奈良県職員384人、通勤手当を不適正受給 返納総額は1200万円超

奈良県職員の通勤手当の不適正受給について陳謝する県幹部ら=県庁

奈良県は28日、公共交通機関を利用する職員を対象に令和7年度の通勤手当の現況を調査した結果、384人が手当を不適正に受給していたと発表した。返納総額は約1228万5千円に上る。県は制度運用の不備を認め、総務部長ら管理監督者を厳重注意処分としたほか、対象職員に対し厳重注意などを行った。

県によると、定期券の写しなど、通勤経路を証明する資料の提出を求めたところ、対象となった職員約2500人のうち384人が提出せず、県に申請した経路通りの出退勤を証明できなかったという。

異動後の通勤経路の変更届の漏れのほか、育児や介護のため往路か復路が異なる経路になったケースが多く、正しい経路との差額分を返納させる。詐取や詐欺的な事案は確認されなかったとして懲戒処分は見送った。

返納額が最も多い職員は、約50万7千円(57カ月分)に上り、経路の一部をバス利用として申請していたが、実際は徐々にバイク通勤に切り替えており、長期間にわたり変更申請を怠っていた。

通勤手当は職員自身が経路を申請し、県が合理性を判断して支給しているが、領収書を保管していない職員が多く、定期券購入の事後確認も行われていなかった。

県総務部の中島伊三郎次長は「職員の手当に対する意識が薄かった」と陳謝。今後、再発防止策としておおむね3年に1回の調査を、毎年度の調査へと改め、人事異動の時期に合わせた定期的なチェックを行うとしている。

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