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Conversation

そもそも人文系では、「下の人」が権威ある先生に議論を仕掛けるという場面自体が、構造的にきわめて少ないように思えます。 理工系のゼミであれば、データや論証の不備をその場で指摘し合う文化が一定程度共有されていますが、人文系の質疑応答はかなり儀礼化されており、学生やポストの低い研究者からの質問は、まさしく質問に収まることがほとんどのような気がします。ゼミでも、教員の読解が事実上の正解としてしまう場面が多く、たとえ軽く反論をしても、黙殺されてしまいます。 ですから、ご質問の前提となる「議論を仕掛ける場面」自体が、人文系では試される機会としてほとんど存在しない、というのが私の率直な観察です。 そのうえで、それでも稀に下から本気の議論を仕掛けられた場合に何が起きるかという点については、激怒したり議論を拒否したりという反応は、決して珍しくないと思います。 じじつ、とりわけ査読のなかでこうした構造が如実に見出てきます。背景には、学問共同体内部の権威構造の強さと、議論を内容への異論ではなく人格への挑戦として受け取ってしまう文化的習慣があるかと思われます。 本来であれば、下から異論が出ることこそ学問の健全さの指標であるはずなのですが、現状の人文系アカデミアは、そういう働きをほぼ手放してしまっているように見えます。
Quote
Tsuyoshi Miyakawa
@tsuyomiyakawa
Replying to @KuwaharaTabito
「専門外の人間がAIを武器にラカン論争を仕掛けてきても議論で打ち倒す自信はある。」という態度が私もあるべき大学の先生のあり方だと思います。(私自身はダンテ論争を仕掛けたわけではないのですが)もし仕掛けられたと感じたら、相手が学部生であろうが、非専門家であろうが、生成AIを使っていよう