400年の伝統ある大学×創業8年の宇宙企業が提携 社会課題解決へ

日比野容子
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 龍谷大学(本部・京都市)は、超小型衛星を手がける宇宙スタートアップ企業「アークエッジ・スペース」(東京都)と包括連携協定を結んだ。超小型衛星が取得した各種データを活用し、森林保全や防災、琵琶湖の水質監視といった課題解決に携わる人材を育成する方針だ。

 この取り組みは、来年4月に大津市の瀬田キャンパスに開設予定の「環境サステナビリティ学部」と「情報学部」(いずれも仮称)の教育・研究に主に役立てたいという。

 アークエッジ・スペースは2018年に創業。同社が手がける超小型衛星は、気象衛星ひまわりの100分の1以下の大きさ。高感度カメラや通信機器を搭載して打ち上げられ、アマゾン流域の水資源モニタリング温室効果ガスの濃度測定といった、地球規模のデータ観測と課題解決に役立つとされる。同社は設計・生産から衛星データの利活用までを一貫して手がけており、これまで18機を打ち上げ、運用した実績があるという。

 協定締結式は4月6日、京都市の大宮キャンパスで行われた。1639年に西本願寺に設けられた「学寮」を起源とする龍谷大は、「金輪際」「有頂天」といった言葉の由来となった仏教の宇宙観を表す天体儀「須弥山(しゅみせん)儀」を所蔵するなど、宇宙とのつながりは深い。安藤徹学長は「宇宙という広大な視座から地球や人間を見つめ直し、科学技術と人間が調和する社会を創造する一助としたい」と期待を込めた。

 一方、経済雑誌フォーブスジャパンの「日本の起業家ランキング2026」で1位に選ばれた福代孝良・代表取締役CEO(最高経営責任者)は「約400年の歴史ある大学と、創業8年のスタートアップの連携は、京都らしい伝統と革新の融合だ。豊かな社会づくりに役立つ人材育成に貢献したい」と述べた。

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この記事を書いた人
日比野容子
京都総局|経済(京都・滋賀)
専門・関心分野
オーバーツーリズム、鉄道・交通政策、歴史文化、医療・介護、クラシック音楽、スキー、料理、欧州など