知華にとってはとても大変な年だったと思います。

今思えば、知華に対して過干渉な日々だったかもしれません。母としての焦りもあり不要な言葉で追い詰めてしまっていた事もありました。研修旅行前も同様、大学受験に向けてプレッシャーをかけてしまっていたと、亡くなってから後悔ばかりの日々でした。

 そんな日々を過ごしていた21日、斎場に展示する遺品を探していたところ、ランドセルの中からまだあまり使っていない自由帳が一冊見つかりました。何も書いていないページが続いた真ん中辺りに娘が書いたと思われる私達に宛てた手紙が見つかりました。おそらく6年生の1月、同志社国際中学の合格を手にしたプチ反抗期の頃に書かれたものでした。主人も私も初めて読む、小6の知華からのお手紙でした。

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自由帳に書かれていた小6の時の手紙

To my Parents

It’s been 12 years from when I was a baby. Last year because of Corona virus, I came back to Japan alone, and I think you were very worried about me.Thank you for bringing me to Indonesia. I really wanted to stay in Japan but , now I feel so good that I was able to go to Indonesia.
This year I suddenly told mom that I want to go to the Japanese school.That time thank you for letting me go.
Mom? Thank you for helping me when I was getting bullied. I was saved by you. I’m sorry getting angry easy to you mom. But recently I can't be polite. Sorry.
Dad? Thank you for caring about me when I was alone on Christmas eve…Also thank you for buying chocolates for me. I love it.
Dad? Mom? Once my school life in Kyoto will start, I will do my best on my studies.I’ll also make many friends! But if I will have some trouble please help me. Thank you ! Love you!

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知華に許されたような気持ちになると同時に、私も夫も涙が止まりませんでした。

ずっと日本に住みたいって言っていたよね、
安全で美味しいものがたくさんある夢のような国、日本。
インドネシアに住んでいた頃、知華の将来の夢は日本に住む事だったよね。
ママも、イライラを受け止めてあげられなかったこともあったのに申し訳ないって思ってくれてたなんて…ママこそきついこと言ったりしてごめんね。
いつもいつも目標にむかって頑張っていたね。偉かったね。

守ってね、ってお願いされていたのに…守ってあげられなかった。
ごめんね、知華、ごめんね、ごめんね。




ご支援くださる皆さまへ:

主人が最初に書いたnoteの目的の一つ、
 ・知華のことを正しく伝えること
今まで皆様が残してくださった数多くの温かいコメントや発信を拝見し、こんなにもたくさんの方に悼まれ、知華は今、皆様の優しさに包まれているように感じます。

辺野古漁港は那覇からもかなりの時間がかかるのに、多くの方が献花に向かってくださっている事、また発信に対する心無いコメントからも守ってくださっている事、辺野古事故を風化させないと発信を続けてくださる方々、事故について一緒に心を痛め、積極的に議論してくださる議員の方々、情報提供くださる方々、noteでご支援くださった方々、個別での返信ができておりませんが、皆様、本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。

知華が残した宿題はとても難しく、まだまだ取り組まなければなりませんが、四十九日法要が終わるまでは、少し穏やかに過ごしたいと思います。

知華の御霊が安らかに成仏できますように、お祈りくだされば幸いです。

知華の母より

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