子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴を雇用主側が確認する「日本版DBS」制度を巡り、こども家庭庁は28日、医療機関での性被害の実態把握のために実施した調査の結果を公表した。診療した医師ら医療従事者から性被害を受けたと患者が訴えるなどしたトラブルが起きたと答えた施設は、有効回答903施設の15・5%に当たる140施設。約3・9%に当たる36施設が「過去に性的被害が確認された」と回答した。
こども庁によると、同種の調査は今回が初めて。DBSの創設を柱とした「こども性暴力防止法」は今年12月に施行される一方、医療機関は現状、犯歴確認の対象外となっている。今回は成人を含めた全ての被害情報を集めており、こども庁は今後、追加調査などを進め、医療機関をDBSの対象に加えるか検討する。
アンケートは全国に約17万施設ある病院や歯科診療所などのうち、無作為に選定した5千施設を対象に実施。具体的な振り返り期間は設けず、過去に医療従事者から患者に対する性被害が起きたかなどを尋ね、1113施設から回答を得た。
触診時の患者への説明不足などによる「性的トラブルの発生有無」について、有効回答の中で140施設が「あった」と回答。うち36施設が「聞き取り調査を経て、トラブルが性的被害行為だと確認された」とした。
被害者は成人も含まれおり、年齢別で最多は19~39歳で66・7%。13~18歳の被害は3・3%だった。被害の発生要因で最も多かったのは、「患者と職員が1対1になっていた」で50・0%だった。