小学校/小学校関連情報

「学校どうだった?」と子どもに聞いてはいけないワケ

子どもの小学校生活は、親にとっては謎だらけ。学校は楽しいのかな、お友達はできたかな、学校で何して遊んでいるのかな、と気になるけれど、子どもに聞いてみても、たいした答えが返ってこない……。もしかして、「きょう学校どうだった?」と子どもに聞いていませんか?

福田 由紀子

福田 由紀子

メンタルケア・子育て ガイド

臨床心理士

女性支援を専門とするカウンセラー。臨床心理士、公認心理師、認定フェミニストカウンセラー。女性相談、DV相談に長年従事。女性のエンパワーメント(力を取り戻す/力をつける)支援をライフワークとしている。

小学校に入ると、子どもの普段の学校生活を知る機会は参観日くらいしかなくなります。学校は楽しいのかな、お友達はできたかな、誰とどんなことをして遊んでいるのかな、と気になるけれど、子どもに聞いてみても、たいした答えが返ってこない。そんなことはありませんか。
 

「きょう学校どうだった?」と聞いていませんか?

学校どうだった?と聞いてはいけない理由

学校での様子が知りたいのに……。


学校でどんなことがあったのか、どんなことでもいいから話してほしい。そんな気持ちから発する「きょう学校どうだった?」ですが、こんな答えが返ってきているのではないでしょうか。

「普通だよ」
「別になにも」

親は思います。そんなことはないはず。でも、子どもは、こんなふうに思っているのかもしれません。

「普通だよ(授業と休み時間と給食があったよ)」
「別になにも(変わったことはなかったよ。校舎も校庭も)」

そう。「学校どうだった?」というのは、子どもにとっては何を聞かれているのか、何を答えればいいのかよくわからない「範囲が広すぎる質問」なのです。「最近、どうよ?」という質問に近いかもしれません。「最近、どう?」と聞かれても、体調のことを聞かれているのか、仕事のことを聞かれているのか、趣味のことなのか、はたまた家族関係なのか、わかりませんよね。

「きょう学校どうだった?」「別に」というのは、「最近どう?」「まあまあかな」というやりとりと同じようなものなのです。

「忘れた」という答えが返ってきて「え、今日のことをもう忘れたの? そんなはずないでしょ!」と思うこともあるかもしれません。でもこれは、記憶障害などではなく「答えるのが面倒くさい」であることが多いようです。新しいことを日々習う学校。子ども同士の関係性も日々めまぐるしく変化しています。その中から、親が喜びそうな話題を見つけて、話して“あげる”のは、面倒くさいものなのです。

 

質問を使い分ける

「学校どうだった?」と直球するのではなく、質問をうまく使って会話のはずむ食卓に

質問をうまく使って、会話のはずむ食卓に


ではここで、子どもがもっと話したくなる「質問の仕方」をマスターしましょう。 私たちカウンセラーは、YesかNoで答えられる「クローズド・クエスチョン」と、答えを限定しない「オープン・クエスチョン」の、2つの質問を使いながら、相手の話を引き出していきます。

「きょう学校楽しかった?」は、クローズド・クエスチョン、
「きょう学校どうだった?」は、オープン・クエスチョン。

クローズド・クエスチョン(CQ)は、答えやすく、短時間で多くの情報を得ることができます。しかし、話が広がらず、会話がすぐに終わってしまうのが難点です。「学校楽しかった?」「楽しかったよ」「給食おいしかった?」「おいしかったよ」という感じですね。

一方、オープン・クエスチョン(OQ)は、うまく使うと、話題が展開していき、盛り上がります。しかし、範囲が広すぎると答えにくくなるので、場面を限定して、

「給食おいしかった?(CQ)」
「おいしかったよ」
「何がいちばんおいしかった?(OQ)」
「ハンバーグかなあ」
「おうちのハンバーグと違った?(CQ)」
「違ったよ」
「どんなふうに違った?(OQ)」

というふうに、クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンを組み合わせると、色々な話が聞けるようになるでしょう。

 

気持ちに焦点を当てる

子どもの話を聞く時、その時どんな気持ちになったのかを聞くことを心がけましょう。「その時、どう思った?」とか「それを見て、どう感じた?」とか。そして、その気持ちをそのまま受け止めましょう。「楽しかったんだね!」とか「それは悲しいね……」とか。大げさなくらいでいいと思います。子どもが「気持ちをわかってくれた」と感じることができれば、色々話してくれるようになるでしょう。

最も大切なのは、子どもの気持ちを「否定しない」ことです。たとえばお友達とケンカした時などに「殴ってやろうかと思った!」といったことが出てくることもあるかもしれません。その時に「そんなふうに思っちゃダメ!」などと返してしまうと、子どもは自分の気持ちを否定されたと感じて、話してくれなくなります。

「殴りたいほど腹が立ったんだね」と、気持ちは気持ちとして受け止めることが大切です。「殴ってやりたいくらい腹が立つ」のは、誰にでもあることで、その気持ち自体は良くも悪くもないからです。問題になるのは「行動」です。行動と気持ちは分けて考えるようにしましょう。「でも殴らなかったんだよね。どうして?」と、また気持ちを聞いてみると、子どもが日々考えていることが見えてくるかもしれません。

 

質問が与えるプレッシャーに注意する

親が何気なく投げかける質問の中に、子どもが「親の期待」を感じ取ってしまうことがあります。たとえば、「お友達できた?」とか「クラスの人たちと仲良くできてる?」といった質問に、「お友達はいなきゃいけない」とか「クラスの全員と仲良くしなければならない」というプレッシャーを感じてしまう子どももいます。お友達づくりに悩んでいる時期ならなおさらです。

また「学校楽しかった?」という質問も「学校は楽しいもの」とか「学校が楽しかったと言えば、親は喜ぶ」というインプットになることがあります。

学校のことを話すのを嫌がるようであれば、「きょう一番楽しかったことと、一番つまらなかったことを教えて?」という質問に変えてもいいですね。せっかくですから、親も一緒に、自分の1日を振り返って、その時の気持ちを交えながら子どもに話してみましょう。親の話し方がお手本になり、話すことのハードルが下がってくることでしょう。


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