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283P料理を振る舞う~ストレイライト編~/Novel by shame

283P料理を振る舞う~ストレイライト編~

4,473 character(s)8 mins

(掲示板風じゃ)ないです

もし283Pが滅茶苦茶料理うまかったらっていう話です。

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 決して小さくない会場をほぼ満員にしたライブが終わってから数日後、ストレイライトの面々は事務所に集まっていた。今日はこれからの仕事の軽い打ち合わせとなっていたため、そのあとにライブ成功を祝って食事に行く手筈だった。

「まぁ、こんなところかな。3人とも本当にライブお疲れ様!あの時も伝えたけど最高のライブだったよ」
「すごい楽しかったっす!またやりたいっす!」
「いや~めっちゃ緊張したわ~無事終わってまじでよかった~」
「まぁ、ふゆにかかればこんなもんよね」

 興奮冷めやらぬといったプロデューサーに対して、ストレイライトのメンバーはいつも通りであった。何でも好きなものを食べに行こうというプロデューサーに対して、食べたいものがバラバラなことも彼女たちらしいのかもしれない。

「あんたよくそんなに色んな店知ってるわね。外食ばっかりなんじゃないの?」
「あ~たしかに昼とかも基本的に買ってくるか、食べに行くかってかんじだよね」
「栄養が偏りそうっすね。大丈夫っすか?プロデューサーさん」
「確かにその通りだけどよほど遅くならない限り家では作っているし、休みの日は基本的に全部自分で料理してるから大丈夫だぞ?」
「プロデューサーさんって料理できたんすか!?」

 率直な疑問を投げかけるあさひだけでなく、ほかの2人も意外そうにプロデューサーを見ている。それもそのはず料理をしているなど普段の様子では微塵も感じられない上に、そのような話を彼はアイドルの誰にもしたことがなかった。

「決めた!プロデューサーさんの料理がいいっす。ライブのお祝い」
「いや、俺の料理は所詮男の食えれば良いっていうくらいのクオリティだぞ?そんなのよりお店で食べに行く方がよっぽど・・・」
「はぁ~・・・諦めなさい。こうなったあさひは聞かないわよ」
「あ、アハハ~・・・まぁあさひちゃんもこう言ってるんだしうちは構わないけど・・・」
「う~ん・・・そうはいってもなぁ・・・あ!そうだ!」

 自分の家にアイドルを呼ぶわけにはいかないと男が唸っていると、何かをひらめいたらしいプロデューサーがキッチンスタジオを数時間借りるだけなら問題ないと結論を出したらしい。ストレイライトのお菓子作りを写真撮影すれば何かに使えるだろうという算段もあったようだ。予約が必要なので結局今日は普通にお店で食べに行き、後日レッスン終わりに、彼女たちに手料理を振舞うことに決めた。



(なにが食べれればいいクオリティよ・・・・)

 冬優子の予想を大きく覆す形となったプロデューサーの手際は、見事と言うほかないものだった。あさひの質問攻めに答えながら包丁で食材を切る手は疎かになることなく正確であり、知識も豊富でかなり料理慣れしていることが明らかとなった。そして、料理をすることが好きなのだろうその顔はどこか楽しげであり、かつ真剣で、いつもと違う様子の彼を不覚にもかっこいいと思ってしまった自分に動揺していた。

(お・・落ち着きなさい、黛冬優子。別に大したことないじゃない。少し顔がよくて、女の子にも気が利いて、料理がすごく上手いだけじゃない・・・)
「やばいわ・・・」

 考えれば考えるほどプロデューサーが男として高スペックであることを意識させられ、冬優子は激しく後悔した。恐らく自分の顔が赤くなっているだろう自覚があり、そのことを悟られないよう静かに深呼吸をして気持ちを落ち着かせることにした。

「プロデューサーさんまだっすか?わたし早く食べたいっす!」
「ははっ、今からスプーンとフォークを持っても料理ができる時間は変わらないぞ?」
(あいつは相変わらずよね)

 わくわくしている様子が一目でわかるあさひを見て、一人で照れていることがなんだか馬鹿らしくなり完全に冷静になった冬優子は、隣にいる愛依に目を向けた。

「プ・・・プロデューサーってさ、意外と指きれいじゃない?」
「ん?まぁ料理するにしても手はケアしてた方がいいしな」
「なんかさ・・・いいよね、料理してもらえるって・・・」
「いつも頑張ってる皆に少しでも気持ちが届けばいいと思って作ってるよ」
「へ?あ・・・ありがとう・・・」
(これはまずいわ・・・)

 明らかに顔が赤くなっている。声もどこか弾んでいるうえに、チラチラとプロデューサーの方を見てはボーっとして顔を少し俯けることを繰り返している様子は、一目見ただけであの男に見とれていることがまるわかりであった。そんな熱のこもった視線に気づきもしないプロデューサーはやはり朴念仁である。

「愛依、ちょっと愛依」
「え?ど、どしたの冬優子ちゃん」
「見とれてんじゃないわよ」
「ええ!?べべべ別にうちはプロデューサーに見とれてなんかないし!」
「あいつが鈍いからばれてないだけよ。流石にその調子のままなら気づかれてもおかしくないから深呼吸でもして落ち着きなさい」
「うぅ・・・めちゃくちゃ恥ずい」

 プロデューサーに聞こえないようにこっそり愛依に注意を促した結果、図星をつかれた愛依はしばらくの間悶えていた。冬優子は自分で自覚していつも通りに振舞えていたが愛依はそうではなかったらしい。

「ふゆはユニット内からスキャンダルなんてごめんだわ」
「ごめんって冬優子ちゃん、でもさヤバくない?あのプロデューサーの姿!正直めっちゃときめくんだけど」
「まぁ、悪くはないとだけ言っておくわ」




「やば!半端ないんだけど!」
「なんでこんなにおいしいんすか?私の知ってるカルボナーラと違うからっすか?」
「あんたこれで何人の女を堕としてきたのよ」
「別にそんなこと考えて料理してる訳じゃないよ。ローマ風カルボナーラなんだよそれ、クリームを使わないタイプだから濃厚な味わいに仕上がるんだ。俺はこっちの方が好きなんだが、口に合ったみたいでよかったよ」

 サラダとパスタを仕上げて、次の料理にすでに取り組んでいるプロデューサーが微笑んでいた。相変わらず話しながらでも見事な手際は変わらず、さらっと店のクオリティにも劣らないと思わせるイタリアンを作るこの男に冬優子は素直に感心していた。最初にイタリアンを作ると言われたときは素人が作って大丈夫かと疑っていたのが、このクオリティで料理を出されたら認める以外にないだろう。

「おかわり!もっと食べたいっす!」
「あさひちゃん早っ」
「おう、まだあるけど、次の料理も食べられるようにしてくれよ~」
「問題ないっす。まだまだ食べれるっす!」

ハードなレッスン後だったのでいつも以上にあさひはよく食べる。他の2人も同様で料理が余る心配はなさそうだ。プロデューサーも後で食べるとのことで少し多めに料理を作ると言っていた。

「プロデューサーさん、次は何っすか?」
「次は肉料理にしようと思う。あとは—」




「おいしかった~また食べたいっす」
「鶏もも肉の蟲惑魔風ソテーだっけ?すごい名前よね」
「ああ、店で食べたことあって本当に美味しくてさ。自分でも作ってみようと思ったんだよ」
「へぇ~何かプロって感じじゃん!それとリゾット超おいしかった~すごいこだわってたよね」
「リゾットの方はオリーブオイルで米をコーティングしてからブイヨンで炊いてあるから本格的に仕上がってるはずだよ」
(とんでもないわね・・・)

 店の料理を再現してあそこまでの仕上がりにできるといった技術や、一つ一つのこだわりが存分に発揮されたプロデューサーの手料理は全て絶品というほかなく、冬優子は胃袋をつかまされたような気がしているが気のせいだと思うことにした。これから帰ろうかという空気になった時プロデューサーの電話が鳴り、席を外したため、そのすきに冬優子はメンバーの2人と話し合うことにした。

「あさひ、愛依、今日のことは他のアイドルの前で絶対言っちゃだめよ」
「どうしてっすか?」
「うちらだけいい思いするのはちょっと良くないんじゃない?」
「考えてみなさい、他のアイドルがあいつのことをどう思っているか。もしストレイライトだけ特別にこのレベルの手料理を振舞われたことが明るみになったらどうなると思う?」
「げっ、やばっどうしよう超修羅場決定じゃん」
「う~んそうっすかね?」
「今この事務所が平和的に活動できているのは間違いなくあいつがアイドルの一人一人に向き合っているおかげよ。そんな中特別扱いが露呈したら・・・女が関係性をこじらせると面倒なのはあんたらもよくわかるでしょ?」
「ひ、秘密にしとこう。うちは絶対しゃべらないから」
「ん~大丈夫だと思うっす。まぁでも冬優子ちゃんと愛依ちゃんがそういうなら私も内緒にするっす」

 思い当たるふしがあったからか、この件はストレイライトの秘密として共有されることになった。大体のアイドルがプロデューサーに好意があることを大なり小なり認識していたのは3人とも一緒だったため、無駄に争いの種をまき散らすのはよくないだろうという結論になった。ましてや、彼への好意を隠してもいないアイドル達に目をつけられたらたまったものではない。あさひがあまり深刻にとらえなかったのは気になるところであった。




「皆レッスンお疲れ様」
「お腹すいたっす」
「うちも~」
「ふゆもです」

 事務所に他のアイドルも大勢いるが、あれからストレイライト秘密の食事会のことはまだ誰にもばれていない。

「今度ストレイライトで少し大きな仕事が取れそうなんだ、それが終わったらまたどこかに飯でも食いに行こう」
「ありがとうございます!」

 他のアイドルも度々大きな仕事が成功するたびにプロデューサーと外食を共にしているためこの会話が聞かれることに対しては何も問題ない。そのはずだった。

「わたし、またプロデューサーさんの手料理が食べたいっす!」
「ちょっ・・・あさひちゃん!」
(ばかっ!?)

 事務所内の温度が数度下がった気がしたのは気のせいだと思いたかった。ストレイライトを逃すつもりがないといった他ユニットの鋭い視線が自分たちに突き刺さっていることを悟り、冬優子はどう言い訳をするか必死で考えていた。

「うふふ・・・あさひちゃん今の私にも聞かせてほしいな~」
「あまなも聞きたいな~」
「凛世にも教えて頂きたく思います・・・」
「あさひ!どういうことか説明してもらおうかしら?」
(終わったわ・・・)

 隠さずに自分のスマホの写真をみせて話し始めたあさひと、同様に問い詰められてあたふたする愛依、冷や汗をかきながら笑顔で答える冬優子の3人であったが、プロデューサーが他ユニットたちにも手料理を振舞うことで何とか丸く収まった。なお、このことはプロデューサー手料理事件として283プロアイドル内のグループ会話で光の速さで伝わったと言われているが真相は謎に包まれている。

 

 



Comments

  • 東城 龍

    シャニPなら設定的に出来ても不思議じゃないね

    May 14, 2022
  • miwk9900

    めっちゃ面白い! 続き期待しています

    April 10, 2022
  • g140575
    April 6, 2022
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